「ソロ登山」を安全に楽しもう。魅力と注意点、準備する物をまとめます

「ソロ登山」を安全に楽しもう。魅力と注意点、準備する物をまとめます

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さまざまなジャンルで「おひとりさま」ブームが起きている昨今、登山もソロ(単独)で楽しむ方が増えています。

本来、「単独登山」は安全面から考えるとあまりおすすめできるものではありません。ただ、シチュエーションを選んで徐々にステップアップしていけば、決して危険ばかりではないのです。決まりごとや体力に見合ったやり方で臨めば、初心者の方でもその魅力を存分に味わうことができます。

今回はソロ登山にチャレンジしてみたい人に向けて、魅力と準備するポイントを伝えます。

ソロ登山の魅力

ソロ登山って危ないのでは?

ソロ登山が危険であるとされる理由は、万が一の事故や遭難が起きたときに、通報が遅れて救助が遅くなることや、自力脱出が難しい点にあります。

また、「単独(ソロ)」は登山の難易度が上がれば上がるほど危険度が増します。難しいビッグウォールクライミング(何百mもある垂直の岩壁を登るようなロッククライミング)や、ヒマラヤなどのアルパインクライミング(雪と岩の壁や難しいルートで高峰を目指す登山スタイル)をソロで完遂するには入念な事前準備が必要です。すべての荷を一人で担ぎ、本来複数人で協力して行うルート工作や安全確保などを一人で行う必要があるためです。

しかし、今回ご紹介するソロ登山は、あくまでハイキングのレベルなので、そんな危険で過酷なソロ登山には遠く及びません。一人で行っても荷物が二倍になることはありませんし、万が一の事故対策も事前に準備をしておけば決して危険なものではありません。

逆に中途半端な技量の人同士で登山をすることで、思わぬトラブルに見舞われるリスクもあります。そういった点では、「ソロ登山は危険、集団登山は安全」と一概にはいえないでしょう。

ソロ登山の3つの魅力

ソロ登山の魅力を3つにまとめます。

マイペースに「山でやりたいこと」を思う存分
まず1つ目は、マイペースに過ごせることです。たとえば風景の写真を撮るために立ち止まりたいとき、誰かと一緒だとなかなか遠慮して止まることができないものです。写真のみならず、休憩時間にしても何にしても「山でやりたいこと」を同行者に気を遣わずに思う存分できるのは素晴らしいことです。

行きたい場所に行きたいタイミングで行ける

2つ目の魅力は、自分の行きたい場所に行きたいタイミングで行けることです。友人を誘ってもなかなか休みが合わないこともあります。また、行きたい山が違うなど、ズルズルと行けるチャンスを逃してしまうかもしれません。そんなときに「一人で行く」という選択肢があればいいですよね。

達成感
そして3つ目の魅力は、一人でやることの達成感です。ソロ登山だと計画や準備の段階からすべて一人で行います。そしてそれを実行に移し、無事に山行を終えられたとき、その登山は自分だけのものとなり、かけがえのない特別な思い出になります。登山は危険を伴う分、その責任を自分だけで負って達成したときの感慨はより一層深いものになるでしょう。

私のソロ登山の楽しみ方

私がソロ登山で一番の魅力だと思うのは、はじめに挙げた「時間の制約を受けないこと」です。
私は写真撮影が好きなのですが、友人たちと登るときはいつも置いていかれたり、朝や夜にちょっと一人で写真を撮る時間を確保したりとなかなか調整が難しい思いをしてきました。

写真撮影だけでなく、何にでも時間をかけられるのもソロの醍醐味です。たとえば料理に時間をかけてこだわるのもいいでしょう。

私は一度だけ、「山で下界と同じような定食を作りたい」と思い、唐揚げ定食をつくりました。やるなら徹底的にやろうと思い、フライパンで作れる唐揚げの素をわざわざ用意して、サラダとお味噌汁も作り、ご飯も炊きました。お皿もこだわって陶器のようなプラ製の平皿と木のお椀を用意したりもしましたね。

翌日は食パンとスクランブルエッグ、サラダを作り洋風のブレックファーストを作りました。それを標高2,702mの白山(はくさん)のなかで味わい、自己満足に浸りました。こんな面倒なことは人数が多いとなかなかできないものです。

ソロ登山に行ってみよう、準備と注意点

準備する物

準備する物は、基本的にグループで登山に行く場合と同じですが、安全に直結する装備はさらに充実させておきましょう。ここでは日帰りの無雪期・一般登山道でのソロ登山を想定します。

・登山靴
スニーカーなどは避けて、登山専用靴を選びましょう。サイズ合わせや事前の試し履きを行い、履きなれたものを選ぶことが大切です。一人で行く分、小さなことでも妥協は禁物。足元は行動能力に直結しますし、万が一何か不具合があってもソロ登山では誰にも助けてもらえません。

・ザック
日帰りに対応できる容量で構いません。しかしグループで行く時よりも荷物は増える想定をしておりたほうが無難です。普段入れている荷物よりも+10リットル程度を見込んだほうがいいでしょう。

・レインウェア
いわゆる雨具です。防水性が高く、かつ透湿性が高いものを選びましょう。いざという時の防寒具としても役立ちますので、たとえ天気予報で雨の予報がなくても持参することをおすすめします。

・ヘッドランプ
行動が遅くなってしまったときのために用意します。日帰りの場合はあくまで非常用ですが、ソロ登山の場合はいかに「非常事態」を想定するかが大切です。事前に電池残量を確認したり、予備の電池を用意したりしておきましょう。

・ファーストエイドキット
怪我や体調不良に対処するための薬や道具一式です。簡単な止血をするための絆創膏や三角巾、常備薬、痛み止め、その他あると便利な薬等を入れておきましょう。テーピングもあると安心ですね。

・エマージェンシーキット

もしも一人で動けなくなっても対応できる準備をしておく必要があります。サバイバルシートやライター、ナイフ等、緊急時に役に立つ道具を忍ばせておきましょう。また、日ごろからそれらの使い方を予習しておきましょう。

・水、食料
ソロ登山では自分で持っている水、食料がすべてになります。誰かから余りものをもらうことはできません。自分に必要な水、食料の量を見極めて、足りなくなることがないようにしましょう。

ソロ登山のマナー

グループ登山と比べて周りを気にしなくていいのがソロ登山の醍醐味ではありますが、山に来ている人は一人ではありません。周囲の他の登山者には当然配慮しなくてはならないこともあります。

基本ですが、挨拶は重要です。コミュニケーションとしてはもちろん、一人で来ているという不安を軽減できますし、何かあったときに助けてもらえるかもしれません。また、遭難時などの緊急事態で挨拶をしていたことで他の登山者が記憶していたり、通報してくれたりすることもありますので、安全面からも大事なことと言えます。

ソロ登山の注意事項

登山計画書を必ず提出する
登山計画書はいかなる形態の登山でも提出することが望ましいですが、ソロ登山では特に意識して提出をするべきです。最近はオンラインでも地元県警に手軽に提出できますので、面倒くさがらないようにしましょう。

また、必ず計画書の詳細を家族や友人に伝えておき、遭難時に迅速な行動をとってもらえるようにしておきましょう。情報も細かく伝えることで捜索の手掛かりが増えます。

ソロで山に入るリスクとして遭難時に捜索、発見が遅れることや情報量が少ないなどが挙げられます。そこを補うことで、ソロ登山のリスクを軽減することができます。

・小型ビーコンなどを活用し、現在地を発信できるようにしよう
近年、登山用の小型の発信機で遭難者を捜索するというサービスがあります。小型装置から固有の電波が出ており、それで上空から正確な位置を把握できるのです。万が一に備えて、このような装備を用意しておくと安心ですね。

・緊急事態を多数想定し、事前に対策をしておこう
途中で行動中止をする場合、どこから下山するか(エスケープルート)を決めておきましょう。また、アクシデントに対応できるような装備をそろえておき、事前にそれらを使いこなせるようになっておくのも大切です。

・全行程を通じて早出早着を心がけよう
午前中の、比較的天候が安定した時間帯に登りましょう。日没後の下山・行動を確実に避けるために、早く出発し、早く到着することが大事です。そのためには無茶な計画は禁物ですので、余裕を持ったコースタイムを設定しておくことです。

ソロ登山を気軽に楽しめる住まい

一人で山に出かけるのに、住んでいる場所が山から遠いとなかなか出かけるのが億劫になりがちです。上記のように早い時間からの登山を心がける場合、かなり早起きしなくてはならないので大変でしょう。

できれば山に近い場所や、乗り換え無しで山のふもとまで行ける場所に住んでいるのが理想だと私は思います。

ソロ登山を楽しみたい人におすすめのエリア

また、京王線沿線であれば高尾山へのアクセスが良好です。京王線ならば高尾山口まで電車が通っているため、駅から直ぐに登山が開始できます。一人で登山をするとき、「思い立ったらすぐ実行」という場合もあると思いますので、そういうときにすぐに行ける山があるといいのではないでしょうか。

また、ソロ登山初心者は高尾山などの人が多いエリアでまずは最初に慣れていったほうが無難です。いきなり人がほとんどいない山や道が不明瞭な山に一人で行くのはあまりにも危険です。安心感のある山域で自分のペースをつかんでから、徐々にステップアップしていくといいでしょう。

登山が趣味なら駐車場もしくはカーシェアが近いと便利

マイカーを利用して登山をするのであれば、駐車場がある住まいが望ましいですね。私も駐車場つきの家に住んでいますが、最初から自家用車を持っていたわけではなく、後から購入しました。

登山をするにあたって、後から車を買うこともあるかと思いますので、あらかじめ駐車場が用意されていることや、近くに駐車場があるという条件は重要です。

普段公共交通を使う人でも、山によっては公共交通アクセスが悪いこともあります。そんなときは車を利用するしかないのですが、家の近くにカーシェアリングやレンタカーがあると気軽に車で山に出かけることができるでしょう。

まとめ

ソロ登山は魅力もたくさんありますが、当然危険も伴います。しかしその危険も、しっかりと対策をして慎重に行えば軽減できるもの。

私はこのリスクマネジメントこそ、ソロ登山の魅力と表裏一体だと思っています。危険を承知でそれを自ら管理していくからこそ、一人の時間がより一層充実したものになるのではないでしょうか。結果的にグループで山に行くよりも、自分の体力や山のことへの理解が深まることがあるかもしれません。

少しずつステップアップをしていけば、誰でもきっと楽しくソロ登山ができるはずです。

ジョア

ジョア

大学で登山や自転車ツーリング、カヌーツーリングなどに親しむ。テントを担いでの縦走登山を好んできたが、最近はファストハイクやトレイルランに興味あり。現在は育児の傍ら、山のことを妄想する日々。自身の登山経験を徒然に語るブログ「絶対にマネをしてはいけない山歩き。」を運営。

※このページの内容は、2021年4月20日時点での情報です。掲載内容の実施に関してはご自身で最新の情報をご確認ください

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