こだわりの品種からリーズナブルに購入できる価格帯の商品まで、さまざまな楽しみ方ができるワイン。
おうちでの楽しみ方や、プレゼントに喜ばれるワインなどをご紹介します。
家で飲むワインは一番のぜいたく
私はお酒が好きです。
友人らと出かけて、お気に入りの店で美味しい料理を囲んであれこれ話しつつ飲むのも好きだし、近場の酒場でひとり静かに杯を傾ける時間も大切にしています。
けれど、いちばん好きなのは、家で飲む酒。
自分で酒に合った簡単なつまみを用意して、ゆっくり飲む。誰にも邪魔されず、気を使うこともなく、好きなペースで勝手気ままに酒を飲む。これこそ最高にぜいたくな時間ではないかと感じるようになりました。
家飲みなら、気持ちよく酔ったあとに混んだ電車に乗り込む必要もないし、終電時間を気にすることもない。化粧を落としたリラックススタイルで飲む解放感を覚えたら、これ以上に心安らぐシチュエーションはない! と力説したくなるほどです。
夕食時のメニューは和食が多いので、それに合わせて日本酒やビールを飲むことが多いけれど、週末にはワインが飲みたくなるのはなぜでしょう。明日は休みだという解放感が私にワインを選ばせるのか。
それとも、週末のどこか浮かれた街の空気が伝染してしまうのか。理由はよくわかりませんが、週末にはワインに合いそうなメニューを考えて作ることが多々あります。
ところで、ワインは随分身近な酒になりましたね。デパートはもちろん、ちょっとしたスーパーでも驚くほどの品数がそろっていて、また手頃な価格でもしっかりした味わいのものも多い。もちろん、通販も充実。
私などは産地がどうだ、品種はああだとワインのウンチクを語れるほどの知識はないのですが、うやうやしく飲まなければならない酒なんて日常使いできません。気軽にいろんなワインが選べる今の状況は、酒好き家飲み派にはありがたい限りです。
酒好きといえば、我が父も相当なもの。今は80近くなり、さすがに若い頃ほどの量は飲みませんが、帰省時には親子仲良く酒を酌み交わしております。父は普段ビールしか飲まないけれど、たまにワインをすすめると喜んで飲む。つまりは酒ならなんでも大好きなのですが、とはいえ味にうるさいところもあり、私同様甘口の酒はどうにも苦手なようです。
現役時代ワインは今ほど気軽な酒ではなかったからか、自ら選んでワインを購入することはほとんどない父。たまには父が好みそうなドライな白か、どっしり重めの赤あたりを選んで、贈ってみようかな? などと考えることもあります。でも、私がいなければ、父が一人で空ける羽目になるから、下戸の母はいやがるだろうな。でも、父は喜ぶだろうな。
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家で楽しむ、ワインと簡単なおつまみ
さて、話を我が家飲みワインスタイルに戻しましょう。赤も白も同じくらい好きだけれど、どちらかといえば白を選びがちです。それは、料理に合わせやすいから。
赤には肉の煮込みやチーズを使ったオーブン料理など、少々手間のかかるメニューを合わせたくなるもの。よって、なるだけ料理に時間をかけたくない、手を抜きがちな私の作るつまみに合わせるなら、断然白優勢となります。辛口の白ワインと、切っただけ、和えただけ、焼いただけ、の簡単な料理を一緒に楽しむパターンに落ち着いてしまうのです。
例えば、にんじんやれんこんなどの根菜に、オリーブオイルをまとわせてフライパンでじっくりと焼き、粗塩と胡椒で味付けしたシンプルな焼き野菜。刻んだナッツとチーズを使ったドレッシングでサラダ。
もっとシンプルにいくなら、それこそトマトに塩かけるだけとか、ラディッシュに粗塩とバターを添えるだけでも、軽く冷やした白ワインに合わせれば、たちまちうれしい。
赤ならじゃがいもとひき肉を使ったグラタンや、鶏のレバーをさっとソテーして赤ワインとはちみつで軽く煮詰めたものなど、しっかりとしたコクのある料理がいい。白のときよりは少し調理時間が長めになるけれど、美味しくワインを飲むためならばこれも致し方なし。そう割り切って、時間と気持ちに余裕のあるときは、あえて赤ワインを選びゆったりと過ごします。
そうそう、意外な組み合わせとしては、イワシの塩焼き。イワシを丸ごと塩焼きにして、蒸したじゃがいもを添え、オリーブオイルを回しかける。そこにレモンをぎゅっと絞れば、赤ワインがすすむワンプレート料理になります。これはポルトガル風イワシの塩焼き「サルディーニャス・アサーダス」を真似たもの。
ポルトガルには行ったことがないのだけれど、昔読んだ本の中に登場して記憶に残っていた料理を再現してみたもの。新鮮なイワシを丸ごと焼けば、白はもちろん、肝のほろ苦さが赤にもピタッとくるという、新しい発見となりました。
こんなふうに、家では自分で作った料理とワインを合わせて楽しんでいますが、一時はバッグインボックスにハマって晩酌時以外にもひたすらワインを飲んでおりました。750mlのボトルだとすぐになくなってしまうけれど、バッグインボックスなら3Lも入っているので、さすがにそうそう減らない。
ボトルワインと比べて保管がラクだし、何よりレバーをひねればいつでもワインが出てくる! その魅力にあらがえず、夜な夜なワインを飲み続けていたのです。
食事以外でワインを飲む場合に添えるのはいつも素焼きのナッツ。油や塩を使っていないアーモンドやくるみに、チーズやドライフルーツの組み合わせは、ワインがどんどん進んでしまう悪魔のつまみです。デザート気分のときは泡にチョコレートを合わせるのもいいですね。
気軽に飲めるのがバックインボックスの魅力、なのですが、あまりの楽しさで深夜までワインを飲む日々が続き、結果肌荒れを起こした(飲みすぎ)ので現在は自粛中です。自分を律することも家飲みを楽しむ秘訣。そう自分を戒め、「ちょっといい酒を少しだけ」を実践しています。
持ち寄りパーティーのワインなら、泡がいい
家飲みといえば、友人宅に持ち寄りしてワイワイやることもあります。
ゲストとして招かれるときでも、料理によって持ち込む酒が変わりますが、私がよく選ぶのは泡。シャンパンやカバなどがあれば、じゃあ乾杯はこれでいきましょう、というパターンになります。
ビールもいいけれど、シャンパンで乾杯すると、パッと場が華やぐからか、なぜかホームパーティー気分がグッと盛り上がります。まあ、その後はそれぞれが持ち込んだ酒やつまみ総動員でテーブルは大変なことになり、おしゃれな雰囲気とは全くかけ離れたただの宴会になるのですが。
ちなみに、泡に合わせるのは季節のフルーツ。何人かで集まって持ち寄りするときは、肉系や魚系、サラダやデリものなど、割としっかりしたつまみが重なることが多いので、デパートなどで普段は手に取らない、ちょっとお高めの果物を見繕っていくとこれまた喜ばれます。
シャンパンやワインとの相性もよし。家で一人飲むのも好きだけど、友人らと下らない話をしながらダラダラ飲む時間もまた、充実したひととき。みんな頑張ってるな、私ももうちょい真っ当な生き方をしたいな、などと考えさせられます。
贈り物にも喜ばれるワイン
酒好きのまわりには酒好きが集まる。のかどうかはわかりませんが、友人知人には酒飲みが多いので、贈り物にワインを選択する機会が増えました。
友人やお世話になった方への贈り物は選ぶのが楽しい半面、何にしようかと悩むのもまた事実。はて今回は、あの人には、何を贈るべきかと、私も以前は毎度頭を悩ませていたものです。が、最近の贈り物はほぼ、食べるもの飲むもの、はたまた花など「消えもの」で統一するようになりました。
好みに合わないインテリア製品や洋服などをいただいて困った。そんな経験から、楽しんだ後は形が残らないもののほうが、もらう側も負担がかからないのではと考えたのがそのきっかけ。食べ物や飲み物ならば万が一、好みに合わないものをもらった場合でも処分せず、他の人に回しやすいのでこれまた気楽ではないでしょうか。
もちろん、贈る相手の好みに合う「消えもの」を上手に選べるのが理想。そして、食べ物飲み物を選ぶなら、相手の都合を考慮して日持ちのするものを贈りたい。となると、ワインはなかなかいい選択肢となるのです。
誕生日にワインを贈る
贈り物といえば筆頭は誕生日。誕生日といえば、生まれ年のワインを贈るロマンティック手法がありますが、ビンテージワインは保管にかなり気を遣わねばならないので、あまり現実的ではない気がします。
この手の演出を施すなら、オリジナルメッセージを入れたワインを贈るという方法も。以前友人の誕生日に名前やメッセージを刻印したボトルワインをプレゼントしたら、とても喜んでくれました。
入学祝いにワインを贈る
友人のお子さんの小学校入学祝いにワインを贈ったことがあります。いやいや、なんで子どもにワイン? という感じですが、もちろん1年生へのプレゼントではなく、ご両親への贈り物。2人とも仕事が忙しい中での子育て。
朝の支度から幼稚園への送り迎え、ご飯の支度にしつけに教育、その他諸々の家事雑事に加えて、遠方で暮らす親戚との付き合いもこなす。本当に毎日おつかれさまです、頑張ってるね。そんなリスペクトを込めて、シャンパーニュを贈りました。
こんなのもらっても、家で一緒に飲むことなんて滅多にないし! と笑っていたけれど、奥さん好みのスイートなロゼが冷蔵庫に冷えていれば、たまにはゆっくり一緒に飲む? なんて展開になったりして。という外野の妙な妄想から選んだギフトです。同じ理由で、結婚祝いや、結婚記念日祝いにもよさそうです。
父の日にワインを贈る
父の日にワインを贈るなら、いろいろと手回しが必要です。というのも、父は私と同様、飲みながら何かをつまみたいタイプ。
ワインと一緒に、それに合うつまみも一緒に贈る必要があるでしょう。
さもなくば、下戸の母の手を慣れないつまみ作りで煩わすことになり、その不満の矛先は巡り巡って送り主の私へと向けられることは想像に難くありません。家庭内不和を未然に防ぐためにも、ここは完璧なセットを選びたい。
意外といいアイデアに思えるのは、スイーツとワインの組み合わせ。
父はドライな酒が好きだけど、スイーツもイケる口なので、濃厚なチーズ系のデザートと赤ワインなどをセットで贈るのもアリかもしれません。父は赤ワインと、母はコーヒーや紅茶と楽しめるので、いろいろと丸く収まりそうです。
週末には、昼からテラスでワインを
現在の住まいには、日当たりの良い広いテラスがあります。天気のよい週末は、昼からテラスに出て、のんびりワインを飲むことも。
そう、私は昼から飲むのが大好き。しかも、外で飲むのがいい。青空の下、街と季節の香りが入り混じった風を感じながら飲むワインって、なんであんなに旨いのでしょうか。
週末、早い時間に洗濯を済ませる。白いシーツがパタパタとはためいている横で、小さな椅子に腰掛ける。大通り向こうの公園で遊ぶ、子どもらの声をなんとなく聞きながら、グラスを傾ける。ふと真下に目をやれば、いつも近所で見かけるミニチュアダックスフントが散歩をしているのが目に入り、こっち見ないかな、などと思う。
わざわざ遠くへ出かけなくても、日当たりのよいテラスとワインさえあれば、こんなにも気持ちよく、充実した休日が過ごせる。これもひとつの才能かしらね、とかなんとか思っているといい感じで酔いが回ってくるので、そのまま部屋でうとうと昼寝に突入。こんなぜいたくができるのも、家で過ごす時間ならではです。
ワインに最適な収納は?
生きていくのに必要なものはそんなに多くない。あまりモノを持たず、できる限り身軽に生きていきたい私ではありますが、それでも唯一ストックしてしまうのが酒。飲みたいときに飲みたい酒がないのは寂しいので、日本酒やビール、焼酎、ウイスキーなど、一通りのストックはしています。
でも、ワインは少々厄介な酒。保存状態が悪ければたちまち機嫌を損ねてしまうので、無精者の私には取扱いが難しく感じてしまうのです。が、なんでも最近は床下収納のある住まいが増えているそうじゃないですか。床下収納って、ワインセラー的な使い方ができるらしいですね。ああ、憧れの床下収納、羨ましい。でも、そんな部屋に住んだらうれしくてワインストックがじゃんじゃん増えてしまう危険性があるかしら。
いや、自分を律することも、家飲みを楽しむ秘訣だと言ったばかりではないか。私ならきっと大丈夫、ということで、床下収納のある住まいがやっぱり気になるのでした。
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