売却査定額=実際に売れる価格ではない

不動産の売却査定はどのように決められるの?
不動産の売却査定はどのように決められるの?

例えば一般的な中古車取引の場合、店は提示した査定額で車を買い取ってくれます。ところが不動産の場合には、不動産会社が査定額で物件を買ってくれるわけではありません。
不動産売却の査定額とは「この価格なら買い手が見つかるであろう」という予想金額の上限です。いくら査定額が高くても、買い手が現れなければ売値を下げざるを得なくなってしまいます。

机上査定と訪問査定とは?

売却査定には「机上査定」と「訪問査定」の2種類があります。
机上査定とは、物件の築年数や最寄り駅・周辺環境などの情報から判断して、査定額を導き出す方法です。おおまかな査定額となるので、目安と考えると良いでしょう。
一方で、訪問査定とは不動産会社の従業員が物件を訪問して行う査定のことです。書類上の情報だけでは分からない部分を細かく確認し、より詳しい査定価格が提示されます。

売却査定の「時点修正」とは?

時点修正とは、同じ地域の過去の不動産取引を参考に、経過年数を考慮して現在の査定額を決めることです。例えば、ある物件が3年前に3,000万円で売買された場合、時点修正により現在は同じ条件の物件に2,600万円ほどの査定が提示されるといったことになります。
基本的には築年数が経つほど査定額は下がります。ただし不動産の需要は常に変動しているため、その地域の相場が値上がり傾向であれば、同じ物件が1年前よりも価格が上昇することもあるのです。

売却査定のポイント(立地・周辺環境)

駅近の物件は高評価になります
駅近の物件は高評価になります

査定の評価に影響する主な要素のうち、物件の立地によるものを確認してみましょう。

●最寄り駅からの距離
最寄り駅からの距離が近い方が高評価になります。具体的には、駅から徒歩10分以内が目安となるでしょう。不動産用語では徒歩1分=80メートルと定められているので、「駅から10分」は800メートル離れているということです。距離は地図上の直線距離ではなく、駅の出入り口から物件の敷地までの道のりによって計算します。
さらに、最寄り駅が特急や快速などが停まる主要駅である、複数の路線が乗り入れている、ほかに複数の駅が利用可能であるというのも評価ポイントです。

●駐車場の有無や駐車可能台数
車を利用する人の多い地域では、駐車場の有無が重要視されます。特に家族それぞれが車を所有するのが当たり前の地域では、敷地内に何台の車が停められるかもポイントです。

●周辺環境が充実しているか
毎日の生活に欠かせないスーパーやコンビニ・銀行などの商業施設や、学校や病院・図書館・市役所などの公共施設が徒歩圏内にあると高評価となります。

そのほか近隣に公園や緑地がある、治安が良く騒がしくない地域である、なども評価ポイントです。

売却査定のポイント(築年数・方角など)

窓からの眺望の良さは高く評価されます
窓からの眺望の良さは高く評価されます

つぎに、査定に影響をおよぼす物件自体の要素を確認していきましょう。

●築年数は10年が目安
築年数は査定に大きな影響を与えます。おおまかには、築10年よりも新しければプラスに、古ければマイナスに評価されると考えると良いでしょう。
また、建物の単純な古さだけではなく耐震性も大きなポイントです。新しい建物ほど厳しい耐震基準に適合していますが、特に1981年が分かれ目といわれています。これは1981年の建築基準法改正により、震度6強の揺れに耐えられる設計が義務化されたからです。

●内装の綺麗さ・リフォームなど
設備や建具の傷みが、どの程度あるかもポイントです。リフォームを施して壁紙や床・水回りの設備などを新しくしていると評価に反映されます。
ただし、「査定額アップのためのリフォーム」はおすすめできません。例えば300万円かけてリフォームを行ったからといって、査定額がそのまま300万円高くなるわけではないからです。

●建物の方角や接道の向き
敷地と接している公共の道路のことを接道といいます。一戸建ての場合、接道が南側である、2方向に接道がある「角地」(特に南東向き)という条件は高く評価されます。
周囲に高い建物がなく日当たりがさえぎられない、風通しが良いことなどもプラス要素です。

●窓からの眺望の良さ
特にマンションの場合は、窓から夜景が一望できる・河川や海などを眺めることができるといった物件は高く評価されます。南向きの部屋であれば、眺望が良いということは陽当たりをさえぎる物がないということです。また、角部屋はいずれの階数でも高評価となります。

特殊な例もあります

タイミングによって相場より高い査定額になることも
タイミングによって相場より高い査定額になることも

タイミングや需要によっては、相場とは異なる査定額が提示されることもあります。

●二世帯住宅は個性的な間取り
個性的な間取りの物件は、買い手が限られるため査定額が低くなる傾向があります。
一例をあげると、リビングから愛車を眺めることができるガレージハウスや、深夜でも周囲への騒音を気にせず楽器が演奏できる防音室付きの家などです。また、キッチンや風呂場が2箇所ずつある二世帯住宅なども特殊な間取りといえるでしょう。
ただし、個性的な物件は買いたい人が少ない反面、その条件で探している買い手さえ見つかればすぐに売れる可能性もあるといえます。

●相場より高く売れる可能性もある
あまり物件が売り出されない地域や、好条件が揃っている物件の場合は、査定額よりも高い販売価格で売買が成立することもあります。
また、近隣にショッピングモールの建設が決定しているなど、今後価格の上昇が予想される地域では、過去の取引相場よりも高い査定額が提示される可能性が高いです。

こうした特殊な例もあるので実は想像していた価格とは違う可能性もあります。所有する不動産がどのくらいの査定額なのか、問い合わせをして調べてみるのも一案でしょう。

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