不動産の売却や購入を考えている場合、不動産会社に仲介してもらい進めることが一般的です。しかし、「オークション」という方法で、不動産が売買されるケースがあることをご存じでしょうか?
ここでは、不動産オークションとは何か、不動産会社の仲介による売買との違いやオークションの流れに加え、参加するメリットやデメリットについても解説していきます。

不動産オークションイメージ

そもそもオークションとは競売のことであり、モノを売りたいと思っている方が買いたいと思っている方を多数集めて、買いたいと思う金額を申し受け、その最高額を提示した方と売買契約を成立させる取引形態です。

美術品などを中心に発展したものですが、最近ではさまざまなもので行われているようです。

 

不動産に関しては、かつては裁判所が実施する競売(公売)を意味していましたが、近年はインターネットを介したオークションが当たり前になりつつあります。特にインターネット上でやり取りされる不動産のオークションは「不動産オークション」と呼ばれています。

不動産オークションと不動産会社の仲介による売買では、主に以下の点が大きく異なります。

  1. 購入物件の調査は購入者が行い、不具合があった場合のリスクを負う
  2. 契約が成立した場合、出品者はサイトに定められた仲介手数料を支払う
  3. 情報は多くの方に公開されていることが前提なので、独自のお得な情報はない
  4. 売買にともなう移転登記や税務上の手続きなども自分で司法書士や税理士を探す必要がある

不動産オークションの基本的な流れは、以下のとおりです。

  1. 物件の売主がオークションにかけたい物件の情報を整理する
  2. 参加する不動産オークションのサイトを選定し、条件にしたがって資料を提示し、売り物件としてインターネット上に掲載する
  3. 買主は資金調達方法を確保しながら、入札に参加する
  4. 買主が最も高い額で入札をした場合に落札できる

基本的な流れは通常のオークションと同様ですが、不動産は一般的に高額です。もし、出品された物件情報が間違っていて、購入してもその不動産が使用できないような不備がある場合には、自己責任とはいえ被害が大きく、サイトそのものの評判を落としかねません。

 

したがって、不動産オークションの場合には、出品者である売主に不動産会社がアドバイザー的な立場でサポートして、売主の属性を入念に調べることもあります。逆に買主側に不動産会社をつける場合もあるようです。

 

なおオークションのやり方として、「競り上がり方式」と「ポスティング方式」があります。
「競り上がり方式」は、売主が最初に決めた最低売却価格からスタートしてどんどん入札を受け付け、競り上がりが止まるまで入札を募集する方法です。
「ポスティング方式」では、買主は入札書を1回だけポスティング(提出)し、その価格が売主の希望最低価格を超えていて、かつほかの入札者と比べた場合の最高額で入札できた場合に購入が可能になります。

 

どちらの方式にするかは、あらかじめサイト側で定めていることが多いようです。

不動産の契約をする男性

仲介の場合、担当する不動産会社としては売主のために少しでも高い値段で買ってくれる買主を探しつつも、契約が成立しなければ報酬は発生しません。そのため、どうしても売りたい場合は不動産の販売価格を値下げせざるをえないこともありえます。

 

不動産オークションの最大のメリットは、売主である出品者にとって、自分が売却したい不動産を「高い値段で」「短期間で」売却できる可能性があることです。不動産オークションの場合、参加者の上限価格が明確に分かり、納得して売却できることも期待できます。

不動産オークションのデメリットとしては、思ったよりも入札価格が上がらず、期待していたよりも安値で売却しなければならない可能性があります。また、不動産会社が介入しないことで、落札者のクレームを直接受けトラブルに発展することもあります。

 

このように、不動産オークションにはメリットとデメリットが表裏一体として存在するのです。

メリットを最大化させるためには、信頼できる不動産オークションの運営会社を選ぶ必要があります。なかには売却希望者や購入希望者の情報集めだけのダミーサイトに個人情報を取られたうえ、明示されていない法外な手数料を請求されるなど、トラブルも多く報告されているようです。慎重に調査をして、悪質な不動産オークション会社にだまされないようにする必要があります。

「不動産オークション」はまだ個人の利用者は多くありませんが、不動産の売買方法の1つです。独自のルールなど知っておかなければいけないことも多く、難度は比較的高いともいえます。
個人が不動産の売却・購入を考えるときは、基本的には不動産情報サイトの一括査定などを利用し、信頼できる不動産会社に依頼するのがよいでしょう。もし不動産オークションを利用する場合にも、専門家のアドバイスを受けて参加することをおすすめします。

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