「部屋干しをしているせいか、なんだか空気がじめじめしている気がする。」
「小さい子どもがいるから、カビやダニには絶対気をつけたい!」
「冬になると、毎年結露がすごい…」
このように湿気にお悩みの方、多いのではないでしょうか?
わが家は夫の転勤で、賃貸住宅での引越しを繰り返してきました。今まで住んだ家には、窓がなく換気ができないスペースがあったり、冬になると結露で窓枠まで濡れてしまったりする部屋も。そこで私はなるべくお金をかけず、手軽にできる湿気対策をいろいろと試してきました。
今回の記事では、湿気の基本から具体的な湿気対策まで、徹底的にお伝えします。「湿気対策をしたいけれど、何をしたらいいのかわからない」「簡単に湿気対策がしたい」という方は、ぜひ最後までご覧くださいね。
- 湿気とは「物や空気の中に含まれている水分」
- 湿気と湿度の違い
- 湿気がたまりやすい時期は梅雨・冬場
- 湿度が高すぎるとカビや細菌が発生する原因に
- 過ごしやすい湿度は一般的に40%以上70%以下
- 湿気対策の体験談
- 湿気対策を始めたきっかけ
- 湿気対策をしてよかったこと
- おすすめの湿気対策12選
- 湿気対策(1)換気をする
- 湿気対策(2)除湿器・エアコンを使う
- 湿気対策(3)サーキュレーターを使う
- 湿気対策(4)結露防止シート
- 湿気対策(5)除湿剤
- 湿気対策(6)重曹
- 湿気対策(7)新聞紙
- 湿気対策(8)すのこ
- 湿気対策(9)壁紙
- 湿気対策(10)珪藻土アイテム
- 湿気対策(11)炭
- 湿気対策(12)布団乾燥機
- 家の中で湿気がたまりやすい場所は?
- 湿気がたまりやすい場所(1)日当たりが悪い北側の部屋
- 湿気がたまりやすい場所(2)室内干しをする場所
- 湿気がたまりやすい場所(3)布団やベッド
- 湿気がたまりやすい場所(4)靴箱や床下収納
- 湿気がたまりやすい場所(5)クローゼットや押し入れ
- 湿気対策のポイント3つ
- 湿気対策のポイント(1)除湿剤などはなるべく下の隅に配置
- 湿気対策のポイント(2)重曹や除湿剤は適宜交換する
- 湿気対策のポイント(3)カビを掃除機で吸わない
- 湿気に困らない物件を探そう
- 「シーリング」のついた風通しのいい物件
- 部屋の湿気を調整する機能を持つ「畳」のある物件
- 結露対策ができる「二重窓」つきの物件
- 湿気対策をして快適な生活を
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湿気とは「物や空気の中に含まれている水分」
私たちの暮らしの中に、当たり前に存在している湿気。湿気は、「物や空気の中に含まれている水分」を表します。
ここでは、まず湿気の特徴を押さえていきましょう。
湿気と湿度の違い
何気なく使っている湿気や湿度という言葉ですが、違いをご存じでしょうか?
天気予報には、天候・降水確率と並んで湿度も表記されていますよね。この湿度は、「空気中に含まれる水蒸気の割合」を表します。つまり、「湿気」を数値化したものが「湿度」です。
湿気がたまりやすい時期は梅雨・冬場
湿度が高い時期といえば、じめじめとした梅雨。乾燥していると思われがちな冬場も、場所によっては湿度が高くなりやすいです。
冬場は外気が寒く室内は温かいため、この気温差によって窓ガラスやドア付近に結露ができやすくなります。そのため、地域や部屋の場所によっては湿気がたまりやすいのです。
湿度が高すぎるとカビや細菌が発生する原因に
湿度が高すぎると不快に感じるだけでなく、カビや細菌が発生する原因にもなります。そのため、窓ガラスや壁などに発生した結露はそのままにせず、こまめに拭く必要があります。
一方で、湿度が低すぎるのも問題です。喉が乾燥してしまうと、ウイルスが体内に侵入しやすくなります。また、髪の毛のパサつきや肌の乾燥による肌荒れ・かゆみの原因にもなります。
過ごしやすい湿度は一般的に40%以上70%以下
高すぎても低すぎても私たちの生活に影響が出る湿度ですが、快適な湿度はどれくらいなのでしょうか?
厚生労働省は、冬場でも室温は18度以上で、湿度は40%以上60%以下を維持することで、感染症などの予防になると発表しています。労働安全衛生総合研究所によると、快適なオフィス環境の室温は17度以上28度以下、湿度は40%以上70%以下を保つことが定められています。
湿気対策の体験談
転勤族だったため、ここ数年で引越しを繰り返し、3つの賃貸マンションを経験しているわが家。地域や部屋の間取りによって、その都度湿度対策が必要でした。
湿気対策を始めたきっかけ
マンションによっては窓のない部屋があったり、冬場や梅雨に湿気で壁紙が濡れるほどだったりと、その悩みはさまざまでした。
最初はあまり湿気対策をしていなかったのですが、あるとき窓を掃除しているとカビが発生しているのを見つけてしまったのです。当時、乳幼児の子どもたちと一日中家で過ごしていた私は、慌てて湿気対策を始めました。
湿気対策をしてよかったこと
湿気対策をするために、まず向かったのは近所の100円ショップやホームセンターです。家電に頼りつつも、自分の手でできる対策も併せて行いたかったからです。
湿気対策を始めると、結露の発生を抑えられてカビもあまり生えなくなりました。しかも湿気対策にはそれほど手間やお金がかからない方法もたくさんあります。
ここからは、私が実際に家で行っている湿気対策について紹介します。
おすすめの湿気対策12選
それでは、具体的な湿気対策を紹介していきます。すぐにできるものもありますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
湿気対策(1)換気をする
湿気対策として、まず思い浮かべるのは換気という方も多いのではないでしょうか。
しかし、窓やドアを開けるだけでは換気は十分ではないかもしれません。大切なのは2カ所以上開けて、空気の通り道を確保することです。換気をするときはあらかじめ窓に結露がついていないことを確認し、結露がついていたら乾いた布でしっかりとふき取ってから窓を開けましょう。
湿気対策(2)除湿器・エアコンを使う
除湿器やエアコンなどの家電を使うと、手軽に湿気対策ができます。最近では部屋干ししている衣類が乾かせるほどの強力な除湿機能がついているエアコンや、玄関や脱衣室などの省スペースでも置ける小型の除湿器など、さまざまな家電が販売されています。購入する際には、暮らしに合わせた家電を選びましょう。
湿気対策(3)サーキュレーターを使う
窓の結露や湿気がたまりがちな場所に風を当てるのもおすすめです。サーキュレーターと扇風機は一見似ているように見えますが、用途が異なるので覚えておきましょう。
扇風機は人の体に風を当てて冷却するときに使い、サーキュレーターは空気を循環させるときに使います。扇風機は広範囲に幅広く風を起こすのに対し、サーキュレーターは狭い範囲で直線的に遠くまで風を送ります。
湿気対策(4)結露防止シート
結露の多い家に引越ししたときに、わが家で取り入れたのが結露防止シートです。窓ガラスに水で貼るタイプのものや、窓枠に貼るテープ状のものなど、幅広い商品が発売されています。インターネットはもちろん、100円ショップでも売られている場合がありますので、お部屋に合ったタイプの商品を選びましょう。
湿気対策(5)除湿剤
一度対策すればしばらく効果があるのが除湿剤。急に乾燥するわけではありませんが、持続的な効果が期待できます。さまざまなタイプがありますので、場所によって使い分けましょう。
●据え置きタイプ
100円ショップやドラッグストアなどでもよく見かけるのが、据え置きタイプ。湿気がたまりやすい、風通しのない押し入れや靴箱などの下側に置きます。タンクに水が溜まっていくので、定期的に交換時期をチェックしましょう。
●シートタイプ
シートタイプの薄型除湿剤は、タンスや衣装ケースなどの中で衣類の上に置いて使います。衣替えのタイミングで交換時期かどうかを確認するとよいでしょう。ベッドのマットレスや敷布団の下に敷いて使う大きいサイズもあります。こちらは天日干しをして乾燥させれば、何度でも繰り返し使えるものが多いですよ。
●ハンガータイプ
クローゼットなどで使いやすいのが、ハンガータイプの除湿剤です。ハンガーのようにフックがついているので、服の間に吊り下げるだけで設置完了。薄型で場所を取らないので手軽に使えるものの、持続力は低い場合が多いので交換時期を頻繁に確認しましょう。
湿気対策(6)重曹
キッチンの油汚れや掃除だけでなく、お肌のお手入れなど家中で活躍する重曹は、吸湿性があるため、除湿剤として使うこともできます。
使い方はとても簡単です。空き瓶などに重曹を入れて、布巾やペーパーナプキンをかぶせて輪ゴムでとめるだけ。重曹が徐々に固まってきたら、湿気を吸収してくれた証拠です。湿気で固まった重曹を取り出したら、掃除などに再利用できるので便利です。
湿気対策(7)新聞紙
部屋干しをするときに、衣類の下に新聞紙を広げて置いておくだけで乾きが早くなるほど吸湿性のある新聞紙は、湿気対策にも効果的です。
新聞紙を使うのに特におすすめの場所は、靴箱です。棚の下に広げて敷いたり、筒状に丸めてすきまに入れたりするなど、スペースに合わせて形を変えられます。汚れてもすぐに取り換えられるので便利ですよ。
湿気対策(8)すのこ
すのこを使うのに適した場所は、押し入れです。布団を押し入れに収納している場合、直接布団を片づけると湿気がたまりやすくなり、カビヤダニの原因にもなってしまいます。すのこを準備し、その上に布団を片づけるようにするだけでも効果を期待できます。
湿気対策(9)壁紙
湿気対策用の調湿ができる壁紙があるのをご存じですか?
インターネットでは、さまざまな色や模様の壁紙が販売されています。賃貸住宅でも使えるような「貼ってはがせるシールタイプ」のものもあります。貼るだけで、結露やカビの発生が抑えられる画期的な壁紙です。
湿気対策(10)珪藻土アイテム
インテリアの1つとして、楽しみながら湿気対策ができるのが、珪藻土アイテム。最近では珪藻土スプーンや珪藻土タブレットなど、食品の湿気対策としても注目されています。
他にも、バスマットや傘立て、歯ブラシたてなどの珪藻土アイテムが販売されているので、気になる方はぜひ調べてみてくださいね。
湿気対策(11)炭
炭にもいろいろな種類があるのですが、除湿に適しているのは竹炭です。竹炭には目に見えないほどの小さな穴が多数あり、湿度だけでなく嫌な臭いも吸収してくれます。
竹炭を置くときは、靴箱・冷蔵庫・トイレなどの湿気と臭いが気になる場所がおすすめ。乾燥させると何度でも繰り返し使えます。
湿気対策(12)布団乾燥機
冬の寒い時期に特におすすめの湿気対策のアイテムは、布団乾燥機です。布団乾燥機を使用した後の、ホカホカしたお布団に包まれる時間は至福です。付属のパーツを利用することで、靴の乾燥にも使えるものもあります。
家の中で湿気がたまりやすい場所は?
同じ家の中でも、場所によって湿気がたまりやすい場所とそうではない場所があります。湿気がたまりやすい場所を把握し、効果的に湿気対策をしましょう。
湿気がたまりやすい場所(1)日当たりが悪い北側の部屋
湿度がたまりやすい場所は、北側の日当たりが悪い部屋です。北側の部屋は気温が下がりやすいため、結露が発生しやすくなります。特に冬場は優先的に結露対策を行いましょう。
湿気がたまりやすい場所(2)室内干しをする場所
室内干しをする部屋にも湿気はたまりやすいです。できるだけ広い空間で干す、干している間は除湿器を使うなどの湿気対策をすることで、雑菌の繁殖を抑えられます。湿気対策を行うことで、部屋干しの嫌な臭いの予防にもなります。
湿気がたまりやすい場所(3)布団やベッド
人は寝ている間にたくさん汗をかきます。この汗はパジャマや布団によって吸収され、湿気となって布団やベッドに蓄積されていきます。フローリングに直接布団を敷いている場合、体温で温められた布団と冷たいフローリングとの温度差によって結露が発生し、布団に湿気がたまりやすくなるので注意しましょう。
湿気がたまりやすい場所(4)靴箱や床下収納
風通しの悪い靴箱や床下収納も湿気がたまりやすい場所です。除湿対策をするだけでなく、濡れたものを入れないように注意し、定期的に扉を開けて換気するよう心がけましょう。
湿気がたまりやすい場所(5)クローゼットや押し入れ
クローゼットや押し入れなど、衣類を収納する場所も湿気がたまりやすいです。脱いですぐの衣類は温かく、汗などの湿気を吸収しています。一度風通しのいいところで風にさらしてから片づけるようにしましょう。衣類や物同士の隙間を空け、物自体を減らすことで空気が循環しやすくなります。
湿気対策のポイント3つ
湿気対策や湿気がたまりやすい場所について説明してきたので、ここからは実際に湿気対策をする際に押さえておきたいポイントを3つお伝えします。
湿気対策のポイント(1)除湿剤などはなるべく下の隅に配置
湿気を含んだ空気は重くなり、下にたまりやすいです。効果的に除湿するためには、ある程度密閉された空間で、使用する据え置きタイプの除湿剤などをなるべく下の方に置くようにしましょう。湿気は空気の流れが悪いところにたまりやすいので、中央よりも四隅に置く方がより効果的です。
湿気対策のポイント(2)重曹や除湿剤は適宜交換する
一度配置すれば数週間から数ヶ月は効果があるとされる重曹や除湿剤。しかし、交換時期を過ぎてしまうと除湿効果がなくなるばかりか、据え置き型などの場合には逆に湿気が戻ってしまう可能性があります。そのため、掃除や衣替えなどのタイミングで適宜チェックして交換しましょう。
湿気対策のポイント(3)カビを掃除機で吸わない
カビが発生してしまった場合に注意すべきことは、その掃除方法です。カビになるべく触れたくないからと、掃除機を使いたくなるかもしれませんが、掃除機を使ってはいけません。
カビを掃除機で吸ってしまうと、排気口からカビの胞子が飛び散ってしまいます。ゴム手袋とマスクを着用して専用の洗剤などを使い、除去した後はしっかり乾かしましょう。
湿気に困らない物件を探そう
物件の間取りや部屋の位置などにより、湿気のたまりやすさは大きく異なります。物件を探す際には、湿気そのものがたまりにくい物件を選ぶようにすると、後々湿気に困ることも少なくなるでしょう。
ここでは、湿気に困らない物件の見極め方について紹介いたします。
「シーリング」のついた風通しのいい物件
シーリングとは、天井に設置するサーキュレーターのことです。プロペラを回転させて常に空気を循環させるので、室内の温度や湿度を一定に保てます。そのため、部屋干しの衣類も乾きやすく、カビや結露の防止にもなりますよ。
シーリングのついた風通しのいい賃貸物件を探そう
エリア別に住まいを見る
部屋の湿気を調整する機能を持つ「畳」のある物件
和室といえば畳ですよね。多くの日本人に愛される畳には、湿度が高くなれば湿気を吸収し、湿気が低くなれば湿気を放出するという、調湿効果があります。
ただし、畳の素材である“い草”の水分が飽和状態になってしまうと、カビやダニが発生しやすくなります。畳の上に布団やカーペットを敷きっぱなしにしないように注意しましょう。
結露対策ができる「二重窓」つきの物件
湿気の大きな原因の1つである結露。二重窓を設置することで、結露を防ぐ効果があります。結露は、冬場などに外の寒い空気と室内の暖められた空気が接することで発生します。
二重窓を設置すると外の空気との間に空気の層ができるので、温度差を抑えることで結露を予防することが可能です。
湿気対策をして快適な生活を
今回の記事では、すぐにできる具体的な湿気対策やポイントなど、湿気について詳しくお伝えしました。除湿剤や重曹・新聞紙などで行う湿気対策は、一度しておくと比較的効果が長持ちするので、ぜひ試してみてください。
私たちの健康にも密接な関係のある湿度を、無理なく対策することで、快適な生活を叶えましょう。