管理業務主任者って難しい?合格点の推移や合格するためのポイントについても知りたい。今回はそのような方に向けて管理業務主任者の難易度をテーマに、合格点の推移や試験概要、合格に向けた学習のポイントを解説します。管理業務主任者の受験を検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。
こんな⼈におすすめの記事
・管理業務主任者の難易度を知りたい
・試験までのスケジュールや受験資格を確認したい
・一発合格するためのコツを知りたい
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管理業務主任者とは
管理業務主任者とは、管理会社側の視点で、マンション管理に携わるために必要な国家資格です。
具体的には、マンションの管理業者が管理組合等に対して管理委託契約に関する重要事項の説明や管理事務の報告などを行う際には、管理業務主任者の資格が必要となります。
管理委託契約を締結する際の重要事項説明や管理事務の報告などは、管理業務主任者のみ行える独占業務です。
マンション管理会社は、事務所の規模に応じて一定数の管理業務主任者を設置しなければならない設置義務もあるので、マンション管理を行う不動産会社にとって必要不可欠な資格と言えます。
管理業務主任者の難易度
管理業務主任者の難易度は、高いと言われることもあれば、比較的やさしい試験と言われるケースもあります。
実際のところはどうなのか、ここでは、管理業務主任者試験の合格点や合格率の推移、合格までに必要な学習時間について解説するので、参考にしてみてください。
合格点と合格率の推移
以下に、直近10年間の管理業務主任者試験の合格点と合格率を示します。
年によって合格点が異なり、受験者の質や試験の難易度によって推移しています。特に35〜37点前後が多い傾向が見られます。
| 試験年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | 合格点 |
| 2023年度 | 14,652人 | 3,208人 | 21.9% | 35点 |
| 2022年度 | 16,217名 | 3,065名 | 18.9% | 36点 |
| 2021年度 | 16,538名 | 3,203名 | 19.4% | 35点 |
| 2020年度 | 15,667名 | 3,739名 | 23.9% | 37点 |
| 2019年度 | 15,591名 | 3,617名 | 23.2% | 34点 |
| 2018年度 | 16,249名 | 3,531名 | 21.7% | 33点 |
| 2017年度 | 16,950名 | 3,679名 | 21.7% | 36点 |
| 2016年度 | 16,952名 | 3,816名 | 22.5% | 35点 |
| 2015年度 | 17,021名 | 4,053名 | 23.6% | 34点 |
| 2014年度 | 17,444名 | 3,671名 | 21.0% | 35点 |
合格に必要な学習時間
管理業務主任者試験の合格に必要な学習時間の目安は、おおよそ300時間と言われています。
1日に3時間を学習時間にあてるとして100日間の学習期間が必要ということになるため、資格試験の中で難易度が低いとは言えない試験でしょう。
同じ不動産業界で有名な宅建の合格に必要な時間も300時間と言われているので、管理業務主任者は、簡単に合格できる試験ではないことが分かります。
管理業務主任者の難易度が高い理由
試験の合格率や必要な学習時間から考えて管理業務主任者の難易度は、資格試験の中でも高い部類に入ります。
ここでは、なぜ管理業務主任者試験の難易度が高いのか、その理由について解説します。
相対評価の試験だから
管理業務主任者の試験は、合格点が決まっておらず、一定の合格率に合わせて毎年の合格ラインが決定する相対評価の試験です。
全受験者の上位に入らないと合格はできないため、受験者のレベルが高いほど、合格するのは難しくなります。
受験者のレベルが高いから
管理業務主任者は、受験者のレベルが高い試験と言われています。
不動産管理会社に勤めている受験者の割合が高く、業務に必要として資格の取得を目指す人が多い分、必然的に受験者のレベルは上がります。
管理業務主任者は、受験資格がなく誰でも受験できる試験ですが、資格を必要とする受験者の割合が多い分、合格率や合格点が同程度の他の試験と比べても難易度は高めです。
管理業務主任者に合格するためのポイント
管理業務主任者は、簡単に合格できる試験ではありませんが、ポイントをおさえて学習を進めれば効率的に合格を目指すことができます。
ここでは、管理業務主任者に合格するためのポイントを解説するので、ぜひ参考にしてください。
計画的に学習する
管理業務主任者試験に合格するためには、計画的に学習を進めることが非常に重要です。
特に、初学者にとっては短期間での詰め込み学習は避け、3か月から6か月の時間をかけて、毎日少しずつ学習することをお勧めします。
例えば、平日は1日2時間、週末には5時間の集中学習を行うと、効率よく300時間の学習を積み重ねることが可能です。
過去問を中心に学習する
試験対策として最も効果的なのは、過去問を繰り返し解くことです。
特に、同じ問題形式が繰り返し出題されることが多いので、過去5年分の試験問題に挑戦し、どの問題がよく出題されるのかを把握することが合格への近道です。
また、過去問を解いた後は、必ず解説を読み、なぜその答えになるのかを理解することが大切です。
完璧主義な人ほど、テキストを理解できるまで読み返す傾向にあるので、はじめのうちは敢えてテキストで大枠を読んで過去問を解きながら、必要な知識をインプットしていくことをおすすめします。
講座を利用する
管理業務主任者は、独学でも合格を目指せる試験ですが、効率的に合格を目指したい人は、通信や予備校の講座をおすすめします。
講座を利用することで、自分が読んで分かりにくいポイントを理解しやすくなり、問題の解き方などもレクチャーしてもらえるため、効率的に学習することが可能です。
もちろん経済的な負担が生じるデメリットはありますが、独学にかかる時間や合格できなかった時に再度受験するリスクを考えると、講座の利用には多くのメリットがあります。
通信講座であれば、比較的リーズナブルに受講でき、スマホやパソコンで場所を選ばず学習を進められるので、興味がある人は、ぜひ一度調べてみてください。
管理業務主任者試験にも5問免除がある
管理業務主任者試験は、通常50問の試験ですが、要件を満たして必要な手続きをすれば50問のうち5問を解答しなくてよくなる5問免除が利用できます。
この制度を利用することで、免除された科目は学習の必要がなくなり、すでに5点が加算された状態で試験を受けることが可能です。
ここでは、管理業務主任者の5問免除について、要件や免除される科目、必要な手続きを解説します。
要件はマンション管理士の合格者
管理業務主任者の5問免除を受けるためには、マンション管理士試験に合格していることが要件になります。
マンション管理士は、管理業務主任者よりも難易度が高い試験と言われているので、対象となる人は少数派です。
5問免除を受けられない人がほとんどであるため、利用できなくても不利に感じる必要はないでしょう。
免除される科目
管理業務主任者の5問免除によって免除される科目は、「マンションの管理の適正化の推進に関する法律に関すること」の5問です。
マンション管理士の試験でも出題される範囲であるため、免除の対象となっています。
なお、管理業務主任者試験における全体の出題範囲は、後述の試験概要をご覧ください。
5問免除の手続き
管理業務主任者試験における5問免除の手続きですが、事前の審査など、特別な申請手続きはありません。受験を申し込む際に、申込書に記載された「試験一部免除申請の有無」欄の「有」にチェックを入れて、受験整理表の所定欄にマンション管理士試験の合格番号を記入するだけです。
マンション管理士試験の合格番号が分からない場合は、「公益財団法人マンション管理センター」で合格者の管理をしているため、以下の番号に連絡して合格番号の照会を行いましょう。
〇公益財団法人マンション管理センター マンション管理士試験案内専用 番号:03-3222-1611
管理業務主任者の試験概要
ここでは、管理業務主任者の試験概要について解説します。
次回、令和6年度試験の概要を表でまとめたので、申し込み期日や合格発表までのスケジュールなど、受験を検討している人は、参考にしてください。
※最新年度の情報は協会URLでご確認ください。
| 試験日時 | 令和6年12月1日(日) 午後1時~午後3時 |
| 試験会場 | 北海道、宮城県、東京都、愛知県、大阪府、広島県、福岡県及び沖縄県並びにこれら周辺の地域 |
| 申込期日 | 【ウェブ申込】8月2日(金)10時頃 ~ 9月30日(月)23時59分 【郵送申込】8月1日(木) から 8月30日(金)消印有効 |
| 受験料 | 8,900円(非課税) ※Web申込は別途、275円(税込)の事務手数料がかかります。 |
| 試験範囲 | ※出題の根拠法令等は、令和6年4月1日現在で施行されているものです。 1.管理事務の委託契約に関すること:『民法(「契約」及び契約の特別な類型としての「委託契約」を締結する観点から必要なもの)、マンション標準管理委託契約書等』 2.管理組合の会計の収入及び支出の調定並びに出納に関すること:『簿記、財務諸表論 等』 3.建物及び附属設備の維持又は修繕に関する企画又は実施の調整に関すること:『建築物の構造及び概要、建築物に使用されている主な材料の概要、建築物の部位の名称等、建築設備の概要、建築物の維持保全に関する知識及びその関係法令(建築基準法、水道法等)、建築物の劣化、修繕工事の内容及びその実施の手続きに関する事項等』 4.マンションの管理の適正化の推進に関する法律に関すること:『マンションの管理の適正化の推進に関する法律、マンション管理適正化指針等』 5.上記1.から4.に掲げるもののほか管理事務の実施に関すること:『建物の区分所有等に関する法律(管理規約、集会に関すること等管理事務の実施を行うにつき必要なもの)等』 |
| 合格発表 | 令和7年1月10日(金) |
| 問い合わせ | 〇Web申込:TEL050-2018-3573〇郵送申込:TEL03-3500-2720 |
| 参考URL | 管理業務主任者試験の実施について|一般社団法人 マンション管理業協会 (kanrikyo.or.jp) |
管理業務主任者が活かせる仕事
最後に、管理業務主任者はマンション管理を行う仕事に欠かせない資格であり、取得することで業務に活かすことができ、転職にも有利です。
不動産業界であれば、管理業をメインで行う会社以外でも役立つ資格なので、興味がある人はぜひ受験を検討してみてください。
まとめ
今回は、管理業務主任者の難易度について、合格点の推移や合格に向けた学習のポイントを解説しました。
合格点や合格率のわりに難易度の高い管理業務主任者試験ですが、ポイントをおさえて学習すれば効率的に合格を目指すことも可能です。
不動産管理に役立つ知識が身につき、独占業務があることで需要が高く、転職に有利な資格であるため、受験を検討している人は、ぜひチャレンジしてみてください。
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