夏本番となりました。私は夏の暑さが苦手なので、毎年エアコンの下で過ごす時間が多いのですが、夏のイベントや夏ならではのものは大好き!
そんな私は、「遠州三山風鈴まつり」で夏の風物詩である風鈴に魅了され、美しい音色の風鈴を購入しました。風鈴の音色に日々癒やされています。
そこで今回は、風鈴の素材や音色の違い、風鈴が似合う住まいなどについてご紹介します。
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風鈴とは? まずは風鈴を知ろう
チリンチリンと鳴る風鈴の音色は、暑い夏に涼を届けてくれます。ガラス製の風鈴は見ているだけで涼しげで、繊細な音色は耳から癒やしを与えてくれるもの。
まずは風鈴の歴史や魅力、素材、有名な風鈴に着目します。
風鈴の歴史や由来について
風鈴の起源は中国の唐といわれており、もともとは占いの道具として使用されていました。中国では「風鐸(ふうたく)」と呼ばれており、青銅でできた鐘のようなものをつるして、吉凶を占いながらものごとの判断をしていたのだとか。
中国から日本に風鐸(ふうたく)が伝わってすぐは、風鈴はお寺の軒先に魔除けのお守りとしてつるされていました。その後、平安時代に貴族が魔除けとしてつるすようになり、そのころから「風鈴」と呼ばれるようになったといわれています。そうして風鈴は、魔除けではなく暑い夏を涼しげに過ごすための道具に変化していきました。
現在よく見られるガラス製の風鈴は、ガラス工芸が盛んになった江戸時代中期に始まったといわれています。そのころはガラスが貴重品だったため、風鈴の金額は現在の価値に換算すると200〜300万円でしたが、ガラスの価格が下がると庶民にも親しまれるようになりました。
風鈴にはどんな魅力がある?
風鈴の一番の魅力は、風に揺られて奏でられる繊細で美しい音色です。暑い時期に風鈴の音色を聴いていると、自然と心が癒されますよね。
風鈴の音が心地よいのは、形が複雑で異なる高さの音が重なり合うことと関係しています。不規則なリズムを奏でるからこそ、心がリラックスする効果があります。一定のようで実は予測できない不規則な音色が、ゆらぎのリズムとなって心地よく感じさせてくれるのです。
また風鈴は耳だけではなく、目からも涼が感じられます。ガラス製の風鈴は、透明感のあるたたずまいが涼しげに見えますね。さらに、風鈴についている短冊が揺れることで風の通りを感じさせてくれます。
風鈴はどんな素材でできている?
風鈴はガラス製や鉄製だけではなく、いろいろな素材のものがあります。ここではガラス製、鉄製、真鍮(しんちゅう)製、砂張(さはり)製、竹製をご紹介します。
【ガラス製】
風鈴といえば、パッと思いつくのがガラス製の風鈴。金属に比べると、軽くて短めな音色が特徴です。見た目が涼やかで、絵付けの種類が豊富なのでインテリアとしてもぴったりです。
【鉄製】
クリアな音が魅力的な鉄製の風鈴は、音色重視の人に大人気。高い音色は遠くまで響き渡るのが特徴です。
【真鍮(しんちゅう)製】
リーンリーンという澄み切った音が特徴的なのが、真鍮(しんちゅう)の風鈴です。他の風鈴に比べて、耳に響きやすい明るい音色をしています。
【砂張(さはり)製】
砂張は銅合金の一つであり、奥深い音色と長い余韻が魅力です。一つの楽器のように感じられる風鈴として、人気があります。
【竹製】
風鈴には備長炭などでできている、竹製のものもあります。竹とは思えないほどやさしい音色がするので、見つけたら耳をすましてみてください。
日本で有名な風鈴をご紹介!
日本には、10ヶ所以上もの風鈴の産地があります。ここでは、特に有名な4つの風鈴をご紹介しましょう。
【江戸風鈴】
江戸風鈴は江戸時代からの技法で作られている、手作りのガラス風鈴。ガラスの形作りから絵付けまで、すべて職人の手作業で行われているため、一つとして同じものがありません。艶やかなガラスの質感は耳からだけでなく、目からも涼しさを届けてくれます。
【南部風鈴】
南部風鈴は、岩手県盛岡で作られている伝統工芸品。質のよい砂鉄を含み、密度の高い鋳物(いもの)から作られていて、高く澄んだ音色が特徴です。重厚感あふれる見た目ですが、とにかく音色がよいので、なにより音色重視の人におすすめです。
【高岡風鈴】
高岡風鈴は、富山県高岡市で作られている伝統工芸品です。高岡鋳物(いもの)製造技術によって作られた真鍮(しんちゅう)製の風鈴であり、シンプルで無駄のないデザインが多くの人に好まれています。
【小田原風鈴】
小田原風鈴は、神奈川県小田原の伝統工芸である小田原鋳物(いもの)で作られた風鈴です。砂張(さはり)製の風鈴なので、長い余韻を楽しめます。真鍮(しんちゅう)は年々音が悪くなるといわれますが、小田原風鈴はどんどん音がよくなるといわれています。
風鈴との出会いは遠州三山風鈴まつり
2021年の5月某日、私は家族と遠州三山風鈴まつりを開催している法多山へ行きました。
法多山は厄除け団子で有名なお寺であり、普段から参拝客や観光客でにぎわっています。私は最近カメラで写真を撮ることにはまっており、たくさんの風鈴が集まる写真を撮るのが目的でした。
そこで、想像以上に美しい風鈴たちに魅了されてしまったのです。
遠州三山風鈴まつりとは?
遠州三山風鈴まつりは、静岡県袋井市内で5月から8月まで開催されます。(2021年は5月22日〜8月31日まで)
毎年、遠州三山の「法多山(はったさん)・油山寺(ゆさんじ)・可睡齋(かすいさい)」の3つのお寺で行われています。
お寺で邪気除けとしてつるされていた風鐸(ふうたく)の伝統的な寺院文化を継承。参拝者に、涼しい音色で夏の暑さをしのいでもらうのが目的です。
各寺院には「風鈴まつり限定御朱印」が用意されています(数量限定)。また、風鈴まつり期間中は夏のスイーツ(甘味)のおもてなし企画もありますよ。
【厄徐観音 法多山(はったさん) 尊永寺】
所在地:静岡県袋井市豊沢2777
アクセス:東名高速道路 掛川ICより車で約15分
開催時間:8:00〜16:30
【目の霊山 油山寺(ゆさんじ)】
所在地:静岡県袋井市村松1番地
アクセス:東名高速道路 袋井ICより車で約15分/JR東海道線 袋井駅より車で約10分
開催時間:9:00〜16:30
【秋葉総本殿 可睡齋(かすいさい)】
所在地:静岡県袋井市久能2915-1
アクセス:東名高速道路 袋井ICより車で約5分/JR東海道線 袋井駅より遠州森町行きまたは気多行きのバスに乗車、可睡齋入口で下車。(バス約12分)
開催時間:8:00~17:00
法多山の美しい風鈴たち
風鈴の写真を撮ることを目的にしていたとはいえ、まずは本堂の参拝をします。参拝をしていると、本堂にずらりと飾られた風鈴が美しい音色を奏でていました。
本堂には絵柄の異なるガラス製の風鈴がたくさん飾られており、その下を歩けるようになっています。風鈴にはたくさんの願掛けのお札がついていました。
本堂の廊下には座る場所が用意されており、のんびりと風に吹かれる風鈴の音色を楽しめます。弱い風のときは繊細に、強い風のときはチリンチリンと風鈴が大合唱。
家庭にある風鈴は1つのことが多く、たくさんの風鈴を同時に聴く機会はあまりありませんよね。一斉に風鈴が鳴る様子には少し驚きましたが、新しい音色の発見になりました。
本堂の廊下は風鈴の下を歩けるようになっていましたが、この諸尊堂北谷寺は風鈴で中が囲まれるようになっていました。青と白の風鈴が、風がなくても涼を感じさせてくれます。
本堂と諸尊堂にある風鈴の音色を満喫したので帰路につこうとしたところ、外にある風鈴の道に気づきました。
青空の下で風に吹かれる風鈴は、すっきりと気持ちよさそうに見えます。風鈴といえば縁側や窓辺で楽しむイメージですが、屋外の風鈴はその音色で日差しをさえぎってくれるような印象がありました。
本堂の風鈴に比べると風が直撃するからか、風鈴の音色はほとんど止まりませんでした。風鈴の通りを歩きながら、多くの人が動画を撮影していましたよ。
風が強く吹くたびに、チリンチリンと重なり合う風鈴の音色。小さな子どもは目を丸くし、大人は年齢問わずに風鈴の音色に耳を傾けています。そんな様子を眺めていると、家にもその音色をどうしても運んでいきたくなりました。
音色が気に入って、南部風鈴を購入
法多山の境内では南部鉄器やガラス製、瀬戸焼など、10種類の風鈴が販売されていました。
南部鉄器は濃い緑や青、黒、ガラス製は透明感のあるブルー、瀬戸焼は黒と白の風鈴がありました。ガラス製は見た目が涼やかできれいでしたが、音が軽めだったので却下。南部鉄器は同じ素材でも音色が異なったため、1つずつ確かめることにしました。
せっかくならば、音色だけではなく見た目も好みの風鈴を選びたかったので、娘と相談しながら写真の風鈴を購入。
黒い見た目はどんなインテリアにも似合いますし、うっすら柄が入っているのもかわいらしく感じます。そして、やはり1番大切なのは音色。大きく目立つ音色ではなく、繊細にチリンチリンとなる風鈴です。音色が静かに響き渡り、凛としているところが気に入りました。
風鈴が似合う暮らしとは?
風鈴まつりは、非日常を味わうのにぴったりなイベントでした。しかし、祭りやイベントとしてではなく、日々の暮らしにも風鈴を取り入れたいもの。ここでは、風鈴が似合う暮らしに注目します。
定番は和室や古民家
風鈴が似合う定番の家といえば、和室のある家や古民家です。和風のインテリアや和モダンの雑貨のある部屋につるせば、風鈴もインテリアの役目を果たしてくれるでしょう。
もともと風鈴は洋風の住宅ができる前から楽しまれていたため、昔ながらの日本の住居に合うデザインが豊富にそろっています。和室の軒先につるして、畳の上に寝転びながら風に揺れる風鈴を眺めれば、心からリラックスできそうですよね。
風鈴にはさまざまな素材があり、デザインも豊富ですが、和室や古民家で楽しむならどんな種類を選んでも合うでしょう。
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洋風の家にも風鈴を飾りたい
風鈴を飾る場所の定番は和室ですが、最近の住まいには和室がない場合も多いですよね。そういう場合はどうするのでしょうか。
実は、風鈴は洋室に飾ってもよくなじみます。もしも洋室に合わないと感じるならば、和風のインテリアを近くに置いたり、い草のラグを敷いたりして、部屋を和モダンにするのもよいでしょう。
またガラス製の風鈴は、比較的洋室に合うものが多く販売されています。絵柄のないシンプルなものや、デザイン性のある形の風鈴を選べば、洋室でもおしゃれな空間を作れますよ。
風鈴の音色は意外と気になる?
風鈴は風に吹かれることで音色を奏でるため、窓を開けて窓辺に飾るのが一般的です。しかし、風鈴の音色は意外と遠くまで響くもの。自分にとって心地よい音であっても、他人にとっては不快に感じる場合があります。
特に、集合住宅や隣接している家が近い場合は注意しましょう。屋外よりも屋内につるすほうが外に音が響きにくいので、気になる場合はカーテンレールの内側などにつるすのもおすすめ。また、風の強い日や夜間は外しておくと安心です。
「それでも気になる」という方は、窓を閉めて、エアコンや扇風機の風が当たる場所に風鈴をつるしましょう。窓辺にある風鈴とはイメージが異なるかもしれませんが、風鈴の美しい音色は十分楽しめます。また玄関内につるしておいて、帰ってくるたびに風鈴の音色を聴くのも癒やされるのでおすすめです。
目も耳も癒やされる、風鈴の音色がある暮らし
うだるような暑い夏を快適に乗り切るためには、いろいろな工夫が考えられます。直接空間を涼しくする工夫も大切ですが、せっかくならば心が楽しくなるような工夫をしたいですよね。
そんなとき、目も耳も癒やしてくれる風鈴は大活躍するはず。特に何もしなくても、ただつるして耳をすませればいいだけなので、余計な労力も必要ありません。
風鈴はさまざまな素材でできており、音色にも見た目にもそれぞれの魅力があります。見た目も大切ですが、自分が一番好きだと思える音色の風鈴をぜひ見つけてくださいね。