我孫子市は、千葉県の北西部に位置しています。主要駅である我孫子駅から東京駅までは約40分と、都心へのアクセスも良好です。一方で、我孫子市は利根川と手賀沼に接しているため、その近辺にある公園や広場では自然の豊かさを感じられます。
わが家が我孫子市に引越してきたのは、今から7年前です。慣れない子育てで不安を抱えながら、住み始めました。これまでを振り返ってみると、我孫子市で充実した生活ができたおかげで、あっという間だったと感じます。
今回は、我孫子市の魅力や子育て事情についてご紹介しますので、これから我孫子市で子育てを考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
我孫子市で子育て中!選んだ理由や住んでみて感じること
我孫子市ってどんな街?
我孫子(あびこ)市は千葉県の北西部に位置し、街のシンボルの手賀沼と利根川にはさまれた細長い形状をしています。2023年3月1日時点で、人口は約13万人と、静かで穏やかな環境です。
都心から約40kmの距離にあり、JR常磐線で東京駅まで約40分と都心へのアクセスが良好なのも特徴といえます。都心への通勤通学圏内でもあり、駅周辺にはマンションが立ち並び、閑静な住宅街もあります。
また我孫子市は、志賀直哉や武者小路実篤など白樺派である文豪たちのゆかりの地です。別荘跡は、今でも残されています。豊かな水辺と緑に恵まれ、歴史や文化の趣きがある街が、我孫子市です。
ゆったりとした雰囲気は、週末に家族でのんびり過ごしたい方にとって、安らげる環境が整っています。年間を通して穏やかな気候なので、野菜の栽培や米作りも盛んで、新鮮な農産物が手に入るのも魅力です。
我孫子市の住まいを探そう
わが家が子育て環境に我孫子市を選んだワケ
我孫子市に引越しをしたきっかけは、夫が都内に転勤になったことです。夫婦ともに地方で育ったので、ビルに囲まれた中で子育てをするのは想像できませんでした。わが家の理想は、たとえ通勤時間がかかっても自然が豊かなところに住むことです。
引越し先は行政サイトで比較しながら、JR常磐線の駅周辺で探し、いくつか候補を選びました。中でも、一番しっくりきたのが我孫子市です。物件探しをするために初めて足を運んだとき、木々に囲まれキラキラと水面が光る手賀沼の景色に魅せられ「ここにしよう!」と決めました。
我孫子市に引越しをして感じたこと
わが家が我孫子市に引越すため新居に選んだのは、我孫子駅から一駅の天王台駅です。歩いて数分のところに、手賀沼を見渡せる”親水広場”があるのが決め手でした。ブランコやすべり台といった遊具はありませんが、春には桜が咲き誇り、四季の彩を感じられる点が気に入りました。
引越し後は、子どもと庭で遊ぶ感覚で毎日のように手賀沼に出かけ、ときにはお弁当をもってピクニック気分を楽しんでいます。たくさんの草花や生き物を見たり、触れたりして過ごした環境のおかげで、自然が大好きで情緒が豊かに育ってくれています。
大きなバッグをもちながら子どもと出かけるのは大変ですが、我孫子市には気軽にお出かけ気分を味わえる場所がたくさんあるのが魅力です。その環境はなんて贅沢だろうと今でも魅了されています。
実際はどう?我孫子市の子育て
気になる子育て事情は?
我孫子市は保育施設も充実しているので、子どもに合った幼稚園を選べます。市内における15歳未満の子どもの割合は、10%程度です。(2023年3月1日時点)。
統計的に子どもの数は、わずかですが減少傾向にあります。そう聞くと、あまりよい印象をもたないかもしれません。しかし、県内の人口が増えている都市に比べても、我孫子市は決して引けをとらない子育て支援が整っています。
子どもが少なめであることの見方を変えると、子ども1人あたりに目をかけられる大人が多いということです。子育ての手厚いサポートがあるからこそ、子育て世代にとって満足度が高くなっています。さらに、我孫子市は30年以上も待機児童がゼロなので、働いている人にとっても子育てしやすい街です。
また、我孫子市には指定のゴミ袋がありません。赤ちゃんのいる家庭は、特に頻繁におむつを替えるためゴミの量が増えますが、指定のゴミ袋がないのは家計も助かります。
我孫子市は子育てサポートが充実!
我孫子駅南口のイトーヨーカドーには、親子で交流できる施設があり、イベントや子育てサークル活動などが活発に行われています。その隣には”子育てコンシェルジュ”がいるので、子育ての情報を聞いたり、悩みを相談したりすることが可能です。ここではファミリーサポートへ入会できるので、実家が離れている方や近くに頼れる人がいない方は登録しておくと保育園送迎などのサポートを受けられます。
わが家が引越してきたのは入園願書の受付を控えた時期で、幼稚園をどう選べばよいのか分からなかったときに活用しました。おかげで思いっきり遊ばせられる、広々とした園庭のある幼稚園に出会いました。毎日どろんこになって遊んだ3年間は子どもにとってもよい思い出で、今でもときどき幼稚園のできごとを話してくれます。
そのほかにも、さまざまな子育てサポートがあるので、ご紹介していきます。
今回ご紹介する制度は2023年3月1日時点の情報です。こうした制度は今後見直される可能性もありますので、利用する際は公式ホームページなどで最新情報を確認しましょう。
いろいろある子育て助成!
我孫子市は、子育て世代を応援してくれる制度が充実しています。いろいろありますが、代表的な3つを見ていきましょう。
●医療費助成
我孫子市は、医療費助成制度があります。条件はありますが、中学生までは1回の通院につき300円です。高校生の医療費助成制度も開始され、1回300円で通院できるようになりました。このほかにインフルエンザ助成金もあり、子育て世代の経済的負担を減らしてくれます。
●すくすく子育て応援金
2023年2月から、妊娠1回につき5万円給付されるようになりました。対象は妊娠届を提出した妊婦さんで、申請月の翌月末には支給されます。妊娠中は検診や出産費用に加え、物入りで出費がかさむので、出産前に赤ちゃんを迎える準備の手助けになる嬉しい制度です。
●若い世代の住宅取得補助金
我孫子市では、子育て世代など若い世代が住居を購入する場合、最大で15万円の補助金が支給されます。市内の東側地区(湖北・新木・布佐エリア)での住宅取得で10万円、夫婦のどちらかが市外から転入した場合は5万円加算です。子どもが生まれたタイミングで一戸建への住み替えを考える家庭も多いので、その際はぜひこの制度を活用するとよいでしょう。
“あびっ子クラブ”が市内すべての小学校に併設!
市内すべての小学校の各校内には”あびっ子クラブ”という、放課後に自由に過ごせる場所があります。学童と大きく違うのは、就業しているかどうかは関係なく利用できる点です。
登録料は年間1000円で、土曜日や夏休みなどの長期休みにも活用でき、子どもたちにとっても安心して過ごせる居場所になっています。わが家も利用することがありますが、急な用事やリフレッシュでも使える仕組みはとても便利で、私にとって心にゆとりをもたらしてくれるありがたい存在です。
我孫子市での子育て体験談
我孫子市で子育てする魅力
わが家の周りには我孫子市出身者が多く、市民が長く住み続けられる街であることがわかります。我孫子市で子育てをする魅力は、なんといっても自然豊かな場所でのびのびと子育てができることです。できるだけ、自然が豊かな場所を望んでこの地を選びましたが、実際に住んでみると期待以上でした。
市内には公園が多く、その数は200箇所以上です。1人あたりの公園の広さは、東京23区の平均に比べて約4倍ともいわれています。十分な広さと遊び場があるので混雑することはなく、周りを気にせず思う存分遊ばせることが可能です。生き物もたくさんいるので、週末は虫捕り網をもって手賀沼周辺へ出かけるのがわが家の恒例となっています。
我孫子市の子育て環境
我孫子市には、自然遊びを満喫できる環境がたくさんあります。アウトドアを楽しみたいなら、五本松公園に近接する我孫子市ふれあいキャンプ場がおすすめです。小さな子どもを連れて野外で宿泊するのはハードルが高いですが、市内なのでとても気楽で、わが家は下の子が2歳になる前から利用しています。
また、天王台から湖北地区に広がる谷津の湿地帯では、夏に蛍を見ることが可能です。シーズンになると、夜の散歩に出かけます。
ほかにも、田植えや稲刈り体験を通して、そのお米を味わう機会にも恵まれ、食育にも役立ちました。我孫子市は農産物が豊富なため、いちご狩りや芋掘りなど収穫体験も手軽で、農地を借りて野菜を育てることもできます。乗馬や釣り、サップなど幅広いアクティビティを満喫できるので、遊び尽くすまでわが家はまだ時間がかかりそうです。
〈我孫子市内にある主な遊び場〉
●我孫子市ふれあいキャンプ場
●手賀沼親水広場・水の館
●手賀沼公園
●鳥の博物館
我孫子市の住まい事情
我孫子市の家賃相場は隣接都市に比べて低く、子育て世代にとって大きな魅力の1つです。
<2LDK・3K・3DKの平均家賃相場>
・ 我孫子市:8.01万円
・ 柏市:14.76万円
・ 松戸市:9.47万円
・ 流山市:11.76万円
JR常磐線の我孫子駅や天王台駅周辺よりも、JR成田線の湖北駅を含む東側エリアの方が、家賃は安くなる傾向にあります。また、近隣都市に比べて治安がよいところも、子育て世代の大きな安心材料につながっています。
市内に繁華街はありませんが、電車や車に乗って数十分で柏や松戸、印西方面へも行きやすいので、不便に感じたことはありません。ショッピングを楽しめる利便性のある環境よりも、自然豊かなところで子育てをしたい方におすすめです。
我孫子市の子育て世代におすすめエリア
ここからは、我孫子市の子育て世代におすすめのエリアを3 つご紹介します。各エリアには行政サービスセンターがあるので、市役所に行かなくてもさまざまな手続きが可能です。
我孫子市の子育て世帯におすすめエリア(1)我孫子駅周辺
まず、おすすめしたいのが我孫子駅周辺エリアです。駅周辺には“あびこショッピングプラザ”をはじめ、24時間営業のスーパーやドラッグストア、病院などが充実しています。生活に必要な施設は徒歩圏内にあるので、ベビーカーを押しながらの移動も便利です。
駅前からは、大型ショッピング・モール“セブンパークアリオ柏”への無料バスも運行しています。屋内外に遊び場がありフードコートも広いので、子連れでもショッピングを満喫できます。
〈我孫子駅から徒歩10分圏内にある買い物スポット〉
・イトーヨーカドー
・東武ストア
・あびこショッピングプラザ
駅から徒歩10分ほどのところにある“手賀沼公園”は、市民の憩いの場所です。遊具や砂場があり、特に週末に運行されるミニ鉄道は、子どもたちの人気スポットになっています。近くに図書館もあるため、平日でも親子で遊んでいる姿をたくさん見かけます。
我孫子駅周辺の住まいを探そう
我孫子市の子育て世帯におすすめエリア(2)天王台駅周辺
JR常磐線の天王台駅周辺は、公園やスーパーが点在しています。
〈天王台駅周辺から徒歩5分圏内にある公園・買い物スポット〉
・天王台西公園
・柴崎台中央公園
・ヤオコー
・おっ母さん食品館
・マルエツ
・クリエイトSD
天王台駅から1km圏内にJR成田線の東我孫子駅もあるので、成田方面にもアクセスしやすいエリアです。多くの人から親しまれている“手賀沼親水広場”には、地元野菜の直売所や手賀沼の眺めを楽しめるレストランがあります。夏になるとジャブジャブ池で水遊びができ、子どもたちの楽しそうな声でにぎわう場所です。
手賀沼の散策には、1台500円の自転車レンタルがおすすめです。引越してきたばかりの頃、チャイルドシート付きの自転車を借りてサイクリングしたのは、とても気持ち良かったことを覚えています。また、親水広場の近くにある“鳥の博物館”は、日本で唯一の鳥類専門の博物館で見応え十分です。
天王台駅周辺の住まいを探そう
我孫子市の子育て世帯におすすめエリア(3)湖北駅周辺
湖北駅周辺エリアは、我孫子駅や天王台駅周辺に比べると便利さは劣るものの、日常生活に不便はなく自然環境も良好です。駅前の保健センターでは乳幼児検診が行われるので、子育て世代が定期的に訪れています。
また、市内の中では家賃が安く、広々とした緑豊かな公園が多いのも特徴です。湖北駅周辺の物件を見て回ったとき、ゆとりを感じる間取りが多かった記憶があります。そのため、家賃を抑えてゆったり子育てしたい方におすすめです。
湖北駅から3分ほど歩くと“湖北台中央公園”があり、広い芝生で子どもを安心して遊ばせられます。
湖北駅周辺の住まいを探そう
自然豊かな我孫子市で子育てを楽しもう!
我孫子市は、のどかな情景が広がるエリアです。そこから育まれる地域性は穏やかで、すれ違いざまに交わす挨拶や何気ない会話にも人柄のよさを感じます。
「子どもをのびのび育てたい」「週末に親子でいろんな自然遊びを楽しみたい」と思っていたわが家は、我孫子市で理想の暮らしを実現できました。忙しさの中でも大らかな気持ちにさせてくれるので、充実した日々を過ごしている実感があります。
お引越しを検討中の方は、ぜひ今回の記事を参考に、千葉県我孫子市で一緒に子育てを楽しみませんか。