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タルマーリー ~菌が導く先にある自然法則は循環型社会となる

外観

プロジェクトについて

プロジェクトの概要を教えてください。

空気中の菌を採取するための里山・森林の発酵条件を持続可能に

タルマーリーのはじまりは、2008年に渡邉格と麻里子が夫婦共同経営で、千葉県いすみ市で開業したところからです。
自家製酵母と国産小麦だけで発酵させるパンづくりを始めました。酵母の違いがパンの味を変えることに気づき、数種類の酵母を使ったパンを作り始め、その中で酒種の開発にも取り組みました。酒種をつくるための麹菌も自家採取し始めたことから、菌の採取条件が原材料の生命力から労働者の精神状態、工房の周りの汚染環境まで関わる事に思い至り、より良い環境を求め岡山県に移転し、天然麹菌の自家採取に成功しました。
そして、「パンを作れば作るほど、地域社会と環境が良くなっていく」事業を目標に、製粉機を導入し、地元の小麦生産の出口を作り、さらにパンの味、製法を深めるべくビール酵母の開発に取り組みます。ビール酵母がパン酵母として相性が良いことに気づき、ビール酵母のより安定供給を図るために鳥取県智頭町に移転し、ビール工場を立ちあげました。

プロジェクトが始まったきっかけは何でしたか?

川の中

鳥取県智頭町へ移る前の岡山県では経営面ではうまくいっていましたが、より良いモノづくりのための環境、将来の展望、子供の教育などを考えて移転を試みました。
もっと良いパン作りをするため、菌のためにも環境が良いところに行きたかったことが主な理由です。環境が汚れていると良い菌を採取できないので、より水がきれいで里山で田んぼがあるところが良いのです。
岡山のところは良い水を汲みにいくのに1時間もかけていっていたため、このままでは定年までは続けられないと思っていました。物件自体はなるべく広くて井戸水があるところに移りたいと思っていました。岡山のときの古民家は6mある製粉機が入らなかったので、それが収まるような物件がいいと思っていました。
そしたら自分の右腕として働いていた子が急に辞めることになってしまったことを機に、長男が年長になるタイミングでもあったので智頭町にある森の幼稚園に通わせることを検討していたら、うまい具合に物件も見つかり、トントンと智頭町への移住が決まりました。

プロジェクトを始めるにあたって、
どのような工夫をされましたか?

DIY

できるだけDIY でリノベーションをしようと試みました。
引っ越しからすべて自分でやるためにクレーン車の免許を取得することから行い、自分でクレーン車を使って引っ越しました。
石窯の小屋建て、表と製粉室の増設は業者にお願いしましたが、その他のできるところはすべて自分たちの手でつくりました。

物件との出会い

物件との出会いを教えてください。

昔の写真

当時5歳の長男を智頭町の森の幼稚園の体験入学会に参加させた際に、会場の周りを散歩していたらこの物件が目に入り、妻と素敵な物件だねと話していました。その後、岡山県のお店は閉店した後も物件がなかなか決まらなかったのですが、智頭町のオファーでこの物件を紹介していただきました。

どのような方法で物件を入手しましたか?

2008年頃に保育園が閉園し、倉庫化した公民館となっていましたが、基本的には小学校の催し物として機能していました。
使えるとご紹介を頂き、公民会長や役員の方々へタルマーリーのプレゼンを行い、飲み会のような場へ参加し、智頭町の町民の勉強会の場でもプレゼンの機会を頂きお話しました。フジテレビの放映などを見せながら話したこともあり、反対者はおらず話しやすかったです。
事前に地域の方々へお話しする場があったからこそ理解を頂き、2回目のプレゼン際はすでに手続きなども始まっていて無事に入手することができました。

リノベーションのこだわりについて聞かせてください。

手をつけず保育園の名残も残している

元保育園を使用するという事で、近所の方々の思い出も共有できるよう、保育園時代の名残も残すかたちでデザインしました。また時間の流れに耐えて持続してきた古いものをできるだけ使う事をコンセプトとしてきました。
ドアは全てヤフオクで購入し、メインのドアはイギリスの相当古いモノを使用しました。長く使えるモノこそ思い出と共に生活をより彩り我々の人生の幸福感を増すものとして表現したかったからです。
また菌の採取を妨げる化学物質をできるだけ使わないためにデザインから施工までできるだけDIYで行いました。やぼったくならないように、木材の上にペンキを塗り、出てきた商品で雰囲気を整えていきました。もとのイメージは中世イタリアのイメージです。

地域にどんな効果があったか

プロジェクトがスタートしたことで、
地域に変化はありましたか?

麹菌の採取をすることによって、無肥料無農薬の農産物が一番発酵しやすい事、近隣の里山の環境も菌の採取に影響を与えることを知りました。菌を採取するためには里山の状態を農家の方がどう持続させるかが重要だということもわかったのです。私たちができることとしては、環境保全型農業の農産物を適正な価格で購入することや、農産加工の機械化、貯蔵設備の設置と考え、環境整備を行っています。
一方で智頭町も智頭町総合戦略の中に自然農法及び自然栽培の普及促進を掲げていることから、町長が積極的に話をききにくるようになり、総合政策の中で自然栽培だと補助金がもらえるようになりました。現在は、14名の自然栽培農家が動き始めています。

今後、地域とつながる中で、
どんな場所にしていきたいと考えていますか?

タルマーリーのスタッフ

田舎の可能性を発見できる場所、具体的には自然環境から宝を掘り起こすための農産加工センターとしての役割を担いたいと思っています。
ソーセージや野菜を使ってつくるピザのトマトソースは、奥さんがここが保育園だったときの元園長先生の70代のおじいさんが無肥料無農薬でつくっているトマトから作ることなど。
まずは製粉100%にしていくところからはじめ、農家さんが作ったものをすべて加工できるくらいにしたいと思っています。鹿肉加工場ができたから、そういうのも使って連携していきたいです。
現状タルマーリーに来る人は地元が1、2割程度なので大半が外部からです。まだまだ、冬だとお客さんを呼べていないので力不足だと感じています。
パン、ビールをはじめより農産加工センターとして幅を広げていくことでお客さんにも来ていただきたいですし、面白い人材を増やしていき、我々全員が面白い働き方をしていきたいと思っています。

プロジェクトに関するデータ

物件について

物件名 タルマーリー
所在地 鳥取県八頭郡智頭町大字大背214-1 地図を見る
物件タイプ その他 築年月 2018年5月
取引形態 賃貸 入手時期 2018年5月
間取り 8その他 事業開始時期 2018年5月
建物面積 500.0 m² 賃料・購入価格 非公開
土地面積 1500.0 m² 事業用リノベ費用 非公開
活用分野(詳細)

資金調達について

資金調達方法 自己資金+その他
自己資金 非公開 投融資 -
クラウドファンディング - 補助・助成金 -
その他 非公開
初期投資は回収できたか

プロジェクトオーナーについて

プロジェクトオーナー 渡邉 格、渡邉 麻里子
プロジェクトURL https://www.talmary.com/
プロフィール 1971年東京都東大和市生まれ。「パン屋タルマーリー」店主。千葉大学園芸学部園芸経済学科卒業。「有機農業と地域通貨」をテーマに卒論を書く。31歳のときパン屋になることを決意し、約5年に及ぶ修業を経て2008年2月に千葉県いすみ市で開業。より良いパンを作るために岡山県真庭市に移転。2012年2月に再オープン。パンに加えてビール事業の展開を目指し、2014年10月末に一時閉店。15年6月に鳥取県智頭町で再オープン。著書に『田舎のパン屋が見つけた「腐る経済』(講談社)がある。
渡邉 格、渡邉 麻里子

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