【リノベ暮らしな人々】Vol.51 季節の移ろいを感じながら、年月と共に成長する住まいへ
今回紹介するのは、築48年・約100m2の木造平屋住宅。耐震補強や断熱強化など現在の住宅性能へ近づけ、こだわりや趣味を活かした、やさしさとやわらかさがあふれる「平屋リノベーション」です。

住まい探しのきっかけ

「アート&マテリアルさんの完成見学会に行った知人からリノベーションという中古住宅の再生術を知りました。私たちの家づくりに新築の他に様々な選択肢があると分かり、思い立ったが吉日で直接お電話しました。その時点では、まだ本当にリノベーションでいいのか定まっていない状態でしたが、プロの話を聴きながら自分たちが本当に暮らしたい空間を明確にしていきました」と話すO様。

住まいの探し方

車での出張が多いご主人のため高速道路へのインターアクセスが良く、2台分の駐車スペースが確保できる戸建て(できれば平屋)に焦点を絞り、物件探しからお手伝いしました。O様が平屋を希望していた理由は、実家が平屋だったため常に家族の気配を感じられる暮らしや、車椅子のお母様も動きやすい利点を実感されていたからでした。

リノベ暮らしのこだわりポイント

間取りはご家族4人がお互いの気配を感じながら、シンプルな動線で安心して動けるよう配慮。築48年の木造のため、柱や梁、土台など腐食箇所の入れ替えを行い、防蟻処理も施しました。さらに構造補強や壁・床・天井に断熱材を加え、サッシは樹脂ペアガラスに変更して現在の住宅性能に近づけました。【リノベ暮らしな人々】Vol.51 季節の移ろいを感じながら、年月と共に成長する住まいへ
開放感たっぷりの天井高も、平屋ならではの魅力。梁や柱といった構造を表に出して、清潔感のある白で塗装。LDKに設けた大きな窓からは四季の移り変わりを感じながら、寛ぎの時間を楽しめます。ご夫婦でセルフペイントした黒板塗料の壁も良いアクセントに。【リノベ暮らしな人々】Vol.51 季節の移ろいを感じながら、年月と共に成長する住まいへ
既存の屋根瓦を活かし、外壁は経年変化が楽しめる杉板鎧貼り(※)に。お母様が車椅子でも移動がしやすいよう玄関も移動し、緩やかなスロープのあるウッドデッキを新設しました。※鎧張り(よろいばり)とは外板の貼り方ひとつで、上下隣り合わせの板を、上の板の端が下の板の外側になるように重ねて貼っていく手法のこと。【リノベ暮らしな人々】Vol.51 季節の移ろいを感じながら、年月と共に成長する住まいへ
玄関から一直線に繋がる、お母様の部屋~トイレ~浴室への動線は車椅子の移動をスムーズにするため段差を無くしました。また、天井はお母様の好きな黄緑色に塗装しています。玄関に造作した大容量のシューズボックスから洗面台への動線も確保しました。【リノベ暮らしな人々】Vol.51 季節の移ろいを感じながら、年月と共に成長する住まいへ
リビングには、梁を活かしたハンモックやボルダリングのトレーニング用具を付けました。3枚のサッシを開ければ、無垢フローリングとデッキが繋がり自然との一体感も楽しめます。【リノベ暮らしな人々】Vol.51 季節の移ろいを感じながら、年月と共に成長する住まいへ
ご主人お気に入りのLDKに隣接したファミリーホール。お気に入りのCDを飾れるよう、オリジナルの棚を造作しました。「ここは自分の趣味のスペースとして、わがまま言わせてもらいました。他の場所は片付けないのに、ここだけ綺麗に掃除しています」と嬉しそうに語るご主人。【リノベ暮らしな人々】Vol.51 季節の移ろいを感じながら、年月と共に成長する住まいへ
奥様がお気に入りの愛らしい水色のキッチン。「料理をしながらリビングで寛ぐ家族の姿が見渡せるし、窓の外に広がる四季も眺められるのが贅沢です」【リノベ暮らしな人々】Vol.51 季節の移ろいを感じながら、年月と共に成長する住まいへ
寝室の壁は、やさしい雰囲気の藤色。素足でリラックスできるようカーペット敷きに。窓の高さも調整し、既存の建具も再利用しています。【リノベ暮らしな人々】Vol.51 季節の移ろいを感じながら、年月と共に成長する住まいへ
ミントグリーンの天井と麻のカーペットが爽やかな印象の子ども部屋。晴れた日は、直接ウッドデッキに出て遊ぶこともできます。 【リノベ暮らしな人々】Vol.51 季節の移ろいを感じながら、年月と共に成長する住まい
水廻りや廊下に敷いた様々なタイルや、トイレのレトロな壁紙など、O様のこだわりがたっぷりです。

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【BEFORE】
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【AFTER】
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リノベ暮らしInfo

■家族構成: 30代ご夫婦・お子様(1人)・お母様
■専有面積: 100m2(30.3坪)
■既存建物竣工年: 1966年
■リノベーション費用: 1,500万円
■リノベーション会社: 株式会社アート&マテリアル(仙台)

■取材後記

「解体時に"今までありがとう"と挨拶し、完成時に"またよろしく"と伝えました。建物の歴史を受け継ぎ、昔からあるものをまた大切に使って行くという感覚が、大変共感できます。活かせる部分は活かし、手を加えながら再び引き継いでいく...リノベーションは私たちの感性にしっくりと合っていると思います」と語ってくださったO様ご夫婦。
「時を楽しむ家」の"時"は、季節という意味合いはもちろん、継承や経年変化という意味もあります。これからも時の移ろいとご家族の成長を楽しみながら、仲良く暮らしを重ねて欲しいと思いました。

株式会社アート&マテリアル(仙台)コンテンツ協力:リノベーション住宅推進協議会

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