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副業農業の体験談!会社員でもできる農業の始め方やおすすめの作物
副業農業の体験談!会社員でもできる農業の始め方やおすすめの作物

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現在、私は食品メーカーで働きながら副業で農業を実践中です。「農業を副業で始めたいけれど、何から始めればいいか分からない」といった方に向けて、実体験を踏まえて副業農業についてお伝えしたいと思います。

基礎知識から始め方、私の体験談や初心者におすすめの作物、どの程度の副収入が見込めるか、本業との両立についても紹介していきます。この記事を参考に、副業農業につて具体的なイメージを掴んでいただけると嬉しいです。

目次

副業農業とは?

副業農業とは、副業として農業を営むことを指します。働き方の1つになりますが、「自然と関わる暮らしを取り入れたい」「本業以外の収入源を得たい」と考える人におすすめです。

私の場合は、平日の仕事終わりや週末に収穫や農作業を行っています。本業との兼ね合いをみながら無理のない範囲で農業を楽しめています。

自然と触れ合いながら働く、副業農業について

会社員など、別に本業を持ちながら空いた時間を使って農作業を行う副業農業は、通勤圏内で畑を借りたり自宅の庭や市民農園を活用したりと、取り組み方はさまざまです。

最近では「週末農業」や「半農半X(エックス)」といった言葉も聞くことがあり、自然に触れながら自分らしい暮らしを実現できる手段として関心が高まっているように感じます。

副業として農業を行う場合、年間の農業所得が20万円以上であれば確定申告が必要になるため、事前に制度を確認しておくことをおすすめします。

本業と両立しながらも、自然のリズムに寄り添った働き方ができる副業農業は、自然と触れ合う心地よい暮らしを求める人にとって魅力的な方法です。

副業農業のメリット・デメリット

実際に副業農業を行っている私が感じたメリット・デメリットについて紹介します。

副業農業のメリット

副業として農業を始めることで得られるメリットは豊富です。

自然と触れ合うことで心身のリフレッシュにつながり、自分で食べる作物を育てることで、食費を抑えられます。育てた野菜を販売すれば、収入を得られるため、健康的で豊かな生活を送れます。

副業農業のデメリット

一方で、デメリットに感じる部分もありました。

例えば、天候によって作業が左右されたり、思うように収穫できなかったりといったリスクがあります。農業に関する知識や技術がないと、最初は上手に栽培できませんし、収穫物を販売する場合は、販売先の確保や帳簿管理などの手間も発生します。

このようなメリットとデメリットを踏まえて、自分のライフスタイルや目的に合った農業スタイルを検討することが大切です。

副業農業の体験談

農業の作業風景
農業の作業風景

実際に副業で農業を行っている私の体験談をもとに、副業農業のリアルな一面をお伝えします。始めたきっかけや日々のスケジュール、育てている作物、販売方法などをお伝えしますので、副業農業を始める際の参考にしてみてくださいね。

私が副業農業を始めたきっかけ

私が副業として農業を始めたのは、実際に栽培してみることで、食べ物を作ることの大変さや食べ物のありがたみを実感したいと思ったことがきっかけです。私は食べることが大好きな野菜マニアなので、なかなか売っていない珍しい野菜を栽培してみたいという思いも大きかったです。

私はもともと、自治体の農業職員として働いていたため、栽培方法や販売など農業についての知識はありました。しかし、実際に自分で土を耕して作物を栽培することは、知識だけで補えない部分もあり、なかなか大変でした。

本業として食品メーカーに勤めている今、仕事に役立つヒントを農作業の中で得られることが多く、農業がいい影響を与えてくれています。また、休日の畑仕事が心身のリセットにもなり、仕事とのバランスを取るうえでも欠かせない存在になりました。

このように、「農業=本業」という枠を超えて、自分のペースで関わることができる副業農業は、生活に新たな充実感をもたらしてくれています。

どこで何を栽培している?私の農業スタイルをご紹介

私が野菜を栽培しているのは、自宅の庭にある畑と、京都市内にある市民農園です。市民農園では、農具や肥料、種苗を借りられたり講習会が開催されたりしているので、よく利用しています。

自宅から市民農園までは自転車で15分ほどの距離のため、通いやすいところも気に入っています。栽培しているのは、トマト・ナス・ほうれん草・水菜・大根など、家庭菜園向きの野菜が中心です。

珍しい野菜としては、白ナス・芽キャベツ・スイスチャードなどを栽培しています。季節ごとに植え替えながら、無理のない範囲で育てることを心がけています。また、タイマー式の水やり機などを活用することで、作業の効率化ができました。

「たくさん収穫すること」よりも、「食卓にちょうどいい量を自分で育てること」を目標にすることが、私の副業農業スタイルです。

本業と農業、両立するポイント。平日・休日のリアルスケジュールを紹介

本業と副業の農業を両立するには、無理なく続けられるスケジュールを組むことが大切です。私の場合、平日は出勤前と退勤後に畑に立ち寄り、朝は水やりと作物の様子の確認を行い、仕事終わりに収穫をしています。畝立てなどの準備、肥料やりや草むしり、病害虫防除など、時間のかかる作業は週末に行っています。

例えば、土曜の午前中は、朝から草むしりや収穫など、畑での作業がメインです。午後には家で収穫物の袋詰めをしたり、帳簿をまとめたりする流れが定着しています。

天候や体調に合わせて作業を調整し、育てる作物もなるべく手間が少ないものを選ぶようにしています。平日の朝にも農作業をする時間を確保することで、夜型だった生活が朝型になり、体力がついて心身ともに健康的な生活になりました。

副業農業を始めてよかったこと・大変だったこと

畑に植えられているジャガイモ
畑に植えられているジャガイモ

副業農業を始めてよかったこと

副業農業を始めてよかったと感じる点は、自然の中で過ごす時間ができたことです。土に触れることでストレスが和らぎ、気持ちの切り替えもしやすくなりました。

また、自分で育てた野菜を家族と食べる喜びは格別で、食卓に会話と笑顔が増えたように感じています。

副業農業で大変だと感じたこと

大変だと感じているのは、天候に振り回されることです。雨天続きで草むしりや病害虫対策ができなかったときに、雑草と虫が大発生してしまったことがありました。

そのときは、手間暇をかけた野菜がほとんど収穫できない状態になり、落ち込みました。猛暑で、ほとんどのナスが日焼けしてしまったこともあります。

このように、大変なことはたくさんありますが、自分が作った野菜が売れていく様子を見ると苦労が報われるように感じ、「やってよかった」と思います。

作物の販売はどのように行う?実際の収入と黒字にする工夫について

私は、収穫した野菜の一部を販売して収入を得ています。主な販売経路としては、知人や近所の直売所です。大量に出荷するスタイルではなく、「顔の見える販売」を意識しているのがポイントです。

収入としては月に1〜2万円程度ですが、黒字を維持するために以下のような工夫をしています。

(1)高価な農機具は使わず、家庭用の簡易資材で代用
(2)育てやすく収量が安定する作物を選定
(3)自動水やり機などを使って作業を効率化し、無駄な手間を省く
(4)無駄な種苗や資材を買わないよう、しっかりと栽培計画を立ててから作付け

私はこれらの工夫をしながら、大きな収益をあげることよりも、「暮らしの一部として、少しでも実益につながること」を大切にしています。

副業農業を続けて見えてきたこと

副業として農業を続けていく中で、「成果はすぐに出なくても、積み重ねが形になる」という感覚を持つようになりました。例えば、土づくりに手間をかけた分、翌年の収穫が増えるなど、努力がじわじわと実を結ぶ点が農業の魅力です。

また、天候の変化や季節の移ろいに敏感になり、日々の暮らしがより豊かに感じられています。本業の合間でも、畑に立って体を動かすことで頭が整理され、心が落ち着くのを実感しました。

一方で、常に「やりすぎない」ことを意識するようにしています。農業を副業にするからこそ、ライフスタイルの一部として無理なく取り入れることが大切だと感じています。

副業農業を楽しむコツ

これから副業で農業を始めたいと思っている方には、「しっかりと知識をつけること」「まずは小さく始めてみること」をおすすめします。

野菜を栽培することは簡単ではありません。野菜づくりについての知識をつけることで、初めてでも成功する可能性が高まります。また、市民農園やベランダ菜園など、小規模からスタートすることで、失敗を恐れずに挑戦できます。

副業農業と相性がよい働き方とは

副業農業と相性がいいのは、比較的時間に融通がきく働き方です。例えば、リモートワーク中心の職種やフレックスタイム制の会社員、自営業などは、平日に畑に足を運ぶ時間を確保しやすいでしょう。

大切なのは、農業を「収入源」としてだけでなく、「心の余白」や「暮らしの豊かさ」として捉えることです。このように考えておくと、長く楽しく続けられる副業になります。

未経験からできる!副業農業の始め方

未経験からでも始めやすいところが、副業としての農業の魅力なので、栽培環境やライフスタイルに合わせた方法を見つけていきましょう。

自分の土地で始めるケース

自宅の庭に作った畑の様子 
自宅の庭に作った畑の様子 

自宅の庭や空き地など、自分の土地を活用できる場合は、副業農業のスタートとして非常に有利です。私は、自宅の庭の一角に畑を作っています。移動の手間がなく、天候を見ながらすぐに対応できるので、非常に便利です。

また、重い荷物や農具を運ぶ必要がなく、収穫してすぐに保管庫に入れられるため、野菜の品質を保ちやすいところも大きなメリットといえるでしょう。

もし農地がないなら?市民農園、貸し農園の選び方

農地がなくても、副業農業は市民農園や貸し農園を利用することで始められます。市民農園は自治体やJA、農家が運営していることが多く、費用も比較的リーズナブルです。

ただし、サポートがあるところは少なく、契約期間の延長ができないところもあります。延長ができない場合、頑張って土づくりをした畑を、契約終了とともに手放さなくてはなりません。

一方、民間企業の貸し農園は、保管庫・農具・肥料などの設備が充実していたり、栽培をサポートしてくれる管理人がいたりすることが多いです。忙しい社会人にとって使い勝手のよさは魅力的ですが、サポートが充実している分、費用が高い傾向にあります。

農園を選ぶ際のポイントは、次の3つです。

(1)自宅から通いやすい距離か
(2)栽培に必要な設備が整っているか
(3)利用ルールやサポート体制が明確か

農園の見学や説明会を活用し、自分のライフスタイルに合った場所を選びましょう。

収穫した野菜の販売方法と売るための工夫

収穫した野菜は、販売することで実益にもつながります。主な販売方法には、以下のような選択肢があります。

(1)地域のマルシェや朝市での販売
(2)近所の知人・友人への直接販売
(3)農産物直売所への委託出荷

売る際の工夫としては、「鮮度の高さ」や「無農薬・減農薬」といった特徴を伝えることが重要です。また、見た目のいい梱包や品種の紹介メモを添えるなどの工夫をすることで、リピーターにつながりやすくなります。

初心者でも育てやすかったおすすめ作物ベスト3

市民農園で収穫した大根
市民農園で収穫した大根

これから副業農業を始める方にとって、育てやすく収穫の喜びが得られやすい作物を選ぶことはとても大切です。私が栽培してみて「初心者でも作りやすい」と感じた3つの野菜について、体験談を交えながら紹介します。

初心者の副業農業におすすめの作物(1)ナス

ナス
ナス

ナスは夏野菜の代表格でありながら、初心者にも育てやすい作物です。水分と肥料がたくさん必要なので、水やりと施肥、剪定をきちんと行えば、長い期間にわたって収穫を楽しめます。

特に「千両二号」など、家庭菜園向けの品種から始めてみましょう。プランター栽培にも向いているので、自宅で気軽に始めたい方にもぴったりです。

初心者の副業農業におすすめの作物(2)ほうれん草

ほうれん草
ほうれん草

ほうれん草は、発芽から収穫までの期間が短く、栽培の成果を早く実感できる野菜です。

特に秋まきの品種は栽培が安定しやすく、初心者でも成功率が高い点が魅力で、育て方のポイントは、適度な間引きと日当たりの確保です。

密集させすぎると病気の原因になるため、芽が出そろったら間引いて風通しをよくすると健康に育ちます。また、収穫のタイミングを逃さず、葉が柔らかいうちに摘むことで味も食感も楽しめます。小さなスペースでも育てられるため、市民農園やベランダ栽培でも育てやすいです。

初心者の副業農業におすすめの作物(3)リーフレタス

リーフレタス
リーフレタス

リーフレタスは、葉を一枚ずつ収穫できる野菜で、初心者でも扱いやすい作物です。種まきから約1ヶ月で収穫できるスピード感と、連続して収穫できるところが魅力です。

栽培のコツは、風通しと日当たりのいい環境を保つことで、水やりをしっかり行うと、柔らかくおいしい葉ができます。プランターでも育てやすく、ベランダ菜園にも適しています。また、害虫被害が比較的少なく、農薬に頼らず育てられる点も安心です。

副業農業がしやすい住まいとは?

副業として農業を続けるうえでは、住まい選びも大切な要素です。暮らしと農業がつながる住まいのヒントを、具体例を交えてお届けします。

副業農業がしやすい住まい(1)市民農園が豊富な郊外エリア

副業で農業をしていくうえで、住まいの環境は非常に重要だと思います。私が感じるポイントは、「都市部へのアクセスのよさ」と「自然との距離感」のバランスです。

例えば、京都市内でも郊外には市民農園が多く、副業農業に適した場所が見つかります。また、交通の便がいいエリア、特に通勤途中にある畑は、平日夜や早朝にも畑に足を運びやすいです。

副業農業がしやすい住まい(2)玄関近くに収納や洗面所がある間取り

副業農業をするうえで、農具や収穫物の保管場所も、住まい選びの重要なポイントといえます。

例えば、玄関近くに収納スペースがあると、農具をすぐに出し入れできて便利です。収穫した野菜の保管には、通気性のいい収納棚や、屋外に簡易コンテナを置けるスペースがあると安心です。泥付き野菜を洗うための外水栓もあると、室内を汚さずにすみます。間取りとしては、以下のような設備があるとより快適です。

(1)玄関収納や勝手口まわりに広めの土間スペース
(2)外作業後にすぐ手洗いできる場所に配置された洗面所
(3)ベランダや屋上の水道設備

副業農業がしやすい住まい(3)ルーフバルコニー付きの住まい

ルーフバルコニー付きの住まいは、限られたスペースでも家庭菜園が楽しめる魅力的な選択肢です。広めのバルコニーがあれば、プランターを並べて野菜の栽培ができるので、初心者でもすぐに栽培を始められる環境といえます。

特に、日当たりや風通しがいい場所であれば、作物も健康に育ちやすく、毎日の手入れもスムーズに行えます。ベランダとは違って、周囲の視線も気になりにくい点もメリットです。

副業農業がしやすい住まい(4)屋上付きの住まい

屋上付きの住まいは、日照時間をしっかり確保できるため、育てられる作物の幅が広がります。トマトやナス、パプリカなど、日光を好む夏野菜にも適しています。

特に都市部では、農地を確保するのが難しいため、屋上という空間を活用できるのは大きなメリットといえるでしょう。家庭用ビニールハウスや簡易の雨よけなどを設置することで、天候の影響も軽減できます。

ただし、屋上は風が強くなりやすいため、プランターの固定や倒伏防止の対策が必要です。排水も事前に確認しておくと安心です。工夫次第で“自宅に畑”を実現できる屋上スペースは、都市型の副業農業にぴったりな環境といえます。

副業農業がしやすい住まい(5)畑付きの住まい

畑付きの住まいは、まさに副業農業に理想的な環境です。プランターでの栽培が難しい根菜類も、畑があれば育てられます。

自宅のすぐそばに畑があれば、時間や天候に合わせて柔軟に作業が行えます。畑の広さによっては、1つの畑で複数の作物を同時に育てたり、季節ごとに作付けを変えたりすることも可能です。

ただし、畑の場合は草刈りが必要になるため、維持にかかる労力は考慮するべきです。それでも、畑があることで得られる「収穫の喜び」と「暮らしの充実感」は、他には代えがたい魅力があります。

自然と暮らす選択、副業農業で心も生活も豊かに

私が実際に副業として農業をすることで感じたのは、単なる収入源ではなく、「暮らしの質を高める選択肢」でもあるということでした。本業を持ちながらも自然と触れ合う時間を持つことで、心に余裕が生まれ、毎日の生活がより豊かなものに変わりました。

農業を副業として始める方法はさまざまです。例えば、市民農園や自宅の庭の一角など、ライフスタイルに合わせた始め方があります。また、副業農業を長く続けるには、自分に合った住まいを選ぶことも重要です。

ルーフバルコニーや屋上、畑付きの住まいなど、農業と暮らしが無理なく共存できる環境を整えることで、日常の中で農業がより身近な存在になるでしょう。自然のリズムに寄り添いながら働くことは、心身のリフレッシュにもつながり、人生の満足度を高めてくれます。まずは身近な場所から、小さく農ある暮らしを始めてみませんか。

果菜穂野菜・米マニアの食・農業専門ライター

自治体の農業職員として、新規就農者のサポートや、野菜・果物・米の栽培技術に関する指導を行ってきた経験を持つ。
現在は食品メーカーで商品開発と販促を担当。旬の食材や野菜の機能性を活かしながら、「体にやさしく、おいしい」商品づくりに取り組む。
本業の合間に、自分でも畑を耕しながら小さく農業を続けている。いわゆる“副業農家”として、土や季節と向き合う時間を大切にしている。
食べることと旅行が大好きで、「おいしい」と聞けば日本全国、時には海外まで飛んでいく。
旅先で出会うその土地ならではの食文化や人との出会いが、日々のインスピレーションになっている。
「食」と「農」にまつわる魅力やストーリーを伝えるライターとしても活動中。

※掲載内容の実施に関してはご自身で最新の情報をご確認ください

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