FANTAS technology（ファンタステクノロジー）は投資用不動産の売却ユーザー、購入ユーザー、運用ユーザー等をオンラインでマッチングする「FANTAS platform」事業を中心に、リアルとテクノロジーを掛け合わせた不動産テック事業を展開しています。
この記事では、FANTAS technology の会社概要や業績、事業内容、強み、求められる人材といった点について、詳しく解説します。
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FANTAS technology の沿革と会社概要
ファンタステクノロジーは2010年に創業された新しい会社です。
不動産業界は既存のアナログなスキームがあまり進展しないまま、デジタル化で後れを取ってしまっていました。この状況を変革し、テクノロジーと人の力の双方でイノベーションを起こすという志が、ファンタステクノロジー経営陣の創業の原動力です。
業界にとって「今まさに必要な」新しいスキームをタイムリーに展開しているのが、ファンタステクノロジーといえます。
- ITによる業務の効率化
- AIを利用した価格査定サービスによる取引の透明化
- 新しい不動産投資の形＝クラウドファンディング
- 空き家・中古戸建ての流通を促進するプラットフォーム
会社概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | FANTAS technology 株式会社 ／ ファンタステクノロジー株式会社 |
| 代表者 | 代表取締役 國師 康平 |
| 設立 | 2010年2月 |
| 事業内容 | ・オンライン資産形成プラットフォーム事業・資産形成のマーケティングおよびコンサルティング |
| 資本金 | 1億円 |
| 本社所在地 | 東京都渋谷区恵比寿4-3-8 KDX恵比寿ビル5F |
| 従業員数 | 133人（2024年4月） |
売上など業績
2024年直近の売上高は174億円と公表されており、創業から15年で着実かつたくましい歩みを見せています。創業以来毎年事業成長を続け、不動産の売却、購入、投資希望者を集めたプラットフォームは7万人の会員を集めるまでになりました。
FANTAS technology の事業内容と強み
ファンタステクノロジーの各サービス内容を精査すると、顧客側に立ったきめ細やかなスキームの内容が際立っています。
資産管理サービス（FANTAS concierge）
スマートフォンやPC上で顧客のライフプランと、将来必要な資金を可視化できる資産管理サービスです。以下のシミュレーションが可能となります。
- 投資物件の将来収支やライフプランから将来の資産状況を予測
- 将来の資産状況を予測するライフシミュレーション
- 物件購入後の様々なリスクを想定した資産運用シミュレーション
- 確定申告シミュレーション（納税額試算）
現在の年収や貯蓄、保有する不動産、金融資産などを入力し、資産状況の変化を総合的に予測できるサービスです。
不動産投資型クラウドファンディングサービス（FANTAS funding）
オンラインですべて完結できる、1口1万円からの不動産投資型クラウドファンディングサービスです。
顧客のリスクヘッジのために、優先劣後の仕組みで価格下落が生じても劣後出資割合までの下落であれば、投資家の元本が守られる仕組みを構築しています。
※「優先劣後の仕組み」とは、投資資金を「優先出資（投資家）」と「劣後出資（運営者）」に分ける方法です。価格が下がったとき、まず運営者側（劣後出資）が損失を負担するため、投資家の元本が保護されやすくなります。
以下の３種類のプロジェクトで、リスクに見合った投資対象を選択できます。
- 空き家再生
- 中古区分マンション
- 一棟マンション開発
投資物件見積もりサービス（FANTAS check）
顧客の投資不動産の価値を可視化するサービスです。AIを活用して現在の適正売却価格を算出し、買取依頼ができます。キャピタルゲインの試算や、出口戦略の強い味方となるでしょう。
空き家再生サービス（FANTAS repro）
空き家に新しい付加価値を足し、エリアの特性を活かした空き家活用をサービス展開しています。これまでの空き家再生の知見を活かして、物件の良さを残しつつ価値を高めるリノベーションの提案や、施工管理を請け負っています。
住居用以外に施設として利用可能な物件も取り扱い、空き家問題という社会課題を幅広い間口で解決する活動となっています。
その他の事業
上記4つのほかに、以下の事業にも取り組んでいます。
- 女性のための資産運用入門セミナー（マネカツ）
- 資産運用セミナー（FANTAS study）
- 賃貸仲介・管理業務（FANTAS link）
「ファンになっていただける企業を目指す」という理念の通り、事業を通したノウハウをコンテンツ化して顧客に還元し、ファン化を促進するかたちが形成されていることが分かります。
また、リアルな物件資源に対して手掛ける賃貸仲介・管理業務の運営も顧客への受け皿であり、総合不動産企業として必然の流れといえるでしょう。
FANTAS technology の強み
ファンタステクノロジーは、以下の3つの“伸びる市場”を組み合わせた事業展開を行っている点が強みです。
- サラリーマン大家さんの増加：給与以外にも安定収入を得たい人が増え、不動産投資に注目が集まっている。
- （女性の）投資意識の変化：資産形成への関心が高まり、女性を中心に投資を始める人が増加中。
- 空き家対策のニーズ：空き家が社会問題になっており、その有効活用や管理サービスへの需要が急速に高まっている。
上記の３分野はいずれも成長が期待されるため、今後も市場が拡大すると考えられます。
ファンタステクノロジーは「不動産投資の高い利回り」と「空き家問題への対応」を組み合わせることで、“投資家（不動産投資）”と“地域社会（空き家対策）”の両方にメリットをもたらす仕組みを作り上げました。
また、資産管理サービスや投資セミナーなどのコンテンツを提供し、顧客との長期的な関係を築くことで、リピーターやファンを獲得していることも強みといえます。
FANTAS technology の年収やキャリアパス
以下は、公表されている各種応募の年収例です。（2025年3月現在）
実需売買仲介を例に挙げると、想定年収は、固定給480万～580万円＋インセンティブとなっています。また
年収に関しては、ベンチャー企業に多い高年収による雇用戦略ではなく堅実な印象で、口コミの評判もそのようなものが多いです。営業系も固定給の比率が高い点が特徴として挙げられます。
FANTAS technology の働く環境・求められる人材
働く環境については、以下の内容が公式に紹介されています。
| フレックス制 | 日々の勤務時間の調整が可能（全社員対象）早く退社したい日は早く出社など。 |
| リモートワーク | 業務内容や生活の状況(子育てや介護)に合わせて各種オンライン作業可能。時短勤務メンバーも在籍中。 |
| 社内副業制度 | 部署を超えてタスクを受注できる社内副業制度。個々のスキルアップと報酬アップが可能。 |
| リフレッシュ休暇 | 勤続３年で５日間の特別休暇が付与される。 |
| 積立休暇制度 | 2年以内に消化できなかった有給休暇を積立てて不測の休みに使用できる。 |
| 育休産休制度 | 女性、男性ともに取得できる。 |
| 子供の看護休暇 | 未就学児の看護休暇。年間5営業日まで取得可能。 |
| 時短勤務 | 所定労働時間を1日6時間とする時短勤務が可能。 ※3歳未満のお子様を養育する家庭に適用。 |
| ワーク選択制度 | コアタイム無(上限5回/月)、規定以上のリモートワーク(上限10回/月まで)が可能。 ※妊娠中〜お子様が5歳に達する家庭に適用。 |
| ぱぱままキャリアサポート | 産休前と復職前に上司との面談を実施し、スムーズな引継ぎと復職後のキャリア形成をサポート |
求められる人材像
求められる人材についてはどうでしょう？不動産のDX（デジタル化推進）を通じて物件と人とをつなぐのが、ファンタステクノロジーの事業の核となります。そのため、営業・開発系など職種を問わず、顧客目線で「もっと便利に」「もっとわかりやすく」という発想や、改善提案が求められるでしょう。
また、会社の理念に共鳴できることが大切とされています。以下は公式に記載される「求める人物像」です。
FANTAS technology が求める人物像 1. 企業理念「FANになっていただける企業になる」に共感いただける方 2. 他者と連携し協働するなどスムーズなコミュニケーションがとれる方 3. 業界変革を牽引していく事に期待感を持ち、自身の成果創出にも拘り続けられる方 4. 論理的な思考をもとに、常に効率的な手段を模索し、新たなチャレンジに前向きな方 5. 責任感があり、ビジネスを通して他者貢献をしていきたいと思える方 |
FANTAS technology の成長性と将来性
前述した強みが生み出す成長性を、市場の観点から裏付けるご説明をします。
新規サラリーマン不動産投資家の伸長は、中古・新築問わずその流通は現在とても活発化しており、新築物件の伸びに関しては、以下の数字が勢いを物語っています。
また、投資家人口の増加傾向に関しては、株式会社野村研究所の「生活者1万人アンケート」で、2021年の25～29歳で投資を行っている人の割合は、2018年からの3年間で11.3％増の17.9%となりました。30～39歳も、5.6%増の19.1％へ著しく上昇していることがわかりました。
そしてYahoo! japan調査のネット検索で投資関連キーワードのユーザー割合を見ると、2014年の6～8%に対して、2023年では18％近くと倍増しているほか、2013年では女性の方が常に2％前後低かったものが、2022年を境に男女の検索数がほぼ同一に並び、女性の投資に対する意識の変化を浮き彫りにしました。
空き家問題に関しては、国土交通省の「建築物ストック統計」によると、2023年の時点で352万戸（既存住宅の10.8％）存在する空き家は、2043年には917万戸（25.5%）まで増加すると算定されています。
FANTAS technology の人材育成方針
ファンタステクノロジーでは、内定者段階から事業に参画できるインターンシップや、研修カリキュラムを採用し、入社後は個人のビジョンや能力に合わせた柔軟なジョブローテーションを実施。入社年次関係なく個人の「やりたい」という意思を応援する社風です。
自己の成長スピードに魅力を感じられるような育成制度が設けられており、年功序列制度ではなく、「努力・実力次第でポジションと役割が与えられる」と公表されています。
新卒研修を例にとると、コロナ禍明けからいち早く、オンラインではなく対面で接客を学ぶ方式で実施しており、「テクノロジー」×「人」の力で顧客に貢献するという企業理念にかなった人材育成の一端がうかがえます。
まとめ
今回はFANTAS technology の年収や事業内容、強みなどについて解説しました。
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