「相続診断士とは?」「不動産の業務に役立つか知りたい」。「相続」という言葉を耳にする機会が増える中、不動産業界でも注目を集めている資格が「相続診断士」です。この記事では相続診断士の概要や難易度、不動産業務との関連性などについて詳しく解説します。
こんな⼈におすすめの記事
・相続診断士の資格について興味がある人
・相続診断士が活躍できる業界を知りたい人
・相続診断士の需要や将来性について知りたい人
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相続診断士とは?
最初に、相続診断士の仕事内容や仕事内容などについて解説します。
相続診断士の役割
相続診断士とは、相続の基本的な知識を身につけて相続診断ができる資格です。相続に関する基礎知識と情報を駆使し、トラブルを未然に防ぎ、スムーズな相続になるようサポートします。
相続診断士は一般財団法人相続診断協会が認定する民間資格であり、試験に合格することで名乗ることができる資格です。相続に関する広く多岐にわたる問題を理解し、一般の方への啓蒙活動を行います。
専門的な法律手続きは行いませんが、相談者に寄り添い適切な方向性を示すことで、相続手続きを円滑に進める役割といえるでしょう。
相続診断士の活躍の場
相続診断士を取得することによる、役割の広がりについて解説します。
相続に関する現状把握のサポート
相続診断士は、相談者から家族構成や所有財産の詳細をヒアリングし、その情報をもとに相続診断を実施します。具体的には相続診断協会の「相続診断チェックシート」が使えるようになります。診断結果はグラフ形式で表示され、危険度や緊急度をランク付けし、点数やアドバイスも提示されます。
相続診断自体は特別な資格がなくても行えますが、生命保険や不動産、金融などの多方面の知識を持つ相続診断士であれば、より精度の高い診断が可能です。
士業との連携
相続トラブルが予想される場合に弁護士や税理士などの専門家と連携し、問題の早期解決をサポートすることも相続診断士の業務内容です。
診断士自身が紛争解決に直接関与することはできませんが、相談者から内容を正確にヒアリングし、「いつ、どの専門家に、どんな依頼をすべきか」を的確に判断し提案します。
士業との連携は、相談者が相続問題を円滑に進めるための重要なステップです。
相続診断士は橋渡し役として、相談者と専門家を繋ぎ、適切な解決策を見つける手助けをします。相続診断士の働きにより、相続の流れがスムーズになり、トラブル回避が可能となるのです。
相続に関する意識を向上させる
相続診断士は、一般の方々に相続についての理解と意識を高める活動を行っています。
活動内容としては、エンディングノートや遺言書の作成方法を指導し、相続の準備を早期に整えることが含まれます。相続問題は予期しないタイミングで発生することが多い事案ですので、事前に準備しておくことが非常に重要といえるでしょう。
しかし、誰しも自分に相続問題がすぐに降りかかるとは思っていないため、準備を進めていないというのが各家庭の現状です。
相続診断士は、相続がスムーズに進むよう、早期の準備を提案し、遺族間の争いを防ぐためのアドバイスを行います。
こうした活動を通じて、相続に関する知識を深め、トラブルを未然に防ぐための準備を整えることができますので、大きな意義を持つ取り組みといえるでしょう。
相続診断士は不動産業界向けの相続関連資格として有効
ここからは、不動産業界における相続関連資格の需要や将来性、活用方法などについて解説します。
不動産取引における相続関連知識の重要性
不動産業界では、相続に関連する物件の取引や相談が増加傾向にあります。特に相続物件の売買や管理、相続を見据えた不動産投資の提案など、専門的な知識が求められる場面が多くなっています。
相続発生時には、不動産の問題が必ずと言っていいほど発生し、また税制改正など知っておかなければならないことが常にあります。
常に新しい知識をアップデートすることで、事例を吸収する良い機会になるでしょう。
業界での評価と需要
不動産会社では、相続関連の知識を持つ従業員を重宝する傾向にあります。特に高齢者との取引や資産活用の提案において、相続の知識は大きな強みとなります。
日本の超高齢化社会において、相続に関連する不動産取引は今後さらに増加すると予想されています。また、不動産を活用した相続対策へのニーズも高まっています。
相続の知識を身につけることで、実務での活用方法は以下が挙げられるでしょう。
・物件査定時の相続税評価額の説明
・相続発生時の不動産処分アドバイス
・相続に関連する各種手続きの説明
キャリアアップのポイント
相続関連の知識は、不動産業界でのキャリアアップに有効です。ただし、より専門的なサービスを提供するためには、宅建士の資格と組み合わせて、税理士や不動産コンサルタントなど他の資格取得も検討することをお勧めします。
実務活用のための注意点 相続関連の知識は、あくまでも不動産取引をスムーズに進めるための補助的なものです。専門的な税務相談や法務相談は、税理士や弁護士に依頼するよう顧客に促すことが重要です。
相続診断士の資格を取得するには
ここからは相続診断士の試験について解説します。
相続診断士試験の合格率
相続診断士試験の合格率は90%以上と高く、受験者の80%以上が初めて受験する方です。
合格率の高さから、比較的取得しやすい資格といえるでしょう。
試験では、相続に関する幅広い知識を問われ、合格ラインは100点満点中70点以上です。
相続の問題はそもそも一般の方は身近に感じるものではないので、ほとんど知識がない状態からスタートするケースが多いといえます。
事前にしっかりと学習し、試験に必要な知識を身につけることでスムーズに資格を取得できます。受験勉強の目安としては初学者は3〜6ヶ月、日頃から相続に触れている方で1〜2ヶ月とされています。
試験の内容について
相続診断士試験は、60問の問題で構成されており、制限時間は60分です。
不動産資格の中で最もメジャーな資格である宅建試験は、50問で120分の制限時間となっています。
問題形式はOX問題、三肢択一、穴埋め式で、各分野から幅広い知識が求められます。
主な試験範囲を以下にまとめました。
・コンプライアンス 10問(10点)
・民法相続編 15問(30点)
・相続税 15問(30点)
・相続税穴埋め 12問(12点)
・法定相続分 3問(8点)
・基礎控除 2問(4点)
・小規模宅地 3問(6点)
この試験では、相続に関する基礎的な知識が問われます。
各分野をしっかり学習し、特に相続税やコンプライアンスに重点を置いた対策が重要です。
試験日や受験資格
相続診断士試験は、基本的に誰でも受験可能です。申込日の21日目以降の日程から選択できます。
宅建士の試験が1年に1回のみしか受験できないのに対し、相続診断士は1年に何度でも受験できますので、比較的、取得しやすい資格といえるでしょう。
試験日は柔軟に選べ、受験しやすい環境が整っています。
合格発表と実施する団体について
相続診断士試験の結果は、CBT方式の試験の場合、受験後すぐに確認できる点が特徴です。
合格か不合格かの結果が即座にわかるため、受験者は次の対応が取りやすくなります。
試験は、一般社団法人相続診断協会が年に複数回実施しており、個人および団体方式での受験が可能です。
受験申し込み方法はそれぞれ異なるため、詳細は相続診断協会の公式HPで確認するといいでしょう。
相続診断士としての資格取得を目指す方は、試験の実施日程や申し込み手順をしっかり確認して、試験の準備を整えて臨みましょう。
まとめ
相続診断士の資格について解説しました。不動産業界では相続に関する知識が重宝されるため、他の資格と組み合わせることで大きな強みになります。
宅建士の資格とセットで所有していると、それぞれのスキルを掛け合わせて、業務に大きく貢献することもできる資格です。
興味のある方は、ぜひチャレンジしてみてください。
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