わが家には小麦アレルギーの子どもがいます。
アレルギー発覚後は普段から口にする食材にとくに気を使うようになり、小麦粉の代わりになる食材を探すように。そのとき出会ったのが「米粉」です。
小麦粉は小麦を製粉したもの、米粉はお米を製粉したもの。わが家では小麦粉の代用品として米粉を使うことが増えました。小麦アレルギーがある子どもとの食事でも、安心して食卓に出すことができています。また、わが家では普段の料理以外にも米粉を使ってスイーツづくりをすることも。
今回は、小麦粉と米粉について比較しつつ、米粉のスイーツレシピもあわせてご紹介したいと思います。
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米粉の魅力
米粉とは
米粉は、うるち米やもち米といったお米を細かくして粉にしたもの。最近ではグルテンフリーの点などが注目され、あえて米粉を使用する方も増えていますが、実は日本では奈良時代から使われていたようです。
製粉技術の発達により、米を細かくする過程で粗さを調整できるため、用途によって使い分けられています。例えばパン用には少し粒が大きめ、ケーキなどの菓子類用にはより細かくされた米粉が選ばれるなど。米粉を使用したパンはもちもちとした食感になり、ケーキは口溶けがよくてしっとり感を楽しむことができます。
また、和菓子などで使用される米粉には上新粉、道明寺粉、白玉粉などさまざまな種類があり、原料となるお米や製造方法も多種多様です。
米粉にはアレルギー反応を起こすこともある「グルテン」が含まれていないということで、小麦粉の代用品として使用されることも多いです。
ただ、米粉製品であっても、グルテンが含まれることがあるため注意が注意です。原材料または添加物に小麦粉、グルテンが含まれているケースや、製造工場で小麦を含む製品を生産している場合などです。
農林水産省では米消費拡大の取り組みの1つとして、米粉の普及を目指しています。主食用のお米は100%国産でまかなわれているので、食料受給率の向上につながるためです。米粉の消費が増えれば、日本の農業を守ることにもつながるので、家庭でうまく活用できたらいいですよね。
※参考:農林水産省 米の消費拡大情報サイト「やっぱりごはんでしょ!」
https://www.maff.go.jp/j/syouan/keikaku/soukatu/gohan.html
※参考:消費者庁 米粉製品による小麦アレルギーに気を付けましょう!!
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/food_sanitation/allergy/pdf/syokuhin1549.pdf
栄養や食感はなにが違うの? 小麦粉と米粉の比較
小麦粉と米粉にはどのような栄養の違いがあるのでしょうか。栄養成分表で見比べてみましょう。
小麦粉(薄力粉)100gあたり
カロリー…349kcal
タンパク質…8.3g
脂質…1.5g
炭水化物…75.8g
米粉 100gあたり
カロリー…356kcal
タンパク質…6g
脂質…0.7g
炭水化物…81.9g
※小麦粉成分表参照:日本食品標準成分表2020年版https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=1_01015_7
※米粉成分表参照:日本食品標準成分表2020年版https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=1_01158_7
米粉と小麦粉、違いはグルテンが含まれるかどうか
栄養成分表の数字上では大きな違いはありませんが、前述の通り「グルテン」が含まれているか否かという点が異なります。
小麦粉は、水を加えてこねると粘り気が出ます。これは、小麦粉に含まれる数種類のタンパク質が結びつきグルテンが作られた結果です。
なお、グルテンはアレルギー反応を起こすことがある他、食べすぎると中毒症状を起こすこともあるとされています。これらの点から最近では「グルテンフリー」かどうかが注目されています。
米粉と小麦粉、食感の違い
小麦粉と米粉では、食感にも違いがあります。お菓子やパン生地などに小麦粉を使用すると、ふんわりとした軽い食感に。一方で、米粉はもちもち感やしっとり、ずっしりとした食べごたえのある食感が楽しめます。
なお、米粉の特徴として水に溶けやすく、ダマになりづらいといった特徴があり、料理にも使いやすいです。
さらにから揚げなどの揚げ物に使った場合、油の吸収率に違いが出ることをご存知でしょうか。小麦粉が38%、米粉が21%ほどで米粉の方が油の吸収率が少なく、カラッとした仕上がりになります。
油の吸収率が低いということは、それだけカロリーもカットされるということ。米粉を使うことで、ヘルシーなお料理を楽しむことができるのです。
わが家が米粉を好きな理由
子どもの小麦粉アレルギーが発覚してからのわが家の食卓は、「小麦粉を使わない料理…和食だ!」という発想のもと、しばらく和食中心でした。しかし、なかなか料理のバリエーションを増やすことができず、料理の時間もあまり楽しくなくなってしまったのです。
そこで小麦粉の代わりに米粉を使ったところ、和洋中のどの料理も家族全員で楽しめるようになり、わが家は米粉が大好きになりました。食感や味だけでなく、食の楽しみが広がっています。
食感が楽しい! 米粉でスイーツをつくろう
ここからは、実際に米粉を使った家庭でもできるスイーツの作り方を紹介していきましょう。
レシピ(1) もっちり食べごたえあり! 米粉ドーナツ
米粉で作るドーナツは、小麦粉のドーナツよりも食べごたえがあります。油切れがよいため表面はサクッと、中はもっちりとした食感を楽しめますよ。
<材料(4個分)>
・絹ごし豆腐 200g
・米粉 200g
・きび砂糖 50g
・ベーキングパウダー 小さじ2
・揚げ油 適量
・お好みで粉糖、チョコレート、ナッツなど
<手順>
1.クッキングシートを15cm角に切る。
2.材料を全てボウルに入れてひとまとまりになるまで手でこねる。
3.クッキングシートの上で4等分にした生地を丸く形を作って整える。
4.油を170度に熱しクッキングシートを裏返し、そっと生地を入れて揚げる。
5.クッキングシートは取りのぞき、片面2分ずつ揚げていく。
6.表面がしっかりと揚がったらキッチンペーパーにのせ、油を切って完成!
ドーナツといえば、真ん中に穴が開いたものが一般的ですが、一口サイズに作るのもおすすめです。
手順3.の工程で、生地を直径2cmほどに切り分け、丸めて揚げると片手でつまめる一口サイズのドーナツが完成します。
レシピ(2) もちもち食感の米粉クレープ
米粉はクレープ作りにもおすすめです。もっちりした生地とアイスやチョコレートソース、フルーツ、生クリームなどの相性は抜群。
お店のように薄く焼いた生地で具材を包んでもよいですし、四角く巻いてコンパクトに仕上げるとコロンとしたフォルムがかわいらしい一品ができますよ。
<材料(小さめサイズ6〜8枚分)>
・米粉 100g
・牛乳 200ml
・卵 1個
・きび砂糖 25g
・無塩バター 15g
・無塩バター(クレープ生地を焼くためのもの) 適量
・お好みでアイス・チョコレートソース・いちご・バナナ・生クリームなどのトッピング
<手順>
1.バターをレンジで50秒あたため、溶かしておく。
2.ボウルに牛乳、卵を入れ、混ぜ合わせる。
3.2に米粉、きび砂糖、1のバターを加えて混ぜ合わせ、冷蔵庫で15分ほど生地を寝かせる。
4.トッピングの下準備を済ませる。(バナナの皮を剥く、いちごのへたを取る、生クリームを泡立るなど)
5.フライパンに無塩バターをキッチンペーパーでのばす。
6.なるべく薄くなるようにフライパンに生地を流し入れる。
7.1分半〜2分ほど焼いたら裏返し、再び1分半焼いて、火が通ったら焼き上がり。
8.トッピングをのせて巻いたら完成!
バナナをスライスする際には、レモン汁を軽く振ってあげると色が変色しないので、準備する段階でしておくと安心です。
甘いフレーバーだけでなく、ハムやチーズなども合わせられるので、その日のお好みでデザートとしてだけでなく、ごはんクレープとしても楽しめますよ。
レシピ(3) 口どけなめらかな米粉プリン
米粉は小麦粉のかわりとして使用するだけでなく、プリンの卵のかわりとしても使用できます。口溶けがなめらかで、ヘルシーな仕上がりになりますよ。
<材料(4個分)>
・粉ゼラチン 12g
・水 90ml
・米粉 40g
・牛乳 400ml
・きび砂糖 80g
・バニラエッセンス お好みで適量
・メープルシロップ 大さじ4
<手順>
1.粉ゼラチンを小皿に入れ、水を加えてひたしておく。
2.鍋に米粉、牛乳、きび砂糖を入れる。
3.鍋を火にかけながらゴムベラで混ぜ合わせる。
4.火を止め、お好みでバニラエッセンスと1のゼラチンを加えてよく溶かしていく。
5.こし器でこしながらカップに入れて、冷蔵庫で3時間以上冷やす。
6.仕上げにメープルシロップを大さじ1ずつかけたら完成!
風味が欲しいという場合は、バニラエッセンスを加えてバニラ風味、アーモンドエッセンスを加えて杏仁豆腐風にしても楽しめます。 季節のフルーツやミントなどを飾りつければ、見た目も鮮やかになり、パーティーでも活躍しますよ!
米粉スイーツづくりを楽しみやすい住まい
カウンターキッチンがあれば作業がらくらく
スイーツ作りでいつも悩むのが、材料を並べたり、調理したりするスペースの確保。スイーツづくりでは材料の分量はとても重要ですが、計量して小皿やバットなどに入れ並べておくと、すぐにスペースが埋まってしまいます。
広めのカウンターキッチンであれば、作業スペースが確保でき、お料理の準備から後片付けまで効率よく動くことができます。子どももお料理をしたがるお年頃であれば、コミュニケーションを取りながら作業することができるので、なおのことおすすめです。
キッチン設備が充実した賃貸物件
食材や調理器具を収納できるパントリー
食材や調理道具を収納できるパントリーは、お料理好きの方にとてもうれしい設備です。米粉は未開封であれば常温保存ができるので、多めにストックすることができます。
また、パントリーがあれば、災害時などいざというときの食材や飲料も合わせて収納しておくことが可能に。
調理道具や食器も、使用頻度が少ないものはパントリーに収納しておけば、キッチン周りをすっきりした状態に保つことできます。
テラスがあれば開放感のあるスイーツタイムに!
手作りしたスイーツを思う存分楽しむ空間として、テラスがあったらすてきですよね。ガーデニングが趣味であれば、愛らしい植物を眺めたり、その日の季節の空気を感じたりしながらいただくスイーツタイムは、とても癒されること間違いなしです。
テラスにテーブルやイスを置いて、コーヒーやスイーツとともにのんびりとした時間が過ごせれば言うことなしですよね。
テラスで過ごしたい人向けの賃貸物件
米粉スイーツをおうちで楽しもう
米粉は、アレルギーを引き起こす原因とされているグルテンを含んでいないため、小麦アレルギーの方でも楽しめて食事の幅が広がります。
また、食べごたえのあるもちもちとした食感も特徴です。グルテンフリーを実践しており、小麦粉の摂取を控えている方にもうれしい食品ですね。
バランスよく普段のお食事に組み込めれば、健康管理にも役立つこと間違いなし。いつもの生活に少しでも米粉の使用が増えて、ヘルシーかつ楽しいお食事時間になりますように。