宅建に独学で受かる人は多い?通信や通学との違いを解説

2024年10月24日

宅建に独学で合格するのって難しい?独学で受かる人の割合や通信・通学と比較したメリット、デメリットを知りたい。今回は、そのような方に向けて宅建の独学合格をテーマに通信や通学との違いについても解説します。宅建試験に独学で挑戦しようか悩んでいる人は参考にしてみてください。

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・宅建試験に独学で合格したい
・通信や通学の講座を利用しようか悩んでいる
・実際に独学で合格する人は多いのか知りたい

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宅建の独学合格は可能だが難しい

宅建試験は独学でも合格できますが、通信や通学の講座を利用する場合よりも難易度は高いです。

国家資格の中でも人気がある宅建は、受験者数が多く試験内容も次第に難しくなっているため、合格までのハードルは決して低くありません。

毎年、独学で合格する人が一定数いることは確かですが、決して安易に選ばないことをおすすめします。

宅建試験の合格率

宅建の合格率は一般的に15%前後と言われてますが、過去10年間の推移は、以下の通りです。

年度受験者数合格者数合格率
2023年度(令和5年度)233,276人40,025人17.2%
2022年度(令和4年度)226,048人38,525人17.0%
2021年度(令和3年度12月)24,965人3,892人15.6%
2021年度(令和3年度10月)209,749人37,579人17.9%
2020年度(令和2年度12月)35,261人4,610人13.1%
2020年度(令和2年度10月)168,989人29,728人17.6%
2019年度(令和元年度)220,797人37,481人17.0%
2018年度(平成30年度)213,993人33,360人15.6%
2017年度(平成29年度)209,354人32,644人15.6%
2016年度(平成28年度)198,463人30,589人15.4%
2015年度(平成27年度)194,926人30,028人15.4%
2014年度(平成26年度)192,029人33,670人17.5%

試験実施概況(過去10年間) 一般財団法人 不動産適正取引推進機構

表を見ると、毎年20万人ほどの受験者がいる中で、試験に合格できるのは、ほんの一部であることが分かります。

統計はないが独学の合格者率は10%前後と言われることも

宅建試験の受験者すべてに調査ができないため、正確な統計データを出すことはできませんが、独学で合格できる人の割合は、10%前後と言われています。

100人いたら10人しか合格できないことになるので、通信や通学で対策を進めるよりも、独学で合格できる人の割合は低いです。

なぜ、独学での合格がそれほど難しいのか、それは次の章で解説します。

宅建の独学合格が難しい理由

ここでは、宅建の独学合格が難しい理由について解説します。

相対評価の試験であるから

宅建は合格ラインが明確である絶対評価の試験と違い、相対評価であるため、他の受験生と競争して上位に入らないと合格することはできません。

通信や通学の講座で対策を進めてきた受験生にも当然勝つ必要があるため、独学での合格は必然的に難しくなります。

中には独学合格をつかむ人もいるため、不可能でないことは確かですが、相当の努力が必要であることは、覚悟しておいた方がよいでしょう。

試験対策が難しいから

試験対策をすべて自分で考えながら進める必要があることも、独学合格が難しい理由の1つです。

通信や通学の講座を利用すると、講師や予備校からさまざまな試験対策のレクチャーを受けられますが、独学はそれがありません。

宅建試験は出題される問題の内容に、毎年ある程度の傾向があるため、対策するための情報があるのとないのとでは、学習効率がまったく変わります。

出題される傾向がつかめないと、全体を網羅的に学習する必要があるため、学習時間が余計にかかることも大きなデメリットです。

モチベーションを維持しにくいから

独学はモチベーションの維持が難しく、前向きに学習を継続しにくいため、合格レベルまで到達できずに途中で挫折してしまう人は多いです。

通信や通学であれば、講師や予備校がモチベーションの維持まで考えてくれますが、独学はモチベーションの管理まで自分でする必要があり、学習を最後まで続けることは簡単ではありません。

学習がストップすると、焦りや不安からどんどんネガティブな状態になり、最終的には勉強することが嫌になる負のスパイラルに陥ります。

不動産業界で働く人以外の場合、周りに宅建を受ける人は基本的にいないため、独学だと更にモチベーションを保つのが難しいでしょう。

内容の理解が難しいから

法律系の試験は、専門用語や独特の言い回しが多いので、独学だと理解が難しく、途中挫折の大きな原因になります。

特に法律の学習経験がない初学者の場合、独学で理解を進めていくのは、かなりハードルが高いです。

内容が理解できないと学習がどんどん苦痛でつまらなくなるため、モチベーションが保てず、結果的に受験をやめてしまうケースは多くあります。

前提の知識が人により異なるから

独学は学習を始める段階で、前提となる知識が人によって異なるため、スタートの段階で独学でも合格できるのか、判断が難しい点もポイントです。

講座を利用して学習を進める場合、まったくの初学者でも、プロの講師によって真面目に勉強すれば基本的に合格ラインまで達成します。

しかし独学の場合、そもそもスタート段階の知識量によって合格が難しい場合も多いです。

特に、初学者で試験日までの時間的な余裕がないケースであれば、独学で合格を目指すためには、戦略から日々の勉強まで全て自分で行う必要があります。

通信や通学との違い

ここでは、独学での学習と通信や通学の講座を利用する場合の違いについて解説します。

それぞれのメリットやデメリットも合わせて紹介するので、学習の進め方に迷っている人は参考にしてください。

学習コスト

まず、1つ目の違いは学習コストです。

独学が最も安く、通信、通学の順に高くなります。

独学であれば市販のテキストや問題集、大手予備校が出版する毎年の直前模試だけあれば、対策できるので1万円もかかりません。

通信講座であれば5万円前後、予備校に通学する場合は、15〜20万円前後が相場となります。

学習場所

2つ目の違いは学習場所です。

通学であれば予備校に通う必要があり、通信であればインターネット環境があって静かな場所を選ぶ必要があります。

独学は場所を選ばずどこでも学習できるので、学習場所の自由度が高いこともメリットです。

ただ独学であっても静かな場所でないと学習しにくく、通信はスマホがあれば、どこでも動画による学習ができるので、独学と通信であれば学習場所の自由度はあまり変わりません。

テキスト選び

テキスト選びも違いの1つです。

まず、独学はテキスト選びまで完全に自由なので、市販で売っているものから自分の好きなテキストを選択できます。

通信や通学の講座を利用する場合、各予備校によって指定のテキストがあるため、テキスト選びの自由度も独学が最も高いです。

ただ、数ある市販のテキストから自分に合ったものを選ぶ必要があり、テキスト選びが合格を左右する場合もあるため、自由度が高いことにも一長一短はあります。

逆に、自分でテキスト選びをしたくない人の場合は、指定のテキストがある通信や通学の方にメリットがあるでしょう。

すぐに聞ける環境

すぐに聞ける環境、これは圧倒的に予備校への通学です。

独学はもちろん、通信も講座によっては質問がほとんどできないため、目の前の講師にすぐに聞ける環境があることは予備校の大きな強みです。

独学の場合、分からないことを誰かに質問することができず、自分で解決する必要があります。

独学が向いている人の特徴4選

解説してきたように、独学で宅建合格を目指すのは難易度が高いです。

ただし、一定数の独学合格者がいるように、人によっては独学でも十分に合格を目指せます。

ここでは独学が向いている人の特徴を4つ紹介します。

法律系試験の学習経験がある

宅建以外で法律系試験の学習経験がある人は、試験対策の方法が分かっているため、独学でも合格を目指しやすいです。

法律系試験は、難易度こそ異なりますが、対策の仕方は共通しているため、学習経験者であれば独学であっても問題なく合格できます。

試験勉強が得意

法律系試験の経験がなくても、他の資格や入試などの試験対策が得意な人は、独学でも合格できる可能性が高いです。

試験勉強が得意な人は、継続的な学習や試験ごとの対策に慣れているため、宅建試験においても試験内容の要点や傾向をつかみ、効率的に学習を進められるでしょう。

時間的な余裕がある

時間的な余裕があり、学習時間を豊富に確保できる人は、他の受験生より多く勉強できるため、独学でも合格を目指せます。

学習を継続できることが前提になりますが、宅建試験は過去問中心の学習で基本的に合格できるため、他の受験者よりも圧倒的に多く反復学習ができれば、独学でも十分に合格することが可能です。

習慣や環境づくりが上手

やると決めたことに対する習慣や環境づくりが上手な人も独学に向いています。

基本的に独学が難しい一番の理由は、モチベーションが維持できないことです。例えば令和5年度は申込者数は約29万人いますが、実際に受験したのは約23万人と8割の受験率となっています。

習慣や環境を自分で作れる人は、合格するまでやりきることができるでしょう。

お金をかけたくないから独学、という理由はおすすめできない

独学合格している人が一定数いる分、通信や通学講座の利用に抵抗がある人は多いでしょう。

比較的リーズナブルな通信講座を選んだとしても、数万円はかかるので、決して少ない出費ではありません。

ただ、宅建は1年に1度しかない一発勝負の試験であり、決して簡単には合格できないため、お金をかけたくないという理由でとりあえず独学を選ぶのはおすすめしません。

紹介した過去10年分の試験結果を見ても徐々にですが、受験者数は増加傾向にあり、相対評価の試験ですので、ライバルが増えれば、自然と競争率は高くなります。

受験者レベルが向上に伴い、試験問題の難易度も上がっているため、講座を利用して一発合格を目指した方が、結果的に費用負担が少なくなる可能性も高いです。

何度も受験していると受験料も高額になるため、学習方法で迷っている人は、お金ではなく、合格することを最優先に考えて、自分に合った方法を選ぶようにしましょう。

通信講座の利用がコスパが良くおすすめ

独学は自信ないけど講座の利用にお金をかけ過ぎたくない、そんな人は通信講座の利用をおすすめします。

通信講座であれば5万円前後から受講でき、スマホがあればどこでも学習を進めることが可能です。

録画された講座なので、何度も繰り返し見ることができるメリットもあり、コスパよく確実に合格を目指したい人は、ぜひ通信講座の利用をおすすめします。

まとめ

今回は、宅建試験の独学について通信・通学講座との違いや独学合格が難しい理由について解説しました。

以前と比較して宅建試験のレベルは、毎年向上しており独学での合格はどんどん難しくなっています。

人気資格である宅建は、予備校各社がさまざまな商品を提供しており、コスパよく受講できる講座も増えています。

一発合格を勝ち取るためにも、効率のよい自分に合った学習方法を見つけてみてください。

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監修

不動産のOTOMO

不動産ブロガー。30歳未経験で不動産業界に転職し、営業や企画に携わり、宅建も取得。不動産業界の魅力を伝えるため「不動産のOTOMO」ブログ運営を開始し、累計40万PVに到達。LH不動産転職の理念に共感し、不動産業界の魅力を伝えるコンテンツを配信中。 資格:宅地建物取引士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)

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