東京で子育てをするならどの街がいいか…。子どもがいる家庭やこれから子どもを迎える家庭にとって、大きな悩みのひとつですよね。大人には魅力的な街でも、子どもにとっては住みにくい場合もあります。区によって子育て・教育への取り組みが違うこと、駅によっても住みやすさが変わってくることを考えると、慎重にならなければいけません。
この記事では、子育てしやすい街の特徴や、ファミリーに人気の街をご紹介します。参考にしながら、各家庭に合った街をじっくり選んでくださいね。

街選びをする前に

街選びをスムーズにするために、まずは“どんな子育てがしたいのか”と“子どもにとっての住みやすさ”を考えてみましょう。

松林さん(仮名)の家庭は夫婦共働きなのですが、妊娠を機に引越しを決めました。当時住んでいた場所は待機児童の多い区だったからだそうです。出産しても仕事は続けたかったので、保育園に入園させることが最優先条件。そこで候補にあがったのが杉並区でした。
調べてみると、杉並区は自然が多く教育水準も高いことがわかったそう。子どもには遊びも勉強も大切にしてほしいというのが夫婦の希望だったので、遊びと勉強のバランスがとりやすそうな点も気に入り、杉並区に決めました。このように、子育ての方針を事前に夫婦で話し合っておくことが、失敗しない街選びの秘訣といえます。
無事に子どもを0歳で保育園に入園させることができ、職場復帰もかないました。週末には、徒歩数分の公園や図書館によく遊びに出かけているとのこと。子どもが楽しんでいる姿を見ると、「子どもにとっての住みやすさも重視してよかったとつくづく思う」と笑顔で話してくれました。また、子どものためにと選んだ環境でしたが、公園で遊んだあとは食事の食べや寝つきがいいなど、結果的に子育ての負担が軽くなっていることに気づいたそうですよ。

子育て世帯が重視したい街の特徴3つ

子育てしやすい街を選ぶためには、どのようなポイントに注目すればいいのでしょうか。大切なのは以下の3つです。

住環境

子どもがいる家庭で気になることの上位にあがるのは、治安のいい街かどうかでしょう。子どもがまだ小さいころは親が一緒に行動することが多いですが、小学生以上にもなれば、1人で外出する機会も増えていきます。駅や学校からの帰り道は人通りがあるか、明るい道を通って帰ってこられるかなどの確認も大切です。
また、子どもを連れての買い物はひと苦労ですし、小さいころはよく病気にかかります。少しでもパパママの負担が減るように、スーパーや病院など、生活に必要な施設が近いかどうかもチェックすることをおすすめします。

自然環境

自然に触れ合えたり、のびのび遊べたりする環境も整っていてほしいですよね。子どもは自然観察や体を動かすことが大好きです。体を動かせる環境がないと、ストレスが溜まったり、運動能力の発達に影響を与えたりすることもあります。
しかし、一緒に散歩をしようにも東京の街中は細い道が多く、人のすぐ横を車や自転車が猛スピードで通り過ぎていきます。子どもが安心して体を動かせるよう、近くに大きめの公園があるとベターです。

教育・子育て環境

学力テストや進学率を見ると、区によって大きく差があることがわかります。学力や進学率の高さが教育水準の高さだと断定はできませんが、教育環境がどの程度整っているかの目安にはなるでしょう。また、港区では国際教育、品川区では経済教育など、区ごとの特色ある教育も要チェックです。
そして、子育て環境としては育児サポートの手厚さが重要です。産前・産後、子育て中の支援や、待機児童減少のための取り組み、祝い金や補助金助成など、区独自の制度が多くなっています。子育てのしやすさにダイレクトにかかわる条件ともいえるので、制度や金額の違いをしっかり比較しましょう。

【東京23区】おすすめのファミリーが多い街5選

さて、少しずつどんな街が理想か見えてきましたか? ここでは、住環境、自然環境、教育・子育て環境のバランスがとれた、ファミリーに人気の街をご紹介します。

①用賀(世田谷区)

渋谷や二子玉川など、人気スポットへアクセスしやすい街です。用賀駅前には世田谷ビジネススクエアをはじめスーパーや飲食店が多く、日々の生活には困りません。砧公園や、馬と触れ合える馬事公苑(2017年から休苑中、2022年再開予定)が近いのもおすすめポイント。また、街灯が多くて明るいので夜でも安心です。自然を身近に感じながら、落ち着いた住環境で子育てができますよ。

【世田谷区の特徴】
・緑被率23区内2位
・産後ケアセンターや子育てステーションなど育児サポートが充実
・日本語教育に力を入れている
・教育施設が多い

②石神井公園(練馬区)

街の中心、石神井公園駅は、西武池袋線の急行では池袋まで1駅という好アクセス。始発電車もあるので、座って通勤・通学できるのもうれしいですね。再開発によって駅ナカ商業施設のエミオ石神井公園がオープンし、ますます便利になりました。街のシンボルである緑豊かな石神井公園は、四季折々の花や鳥を観察できる以外にも、ボート場やアスレチック広場もあるので、1年中飽きずに楽しめそうです。

【練馬区の特徴】
・緑被率区内1位
・学校緑化
・幼保一元化施設の“練馬子ども園”で大幅定員増
・預かりサービスの充実

③春日(文京区)

都内のどこへ出かけるにも便利な街です。小石川後楽園や東京ドームシティがあり、子どもの好奇心を満たしてくれる場所がたくさんあります。街自体は落ち着いていて治安もいいので、安心して子育てができる環境です。この春日・後楽園エリアは再開発が進められており、商業施設やファミリー向けの住居、保育施設なども配置される予定です。今後さらにファミリー層から注目される街になるでしょう。

【文京区の特徴】
・犯罪件数23区内最少
・文教地区で教育熱心な家庭が多い
・理系教育に力を入れている(プログラミング教室や科学教室)
・中高生専用の公共施設“b-lab(ビーラボ)”設置

④西葛西(江戸川区)

都心からそれほど遠くなく、買い物や飲食のスポットも多い利便性の高い街です。子ども用品を扱うお店も多いので、赤ちゃん~小学生くらいのお子さんがいる家庭には大助かりです。徒歩圏内に大小の公園が多く点在しており、子どもの遊び場には困りません。また、スポーツセンター、球場、陸上競技場、図書館など、公共施設も充実しています。

【江戸川区の特徴】
・公園面積23区内1位
・補助金制度が充実
・待機児童ゼロの学童保育クラブ
・犯罪発生件数が15年連続減少(平成15~29年)

⑤荻窪(杉並区)

交通の便がよく、荻窪駅周辺にはスーパーや大型商業施設、商店街などがあり、買い物環境も充実しています。また、小児科を含め病院がとても多いため、健康面での安心度も高いでしょう。生活のしやすい街ですが、5分ほど歩けば閑静な住宅街が広がっています。公園や緑が多く、児童館や図書館もあり、子育て環境は申し分ありません。

【杉並区の特徴】
・緑被率区23内3位
・“子育て応援券”の交付
・小学校の少人数学級を高学年まで拡大
・2018年に待機児童ゼロを実現

佐久間 翠

佐久間 翠フリーライター(AFP認定者、FP技能士2級・証券外務員2種保有)

証券会社のオペレーターやFPの経験を活かし、マネー系記事を中心に執筆。
元気すぎる息子と愛犬に、振り回されながらも癒される毎日を送っている。

※このページの内容は、2019年2月28日時点での情報です。掲載内容の実施に関してはご自身で最新の情報をご確認ください