買取再販営業はきつい?他の不動産営業との違いを解説

2025年01月09日

不動産の買取再販ってどんな仕事?きついと言われる理由や他の不動産営業との違いを知りたい。今回はそのような方に向けて買取再販営業の仕事内容やきついと言われる理由について解説します。他の不動産営業との違いも合わせて解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

こんな⼈におすすめの記事
・買取再販営業への転職を考えている
・きついと聞いて不安を感じている
・他の不動産営業と迷っている

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買取再販営業とは

買取再販営業(不動産仕入営業)は、不動産業界の中でも注目される職種の一つで、物件の購入から再販売までを一貫して担当する営業活動です。

一般的な不動産営業と異なり、販売よりも「仕入れ」に力を入れることで、高収益を狙える業務ですが、同時に高い知識と豊富な経験が求められます。

ここでは、買取再販営業の基本的な役割と、業界内で重要視される理由について解説します。

買取再販営業のビジネスモデル

不動産の買取再販ビジネスでは、物件の購入後に価値を付加し、再販することで利益を得ます。
その手法は、物件のリノベーションや用途の変更、土地の分譲など、物件の特性や立地に応じてさまざまです。
このビジネスモデルは、市場の動向や地域のニーズを見極め、適切なタイミングで仕入れや商品化を行う必要があるため、リスク管理と判断力が問われます。以下で、その具体的な流れを詳しく見ていきましょう。

買取再販営業の種類

買取再販営業には、取り扱う不動産の種類によって業務の内容やスキルが異なります。ここでは、不動産の種類に応じた3つの買取再販営業の特徴を紹介します。

用地買取

用地買取では、住宅用地や商業用地を対象に土地の仕入れを行います。

土地の購入後、適した用途に合わせて開発や分譲を行い、再販することが一般的です。

用地買取では、土地の将来性や地域の成長ポテンシャルを見極める目が重要であり、地価の変動や都市計画の動向に精通していることが求められます。

また、土地の分譲販売や再販計画を立てるための知識や経験も必要とされるため、経験を重ねることでスキルが活かしやすい分野です。

リノベ買取

リノベ買取は、中古の戸建て住宅やマンションを購入し、リノベーションやリフォームを施して再販する方法です。

近年の中古住宅市場の成長に伴い、リノベーション物件の需要も増加しています。

このため、リノベ買取では、物件の状態を正確に査定し、顧客のニーズに合わせた価値向上プランを考えるスキルが重視されます。

リノベーションの内容や規模に応じて利益が大きく左右されるため、建築の基本知識も重要です。さらに、市場ニーズや流行を捉えたリノベーションを提案できる感覚も必要です。

収益不動産買取

収益不動産買取は、賃貸用の収益物件や商業ビルを購入し、運用しながら再販を行う手法です。

購入した物件の収益性を最大化し、賃料収入やテナント収益を見込んで販売するため、収益物件の管理や運用についての専門知識が求められます。

収益物件を購入する際には、現在の収益状況や将来の投資効果を見極める力が重要であり、投資家の視点を持って物件を査定するスキルが必要です。

また、地域の賃貸需要や市場の動向を的確に把握するため、マーケティング力も不可欠です。

買取再販営業の仕事内容

買取再販営業の業務内容は、物件の仕入れから商品化、再販売に至るまで多岐にわたります。以下に、買取再販営業の主な仕事内容について、具体的に見ていきます。

営業活動

買取再販営業では、物件の仕入れ先となる仲介会社や地主に営業活動を行い、売却情報を収集するのが基本です。

物件の情報は飛び込み営業や、関係を築いた仲介会社を通じて得ることが多く、物件の入手先確保が成否を分ける重要な要素となります。

営業活動には、日々新しい物件情報を探し、タイミングを逃さない迅速な対応が必要であり、物件の情報を競合他社とバッティングする側面もあります。

このため、粘り強く交渉するスキルと忍耐力が求められ、営業担当者の努力が成果につながります。

物件査定

営業活動で集めた物件は、まず詳細な査定を行います。

物件の価値や立地条件、周辺環境などを総合的に評価し、再販売時の利益を見込んで適正な買付額を設定します。

査定には、物件の将来価値や競合の査定額を見越して、戦略的に査定金額を調整する必要があり、他の不動産営業と比べても高度な判断力が求められます。

特に競争が激しい場合、物件の魅力を見極めた上で、他社に負けない提案をすることで仕入れの成功率を上げる工夫も必要です。

社内稟議

物件の査定後、売主さまとの条件交渉が整えば、社内稟議を通して正式に買付の承認を得ます。稟議では、買付額や利益見込み、リスク要因などを説明し、上司や経営陣からの承認を得るプロセスが必要です。

特に、大規模な物件ではリスク管理が重視され、社内での説得力あるプレゼンが必要になります。

稟議が承認されなければ買付申込ができないため、戦略的なプレゼンテーションや資料作成のスキルも重要な要素です。

買付申込書の提出と売買契約

社内稟議が通れば、買付申込書を提出し、売主と売買契約の締結へと進みます。

買付申込書の内容や契約条項には細かい確認が必要で、交渉が進む中での条件変更や調整も頻繁に発生します。

こうしたプロセスをスムーズに進めるためには、契約法や不動産取引に関する知識が不可欠です。

最終的に契約が締結できれば物件の引き渡しや決済準備が進められ、次のステップである商品化のプロセスに移行します。

物件の商品化と販売

契約後に物件が引き渡されると、商品化プロセスに入ります。

住宅用の土地であれば宅地開発や分譲戸建の建築、マンションではリノベーションを施し、再販売の準備を進めます。

商品化の内容は物件の種類や市場ニーズによって異なり、顧客にとっての魅力を引き出すことが重要です。

商品化が完了した後は、物件を再販売するために仲介会社に依頼するか、自社で販売プロモーションを行います。

販売戦略に基づいた価格設定や販売活動が利益を左右するため、市場を見極めた計画が求められます。

買取再販がきついと言われる理由5選

買取再販営業は「きつい」と言われることが多く、その背景には多くのハードルが存在します。以下で、買取再販営業がきついとされる理由について詳しく説明します。

契約までのハードルが高い

買取再販営業では、売主や地主との交渉が成否を左右します。
条件が合わない場合や、競合の出現で条件が変わることもあり、成約までに多くのハードルが存在します。
特に、競合が多いエリアや魅力的な物件には複数の競合がつくこともあり、常に他社との競合が発生するため、成約までのプロセスが非常にタフです。
加えて、交渉の内容次第で進捗が一気に変わることが多く、成功を確約するのが難しいため、ストレスフルな面があると言えるでしょう。

飛び込み営業がきつい

物件情報を得るための飛び込み営業は、買取再販営業において避けて通れないステップです。

仲介会社や地主との人脈作りに多くの時間と労力が必要で、特に飛び込み営業の経験が少ない場合は厳しいと感じることが多いです。

多くの壁を乗り越え、信頼関係を築くまでには時間がかかるため、飛び込み営業の辛さがこの仕事の難しさの一つとなっています。

慣れるまでに時間がかかる

買取再販営業には、不動産取引や物件査定、商品化など、多岐にわたる専門知識が必要です。

このため、経験を積むことでスムーズに業務を進められるようになりますが、初めは覚えるべきことが多く、慣れるまでに時間がかかります。

仕事に必要な知識とスキルを磨くまでの期間が長いため、忍耐力が必要な点もきついとされる理由です。

社内稟議が通らない

査定や売主さまとの交渉が完了しても、社内の稟議を通さなければ物件の購入は実現しません。

稟議が通らなければ最初からやり直しとなるため、営業担当者の精神的な負担が大きい業務の一つです。

戦略的な稟議内容の準備が重要ですが、それでも稟議が通らないこともあるため、苦労する要素の一つとなっています。

売れないとインセンティブが発生しない

買取再販営業では、物件の仕入れがゴールではなく、最終的に物件を販売するまでが一連の流れです。

そのため、販売が完了するまでインセンティブが発生しない給与体系をとる会社も多く、物件の売却が遅れると収入が不安定になることもあります。

インセンティブ制の報酬体系はやりがいもありますが、販売が軌道に乗るまでの間は、稼げるようになるまでに苦労するケースもあります。

他の不動産営業と異なるポイント

買取再販営業は、他の不動産営業といくつかの重要な違いがあり、一般的な不動産販売営業や賃貸営業とは異なるスキルセットとアプローチが求められます。ここでは、買取再販営業が他の営業職と異なる点について詳しく見ていきます。

買う営業である点が最大の違い

不動産営業の多くは物件を売ることが仕事の中心ですが、買取再販営業では「買う」ことがメインの業務となります。
物件を買うために、売主さまや地主に積極的にアプローチし、売却の意思を引き出すことが大切です。
そのため、価格交渉や市場分析といった売却に関する知識や、魅力的な査定を提示するスキルが重要です。
また、競合他社と物件を取り合うことが多いため、迅速かつ柔軟な対応が求められ、物件を入手するための情報収集とタイミングの見極めが他の営業職とは一線を画します。

商品化と再販売が必要

買取再販営業では、購入した物件に手を加えて商品化し、再販までを一貫して行います。
例えば、リノベーション物件であれば内装や設備の改修を行い、住宅として魅力を引き出す工程が必要です。
土地であれば分譲住宅として開発し、分割販売を行うこともあります。
つまり、単に買うだけではなく、市場に出すための価値向上が重要な役割であり、通常の不動産営業よりも広範な知識と判断力が求められます。
この商品化の過程では、建築や設計の知識が役立つほか、適切な市場価格を設定するためのマーケットリサーチも必要不可欠です。

買取再販営業の魅力

買取再販営業には、厳しい側面も多い一方で、他の不動産営業にはないさまざまな魅力もあります。ここでは、買取再販営業に挑戦することで得られるメリットややりがいについて解説します。

豊富な知識と経験が身につく

買取再販営業は、物件の査定から商品化、販売までのすべてを担当するため、不動産業界における幅広い知識と経験を身につけることができます。

物件の仕入れから再販に至るまでの流れを一貫して学べるため、通常の営業職では得られない視点で不動産ビジネスに精通することが可能です。

リノベーションや収益不動産の運用など多様な業務を経験することで、キャリアの幅も広がり、将来的に独立するための基礎知識を得ることができます。

また、仕入れを通じて他の業種との協業が増え、異業種の知識も得やすい点が特徴です。

人脈が作りやすい

買取再販営業では、仕入れに関わる多くの関係者と接する機会が多いため、人脈が広がりやすい点も魅力です。

不動産仲介会社や売主との交渉はもちろん、リノベーションの施工業者や金融機関との取引もあり、多方面での人脈を築くことができます。

こうした人脈は、物件情報をいち早く取得するための有力な情報源となり、今後の仕入れや販売活動を円滑に進めるうえで大きな財産となります。

さらに、他社とのネットワークを通じて業界内での信頼が構築され、次のビジネスチャンスが生まれることもあります。

転職に強い

買取再販営業で培った経験やスキルは、不動産業界内外での転職において非常に有利に働きます。

物件の査定や仕入れ、リノベーションに関する専門知識は、他の不動産会社だけでなく、建築や金融、投資分野でも評価されやすく、キャリアの選択肢が広がります。

特に、買取再販の経験は一般的な営業職よりも専門性が高いため、キャリアアップや新しい業種への挑戦を考える際に有利です。

加えて、自らのネットワークや業界での経験が評価されることで、転職市場でも強い競争力を持つことができます。

週末休みの会社が多い

買取再販営業を行う会社では、賃貸営業や住宅販売と異なり、週末に休みを確保できる企業も少なくありません。
土日に仕事が集中する一般的な不動産営業とは異なり、買取再販営業は物件の仕入れやリノベーションなど、平日でも業務が進むため、ワークライフバランスを取りやすいのが魅力です。

高収入が期待できる

買取再販営業は、成果主義の評価制度が一般的であり、成約数に応じて高い報酬を得られる仕組みが多くの企業で採用されています。

特に、インセンティブ制度が設けられているため、成功すれば他の営業職に比べて高収入が期待できます。

また、仕入れや販売の手数料も収益に反映されることがあり、契約数が増えることで年収が大幅に上がることも珍しくありません。

特に、売上が増加することで評価が高まり、昇進のチャンスも増えるため、努力が報われやすい職種です。

まとめ

不動産の買取再販営業は、物件の仕入れから商品化、再販までのプロセスを一貫して行うため、不動産業界内でも専門性が高く、やりがいのある職種です。

その一方で、他の不動産営業職と比較して高いスキルと忍耐が求められ、「きつい」と言われる側面もあります。
飛び込み営業や厳しい交渉、知識を積み重ねるまでの期間などのハードルを乗り越えた先には、高収入や幅広い人脈、転職市場での強みといった大きなメリットが待っています。

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監修

不動産のOTOMO

不動産ブロガー。30歳未経験で不動産業界に転職し、営業や企画に携わり、宅建も取得。不動産業界の魅力を伝えるため「不動産のOTOMO」ブログ運営を開始し、累計40万PVに到達。LH不動産転職の理念に共感し、不動産業界の魅力を伝えるコンテンツを配信中。 資格:宅地建物取引士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)

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