公園のように美術館に通う。日常にアートがある暮らし

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美術館と聞くと、どんなイメージを思い浮かべますか? 美しい絵画が整然と並ぶ、静かで気軽には行きにくい場所と感じている人も多いのではないでしょうか。

しかし近年、気軽に訪れることのできる美術館が日本にも増えているんです。新しい美術館はまるで公園のようで、明るく開放的で光にあふれています。

そんな美術館に、日常的に通う生活をしていた私が、おすすめの美術館や美術館での過ごし方をご紹介します。

美術館中心の生活

私は、石川県金沢市で美術系の大学に通っていました。

金沢市には伝統工芸から現代アートまで、たくさんの芸術作品に触れられる美術館や博物館がそろっているのです。

美術館はまるで公園のような場所

私にとって、美術館はまるで公園でした。

街中への散歩やショッピングがてら、ふらっと立ち寄る場所です。併設しているカフェで、ひといき休憩することもありました。

また、美術館は建築的にも特徴のある建物が多いため、建物の周辺を歩いているだけでも楽しくていろいろな発見がある場所なのです。

旅行先を選ぶ基準は美術館巡り

学生時代には学芸員資格を取得するため、全国各地の美術館へ行きました。旅行の予定を立てるとき、まずは見たい展覧会の時期と場所を調べることから始めます。

2泊3日の関東旅行では、東京、横浜、千葉などの美術館をいくつも巡りました。

そこでしか見ることのできない憧れの作品を目の前にしたときは、とてもしあわせな気分で満たされるものです。

ポストカードや友人の絵に囲まれたアパート暮らし

展覧会を見終わったあとの恒例行事は、その日に印象に残った作品のポストカードを購入することです。

見返したい作品が手元にあるというだけで、しあわせな気持ちになります。

また、美大の友人たちが自分の作品をプレゼントしてくれることもありました。

思いのこもったアートや好きな作品のポストカードをアパートの壁一面に貼り、眺めながら暮らす生活は、とても充実していましたよ。

日常的にアートに触れる

美術館の近くに住んでいると、日常的にアートに触れることができます。

美術館へ通うことや芸術に触れることが生活の一部になる暮らしは、とても豊かで楽しいものでした。

美術館は、ただ作品を鑑賞するだけでなく、新しい出会いや発見ができるコミュニティのような場所でもあったのです。

作品を読み解くことで感性が磨かれる

常設展示の部屋に立ち寄ると、いつでも変わらない作品が迎えてくれます。

美術館は私にとって、慣れ親しんだ安らぎの空間でした。

また、たくさんの作品を見て感じてじっくり考えるには、意外と頭を使います。ときには同じ作品を見て他の人の異なる考え方を聞いて、新しい発見をすることもありました。作品をさまざまな観点から読み解くことで、感性が磨かれ豊かになるのです。

気軽に無料ゾーンに立ち寄る

私がいちばんよく通っていた「金沢21世紀美術館」には、22時まで開館している無料展示ゾーンがありました。そこは公園のような気軽さと、美術館ならではの非日常空間が混在しているふしぎな場所なのです。

大好きな作品に触れながらゆったりと過ごす時間は、とても気持ちが良いものでした。

近年は夜間に開館している美術館も増えているので、好きなときに好きな場所に行って、落ち着いた時間を過ごすことができるというメリットは大きいでしょう。

美術館の近くに住む

学生時代からの6年間を、美術館の近くのアパートで過ごしました。私にとっては住みやすく快適な部屋で、とてもお気に入りでした。

今は近郊の金沢市内に引越してしまいましたが、大好きな美術館の近くでアート中心の生活ができた6年間は、私のライフスタイルの基礎となりました。

2DKのアパートの部屋には壁に絵を掛けたり、ポストカードを飾ったりすることができたので、壁に好きな絵を飾って暮らしていました。画鋲の穴程度なら、退去時の修繕費などは請求されませんでしたよ。

アートに囲まれて暮らすならここ! おすすめのエリア4選

日本国内には、私が大好きな美術館がたくさんあります。それぞれに特徴があり、何度行っても楽しく過ごせる場所です。

その中でも、とくにおすすめの美術館と、アートのある生活を送れるおすすめエリアを4つご紹介します。

上野駅周辺(東京都)

都心で働きながらアートに触れるなら、東京都の上野駅周辺がおすすめです。

上野には、国立西洋美術館や東京都美術館、東京国立博物館など、世界有数の名作がそろう美術館や博物館があります。

企画展のみならず、常設展示やいつでも見られる屋外展示でも素晴らしい作品を多く見ることができる、芸術が濃縮されたエリアです。

金沢駅周辺(石川県)

地方でのんびり暮らしたいなら、伝統と現代アートの街・金沢がおすすめです。

金沢21世紀美術館は、まるで公園のような街のシンボルとなっています。美術系の学校も多いので、若いアーティストたちのギャラリー展示があったり、アートイベントなども盛んに行われています。

街中には伝統工芸の文化も色濃く、身近に芸術に触れることのできる点が魅力的です。

丸亀駅周辺(香川県)

香川県の丸亀駅前には、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館があります。

猪熊弦一郎は昭和から平成初期を生きた香川県出身の洋画家です。丸亀市猪熊弦一郎現代美術館は、「MIMOCA(ミモカ)」の愛称で地域の人々にも親しまれており、近代アートの展示がおもしろく、併設のカフェも開放的で気持ち良い空間となっています。

また、瀬戸内海の島々を舞台に3年に一度行われている国際アートイベント「瀬戸内国際芸術祭」もおすすめです。瀬戸内の島々を舞台にアートに触れることのできる、世界的にも関心の高いアートイベントです。

豊田市駅周辺(愛知県)

愛知県の豊田市には、豊田市美術館があります。

豊田市美術館は企画展示が個性的なものが多く、展示の工夫もあって、見ていておもしろいです。

豊田市の市街地からほど近い場所にある美術館ですが、シンプルに見える建築にも美しい意匠がほどこされており、日常を離れてアートに浸れる魅力的な空間が広がっています。

近所の公園のような存在として、日常の一部に美術館のある生活は、とても豊かなものです。

日常の一部になっても、一歩踏み込めばそこは非日常のアート空間。日頃からアートに触れることで、感性が磨かれ、今まで気付けなかったものの魅力を発見することができるはずです。

芸術的な要素というのは、意外とふだんの日常生活の中にも転がっているものですから。
ぜひ、美術館や博物館で自分のお気に入りを見つけて、アートを身近に感じる生活を楽しんでくださいね。

岡田 雪

岡田 雪

デザイナーとして会社勤めをしつつ執筆にいそしむ兼業ライター。音楽とビールが大好きな、美大卒のカメラオタク。石川県で地方の可能性を探る2児の母。いろんな仕事や趣味を経験しながら、楽しく自分らしく生きるライフスタイルを発信しています。趣味は音楽鑑賞と美術鑑賞。

※このページの内容は、2019年7月22日時点での情報です。掲載内容の実施に関してはご自身で最新の情報をご確認ください

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