相続によって得た土地や老朽化によって家屋を壊した後に残った土地など、さまざまな事情で活用していない土地を保有している方もいるのではないでしょうか。

土地は利用していなくても、所有しているだけで多額の固定資産税が発生します。そのため、不要な土地は手放してしまったほうがいいのではないかと検討している方もいるかと思います。

そこで今回は、土地を手放すいくつかの方法について、それぞれの特徴から注意点まで紹介します。

 

土地を手放す方法としては、主に「売却、寄付、個人へ譲渡、相続放棄」の4つの方法があります。土地を売却するのが一般的ですが、土地の売買価格は立地などによって異なります。

 

中には売却できない土地もあるため、そういった際には寄付、もしくは個人へ譲渡するしかありません。もし相続によって、これから得る予定の土地であれば、相続放棄という方法もあります。

 

まずは、それぞれがどのような方法なのか、注意点とともに詳しく見ていきましょう。

 

利用していない土地を手放す方法として1番メリットが多いのが土地を売却する方法です。ただし、立地や地形によっては土地の売買価格が極端に安かったり、買い手がつかなかったりというケースも少なくはありません。

 

“土地=資産”として捉えられることが多いですが、実際には買い手がなかなかつかずに、1年以上売却できないこともあります。「利用していない土地は売却できればお得」程度に考えておいたほうがいいでしょう。

 

◇土地を売却する際の注意点

 

先程も紹介しましたが、条件のいい土地でなければ買い手がなかなか見つからない可能性があります。土地の価値を調べたうえで、売却が可能かどうかを判断してみましょう。

 

国土交通省“土地総合情報システムで、周辺の土地の過去の取引価格を知ることができるので、そこからおおよその価格を予測できます。

 

そして、土地を売却できれば税金が発生します。土地の売却は“譲渡所得”に該当するため、売却をした翌年に確定申告にて税務申告を行いましょう。確定申告を怠り、納税をしないと延滞税などのペナルティが課せられます。

 

土地に価格がつかず、売却ができなければ市区町村、もしくは国への寄付を検討しましょう。ただし、土地の寄付は、必ずしも受けつけてくれるとは限りません。

 

その土地が避難場所や公園などの使用用途として有効であれば寄付を受けつけてくれるかもしれませんが、必要のない土地は受けつけてくれない可能性があります。

 

土地は所有しているだけで、ずっと固定資産税が発生し、また維持管理費や人件費などもかかります。まずは土地のある市区町村などに問合せ、寄付をしたい旨を伝えてみるのも1つの手段でしょう。

 

◇土地を寄付する際の注意点

 

土地の寄付を市区町村へ申し込む際には、土地の権利関係や所在などが記載されている登記事項証明書を用意しておきましょう。登記事項証明書は郵送やオンラインで取得できるので、前もって用意しておくとスムーズです。

 

 

土地を欲しがる方がいれば有償、もしくは無償で譲渡することも可能です。個人間で話し合いを行い、有償なのか無償なのか、有償であればいくらで売買するのかを決定します。

 

個人で買い手を探して譲渡するのは大変ですが、仲介会社を通して買い手が見つからなければ、自分自身で当該土地が欲しいという方を探してみてもいいでしょう。

 

◇土地を個人へ譲渡する際の注意点

 

個人へ譲渡した際には有償・無償問わず契約書を交わし、所有権移転登記を必ず行いましょう。

 

そして、土地の譲渡は“譲渡所得”の課税対象になります。たとえ無償で譲渡しても、当該土地の時価に応じた税額が計算され、納税義務が発生します。

 

もし相続などによって不意に土地を手に入れてしまったのであれば、相続放棄をすることで土地を手放すことが可能です。相続人が相続放棄をすると、相続資産は最終的に“国庫に帰属する”と民法によって定められています。

 

◇土地を相続放棄する際の注意点

 

土地を相続放棄する際には、相続を知った日から3ヶ月以内に家庭裁判所へ申し出を行わなければいけません。

 

家庭裁判所へ申し出を行い、承認されて初めて相続放棄が認められるため、相続放棄が承認されるまでは管理義務が発生するという点に注意しましょう。

 

なお、相続放棄とはプラスの相続もマイナスの相続もすべて放棄するという方法であるため、他の相続資産を受け取ることができません。

 

また、相続した財産を使用した時点で相続を単純承認したものとみなされるため、そうなると相続放棄が認められません。相続資産の中に“土地”があれば、相続資産を使わずに土地の価値を確認するようにしましょう。

 

思い入れのある土地を手放すという決断をするのは、難しいことでもあります。しかし、土地は所有しているだけで多額の固定資産税が発生し、維持管理も大変です。

 

このため、利用していない土地であれば手放してしまったほうがいいこともあります。自分では活用できなかった土地でも、譲渡した個人や寄付した国・市町村などにより、有効活用されるかもしれません。

 

今回紹介した内容をもとに、十分にその土地の活用方法について考えたり、親族と話し合ったりしたうえで、自分に合った方法を選択してみてはいかがでしょうか。

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