宅建を効率的に勉強するには何から始める?順番を解説

2024年07月23日

宅建って何から勉強すればいいの?効率的な学習方法を知りたい。今回は、そのような方に向けて宅建を学習する際の順番や効率的な勉強方法を解説します。宅建学習の効率を上げたい人は参考にしてみてください。

こんな⼈におすすめの記事
・宅建を学習する際の順番を知りたい
・効率的に最短合格を目指したい
・今年絶対に合格したい

▼LIFULL HOME’S 不動産転職 公式LINEお友達登録
無料転職相談・適職診断など8大特典あり!下記から今すぐご登録ください。

▼バナーをタップで友達追加▼

宅建合格に必要な勉強時間は300時間

まず宅建合格に必要な勉強時間は、平均して300時間と言われています。

法律系資格の学習経験がある場合など、個人差はあるものの不動産や法律の知識がない初学者の人であれば、300時間前後の勉強時間は確保したいところです。

短期合格を目指したい人で、いつから勉強すればよいか分からない人は、この300時間から逆算して学習計画を立てるとよいでしょう。

スマホアプリやインターネット上の過去問でも学習できるので、仕事や学校で忙しい人は、通勤や通学などの隙間時間を利用すると効率よく学習が進められます。

合格ラインは35点前後

次に宅建は、毎年合格のボーダーラインが変化する相対評価の試験ですが、だいたい35点前後が合格ラインになります。

以下の表をご覧ください。

年度合格点
2023年度(令和5年度)36点
2022年度(令和4年度)36点
2021年度(令和3年度12月)34点
2021年度(令和3年度10月)34点
2020年度(令和2年度12月)36点
2020年度(令和2年度10月)38点
2019年度(令和元年度)35点
2018年度(平成30年度)37点
2017年度(平成29年度)35点
2016年度(平成28年度)35点
2015年度(平成27年度)31点
2014年度(平成26年度)32点

直近10年間の合格点を平均すると34.9点であることが分かります。

ただ平成27年度の合格ラインである31点を最後に、35点を下回ったのは、令和3年度のみであり、35点を超える合格ラインになることも増えてきました。

これは受験者のレベルが上がっていることが原因であり、一発合格をしたい場合であれば、40点以上を目指して学習や試験対策を進める必要があるでしょう。

試験問題はすべて択一式

宅建試験の問題は、すべて4肢択一式です。記述式など他の出題形式はありません。

単純な正誤問題が多くを占めますが、最近は個数問題や組み合わせ問題が増えており、正解を導き出すのが難しくなっています。

4つある選択肢の中から2つまでは絞れるが1つに絞り込むのが難しい問題も多いため、細かい試験対策が必要と言えるでしょう。

宅建の学習科目を知ろう

宅建試験の問題を構成するのは、大きく以下の5科目です。

➀宅建業法

②権利関係

③法令上の制限

④税・その他

⑤免除科目(5問免除を受けない人)

出題数が多い順に、合格を目指す上で必要な点数も合わせて解説するので、参考にしてみてください。

宅建業法(出題数:20問)

宅建業法(宅地建物取引業法)は、不動産取引の円滑化や購入者の保護を目的として定められた法律です。

50問ある宅建試験のうち20問を占め、毎年同じような問題が出題されるため、宅建の中では最も点数を稼ぎやすい科目にあたります。

言い換えれば宅建試験に合格する上で、最も重要なポイントとなる稼ぎ頭の科目であり、宅建業法でミスを連発すると、合格がかなり厳しくなります。

全問正解は難しいですが、合格するための理想は18点以上は取っておきたい科目です。

権利関係(出題数:14問)

権利関係は、基本的に民法の内容を中心に勉強する科目であり、毎年14問が出題されます。

私たちの生活に最も身近な法律である反面、範囲が広く問題を解くのにコツがいるため、点数を稼げるようになるまでのハードルが高い科目です。

宅建試験の中では最も難しいのに、出題数は2番目に多いため、短期間での合格を目指す場合は、どれだけ効率よく最低限の点数を稼げるかが勝負になります。

毎年の宅建試験では「奇問(きもん)」と呼ばれる、普通に勉強してきた受験者では、まず正解できない問題がいくつか出題されますが、ほとんどが権利関係です。

よって9割以上の高得点を目指すのは、よほど時間に余裕があるか、権利関係が得意な人でない限り効率が悪いので、理想は9点、最低でも半分の7点を稼げれば合格の土台にのってくるでしょう。

法令上の制限(出題数:8問)

法令上の制限とは、都市計画法や建築基準法など、土地の利用や建物の建築に関わるルールを学ぶための科目であり、毎年8問が出題されます。

不動産業界で働く人にとっては実用的であり、専門用語が多く宅建試験の中では暗記色が強い科目です。

初学者にとっては専門的で慣れるのに時間がかかりますが、焦らず丁寧に学習を続けていけば、問題の傾向自体は単純であるため、得意科目にすることもできます。

本試験で目指すべき点数は6点以上、最低でも5点分は正解できるように学習を進めましょう。

税・その他(出題数:3問)

税・その他とは、不動産に関わる税金や物件の評価方法を学ぶための科目であり、税2問、その他1問の計3問が出題されます。

売買契約時の印紙税、登記をする際の登録免許税、購入後の不動産取得税や固定資産税の知識など、マイホームの購入をはじめ、私生活にも役立つ知識を身につけることが可能です。

ほぼ暗記科目で出題範囲が狭く、傾向もある程度決まっているため、対策するのにそこまで時間はかかりません。

また税・その他の最大の特徴であり、学習のポイントとなるのが、出題分野が一定のサイクルで交互に出題されるという点です。

例えば、国税は「所得税・印紙税・登録免許税・贈与税」、地方税は「不動産取得税・固定資産税」が交互に出題される傾向にあり、前年度に出題されたテーマは、翌年度には基本的に出題されません。

よって過去問を遡って学習すれば点数が稼げる科目であるため、理想は3点、最低でも2点を目指して対策することが大切です。

免除科目(出題数:5問)

免除科目とは、住宅金融支援機構の業務内容や景品表示法、土地・建物、不動産業界の統計を学ぶ科目です。

過去問を解くだけで基本的に対策できますが、統計だけは自分で事前調査をする必要があるため、時間がなければ予備校が実施する免除科目の直前対策を受けることをおすすめします。

あまり時間をかけずに対策できる科目であり、基本的に満点を目指したいですが、稀に難しい問題も出題されるので、最低でも4点を取れるように学習を進めましょう。

なお不動産会社に勤務している登録講習の受講対象者は、講習を受けて確認テストに合格することで、この科目がすべて免除される「5問免除」を受けることができます。

学習時間の効率化と合格率アップのためにも、可能であれば5問免除を受けた状態で試験に臨みましょう。

効率的な学習の順番を解説

宅建を学習する際、何から勉強を始めるかは合格を目指す上で大切なポイントです。

ここでは、各科目ごとに必要な勉強時間や学習の難易度を考慮して、効率的なおすすめの学習手順を紹介します。

学習の順番に困っている人は、まず以下の内容を参考に勉強をスタートしてみてください。

➀権利関係

まずはじめに勉強するべき科目は権利関係です。

宅建試験の中では難易度が高い科目であるだけに、意外と思う人もいるかも知れませんが、民法は問題を解くコツをつかむまでに時間がかかるため、できるだけ先に学習することをおすすめします。

現在の宅建試験は、権利関係でもある程度の点数を取らないと合格できないため、後回しにして時間の確保が難しい状況にならないよう注意しましょう。

また権利関係は、反復学習を繰り返すことで理解がどんどん深まる科目であるため、一旦学習が落ち着いて他の科目に移行しても、平行して学習を継続することが大切です。

②宅建業法

2番目の学習におすすめの科目は宅建業法です。

権利関係の学習が一通り終わった後は、宅建試験で最も出題数が多い宅建業法の学習をスタートしましょう。

宅建業法は過去問中心に細かく学習すれば、基本的に合格ラインは達成できるので、テキストではなく、過去問から学習を始めて、分からない点だけテキストで確認することをおすすめします。

可能であれば次の科目を学習する前に、合格ラインにのせておくのが理想です。

③法令上の制限

次に宅建試験の中で3番目に出題数が多い法令上の制限です。

法令上の制限は専門的な知識が多く、初学者にとっては慣れるまでに時間がかかる科目ですが、1つ1つ理解していけば、自然と頭に定着します。

暗記科目の要素が強く、宅建業法より学習に慣れるのが難しいため、分からない点は読み飛ばして、反復学習しながら知識を身につけていきましょう。

④税・その他

税・その他は出題数が3問と少なく、問題の傾向もつかみやすいため、優先順位としては後回しで問題ありません。

直前期でも十分対策ができるので、他の科目が一通り終わった後で、学習を開始しましょう。

基本的に過去問を解いて問題の傾向をつかみ、テキストで必要な基礎知識を身につけておけば、本番の試験でも通用します。

⑤免除科目

5問免除を受けられない人は、免除科目の対策も必要ですが、直前期で問題ありません。

さすがに試験当日の対策はおすすめしませんが、直前期ぎりぎりでも間に合います。

先述したように統計の問題だけ自分で調査するか予備校の直前対策を受ける必要があり、それ以外は過去問で時間をかけずに対策することが可能です。

優先度としては、最後の科目と覚えておきましょう。

宅建学習の効率を上げるポイント5選

ここでは、宅建試験において学習する科目の順番以外に効率よく勉強するためのポイントを5つ紹介します。

最短合格を目指す人、仕事や学校で学習時間の確保が難しい人は、ぜひ参考にしてください。

過去問を中心に学習を進める

宅建の学習を効率的に進める上で、テキストではなく過去問中心に勉強することは大切なポイントです。

過去問を中心に学習を進めることで、試験に必要な知識が頭に定着しやすく、試験問題を解くための実践的な力が身につきます。

またテキスト中心の暗記学習と比較して、アウトプット中心の学習は退屈しないので、途中挫折を防ぐためにも効果的です。

理想として過去問10年分は解いておき、過去に出題された問題の傾向もつかんでおきましょう。

科目ごとの配点を決める

科目ごとに配点を決めておくことで、勉強時間の配分や優先順位など、学習計画を立てやすくなります。

配点を決めずに学習を続けると、科目ごとに費やす時間の配分や力を入れるバランスが分からなくなり、勉強してるのに点数が伸びないという状況に陥るケースは少なくありません。

得意、不得意がはっきりしている人や短期合格を狙いたい人は、科目ごとに取るべき配点を決めて、学習時間のバランスを取りながら対策することをおすすめします。

反復学習を心がける

宅建の学習は1度で理解しようせず、反復学習をした方が、結果的に効率よく点数を伸ばすことができます。

繰り返し学習することで、知識が頭に定着しやすく問題を解くための力が身につきやすいからです。

特に初学者の場合は、一度で理解するのは基本的に難しいため、何度も反復して学習することを心がけましょう。

資格予備校の直前模試を利用する

試験直前になって、何をすればよいか分からないという人には、資格予備校の直前模試がおすすめです。

書店で販売している市販の模試もおすすめで、予備校各社が細かくリサーチした上で作成しているため、本番の試験で出題される可能性が大いにあります。

直前模試の問題は難しい場合が多く、合格ラインに乗らなくても気にする必要はありません。

間違った部分は必ず復習して頭に定着させておき、本番で出題された時のために備えておきましょう。

資格講座の利用も検討する

宅建は独学でも合格できますが、資格講座を取った方が効率的に学習を進められ、本番試験に向けた正しい対策をすることができます。

時間が問題で学校に通うのが難しい人は、通信講座の利用がおすすめです。

通信講座であれば、場所を選ばず学習でき、コスト面も抑えることができるため、時間をかけずに効率的な学習をしたい人は、ぜひ検討してみてください。

まとめ

今回は、宅建を学習する際の順番をテーマに、効率的に合格を目指すためのポイントを解説しました。

一般的に効率がよい方法として解説しましたが、学習の順番や方法は個人差があるため、自分なりに工夫や変化を加えても問題ありません。

過去問中心に勉強することや反復学習をすることなど、ポイントを守っていれば失敗するリスクは少ないため、学習を続ける中で、自分に合ったやり方をぜひ探してみてください。

LIFULLが運営する不動産業界専門の転職支援サービスでは、宅建に挑戦中の方を含め、未経験の方のサポートも積極的に行っています。

お仕事のご紹介だけでなく、書類の添削や志望動機作成のアドバイスも行っています。興味のある方は、ぜひ経験豊富なコンサルタントにご相談ください。

あなたにマッチした、不動産業界での働き方を一緒に考えていきましょう。

▼LIFULL HOME’S 不動産転職 公式LINEお友達登録
無料転職相談・適職診断など8大特典あり!下記から今すぐご登録ください。

▼バナーをタップで友達追加▼

監修

不動産のOTOMO

不動産ブロガー。30歳未経験で不動産業界に転職し、営業や企画に携わり、宅建も取得。不動産業界の魅力を伝えるため「不動産のOTOMO」ブログ運営を開始し、累計40万PVに到達。LH不動産転職の理念に共感し、不動産業界の魅力を伝えるコンテンツを配信中。 資格:宅地建物取引士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)

不動産業界に精通したキャリアアドバイザーが、
あなたの理想の転職に向けてサポートします。
まずはお話を聞かせてください!