宅建試験の問題を解く時間配分を知りたい。模試の度に時間が足りなくて困っている。
今回は、そのような方に向けて、宅建試験の時間配分について、試験当日の具体的なスケジュールも合わせて解説します。問題を解く順番で悩んでいる人は参考にしてみてください。
こんな⼈におすすめの記事
・宅建試験の理想的な時間配分を知りたい
・試験当日の具体的なスケジュールを知りたい
・科目別に解く順番を知りたい
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試験対策において時間配分は重要なポイント
まず宅建試験の対策において、時間配分のイメージを持っておくことは、合格を目指す上で重要なポイントの1つです。
宅建は問題数50問、試験時間2時間の試験ですが、余裕を持ってすべての問題を解き切るのは簡単ではありません。
ほとんどの人が事前にある程度の時間配分を想定して対策し、試験当日に何とか解き切ることができる試験です。
よって試験本番で時間がなくて焦ることがないよう、事前に試験スケジュールを立てておくことは、当日の試験で問題を解き切るために重要なポイントとなります。
科目別の問題数と出題の順番は毎年同じ
宅建は科目別の問題数と出題される順番が毎年同じであるため、時間配分の計画自体は立てやすい試験です。
問題の内容は毎年違いますが、科目によっては同じような問題が毎年出題されるため、適切な時間配分を想定して対策すれば、少しずつ時間に余裕を持って解けるようになります。
もちろん適当な時間配分を想定しても問題を解き切ることはできないため、試験内容をしっかり分析した上で、適切な計画を立てることが大切です。
科目ごとの特徴を分析
具体的な時間配分を解説する前に科目ごとの問題の特徴を紹介します。
宅建試験はすべての問題を同じスピードで解くのは難しく、科目ごとの特徴を把握しておく方が、試験当日のタイムスケジュールを立てやすいです。
ここでは、実際の試験で出題される権利関係、法令上の制限、税・その他、宅建業法、免除科目の順番でそれぞれの特徴を解説します。
権利関係(問1~問14)
権利関係は毎年14問が出題される科目であり、民法の出題が中心になります。
宅建業法に次いで出題数が多い科目ですが、範囲が広く問題の難易度が高いため、受験生のほとんどが最も苦戦する科目です。
問題が長文で、細かく読んでいく必要があることから、1問あたりの解答に時間がかかる特徴があります。
毎年、「奇問(きもん)」と呼ばれる難問が、権利関係の中からいくつか出題されるため、試験における時間のかけ方が難しい科目です。
法令上の制限(問15~問22)
法令上の制限は毎年8問が出題される土地の活用方法や建築に関わる制限を学ぶ科目です。
専門用語が多く学習に慣れるまでに時間はかかりますが、基本的に暗記科目であり出題数もそれほど多くないため、しっかり対策していれば短時間で解き切ることができます。
税・その他(問23~問25)
税・その他は、毎年3問出題される不動産に関わる税金や不動産評価の方法を学ぶ科目です。
税金や不動産評価についての専門用語が多く飛び出しますが、暗記科目であり覚える内容は限られているため、対策していれば解答に時間はかかりません。
また各テーマが毎年一定のサイクルで出題されるため、試験に出る内容を予測しやすい科目でもあります。
宅建業法(問26~問45)
宅建業法は全科目で最も多い20問が出題される、宅建業(宅地建物取引業)に関わるルールを学ぶ科目です。
問題数は多いですが、ほとんど過去問と同じような問題が多数出題されるため対策しやすく、しっかり学習していれば問題数のわりに時間はかかりません。
宅建試験のメイン科目であり、宅建業法で高得点をとることは合格のために欠かせないポイントとなります。
免除科目(問46~問50)※5問免除利用者は対象外
免除科目は出題数5問であり、登録講習を修了した5問免除利用者は試験内容の対象から外れる科目です。
5問免除は不動産業界で働く人のみ受けられる制度であり、それ以外の免除科目を受ける人は不利に見られがちですが、毎年同じテーマの問題が出るため、対策すれば十分満点を狙えます。
テーマごとに覚える内容も少なく、試験前日の対策でも問題ありません。
問題が5問と少なく、出題される内容も限られているため、実際の試験では時間をかけずに解き終わりたい科目です。
宅建試験の時間配分とおすすめの解答順を徹底解説!
ここでは今回のテーマである宅建試験の時間配分を試験当日におすすめする、科目別の解答順にそって解説します。
人によって科目ごとに得意・不得意はあるので、模試や過去問を受けた結果なども参考にしながら自分に合った時間配分についても考えてみましょう。
➀宅建業法(40分)
宅建業法は最も問題数が多く、高得点が期待できる科目であるため、基本的には一番はじめに解きます。
合格のために高得点が欠かせない科目であり、ある程度は時間をかけて丁寧に解きたいので、40分前後は想定しておくのが理想です。
しっかり対策していればもっと早く解き終わりますが、問題をよく読まないなど、雑になるのは絶対NG。
可能であれば満点ちかくを目指したい科目であるため、1問1問をミスのないように解く意識が大切です。
なお宅建業法は26問目からであり、はじめに解く場合はマークシートが未記入の状態であるため、マークミスには十分注意しましょう。
②法令上の制限(20分)
宅建業法に次いで得点を稼ぎやすい法令上の制限は、2番目に解くのがおすすめです。
暗記科目であり対策していれば短時間で解答できるため、15分前後ですべて解き終わるのが理想となります。
覚えていないと解答できない問題がほとんどであるため、うろ覚えの問題があった場合に時間をかけ過ぎないよう注意が必要です。
また法令上の制限は、15問目からの出題になるので、宅建業法と同じくマークミスをしないよう注意しましょう。
③税・その他(5分)
法令上の制限が22問目で解き終わった後は、そのまま23問目からの税・その他を解いていきます。
税・その他は、問題数が少ないことに加えて、出題傾向も予測しやすいため、5分程度の短時間で解き終わるのが理想です。
法令上の制限と同じく暗記科目であるため、しっかり対策して時間をかけずに解答したいところ。
税・その他まで解き終えると問15から問45まで解答したことになるので、ここで一度マーク漏れがないかだけチェックしておくことをおすすめします。
④権利関係(40分)
税・その他の後は、いよいよ最難関の権利関係を解いていきます。
ここまでの経過時間によりますが、問題文を読むのに時間がかかる科目であるため、35分前後は解答時間として確保したいところです。
権利関係の注意点はとにかく深入りをしないということ。
分からない問題は早く判断して、基本問題だけミスなく解答することを意識しましょう。
解答に迷ったらとりあえず勘でマークして、次の問題にいく割り切る意識も権利関係には必要です。
⑤免除科目(10分)
5問免除を受けていない一般受験者は、最後の力をふり絞って免除科目を解いていきます。
対策していれば5分程度で十分解答できるので、見直しの時間を確保するために短時間で解き終えるのが理想です。
免除科目を解き終えるとマークシートがすべて埋まった状態になるので、すぐにマーク漏れがないかチェックしましょう。
⑥見直し(20分)
最後の見直し時間は長いほど良いですが、できれば20分程度は確保したいところです。
よほど時間に余裕がある時を除いて、まずはマークミスがないかを優先して確認します。
マークがずれていると基本的に合格できないため、マークミスについてはよくチェックすることが大切です。
試験当日はほとんどの受験生が、マークミスの確認だけで時間終了となります。
見直し時間に余裕がなくても心配する必要はないので、できるだけ試験に集中し、1問1問を丁寧に正しく解答していくことを意識しましょう。
宅建試験の注意点や問題を解くためのポイント
最後に宅建試験の注意点や問題を解いていく際のポイントについて解説します。
宅建試験は学習による対策だけでなく、問題の解き方や解く順番を考えることも合格に向けて必要な対策です。
ここでは、試験問題を解く際の注意点や解き方について紹介するので、ぜひ試験の際に実践してみてください。
「問題➀から解く」は一旦やめる
まず今回、おすすめする科目ごとの解く順番を紹介したように、宅建試験において「問題➀から解く」という考え方は一旦やめておきましょう。
完璧主義な人ほど、はじめの問題から綺麗にマークシートを埋めたいと思いがちですが、宅建試験においては、得点しやすい科目から解く方が効率的で、合格ラインに近づきやすいです。
特に宅建試験においては、最も得点が稼ぎにくい権利関係からスタートするため、問題➀から解き始めると権利関係に時間がかかり、他の得点しやすい科目に時間が割けないリスクがあります。
宅建試験は満点を求められる試験ではなく、毎年7割前後が合格ラインになるので、得点しやすい科目に時間を割き、得点しにくい科目には深入りしないことが大切なポイントです。
権利関係が得意な人は別の話ですが、そうでない場合には、紹介したような得点しやすい科目から、順番に解いていくことをおすすめします。
問題用紙に解答を記載しながら解く
宅建試験は問題用紙とマークシートが分かれており、解答はマークシートに記入しますが、マークミスのチェックや試験後の自己採点に使うため、問題用紙にも解答を記載しながら問題を解きましょう。
予備校に通っている人であれば、講師から試験当日のアドバイスとしてアナウンスされますが、通信講座や独学で学習を進めている人は、試験対策として情報共有されないので注意が必要です。
問題用紙の解答となる番号に丸をつけるか、横に番号を書いておくなど、後から見返した時に自分の解答が分かりやすい記載の仕方をおすすめします。
マークシートの記入は必須
宅建は2時間の試験であり、合格者の中でも多くの人は、すべての問題を解き切るのに時間的な余裕はありません。
よって、分からない点は空白ではなくマークシートに記入だけして、次の問題を解き進めましょう。
宅建試験の問題には、毎年奇問(きもん)と呼ばれるプロでも解答の難しい問題が、いくつか出題されるため、分からない問題が出てくるのは当然のことです。
ただ注意点として、分からない問題を飛ばして、後の見直し時間で再度読み返して解答をマークするのは、マークミスのリスクが高いためおすすめしません。
ひとまず自信がなくても、解答をマークしておけば、マークミスを防ぐことができ、確率は低いですが正解の可能性もあるので、解いた問題の解答は漏れなくマークしておくことが大切です。
模試や過去問で時間配分の感覚をつかんでおく
いくら試験当日の時間配分を事前に想定していたとしても、問題を解く感覚がないと試験当日に実践することはできません。
よって試験本番に、想定した時間配分で問題を解いていくためには、模試や過去問を利用して時間の感覚をつかんでおくことが大切です。
試験時間を想定して模試や過去問を解くことで、どの科目に時間がかかっているか、逆にどの科目は早く解き進めることができているかなど、得意分野の分析にも役立ちます。
2時間かけて問題を解くのは、慣れるまで大変ですが、試験当日に落ち着いて問題が解けるよう、できるだけ練習を重ねておきましょう。
まとめ
今回は宅建試験の時間配分をテーマに、試験当日の具体的なスケジュールや問題を解く際のポイントについて解説しました。
試験当日に余裕を持って問題を解けるよう、事前に時間配分を想定しておくことは大切なポイントです。
模試や過去問で練習を重ねておけば試験当日にも落ち着いて実力を発揮できるため、試験内容の知識や考え方だけでなく、本番に活きる試験スキルについても身につけておきましょう。
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