生活圏と人脈を拡充。自転車が主役の“ペダルライフ”

“自転車”と聞いて、皆さんは何を思い浮かべますか? 通勤・通学で駅へ向かうための移動手段であり、買い物の荷物を積むためのツールであり、休日に少し遠くへ出かけるためのもの……と、その多くは日常のなかに当たり前にある生活の道具としてのイメージ。しかし、ひと口に自転車といっても多種多様なジャンルがあり、それぞれのジャンルに紐づくカルチャーも存在します。その1つが「ピストバイク」。米国発のピストバイクとそのカルチャーにどっぷりとハマり、ライフスタイルそのものが自転車中心となる“ペダルライフ”を過ごす、不破毅士さんの日常をショーケースに、自転車のある暮らしの魅力に迫ります。

部屋も服も、友人も、移動範囲も。1台の自転車が生活を180度変える

「以前の暮らしの軸は音楽だけでしたけど、いまは音楽と自転車。割合でいうと50:50。音楽の友人に加えて自転車の仲間もできたり、生活のなかの楽しみが倍になりました」

そう話す不破さんは、福岡から上京して1年を迎えたばかり。現在は吉祥寺にあるサイクルショップ「ブローチャーズ」で働くかたわら、トラックメーカーとしても活動し、海外のイベントに出演することもあるといいます。以前は音楽機材だらけだったという一人暮らしの部屋には、現在は自転車やメッセンジャーバッグがズラリ。趣味が増えて荷物も増えたぶん、仲間も増え、何気ない移動も楽しみの1つになったと語ります。

「福岡に住んでいた頃から自転車に乗っていて、何気なく街を走っていても、福岡と都内では見える景色が違うんですよね。自分がハマっているのは、ピストバイクと呼ばれる自転車です。いわゆる“ママチャリ”と大きく異なるのは、その自転車に乗るのにふさわしいファッションがあったり、スタイルがあるということ。もともとは海外のメッセンジャーたちの間で、日本の競輪選手の払い下げのフレームで組んだピストバイクに乗るのが流行したことに起因します。彼らが長年育んできたストリートカルチャーは独自のファッションやライフスタイルを生み、10年ほど前に日本に輸入され、独自の変化を遂げてきました。自分もそこに夢中になって、ショップで働くなかで友人も増えましたし、もう1つの趣味である音楽とうまくループする形で、音楽活動もより濃厚なものになりました」

「通勤など、移動は基本的に自転車です。電車にもほとんど乗らなくなりましたね」。そう話す不破さん。ピストバイクが生活にもたらした影響は、日常的な移動のみならず、自身の部屋選びにも大きく及んでいます。

「生活の中心が自転車なので、おのずと拠点選びも自転車優先。大切な愛車が雨風に晒されるのはイヤなので、基本的に自転車は部屋のなかへ入れています。とにかくどこへ行くにも自転車なので、出入りを考えると部屋は1階がベスト。室内でメンテナンスもしますし、ときには愛車を眺めながら1杯やってみたり。ある意味、お気に入りのパートナーとの同棲生活みたいなもんですかね(笑)」

▼取材協力者
不破毅士さん
ピストバイク専門店「BROTURES」の吉祥寺店スタッフとして働きながら、トラックメーカーとしても活動。

「BROTURES KICHIJOJI」
東京都武蔵野市吉祥寺北町1-1-2
TEL/0422-27-6155
https://brotures.com/

※このページの内容は、2019年1月10日時点での情報です。掲載内容の実施に関してはご自身で最新の情報をご確認ください