京都府「城陽市」の住みやすさは？8年住む実体験から魅力やおすすめエリアを紹介

城陽市は京都と奈良のちょうど真ん中に位置する街です。緑が豊かな城陽市は、いちじく・寺田いも・梅林などが有名なので、田舎のようなイメージを持つかもしれませんね。

もともとは1960年代に、ベッドタウンとして栄えた城陽市。ピーク時の1995年の人口は約8万5,000人でしたが、2022年11月時点では7万3,000人まで落ち込み、高齢化も進んでいます。

しかし城陽市には魅力が多いので、人々を惹きつけています。その魅力に気づく人が増え､世帯数は2000年から2020年の20年の間に、2万8,000世帯から3万世帯まで増加しました。

もともと大きな産業がなかった城陽市は「NEW城陽」をスローガンに、未来につながる街づくりに力をいれています。ここ10年を見ても、市を代表する公園2つが完成・リニューアル、企業誘致地区の整備など、大きく人が動き始めました。2027年には名神高速道路の全面開通を予定しており、京都府内初のアウトレットがオープンする予定です。

城陽市の一人暮らし向け物件の家賃相場は4.92万円です。お隣の宇治市の家賃相場は4.67万円で、城陽市の方が少し高いです。城陽市内には新築物件や築年数が浅い物件が多くあるので、物件の条件と合わせて考えると、家賃相場を安く感じるかもしれません。

＜城陽市の家賃相場＞
・1R：5.39万円
・1K：4.89万円
・1DK：4.83万円
・1LDK：7.23万円

城陽市のファミリー向け物件の家賃相場は7.75万円。お隣の宇治市の家賃相場は7.98万円となっているので、少し安い印象です。

城陽市は新築のファミリー向け物件が続々と増えています。「新築のおうちに住みたいけれど家賃は抑えたい」という方は、城陽市の物件をチェックしてみてくださいね。

＜部屋タイプごとの家賃相場＞
2DK ：6.47万円
2LDK ：7.87万円
3DK ：6.59万円
3LDK ：7.85万円

JR城陽駅前は、高層マンションが集まるエリアです。

城陽駅の東側には「コープ城陽」「ドラッグユタカ城陽寺田店」があるので、車がなくても普段のお買い物は不自由なくできるでしょう。ドラッグユタカは23時まで営業しているため、仕事が遅くなっても帰りに立ち寄ることができます。

城陽駅の西側を通る旧24号線と親しまれる府道沿いの「業務スーパー城陽店」「サンディ城陽店」までも徒歩10分以内の位置にあります。目的に合わせて複数のスーパーから選択できるので、楽しいですね。

JR城陽駅は、市内を循環する「城陽さんさんバス」のターミナルです。城陽さんさんバスは大人150円、子ども（小学生）80円の均一料金で、城陽市内を移動できます。

バスに乗ってアルプラザ城陽まで行けるので、週末のお買い物にも困りません。未就学児は大人と同伴なら2人まで無料なので、お子さま連れで移動するときにも利用しやすいです。普段は自転車、雨の日は城陽さんさんバス、という使い分けもできますね。

もうひとつ忘れてはいけないのが、通学・通園の利便性。JR城陽駅にはしらとり幼稚園・しいの木保育園・すまいる保育園城陽・城陽市立寺田小学校・城陽市立城陽中学校がすぐ近くにあります。車に乗らなくても、毎日の送り迎えがしやすいので便利です。

京都市内に電車で通うなら、近鉄沿線がおすすめです。特に久津川駅は、近鉄の急行列車が止まる「大久保駅」まで1駅、およそ2分で移動できるので、通勤・通学に適しています。

大久保駅発の急行列車は1時間に4本ほど通っていて、京都駅まで約18分。乗り換えがスムーズであれば、久津川駅から京都駅まで25分ほどで移動可能です。近鉄線は「丹波橋駅」で京阪本線と連絡しているので、枚方市や大阪市内へのアクセスもスムーズです。

久津川駅前には「スーパー山田屋久津川店」があります。20時まで営業しているので、帰り道に買い物を済ませることもできます。

城陽市の南部、枇杷庄（びわのしょう）地区にあるのが近鉄京都線「富野荘駅」です。南に向かえば木津川、西と北に向かえば畑や田んぼが広がっていて、緑の多いエリアになっています。

富野荘駅前には「スーパー山田屋富野荘店」があり、徒歩約17分で「アルプラザ城陽」にも行けるのでお買い物にも便利です。

駅から徒歩約11分の「JA京都やましろ 農産物直売所城陽店」では、地元の野菜や旬の食材が多く並びます。新鮮なお野菜が安く買えるので、多くの人で賑っています。時間帯によっては駐車場が混むことがあるので、歩いて行けるのは嬉しいですね。

富野荘駅周辺には新しいお店が続々とオープンしています。2021年にはアウトドア用品専門店「KOTOcamp（コトキャンプ）」、本格ベルギーワッフルを販売する「手作りワッフルのお店 M’s SWEETS（エムズスイーツ）」がオープンしました。新しいお店が増えるのはもちろん、新しいお店を受け入れる地域のあたたかさを感じられるのも嬉しいですね。

富野地区にある富野小学校は、児童数が500人ほどの城陽市で2番目に児童数の多い小学校です。富野地区は、子どもを育てる環境としても魅力的です。

JR城陽駅から奈良方面に2駅の場所に、JR山城青谷駅があります。駅前の「スーパー山田屋 青谷店」付近は人が多い印象ですが、少し離れると畑や木々が広がっています。城陽駅からたったの2駅ですが、ゆったりした雰囲気を味わえるエリアです。

1895年創業の酒蔵「城陽酒造」と、1890年創業の漬物店「市久八木」は、100年以上の歴史をもった商店です。城陽酒造では城陽市ならではの資源である上質な地下水を利用し、蔵人たちが手作業で日本酒を製造しています。1991年からは地元青谷の「城州白」を使った梅酒の製造も始まりました。

青谷梅林は、鎌倉時代以前から大切に育てられてきた梅林です。毎年、2月下旬～3月下旬に「梅まつり」として梅林を見学できる時期があります。梅の加工品などが売られていて、毎年とても賑わうお祭りです。残念ながら、近年は新型コロナウイルスの影響で中止が続いています。

青谷の梅を使った製品は、先ほど紹介した「城陽酒造」、「市久八木」でも購入できます。歴史ある商店で加工された、地域の特産品をいただくことで、青谷を満喫できるでしょう。

子育て世帯におすすめなのが久世エリアです。久世エリアは住む場所によって、JR城陽駅・近鉄久津川駅・近鉄大久保駅が最寄り駅となっています。子どもの進学を考えると、駅へのアクセスも気になるものです。

久世地区の久世小学校は児童数が600人近く、城陽市内で最も児童数の多い小学校です。2016年に校舎の増築と久世学童保育所の建て替えが行われ、学習環境も改善されました。

学区内には地域のふれあい・交流の拠点として親しまれる「東部コミュニティセンター」があります。子ども向けから大人向けまで、さまざまな創作教室や体験教室のほか、子育て中のパパ向けのイベントも開催されています。クリスマスにはイルミネーションが施される、大人から子どもまで楽しめる施設です。

施設情報：東部コミュニティセンター
所在地：城陽市寺田正道152
アクセス：JR城陽駅から徒歩約6分
開館時間：9:00～21:00

学区内には、子どもが思い切り遊べる大きな公園が2ヶ所あります。

1つ目は「芝ヶ原古墳公園」です。芝ヶ原古墳公園は、弥生時代から古墳時代に作られた古墳跡を整備して作られた史跡公園です。芝生が広がる公園は手入れが行き届いていて、安心して遊べます。公園内にはトイレと休憩所があるので、お弁当を持ってのんびり過ごすこともできます。

施設情報：芝ヶ原古墳公園
所在地：城陽市寺田大谷78-2
アクセス：近鉄久津川駅から徒歩10分
開園時間：9:00～17:00（11～1月9:00～16:30）

2つ目は「正道官衙遺跡」です。正道官衙遺跡は、古墳時代に作られた古墳や集落跡地を復元した史跡公園です。広い公園なので、ボール遊びやどんぐり拾い、ウォーキングなど、老若男女問わず楽しむ姿を見かけます。

正道官衙遺跡では年に2回「城陽南マルシェ」が開催されています。城陽の街おこしと人のつながりを目的としたこのイベントでは、城陽の魅力を存分に感じられるでしょう。

施設情報：正道官衙遺跡
所在地：城陽市寺田正道
アクセス：JR城陽駅から徒歩約10分

城陽市は、田舎と都会がコンパクトにまとまり、どちらも”ちょうどいい”街です。休日には、市内の公園やショッピング・モールにでかけたり、大阪や京都へ観光しに行ったりすることも。子どもが遊べる場所がたくさんあるので、親としては非常に助かっています。

冒頭でもお伝えしたとおり、城陽市民は地元愛が強い人が多く、私もできるだけ長く城陽市内に住み続けたいと思っています。今回の記事を参考に、ぜひ魅力たっぷりの城陽市を引越し先の候補として、検討してみてください。