今や世界中の観光客でにぎわう東京・浅草エリア。その北側に位置する、いわゆる「奥浅草」で2023年夏から始まったのが「奥浅草盆踊り大会」です。初開催の昨年の来場者はなんと1万5,000人。盆踊りのほかに屋台や和太鼓の演奏など、地元の人々のみならず観光客も一体となって楽しめる催しものが盛りだくさんのお祭りです。
今回、奥浅草に暮らして15年の私が、第2回(2024年6月29日開催)の奥浅草盆踊り大会に参加してきましたので、その楽しみ方と、人気上昇中の奥浅草のエリア情報をご紹介していきます。
盆踊り大会が行われる奥浅草エリアとは?
さて、盆踊りが行われる奥浅草エリアとはどのようなところなのでしょうか。
このエリアは、東京都台東区浅草の北部に位置する地域で、観光地として有名な浅草寺や雷門から少し離れた場所になります。盆踊り会場の隅田公園山谷堀広場は、浅草駅から川沿いに広がる隅田公園を15分ほど歩いたところにあり、昔ながらの風情や地元の生活が色濃く残っています。
浅草寺や雷門から徒歩圏内にありながら、静かで落ち着いた環境が特徴の奥浅草エリアは、近年マンションが多く建設され、若い世帯をはじめ、大学生や新社会人など単身層も増えています。東京メトロ銀座線や都営地下鉄浅草線、都営バスなど公共交通機関も充実しており、利便性と住みやすさが両立した快適な場所といえます。
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奥浅草盆踊り大会が始まったワケ
この奥浅草エリアで大規模な盆踊り大会が生まれたきっかけの1つは、新たに住民となった若いファミリー層と、古くから暮らす人たちの交流です。具体的には、台東区北部の町会と商店会などが一体となって盆踊りを企画し、2023年に奥浅草盆踊り大会が実現しました。
会場は、かつて隅田川から新吉原遊郭へ続く水上の通い道だった「山谷堀」。その正面に立つ現代の東京を象徴するランドマーク「東京スカイツリー®」を見上げながら、江戸の風情を楽しんで欲しいと「浅草で一番早い盆踊り」として、浅草エリアの夏の風物詩の仲間入りを果たすことになりました。地元の住民や観光客が一緒に盆踊りを楽しむことで、地域の魅力を広く知ってもらうことも目的としています。
奥浅草盆踊り大会に参加し、体験してみた
6月29日に開催された今年の奥浅草盆踊り大会は、昨年始まったばかりの大会と思えぬほど大盛況でした。浅草という土地柄、外国人観光客も多く、観光ついでに気軽に立ち寄って盆踊りに参加している方も多く見受けられました。「踊って」、「飲んで」、「食べて」、日本の伝統文化を直接体験できる盆踊り大会は、日本への理解をさらに深めることができる良い機会だと感じました。
定番の屋台も並び、いよいよお祭りがスタート
さて、いよいよお祭りの始まりです。
当日は午後2時から焼き鳥や飲み物、かき氷などの屋台が並びました。屋台には定番の焼きそば、かき氷のほか、地元の飲食店も(スマホ、クレジット決済ができないので現金の用意が必須)。個人的におすすめは鳥清の焼き鳥です。こども遊びエリアでは、射的、わなげ、スマートボールが無料で遊べました。
今年は能登応援物産ブースが設けられ、現地から駆けつけてきた能登の皆さんとたくさんお話しすることができました。ブースで、地元おすすめの奥能登地方に古くから伝わるイカの魚醤「いしり」を購入。イカの風味たっぷりの万能タレに思わずハマってしまいました。
午後4時30分からは「こども踊り」と題して、小さな子どもたちと一緒に炭坑節やアンパンマン音頭などで盛り上がります。会場にはたくさんの人が集まってきてとてもにぎやかな雰囲気。続いて、大迫力の和太鼓の演舞や、“神降ろしの笛”とも呼ばれる能や歌舞伎、お囃子などで用いられる能管(能楽に使われる横笛)の演奏が始まりました。音も見た目も迫力満点の和太鼓、大空に響き渡る能管の高音に観衆は釘付けです。
魅力の1つが、地元の人も一体となって楽しむ「ローカル感」
会場には休憩スペースが設けられていて、先着でオリジナルうちわも配布されていました。記念品として欲しい方は早めに行っていたようです。隅田川からの風が吹くとはいえ、日中はとても暑いのでうちわがあるととても助かります。
地元民は芝生にレジャーシートを敷いて、開放感たっぷりの空間でピクニック気分を味わっていました。住民たちにとって、東京スカイツリー®は日常の風景の一部ですが、盆踊りの背景にそびえ立つ姿は、また特別なものです。地元住民も一体となって楽しむ「ローカル感」もこのお祭りの魅力の1つです。
幻想的な雰囲気の中、盆踊りで一体化する会場
メインイベントである盆踊りは、夕方から夜にかけて東京スカイツリー®をバックに輪になって踊ります。会場にはちょうちんの温かい光も加わり、幻想的な雰囲気の中で踊りや屋台を楽しむことができました。日が沈むにつれ、空が青色から黄金色、そして藍色に変化する中で、東京スカイツリー🄬のライトアップがはじまり、一層華やかな雰囲気になりました。
午後6時から始まった盆踊りは3部構成で、各部の間に10分間の休憩が入ります。目の前で演奏される迫力ある和太鼓や笛のパフォーマンスも見逃せません。老いも若きもみんなで輪になって踊れば、自然と笑顔がこぼれます。外国人観光客の方も盆踊りの輪に入り、見よう見まねで楽しそうに踊っていました。そんな姿を目にして、参加者が一体となれる盆踊りの素晴らしさに改めて感動を覚えました。
奥浅草エリアの魅力とは
すっかり奥浅草盆踊り大会を堪能した私は、この奥浅草というエリアが改めて好きになりました。
ここからは、そんな奥浅草の魅力をご紹介していきます。
観光地だけでなく、暮らしの場としても快適なエリア
まずは、次回の盆踊り大会に向けて会場周辺の情報からお伝えしてきましょう。
奥浅草の最寄り駅となるのが東武スカイツリーライン(伊勢崎線)、東京メトロ銀座線、都営浅草線の浅草駅。その中心部は、浅草寺をはじめとする観光スポットのほかに、松屋浅草や浅草ROXといった商業施設、多数のドラッグストアや飲食店があります。日用品を揃えるのに欠かせない100円ショップやニトリ、無印良品などのショップも充実しています。浅草は、観光地としてだけではなく、暮らしの場としての環境も整っています。
盆踊り大会の会場になった隅田公園山谷堀広場は、東武浅草駅前からバスに乗り、隅田公園下車、徒歩5分。山谷堀広場周辺には、大根をお供えしてお参りする「待乳山聖天」や、招き猫発祥の地といわれ、縁結びでも知られる「今戸神社」など、見どころが多くあります。また、この一帯は150年以上の歴史を持つ「革の街」ともいわれ、小さな工房が点在しているので、お気に入りの革製品を探すのも楽しいです。レトロな喫茶店やカフェなどランチスポットもあるので、周辺を観光しながら会場入りするのもおすすめです。
隅田川の夜景とライトアップを楽しむ
明るい時間帯の観光スポット巡りに加え、夜の奥浅草エリアも魅力満載です。
東京スカイツリー®と隅田川にかかる橋、行き交う屋形船の美しい夜景もぜひ楽しんでください。隅田川唯一の歩行者専用橋「桜橋」からは、行き交う屋形船、川沿いに伸びる高速道路のライト、東京スカイツリー®のロマンチックな景色が一望できます。周辺にはフォトジェニックな撮影スポットがいくつもあります。
年間を通じて開催される江戸情緒を味わえる行事
奥浅草は、暮らしながら観光気分も味わえるのが魅力です。奥浅草エリアに含まれる浅草6、7丁目は浅草聖天町と呼ばれ、浅草神社の氏子44町の1つ。三社祭の際はこの辺りも神輿の熱気に包まれます。
このように歴史が深く江戸情緒を漂わせる浅草は、年間行事も楽しみです。以下は主な行事です。
1月 七福神巡り、大根まつり
4月 隅田公園の桜、早慶レガッタ
5月 三社祭
7月 ほおずき市、奥浅草盆踊り大会(6月末~7月頭)
8月 とうろう流し
9月 浅草サンバカーニバル
11月 酉の市
12月 羽子板市
奥浅草エリアの交通・買い物、防災面はどうなっている?
世界でも指折りの観光地である浅草の喧騒とほどよく距離を置いた奥浅草。近年はマンション建設が盛んですが、まだまだ静かなエリアです。浅草の中心部や東京スカイツリー®が立つ押上エリアが徒歩圏内にあり、暮らしの利便性に優れているだけでなく、隅田公園が身近にあり、春は桜、夏は今回ご紹介した奥浅草盆踊り大会や隅田川花火大会を楽しめるのも大きな魅力。川沿いの散歩やジョギングなどを通じて四季を感じることができます。
【交通・買い物事情】
公共交通機関に関しては、浅草駅前まで都バス(東京駅八重洲口行き)が走っているので、雨の日や荷物が多い日なども不便はありません。買い物に関しては、周辺に東武ストアやオーケー、業務スーパーなど、複数のスーパーマーケットがあります。
【防災面】
台東区が、地震や風水害等の災害が発生した場合の対応、および平常時からの備えなどを「台東区地域防災計画」としてまとめています。防災アプリや公式ウェブサイトを通じて、地震や台風などの最新情報を迅速に入手できます。ちなみに奥浅草盆踊り大会が開催される隅田公園山谷堀広場は、災害時給水ステーションとなります。
下町の雰囲気が残る人気上昇中の奥浅草へ
奥浅草は歴史と伝統を感じながらも、利便性の高い生活が送れる魅力的なエリアです。さらに地域の一員として暮らすことで、浅草の豊かな文化とコミュニティをより深く楽しむことができるでしょう。
下町の風情を味わいながら、快適な生活を送ることができる奥浅草で、新しい生活を始めてみませんか。