富岡八幡宮や清澄庭園などの観光名所がある江東区。おしゃれなカフェやショッピング施設があり、年代を問わずに楽しめる地域となっています。
私は江東区で3年半ほど1人暮らしをしていましたが、また住みたいと感じるほど居心地の良い場所でした。休日は江東区内のショッピング・モールやおしゃれなカフェで、楽しい休日を過ごしていました。
今回は、そんな私が実際に江東区に住んでいて感じた魅力や住みやすさ、エリアごとの特徴などをご紹介します。江東区に住んでみたいという方はぜひ参考にしてください。
江東区は水に囲まれた2つの顔を持つエリア!
まずは江東区の特徴や地理的な部分を見ていきましょう。
江東区の概要
江東区は1947年に東京35区の区画整理が行われた際、深川地区と城東地区が合併して生まれました。江東区の由来は深川地区の「江」、城東地区と隅田川の東に位置する地理的な意味で「東」です。
現在は西に隅田川、東に荒川、南に東京湾と水に囲まれた地域となっています。この水に恵まれた環境を活かして「みんなでつくる伝統、未来 水彩都市、江東」を将来像に掲げた街づくりを進めています。
また、大田区・品川区・港区・中央区・墨田区・江戸川区に隣接しており、休日に出かけやすい立地です。
江東区内には、東京ビッグサイトや有明ガーデン、有明アリーナなど大型イベント施設があります。区内から出なくても十分満喫できるので、まずは近くのお出かけスポットから楽しんでみるのはいかがでしょう。
小学校は45校、中学校は24校、高等学校は12校あります。町を歩いていると、親子や学生と頻繁にすれ違うことが多く、賑やかな光景をよく目にしていました。
緑化の推進の目的で制定された区の木はクロマツ、区の花はサザンカです。クロマツは日本原産で北海道を除く各地に生息しており、樹皮は黒褐色で、見事な枝ぶりが特徴的。サザンカは秋から冬に咲き、小さい葉とバラバラに散る花弁が印象的で、樹齢100年も珍しくないので人や町と長く寄り添ってくれます。
江東区の面積は43.01平方km、2023年8月時点での人口総数は538,219人、世帯数は288,927世帯となっています。
江東区の歴史
江東区の歴史も簡単に覗いてみましょう。江東区は埋め立て地です。江戸時代初期に埋め立てを行った後に発展し、火事に強い町づくりを目指し、密集した市街地の再開発を拡張しました。
城東地区は江戸近郊の農地として野菜類を市民に支給し、栄えていきました。行楽地としても知られていたようです。
明治時代に入ると、広い土地と水運を活かして東京の工業地帯となりました。そして現在も、水に恵まれた自然環境を活かしてよりよい町として発展しています。
江東区の住みやすさ
私が江東区に住んだきっかけは、当時都内での仕事が多かったため、通勤時間を短縮するために引越しを検討したことでした。
江東区内の鉄道駅は以下の通りです。
〈江東区にある鉄道駅〉
●ゆりかもめ
青海駅/有明駅/有明テニスの森駅/市場前駅/新豊洲駅/テレコムセンター駅/東京国際クルーズターミナル駅/東京ビッグサイト駅/豊洲駅
●JR京葉線・武蔵野線・総武本線
越中島駅/亀戸駅/潮見駅/新木場駅
●都営地下鉄 新宿線・大江戸線
大島駅/住吉駅/西大島駅/東大島駅/森下駅/門前仲町駅
●東京メトロ 東西線・半蔵門線・有楽町線
木場駅/清澄白河駅/住吉駅/辰巳駅/東陽町駅/豊洲駅/南砂町駅/門前仲町駅
●東京臨海高速鉄道 りんかい線
国際展示場駅/東雲駅/新木場駅/東京テレポート駅
電車は、JR線や東京メトロ、都営地下鉄などの複数の路線が通っているため、どこに行くにも乗り換えが少なく動きやすいです。私は東京メトロ半蔵門線を利用することが多かったのですが、渋谷駅まで乗り換えることなく約25分でアクセスができ、重宝していました。
また、私が住んでいた3年半の間で、事故や天候などで電車が大幅に遅れて困るということもありませんでした。さらに、普段から車を利用する場合、日中は意外にも車は少なく、運転しやすい環境です。もちろん、大通りなどは交通量も増えますが、渋滞が発生することは少なかったです。
江東区の住まい事情
江東区の家賃はどれくらいなのか気になる方も多いかもしれません。一人暮らし向けとファミリー向けに分けて、周辺エリアと家賃相場を比較しながらご紹介していきます。
江東区の一人暮らし向け家賃相場
江東区の一人暮らし向け物件の家賃相場を部屋の間取り別で見ていきましょう。
・ワンルーム:10.17万円
・1K:9.56万円
・1DK:11.62万円
・1LDK:15.37万円
江東区の一人暮らし向け賃貸物件を探す
1人暮らし向けの物件(ワンルーム・1K・1DK)の平均家賃相場は、江東区が10.16万円。近隣の墨田区は9.31万円、台東区は10.59万円、江戸川区は7万円でした。
周辺エリアと比較すると江東区の家賃相場は高めです。しかし、江東区のレジャー施設や交通の利便性などを考えると納得の相場といえるでしょう。
江東区のファミリー向け家賃相場
続いて、江東区のファミリー向け物件の家賃相場も部屋の間取り別に見ていきましょう。
2K:11.83万円
2LDK:23.17万円
3DK:14.93万円
江東区のファミリー向け賃貸物件を探す
ファミリー暮らし向けの物件(2LDK・3K・3DK)の平均家賃相場は、江東区が23.10万円。近隣の墨田区は21.61万円、台東区は22.29万円、江戸川区は15.47万円でした。
ファミリー向け物件の場合も、近隣エリアと比較すると江東区の家賃相場は高めの金額となっています。ただし、大きめの公園が多く、ショッピング・モールが充実している環境を考慮すると、妥当な範囲ではないでしょうか。
江東区の住みやすいエリアの特徴と魅力
江東区の住みやすいエリアを、ポイントで分けてお話しします。希望するライフスタイルを想像しながらご覧ください。
おしゃれと自然の両方を楽しみたい人には「清澄白河駅」周辺エリア
清澄白河エリアは、自然とおしゃれなカフェやショップが共存しているエリアです。「のんびりしたいけれど定期的にカフェにも行きたい」という人に、おすすめの街です。
清澄白河駅は東京メトロ半蔵門線と都営大江戸線が乗り入れています。東京駅までは1回の乗り換えで約15分、渋谷駅からは乗り換えなしで約25分と移動も簡単です。
清澄白河駅周辺で、私が気に入っているスポットを2ヶ所ご紹介します。
●清澄庭園
清澄庭園は清澄白河から徒歩3分の場所にあります。1932年に開園されて以来守られている、回遊式林泉庭園は、江戸時代の大名庭園に用いられていた造園方法です。関東大震災で大きな被害が出たものの、避難場所として多くの命を救っています。
現在の敷地は庭園37,434平方メートル、開放公園43,656平方メートルです。区の木であるクロマツの他に、桜・アジサイ・ツツジ類・ハナショウブなどが植えられています。都会らしさから離れてゆっくりお散歩がしたくなったときは、ぜひ立ち寄ってみてください。
●no mark.Café(ノーマークカフェ)
no mark.Caféは古民家カフェです。「清澄白河を知るきっかけになってほしい」という思いから、さまざまな工夫をしています。
定番商品はオリジナルゼリーで、「清澄」や「白河」など、土地にちなんだ名前がついています。鮮やかで透明感のあるゼリーは、子どもでも安心して食べられるよう着色料不使用で体に優しい素材を使用。
さらに、来店するだけでも楽しめるように、清澄白河の風景をアートにして展示しています。アートも美味しい物もある落ち着いたカフェなので、日常的に通いたくなります。
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ファミリー世帯には「豊洲駅」周辺エリアがおすすめ
豊洲エリアは埋め立てによってできた人工島です。レクリエーション施設も充実しており、休日は学生や家族連れで賑わっています。公園や大型ショッピングセンターもあるため、小さい子どもが一緒でも安心して買い物に出かけられます。
豊洲駅は、東京メトロ有楽町線とゆりかもめが乗り入れており、東京駅までは乗り換え1回で約20分、渋谷駅までは乗り換え1回で約35分です。
それでは、私の豊洲エリアおすすめスポットを2つ、ご紹介します。
●豊洲市場
豊洲市場は、築地市場が移転してできたものです。豊洲市場には、一般来場者の方向けに、マグロなどの鮮魚や青果のセリ場を一望できるスペースが設けられています。
セリ開始の合図である鐘の音や、活気のあるセリの声を実際に聴くことができ、とても興味深い体験ができます。場内には一般来場者もお買い物ができる「魚がし横丁」があり、約70の専門事業者が営業しているお店を回ることもできます。
・施設名:豊洲市場
・住所:東京都江東区豊洲6-6-1
・アクセス:ゆりかもめ「市場前駅」直結
・営業時間:5:00~17:00
・定休日:毎月変わるため公式ホームページを確認
●アーバンドックららぽーと豊洲
ららぽーと豊洲は都内有数の大型商業施設です。スポーツ用品やファッション、ベビー用品やグルメ、カルチャー、インテリア雑貨など生活に必要な物がこの1ヶ所でほとんどそろいます。
毎月複数のイベントを開催しており、お買い物のお得キャンペーンから展示会、子どもと楽しめるものまで幅広いです。ペットと一緒に行動できるエリアもあるので、お散歩の行き帰りに少し立ち寄ることも可能です。
ドッグカフェでは大切なペットと一緒に食事を楽しめます。
0~12歳の子どもとの食事をより楽しめるように、専用のレストランブースが設けられています。楽しむだけでなく、栄養も考えられたメニューを提供してくれるので嬉しいです。2階には、子どもが靴を脱いで遊べるちょっとしたスペースが用意されていて、突然泣き出してしまう子でも安心してお出かけができます。
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・施設名:アーバンドック ららぽーと豊洲
・住所:東京都江東区豊洲2-4-9
・アクセス:東京メトロ有楽町線、ゆりかもめ「豊洲駅」直結
・営業時間:10:00~21:00
神社や下町の雰囲気が好きな人には「亀戸駅」周辺エリア
亀戸は2つの神様に守られている下町の雰囲気が残るエリアです。さらに、居酒屋や個人経営のお店が並ぶディープな商店街が2つあり、探索しているといろいろな顔を発見できます。
亀戸駅は、JR総武線と東武亀戸線が通っており、東京駅までは乗り換え1回で約20分、渋谷駅までは乗り換え1回で約40分です。
それでは、私が亀戸駅周辺でおすすめしたいスポットを2つご紹介します。
●亀戸中央公園
亀戸中央公園は、日立製作所の亀戸工場を整備して作られました。公園内は、中央広場や流れのある人工池、運動広場などがあり、全体の敷地は103,026平方メートルと広々とした公園です。
運動広場には、テニスコートやターザンロープなど、子ども心をくすぐる遊具がたくさん用意されています。多目的広場は小学生以下専用です。
さらに、亀戸中央公園はサザンカの名所として親しまれており、区の花を満喫できます。他にも、サトザクラ・ソメイヨシノ・アンズ・梅・メタセコイアを楽しめます。
●亀戸天神社
亀戸天神社は学問の神様を祀っており、受験シーズンにはニュースに取り上げられる、都内でも有名な神社です。梅まつりや藤まつり、菊まつりなど花の天神様の行事が多く開催されています。藤まつりの期間はライトアップされるため、神様に挨拶をしつつ、デートスポットとしても人気です。
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江戸時代の文化を五感で体験したい人には「南砂町駅」周辺エリア
かつて江戸の食生活を支える農村地帯だった砂町は、北砂・東砂・南砂・新砂の4地区に分かれています。スナモなどの大型商業施設があるので、生活用品から洋服までそろえられます。
荒川が近く、夏には江東花火大会が行われているため、場所によっては家から出なくても大迫力の花火を楽しめるエリアです。また、仙台堀川公園には全長900mの桜並木があり、お花見スポットになっています。
南砂町駅は、東京メトロ東西線が通っており、東京駅までは乗り換え1回で約20分、渋谷駅までは乗り換え1回で約35分です。
それでは南砂町駅周辺のおすすめスポットを2つご紹介します。
●砂町銀座商店街
砂町銀座商店街は、全長670m、約180店舗が並びます。昭和にタイムスリップして、砂町銀座の情景を味わいたい人におすすめです。
縁日の食べ歩き感覚で楽しめて、「ばか値市」のときはビールを片手に至福の時間を過ごせます。ばか値市は、毎月10日に開催されているので、ぜひ立ち寄ってみてください。イベントではお笑い芸人に会えることもあり、子どもと一緒に楽しめます。
●旧大石家住宅
旧大石家住宅は、江戸時代に建てられて以降、大震災や大津波、戦災を何度も免れてきた区内最古の民家建築です。1994年に江東区の有形文化財に指定され、1996年に仙台堀川公園内ふれあいの森に移築復元されました。現在も公開しているので、たくさんの災難を切り抜けてきた力強さを感じてみてください。
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植物の歴史を感じたい人には「新木場駅」周辺エリア
新木場は古くから材木に縁のある地域です。木場(貯木場)の新木場への移転が始まった1971年から、材木業に活気が溢れ現在まで受け継がれています。植物に関わる施設も多く、都内で自然に触れたい方におすすめの街です。
新木場駅は、東京メトロ有楽町線・JR京葉線・りんかい線が乗り入れており、東京駅まで乗り換えなしで約10分、渋谷駅まで乗り換えなしで約30分です。江東区の中でも特に東京駅までのアクセスが便利で、路線も3種類通っているため、休日のお出かけや旅行などが気軽にできます。
それでは、私の新木場駅周辺おすすめスポットをご紹介します。
●新木場1st RING
新木場1st RINGは、イベントやテレビ撮影に利用されている施設です。実際にプロレスや格闘技、ボクシング・空手大会・ライブ・演劇、アイドルやお笑い芸人のイベントの会場となっています。スポーツ観戦やライブは時間によっては帰りが遅くなることもありますが、自宅から会場が近ければ帰りの電車を気にすることなく存分に楽しめます。
●夢の島熱帯植物館
夢の島熱帯植物館は、名前の通り熱帯地域に生息する植物を間近で見られる場所です。大温室やオーストラリア庭園、ハーブ園や食虫植物温室で植物の観察をした後は、敷地内にある広場やカフェ、映像ホール・ショップ・イベントホールでのんびり落ち着けます。
大温室では熱帯植物とともに滝があったり、ココヤシ・バナナ・カカオなど、身近に触れている食べ物が植えられていたりと、まるで現地にいるような感覚に。世界自然遺産や絶滅危惧種に登録されている貴重な植物を見ることもでき、子どもの勉強にもなります。
また、館内にあるカフェではトロピカルジュースやケーキをいただけるので、全身で熱帯地域を感じられるでしょう。
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江東区は下町感が残りつつ、進化を続ける街
江東区は、温かい下町感の残るエリアと、最新の商業施設が集まり人で賑わうエリアの2つの顔を持っています。学生からご高齢の方までエリアごとに自分に合った街を選びやすいのも特徴といえます。
ぜひお気に入りのエリアを見つけて、江東区での暮らしをスタートさせませんか?