地震に備える暮らしとは? 建物と生活の両方から考える

地震に備える暮らしとは? 建物と生活の両方から考える

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皆さんは、地震や災害に対して、暮らしの中でどのぐらいの備えをしていますか。

テレビなどで災害時に困っている人を見ても、あるいは災害は忘れたころにやってくるから備えておいてください、と誰かから言われても、案外できていないという人は多いと思います。

かくいう私も、結婚して子どもができたとき、ようやく防災意識をもって重い腰をあげ始めた、というのが正直なところです。
しかし、始めてみて感じたことは、災害対策は防災用品を一つ買って終わり、という単純な話ではないということです。
日々の暮らしの中において、様々な方面から考えるべきことだったのです。

巨大地震発生率88%(30年以内)といわれる街で暮らす

私が住んでいる街は、巨大地震との関係が切っても切れない地域です。
30年以内の発生率が88%といわれ、各地で起こる大きな地震はとても他人事ではありません。

これまで無頓着に暮らしてきたわけではありませんが、結婚した年に東日本大震災が発生。
さらに数年前に家族が増えたことから、防災――特に地震への意識が、日々を過ごす中で大きなウエイトを占めるようになってきました。

小さい子どもがいると、いざという時に逃げられるのか、子どもを背負って防災グッズまで持てるのか、避難所で生活はできるのか…と心配ごとは増えるばかり。
こうした考えの中でいつしか、「もし突然地震が来ても耐えられる家に住みたい」と、強く思うようになりました。
信頼のおける、しっかりとした耐震性能を持つ住まいを考えるようになった、最初の一歩です。

できることはやっておきたい。
現在、私の地震に対する心構えをまとめると、大きく次の3つになります。

1つ目は、街の中でも地盤が強いといわれる場所に住むこと
2つ目は、耐震性能が比較的高いといわれるRCマンションを選ぶこと
3つ目は、生活の中に無理なく地震対策を取り込むこと

以上のことは、どこの土地に住んでいたとしても、誰もが意識できること。
これらをふまえて、地震に強い暮らしとはなにか、その基本の考えをまとめたいと思います。

災害に備えて知っておくべきこと

【耐震・免震・制震】それぞれの違いと考えるべきポイント

地震に強い家に住めば、それだけである程度身を守ることができます。
地震に強い家とは、地震が発生してあらゆる方向から力が加わったときに、建物の構造上の特性で、その揺れに耐えうる建物のこと。
構造上の観点から、耐震、制震、免震の3つに分けられます。

耐震構造とは

「耐震構造」とは、その名の通り地震の揺れそのものに耐える構造のことです。
柱や梁の強度を上げたり、筋交い(すじかい)や耐力壁をもちいて、建物そのものを頑丈に設計しますに。日本では最も多くの住宅で取り入れられています。

現在の日本では、建築基準法において「耐震等級1」以上でない住宅は建てることができません。
そして耐震等級1とは、震度5強までの揺れに対し無傷であることを指します。
なお、等級2で震度6弱、等級3で震度6強まで無傷とされていますが、仮に震度7の地震が来ても、どの等級であっても一度の地震では倒壊しないとされています。
消防署や警察署など、公共性の高い建物については、この耐震等級3で建てられています。

しかし、耐震構造は、あくまでも揺れに強い(耐える)ということであって、その建物が揺れないわけではありません。
建物内の人間や家具は揺れますから、地震によって転倒したり、家具が倒れたり、あるいは壊れたりといった恐れはあります。補強金具や転倒防止金具などによる備えは、忘れずにしておきたいところです。

制震構造とは

「制震構造」とは、地震の揺れを制御する(吸収する)構造のことです。

建物の要所要所に、制御装置と呼ばれる特殊なパネルやダンパーなどを設置することで、地震の揺れを最小限に抑えたり、建物への影響を軽減したりすることができます。
「耐震構造の建物に、さらに制御装置を加える」最近の一戸建ては、この発想のものが多いようです。
制御装置そのものは、素材メーカーとハウスメーカーが共同開発しているケースもあります。

免震構造とは

「免震構造」とは、地震の揺れそのものを建物に伝えない構造のことです。
これまで、地震の揺れに対しては耐えても制御しても、建物への影響をゼロにすることはできませんでしたが、この免震構造は一味違います。

災害時に強い住まいとは?ライフラインの備えも大切

地震発生後、仮に建物が無事であったとしても、ライフラインの停止はまた別の問題として発生します。
本当に災害時に強い住まいとは、電気、ガス、水道の3つが、それぞれに停止した場合(夏でも冬でも)を想定して、その対策ができている住まいです。

とはいえ、これらすべての対策をパーフェクトに行うのは簡単ではありません。
まずは無理なく普段の生活に取り込めるものとして、水や食べ物の「ローリングストック」から始めてはいかがでしょうか。

災害時に必要な分(水であれば家族1人につき、1日2リットルが目安)を用意しておいて、それらを日々の生活の中でも使っていきます。
そして使った分はこまめに買い足して補充しておくようにすれば、いざという時に消費期限切れの事態は避けられる…というのがローリングストックのあり方です。

私がこのローリングストックを心がける中で一つ工夫していることは、定期発送便の利用です。
新しい物が自動的に届くことで、手元にある物は使って(食べて)いいと、家族全員が認識できるのが利点です。
わが家はそんな定期発送便を使うほかに、ふるさと納税の返礼品を活用するなど、金銭的にも工夫をして楽しみながら続けています。

災害が発生した時、住んでいる自治体がどう動くのか

自分が住んでいる場所の自治体(自治会、町内会も含む)が、災害発生時の対策をどう考えているか。
これを知ることは、非常に重要です。

災害が起きたとき、もっとも身近な救助者はもちろん自分であり家族ですが、次に近くにいるのが自治体です。
大きくは県や市町村レベル、そして小さくは町内会レベルまで含みます。いわゆるご近所さん同士による救助活動は、ときに警察や消防隊よりも大きな助けとなるからです。
県や市区町村の災害対策は、各自治体のホームページにまとめられていますが、自治会や町内会の取り組みは、ある程度自分で活動に関わらなければ分からないことも多いはず。
住む場所の土地柄で事情も違いますし、人によっては難しく感じる行動かもしれません。

しかし、わずかにでも自治体の活動を知っていれば、災害発生時の救助活動に、大きな違いが出てくることは間違いありません。
わが家では、この心がけのもと、町内会主催の防災訓練にはなるべく参加するようにしています。

災害に備える! 賃貸物件選びの3ポイント

建築構造は鉄筋コンクリート造(RC造)

まず一つ目は、建築構造の選ぶポイントです。

木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造(RC造)で比べるなら、地震に強いのはやはり強度のある鉄筋コンクリート造(RC造)です。鉄筋コンクリート造は、鉄筋とコンクリートで造られた建物で、中低層のマンションに取り入れられています。

ローリングストックをするなら広い納戸のある家がおすすめ

生活の中に取り入れる防災として「ローリングストック」を紹介しましたが、そのためには物資を置いておける場所が必要になります。
家族が多いほど食べ物や水の必要貯蓄量も多くなり、中でも飲用水は意外なほど大きな場所を取ります。
こんなとき、屋外でも屋内でもよいので、物資用の納戸があると大変便利です。

マンションなら1981年、一戸建てなら2000年が目安

耐震構造のところでも触れました、建築基準法。この法律は、これまで大きな地震が起きると、そこで発生した問題をふまえて規制が強化されてきました。
宮城県沖地震を受けて、1981年に改正が行われ、現行の基準である「新耐震基準」が施行されました。つまり、それ以前の建物は、現在の基準で求められている耐震性能を満たしていないということになります。(※)
法改正前に建てられた物件の場合は、マンションであっても一戸建てであっても、現行の基準に基づいた耐震補強リフォームが施されているか、確認することをおすすめします。

木造の一戸建て住宅の場合は、阪神淡路大震災を受けて行われた2000年の改正がキーポイントとなります。地盤調査の実質的な義務化や筋交いの接合方法についてなど、今につながるものがここで定められています。
また、住宅の品質確保の推進等に関する法律(品確法)も同年に施行され、耐震等級の制度はここから始まりました。

(※)1981年6月1日以降に確認申請を受けた建物が新耐震基準に適合となります。
(※)2000年6月1日以降に確認申請を受けた建物が新基準に適合となります。

新築なら制震構造はぜひ欲しい。できれば免震も!

制震装置はぜひとも欲しい

地震に強い新築の一戸建てを考えるなら、耐震等級という見方は自然と入ってきます。
信頼のおける制御装置による制震構造を取り入れれば、耐震等級3のお墨付きを得た一戸建てでの暮らしが可能です。

私自身、新築の一戸建てを考えたときにはまず、制震装置を取り入れることを検討しました。もともとそういった知識はありませんでしたが、自分で調べたり、専門の方に話を聞いたりした結果、コストとメリットのバランスが一番いいと感じました。

予算はかかるものの、できれば免震構造も検討

さらに予算が許すなら、新築時の特権として免震構造もぜひ検討したいところ。
大震災クラスの震度7の揺れが起きても、机の上のコップが倒れないと言われる免震構造。何よりの安心感が違います。

免震構造は建築費という意味ではハードルが高いかもしれません。
しかし何十年と暮らす中で、地震による壁や屋根などの建物への被害、家の中で転倒したときのケガの治療費。そういった損失と比べると、決して高すぎるものではありません。長い目で見て、コストを考える必要があります。

また、今の技術では、免震構造は新築時にしか取り入れることができないもの。その点でも充分な検討が必要です。

我々の暮らしを守る家にかけるコスト。
生活や人生そのものという、大きな視点で考えることが必要だと思います。

ちゅん

ちゅん

Twitterではひとり娘との日常絵日記を描いています。
また、名古屋のグルメ・お出かけ情報を発信するブログ「chunissimo!」も運営中。モットーは「美味しいものと楽しいことには全力で!」

※このページの内容は、2019年11月25日時点での情報です。掲載内容の実施に関してはご自身で最新の情報をご確認ください

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