デジタル化が進み便利な世の中になっていくにつれ、スマートフォンやタブレット端末でスケジュール管理をする方も増えています。
一方で私は、スケジュール管理においてはもう数十年間も「紙の手帳」を使い続けています。
そこで今回は、
・あえて紙の手帳を使う魅力
・紙の手帳の使い方
・紙の手帳を楽しむコツ
こんなことをお伝えします。
紙の手帳を使ったことがないという方も、具体的な紙の手帳の使い方を知ることで、手帳ライフをより楽しんでみてください。
私の紙手帳歴
私が紙の手帳を初めて使ったのは中学生の頃です。漫画の付録についていたキャラクターの絵柄の入った小さなマンスリー手帳がはじまりでした。そのときから数えると、私の手帳歴は20年近くなります。
当時、手帳に書いていた内容は、習い事・お出かけ・友達と遊びの予定などです。
書くほどのことでもないことまでビッシリと書き入れたのを覚えています。その手帳を使い終わって、過去の予定が隙間なく埋まっている様子を見返していると、大きな達成感があり、嬉しかったのです。
これがきっかけで手帳に記録することの楽しさを覚えた私は、その頃からさまざまな手帳を使うようになりました。
・100円ショップの手帳
・1日1ページ書き込める手帳
・バーチカルタイプの手帳
・ウィークリータイプの手帳
・白紙から自分で作る手帳
これまで使用してきた手帳のトータル数は3〜40冊ほどになります。手帳の使いやすさは、時代や年齢によって変わることもあるので、甲乙つけがたいものです。
ちなみに、現在、私が仕事をしながら使う手帳として「とても使いやすい! 」と感じているのは、「バーチカルタイプ」の手帳です。
このタイプの手帳は時間軸が縦にあり、予定が書き込みやすくなっています。
一目で時間ごとの予定の有無がわかるので、その週のページを開いた状態でデスクに置いています。このようにしておけば、予定が入ったときにはすぐに書き込めますし、予定を忘れることがありません。
もちろん仕事のシーンだけではなく、子育てのシーンでもバーチカルタイプはおすすめしたいレイアウトです。
・保育園の行事
・習い事
・予防接種
・検診
なぜなら、上記のように、時間単位で把握する必要のある予定が盛りだくさんだからです。
私の使い方を少し紹介すると、以下のように色を使い分け、一目でわかるような工夫をしています。
・仕事の件は青色のペンで予定を記入
・プライベートは黒色のペンで記入
この使い方は、時間単位で動かなければならない予定が多い方に、大変おすすめです。
私が紙の手帳を使う理由
スマートフォンやタブレットなどのアプリを使えば簡単に予定の管理やリマインドの設定が可能です。しかし、それでも私は紙の手帳を使い続けています。
わざわざお金をかけてまで、なぜ使い続けるのか?その理由は2つあります。
過去をリアルに思い出せる
これは私自身の手帳の使い方によるところもありますが、紙の手帳はデジタルに比べて自由度が高いと思っているからです。
スケジュールの余白には、イラストを書いたり、映画の半券などを貼ったり、思い出の品を手帳にスクラップしていくことができます。そのときどきの字の雰囲気や筆圧から、どんな感情で書いていたのかも蘇ります。
これはデジタルにはない部分です。紙の手帳のほうが、私にとって過去の光景をよりリアルに思い出させてくれるのです。
達成感や満足感を得られる
紙の手帳を使い続ける2つ目の理由は、白紙の手帳を埋めていくことで達成感を得られるからです。
それは一つの作品が完成するようなイメージです。毎日コツコツと予定を埋め、日記をつけることでどんどん自分の物語が完成していくような感覚を味わっています。1年間書き続け、使い終わった後の手帳には何度もめくった跡がつき、デジタルにはない愛着が湧きます。
手書きによるメリット
手書きのメリットはそれだけではありません。人によるかもしれませんが、以下のような効果を実感する人もいるでしょう。
・思い立ったらすぐに書けるので、入力するより簡単
・書いた予定を忘れにくい
・手書きのほうがアイデアが浮かびやすく、広がりやすい
自分にぴったりな手帳の見つけ方
紙の手帳には大きさやカバーなど種類がたくさんあります。しかも一度購入すると1年間その手帳と付き合うことになるため、自分と相性のいい手帳を選びたいと考えるものです。
そこでここからは、手帳選びの参考になるよう、私の選び方を紹介します。
手帳のサイズ
私の使用する手帳は、文庫本サイズなどの小さいサイズが多いです。なぜなら、書くスペースの多い手帳ではなかなか1ページが埋まらず、手帳を続けるモチベーションが保たれにくいからです。もちろん、手帳にイラストをたくさん描きたい、予定がたくさんあって文庫本程度では足りない人には、大きい手帳をおすすめします。
さまざまな手帳を使ってきてわかったことは、私は余白のたくさんある手帳よりもぎっしりと書き込まれた手帳が好きだということです。小さい手帳の方がすぐにページが埋まりますし、達成感を得られやすい気がしています。
スケジュール用紙のタイプ
手帳の中身は、仕事や育児中などたくさん予定がある方であれば、バーチカルタイプがおすすめです。ただし、以下のような方にはマンスリー手帳が向いているでしょう。
・毎日決まったスケジュールで動く方
・イレギュラーな予定はあまりない
・時間単位で動くことが少ない
紙の手帳がはじめての方は100円ショップなどで販売されているマンスリーのみの薄手の手帳からスタートしてみましょう。
この手帳を使ってみて、もっと書き加えたいのであればマンスリー+ウィークリーに切り替えるのがいいと思います。
手帳のカバー
次に、手帳カバーの私のおすすめは、革カバーです。
革カバーのメリットは革の色が変わっていく様子(経年変化)を楽しめるところです。一度購入すれば長く使用できるので愛着が湧きやすく、高級感もあります。
革カバーのデメリットは、値段が高いところでしょう。形状やサイズにもよりますが、数千円〜数万円するものが多いです。そのため、気軽に手帳を変更しにくいというデメリットがあります。
したがって、はじめて手帳を使う方よりも、自分のお気に入りのサイズが決まっている方にこそ、革カバーは適しているといえます。
まずは100円均一などでも良いので、低価格のものからどんな手帳が自分に合うのか試した後、購入すると失敗しにくいです。
手帳カバーには革カバーだけではなく、ビニールカバーのものもあります。ビニールカバーのメリットは値段が数百円からと安いことや、カスタマイズが自由であるところです。
透明のビニールカバーなら手帳本体とカバーの間に写真や切り抜きを入れ、世界に一つだけのオリジナルのカバーにすることも可能です。マスキングテープやステッカーなどを使ってデコレーションをするのも楽しいですよ。
システム手帳はどう?
システム手帳にするかどうかも、手帳選びをするときに悩むポイントといえるでしょう。
私は用途で分けて両方のタイプを使っています。システム手帳はリングにセットしていくタイプの手帳なので、毎年中身をごっそり変えて、お気に入りのカバーを長く使えます。
私がシステム手帳をおすすめしたい方は、カスタマイズをしたい方です。なぜなら、穴を開ければチラシやチケットなど、どんなものでも手帳にファイリングできるからです。ポケットをつけることで財布がわりに使うこともできますし、家計簿としても使えます。
システム手帳の注意点は、予定を書き込むときに場所によってリングが手に当たってしまい書きにくいことでしょうか。基本的には自由度がとても高いので、スケジュール管理以外の使い方をしたい場合は、システム手帳がおすすめです。
手帳タイムをつくろう
手帳を買った当初は使っていても、長続きしないという話をよく聞きます。そんな私も、何度か手帳を使い切れずに挫折した経験があります。
長続きさせるためのコツは、自分に合ったサイズの手帳を選び、常に目に入る場所に置いておくことです。こまめに手帳に書き込んでいく癖をつけていきましょう。
予定だけでなく、昨日の献立や今日買ったもの、お出かけした場所や子どもの成長記録、その日の一言日記など。なんでも日々の生活を記録するように意識していくと、自然と書く習慣が身に付きます。
また、手帳を眺める時間として、「手帳タイム」をつくることもおすすめです。紙の手帳が続かない方の多くは、書く習慣がありません。日常の中に、あえて手帳と向き合う時間をつくってみましょう。そうすることで、より手帳を続けやすくなりますよ。
「夢ノート」として使う方法
「夢ノート」というものをご存知ですか?
夢ノートとは、自分のやりたいことを書くノートのことです。私は手帳に「いつまでに〇〇をする」という形で自分のやりたいことや叶えたい夢を書いています。
自分の目標や夢を手帳に書くことで、意識的に自分の叶えたい夢を目にすることになります。これを繰り返していくと、無意識に夢に向かって行動するようになっていくでしょう。
夢ノートを作っている最中はとても楽しく、文字に起こすことで叶った感覚を味わうこともできるので、ぜひ試してみてくださいね。
手帳と過ごす、こだわりの暮らし
手帳をもっと楽しむために、手帳と一緒に使いたいアイテムや暮らしを紹介します。
手帳と一緒に使いたい文房具
デコレーションシールやマスキングテープなどがあると、手帳がもっと楽しくなります。少し使うだけでも、手帳が一気におしゃれになりますよ。文房具店に行けば色とりどりのテープやシールが販売されているので、見に行くだけでもワクワクするでしょう。
手帳で使うペンは、できるだけ書き心地のいいものや、擦ると消えるペン、優しい色味のマーカーなどがおすすめです。
私は手帳をより楽しむために万年筆を使うこともあります。万年筆はボールペンやマーカーとは違って、描く度にインクの出方が変化します。そのため、文字に表情が出やすく、ボールペンにはない書き心地を味わえるのです。手帳をもっと奥深く楽しみたい場合には、万年筆を試してみてくださいね。
手帳タイムを過ごすアイテム
手帳と向き合う時間をじっくり楽しみたい方には、座り心地の良い椅子や書きやすい机などをそろえるのもおすすめです。
手帳をはじめ、書き物をするときは正座よりも椅子の方が圧倒的に座り心地がいいです。毎日の手帳タイムをより充実させるためにも、ぜひ椅子や机にもこだわりをもってみてくださいね。
私の手帳タイムには、座面が広い回転式の椅子と120cm程度の横幅のある机を使用しています。
手帳タイムにはさまざまな文房具を使うので、引き出しからテープやステッカーなど、スムーズにものが取れるようにしています。手帳に没頭してしまうと机が文房具でいっぱいになるので、広々した収納力のある机で手帳タイムを楽しみましょう。
手帳を楽しむのにぴったりな住まい
手帳タイムを楽しむ住まいとしては、デスクや座り心地のいい椅子を置くことのできるゆったりとした空間が理想です。窓から風や緑を感じながら書くことのできるロケーションであれば、よりアイデアも膨らむでしょう。
手帳に使える文房具は、頻繁に新しいものが発売されています。新しい文房具や手帳アイテムを見に行きたい人などは、交通の便利な駅近の住まいがおすすめです。買い物にも行きやすい環境が身近にあれば、より手帳を楽しむことができるでしょう。
手帳を人生の相棒にしませんか?
今回の記事では、以下のような内容についてご紹介しました。
・デジタルよりも紙の手帳の魅力
・紙の手帳の選び方
手帳にはデジタルにはない奥深さがあり、私にとってこれからも長く付き合っていきたいアイテムです。
手帳にルールはありません。自分の人生の記録として、どんなことを書いても大丈夫です。まずは見た目から選ぶのもいいと思うので、お気に入りの1冊を探してみるところからはじめてみてくださいね。