「みんなの空き家!活用Collection」空き家・遊休不動産の活用プロジェクトをシェア!【LIFULL HOME'S 空き家バンク】

ローカルをハックする。 ~地方で日常を楽しみながら働く~

いつも“他人”がいる生活

プロジェクトについて

プロジェクトの概要を教えてください。

2019年2月に岩手県釜石市と楽天LIFULL STAYの支援のもと、「民泊で空き家利活用をするモデルケース」として2人で民泊事業を始めました。市がいうモデルケースは「地方の空き家は広い。そうなると家賃は実は思ったより高くなってしまう。そこで、その広さを”シェアリング=共有”して活用し、家賃の負担を軽減することで、空き家と住まい手のミスマッチの解消を図りたい」というものでした。実際に釜石市の家賃は高いと感じていましたし、入居する僕らのいくつかある仕事の一つが、地域づくりを目的にした「三陸食べる通信」の発行だったり、「シャッター商店街の再興」なので、モデルケースの考えに共感して、協力させてもらうことにしました。

元々2人とも地域おこし協力隊の仲間として知り合いでしたし、過去に共同生活の経験があったので、ルームシェアをすること自体に抵抗は感じていません。むしろ、住んでいる人は僕らだけですが、多くの人のコミュニティの場になるようにしていきたいと話しています。僕らと同じような移住者が集えたり、地域の人と交流できたり、釜石市が言っていたように空き家の広さを共有して、地域(ローカル)の課題を解決(ハック)してどんどん楽しい事を仕掛けていきたいと思います。

プロジェクトが始まったきっかけは何でしたか?

2人とも元々は次の住まいとして単身用の賃貸住宅を探していました。しかし、東日本大震災の影響だけではないと思いますが、釜石の賃貸住宅の家賃は少し大げさに言うと東京並に高いんです。なので、悩んでいた時に釜石市から声をかけてもらったのがきっかけです。なるべく生活コストは下げたいですし、シェアハウスが釜石でもあればなとよく仲間内では話していましたよ。でも僕らが知る限りでは釜石市にはありませんでした。なので、今回のお話しは嬉しかったです。自分たちで欲しい暮らしを創ることができると思いました。

物件との出会い

どのような方法で物件を入手しましたか?

庭がすべて駐車場の民泊をするにはうってつけの平屋

前述のとおり、釜石市のモデルケースとして賃貸にて入居しています。元々は10年間の空き家と聞いていますが、本当に外観も内装もきれいで、初めて見たときは信じられなかったです。大家さんがしっかり手入れしてくれていたんだなと思いました。民泊を始めるにあたっては楽天LIFULL STAYさんが事業をする上での準備をしてくれたので、そこも大きな負担はありませんでした。

リノベーションのこだわりについて聞かせてください。

吊戸棚を取って、広々と使えるように

リノベーションでは2つほど提案させてもらいました。1つ目は12畳の一番大きな部屋に壁をつくり部屋を2つに分けることです。実はこの部屋は元々ドアが2つあったんです。おそらく子供部屋で大きくなったら別ける予定だったなのかなと。3LDKの間取りがこれで4LDKになります。2人のルームシェアで各々個室を持つと民泊で使える部屋が1つになってしまうところをこれで2部屋にできました。性別で別れたり、1部屋は個室としてつかえたりと活用に幅が生まれます。2つ目はキッチンとリビングを隔てていた吊戸棚を取ってもらうことです。境界をなくすことでリビングを広く使えます。リビングが広くなったことでちょっとした運動やMTG、プレゼンテーションなど様々な体験がこの場所でできるようになり、これもまた民泊利用者の活用の幅が広がると考えました。ちなみに、吊戸棚は収納として活用しています。

地域にどんな効果があったか

プロジェクトがスタートしたことで、
地域に変化はありましたか?

コミュニティが生まれています

まだまだ始まったばかりのプロジェクトなので、地域の変化まではわかりません。ただ、ルームシェアしながら民泊をしているということがわかると、その珍しさからなのか、いろんな人が見に来てくれます。それこそ地域の人がふらっと寄ってくれることも。この家は柵はないし、リビングの窓が大きくて、日中は日光がたくさん入ります。なので、カーテンも閉めずにいると、外からは丸見え。ですので誰かがいることはすぐにわかるみたいです。訪ねる方も誰がいるかわかるので安心してきてくれるみたいです。これは嬉しかったですね。あとは、自分たちの仕事の関係者に宿泊いただいたときに、地域の方も一緒に食卓を囲むことができたときは本当に面白いです。その場で新しいつながりができたり、学びができたりします。大学生が来た時にはキャリアの相談会が始まったり。その人たちにとって大きな人生の転機になっているとまでは言いませんが、ここでの出会いが少しでも人生を豊かな方向に後押しできたらなと思っています。

今後、地域とつながる中で、
どんな場所にしていきたいと考えていますか?

一人暮らしをしていた時に思っていたのは、せっかく地方に移住してきたのに地域とのかかわりが暮らしの中で少ないということでした。それは立地だったり様々な条件があると思いますが、やっぱり少し寂しいことだと思います。後からわかったのですが、僕らが住んでいる上平田ニュータウンという地区は、教員住宅や定住促進住宅など、釜石市の外から来た人が多く住んでいるエリアなんです。なので、この家でコミュニティが生まれるように活用にして、外から来た人が釜石という地域を楽しく暮らしていけるようにしていきたいです。また、僕らは仕事も、会社に勤めるのではなく、地域おこし協力隊として地域と共に協創しながら働いています。暮らすように働くという言葉で表現できるかもしれません。だから住まいも自由でありたいなと思っています。地域の人とつながれるコミュニティとしての場だったり、民泊を通じて市外からくる人とつながる場だったり、まさにローカルをハックして暮らしていきたいですね。これは広い空き家をルームシェアをしながら民泊事業をすることで住宅コストを下げれているからこそできることだとも思っています。今回のモデルケースがほかの方々にも参考になるように、この家を楽しんで活用していきたいですね。きっと楽しんで暮らしている人のそばには楽しい人がくると思っています。そんな場所にしていきたいです。

プロジェクトに関するデータ

物件について

物件名 ヘイタハウス
所在地 岩手県釜石市大字平田第2地割25番地285 地図を見る
物件タイプ 空き家(一戸建て) 築年月 1993年3月
取引形態 賃貸 入手時期 2018年12月
間取り 4LDK 事業開始時期 2019年2月
建物面積 104.34 m² 賃料・購入価格 非公開
土地面積 392.65 m² 事業用リノベ費用 非公開
活用分野(詳細) 民泊+コミュニティスペース

資金調達について

資金調達方法 自己資金+投融資+クラウドファンディング+補助・助成金+その他
自己資金 非公開 投融資 非公開
クラウドファンディング 非公開 補助・助成金 非公開
その他 非公開
初期投資は回収できたか

プロジェクトオーナーについて

プロジェクトオーナー 吉野和也 神脇隼人
プロジェクトURL https://vacation-stay.jp/listings/23044?
プロフィール 吉野和也(1980年生)千葉県出身 2011年4月に勤めていた東京の会社を退職し、同年5月より岩手県大槌町にて震災支援活動を始める。2011年6月よりテラ・ルネッサンスに勤務し、仲間とともに大槌復興刺し子プロジェクトを立ち上げる。同プロジェクトは累計1億円の売上を達成。現在はNPO法人を立ち上げ、三陸食べる通信の発行と、海の環境保全活動を行なっている。 神脇隼人(1988年生)千葉県出身 2018年7月に東京の大手不動産会社を退職し、同月より釜石と東京の二拠点居住を開始。 2018年12月に釜石大観音仲見世通りのリノベーションまちづくりをすすめる合同会社sofoを設立。商店街再興の灯となるカフェの準備を行っている。不動産事業だけでなく、ジュエリーのデザインを行っており、自身のブランドにHABAYA.がある。
左:神脇さん 右:吉野さん

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