賃貸住宅を借りるときに必要になる費用を、可能な限り抑えたいと思っている人は多いのではないでしょうか。

中でも礼金、仲介手数料、更新料は、どういった役割を持つお金なのかわかりづらいこともあり、払わなくていい方法があるなら知りたいと考える人がいるかもしれません。

そこで今回、独立行政法人として全国で賃貸住宅を展開しているUR都市機構(独立行政法人 都市再生機構)さんに、賃貸住宅の費用にまつわるさまざまな仕組みについてお伺いしました。

不動産業界の慣習や、UR都市機構ならではのシステムやサービスなど、知って得する情報をたくさん聞くことができました。「できるだけ安価に、安心して、長く住みたい」という人は必見です!

  1. 「礼金」って何? 払わなくてもいい?
  2. 「仲介手数料」って何の手数料?
  3. 「更新料」って何? 払う理由は?
  4. 「保証人」とは? 見つからない場合は?
  5. なぜ一般的に必要な「礼金・仲介手数料・更新料」を全部ナシにできるの?

神奈川県 Kさん(25)の疑問 (※イメージ写真)

Answer

 礼金とは「大家さんへのお礼金」。払わなくてもいい場合も!

 

礼金とは、賃貸物件に入居するときに発生する費用のひとつ。部屋を貸してくれた大家さんに対して、お礼の気持ちを込めてお渡しするお金です。

 

そのため契約が終了しても通常、返還されることはありませんまた、礼金は慣習によるものなので、法律的な根拠もありません。相場は地域によって異なり、例えば関東では、家賃の1~2ヶ月分というケースが多いです。

 

中には「礼金なし」物件もありますが、その分早く借り手を見つけたいなど、事情があるケースもあります。家賃が高いのだろうか、駅から遠い物件が多いのだろうか、といろいろと気になる人もいるでしょう。

それは、UR都市機構が管理するUR賃貸住宅を借りる場合です。UR都市機構は、国土交通省所管の独立行政法人のため、不動産業界の慣習のひとつである礼金を用意する必要がないのです。

 

UR賃貸住宅は、北海道から九州まで、全国に約72万戸あります。物件のタイプも、大都市近郊の大規模団地から、都心部にある高層タワー住宅に至るまでさまざま。これらすべての物件に礼金がないため、「この部屋は人気がないから礼金がないのかな?」「何か不便な点があるのかな?」という心配をする必要がありません。

 

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千葉県 Oさん(28)の疑問 (※イメージ写真)

Answer

仲介手数料とは、不動産会社のサポートに対する費用

 

賃貸借契約をするまでには、条件に合った部屋を探す、内覧をする、契約書類を整えて手続きをするなど、いくつか手間がかかります。

 

不動産会社(仲介会社)を訪れると、プロのノウハウを活かし、これらの工程をスムーズに行えるよう手伝ってくれます。

 

例えば、条件に合う部屋を一緒に考え探してくれたり、内覧に同行してくれたり、契約関係の書類をまとめてくれたり。入居時の審査のときには、大家さんに交渉してくれることもあります。こうした不動産会社のサポートに対する費用が「仲介手数料」です。

仲介会社のサポートを受けなければ、仲介手数料も必要ありませんよね。独立行政法人であるUR都市機構は仲介会社ではないため、同機構が管理するUR賃貸住宅のすべての物件で、仲介手数料が発生しません。

 

一般的に、仲介手数料が無料もしくは半額という場合、物件の情報数が限定されたり、サポートが簡略化されたりするケースがあるようです。

 

しかし、UR都市機構には、そもそも仲介手数料という概念がないため、「仲介手数料がない分、他の部分でデメリットがあるのでは?」などという心配も無用です。もちろん、サポートはしっかりと受けられるため、安心してお部屋探しを行えます。

 

また、街の不動産会社さんがUR賃貸住宅を紹介するケースもありますが、その際も、入居者に仲介手数料の支払いを求めることはありません。

 

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埼玉県 Uさん(31)の疑問 (※イメージ写真)

Answer

更新料は、住居を貸してくれている大家さんへの謝礼のようなもの

 

大家さんの立場から見た場合、更新料は月々の家賃を安く抑える代わりにいただくもの、継続して住居を提供することに対していただく謝礼のようなもの、という意味合いがあるようです。

 

礼金と同様、更新料も慣習によるものなので、法律で決められた規制はなく、地域によっては更新料がないところも存在します。

 

法律がないのであれば、「必ずしも支払う必要はないのでは?」という考え方もありますよね。更新料については、これまで何度か裁判で争われてきましたが、2011年の最高裁では、「特別な事情がない限り更新料を無効にすることはできない」という判決が出ています。

 

法的な決まりがないとはいえ、賃貸借契約書に更新料についての記載があり、そこにサインをして入居している時点で、支払いに合意しているものとみなされます。不当に高額など特別な理由がない限り、更新料は支払うべきものだと捉えておきましょう。

これまでの説明からピンときている人もいるのではないでしょうか。そうです、UR賃貸住宅には、更新料がありません。

 

UR都市機構では不動産会社の慣習ではなく、都市再生機構法という法律に準じて賃貸住宅を管理しているからです。

 

UR賃貸住宅は、すべての物件で礼金・仲介手数料がないため、初期費用を大幅に抑えることが可能です。また、更新料を気にすることなく、気に入った部屋に長く住むことができます

 

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東京都 Fさん(41)の疑問 (※イメージ写真)

Answer

保証人とは、借主と同じ責任を負う「連帯保証人」のこと

 

連帯保証人とは、借主が家賃を支払わなかったときや、設備を壊してしまい弁償できないなど、何らかの問題を起こした場合、本人に代わって支払いをする人のことを言います。

 

連帯保証人は借主と同じ責任を負うことになるため、人を選んで頼む必要があります。親や兄弟などにお願いする人が多いですが、安定した収入があることが条件のため、親が年金収入のみ場合は審査が通らないことも。

 

また、借主の近県に住んでいることを条件にしている場合もあるため、保証人を立てるのが難しいケースも少なくありません。

保証人も保証会社も必要ない物件は一般的には稀ですが、これまでご紹介してきたUR賃貸住宅では、すべての物件で保証人や保証会社が不要です。

 

ただし、入居に関してまったく条件がないというわけではなく、借主に対して最低収入の確認は行います。一例としては、家賃の4倍以上の月収があること。このほか、一定期間分の前払いや貯蓄額があれば、入居の条件を満たすことができます。

 

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礼金・仲介手数料・更新料がかからず、保証人も不要というUR賃貸住宅。借りる側として嬉しい限りですが、なぜそこまで入居者にやさしい仕組みを確立できるのか、という疑問もわいてきます。

 

そこで、UR賃貸住宅を運営するUR都市機構の住宅経営部 鈴木亮矢さんに、同機構がつくられた背景や思い、具体的なサービスについて、くわしく聞いてみました。

 

UR都市機構(独立行政法人 都市再生機構)に伺いました

UR賃貸住宅は、私たちUR都市機構が管理している賃貸住宅です。以前は公団団地や公団住宅と呼ばれており、この呼び名に馴染みがある方も多いかもしれませんね。

 

UR都市機構は、もともと1950年代の高度経済成長期の住宅難の時代に、良質な住宅を国民に提供するという、国の政策としてスタートした組織が前身です。

 

現在でも、広く多くの方に住宅を利用しやすくしたいという思想があります。礼金、仲介手数料、更新料、保証人がすべて不要なのは、こういった背景が大きいですね。

 

また、UR賃貸住宅は、建物の「設計・施工・管理・運営」の4つをトータルに行っているという点も大きな特徴です。

通常の賃貸物件では、デベロッパーさんが設計・施工した建物を、街の不動産会社さんが貸し出して、別の管理会社さんが管理するという流れがスタンダードかと思いますが、私たちはこれらすべてを一元化して行っています。

 

この一元化によって入居者に提供できるメリットは、「何か困ったことがあったときに相談しやすい・伝えやすい」ということ。私たちは大家であり、管理者であり、施主でもあるため、物件にまつわるご相談は、基本的にすべて対応することができます。

UR都市機構 住宅経営部 鈴木亮矢さん

UR賃貸住宅では、フリーレント対象物件というものがあります。一定期間、継続入居いただくことが条件となりますが、最大2ヶ月家賃を無料にして、入居時の初期費用のハードルをグッと下げようというのが、この取り組みの目的です。

「UR賃貸住宅って実際はどうなの?」という方は、まだまだ多いのではないかと思っています。そのため、まずは良さを知ってもらうことが大事。“実際に住んでみて気に入っていただいたら長く住んでほしい”、というのが私たちの想いです。

 

UR賃貸住宅では、もともと全物件が、礼金・仲介手数料・更新料・保証人なしで借りられます。それに加えてフリーレント物件では家賃2ヶ月が無料になるため、非常に利用しやすい内容になっていると自負しています。

ポイント

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「入居は抽選」というイメージが残っているUR賃貸住宅ですが、実は9割以上の物件が先着順受付です。

 

確かに昔は抽選での入居が多かったですが、現在は全国72万戸ある物件のほとんどが先着順ですので、空いていればすぐにご入居いただけますよ。

結論から申し上げると、一人暮らしの方も大歓迎です。実際、単身者向きの物件も多数あります。

 

UR賃貸住宅は、大きく2つのタイプに分けることができます。広い敷地に複数の住棟が建つ「団地型」と、1つの敷地に1棟の高層マンションが建つ「タワー型」です。UR賃貸住宅といって多くの方が思い浮かべるのは、前者の団地型ではないでしょうか。

 

しかし実際には、駅近など利便性の高いエリアに建つタワー型は、一人暮らしをイメージした間取りになっていますし、団地型でも2DKぐらいの間取りの物件では、一人暮らしの方も多数ご入居されています。

笑顔でUR賃貸住宅の魅力を語る鈴木さん

メンテナンスに関しては、「よくぞ聞いてくれました!」といった気持ちです。

実は、メンテナンスの手厚さもUR賃貸住宅の特徴のひとつ。私たちは“大家”でもありますから、管理サービスにも力を入れています。

 

まず、建物の共用部分については、全国72万戸一律のルールとして、週6回ペースで清掃を行っています。基本的に日・祝以外は、清掃スタッフがエントランスや共同ゴミ置き場などの清掃を行っているため、共用部分にゴミが散乱しているということはありません。

 

また、総戸数200戸以上の物件には、敷地内に「管理サービス事務所」という施設を設けています。水・日以外は運営し、基本的に常駐のスタッフがおりますので、お困りごとがあった際にはお気軽に相談してみてください。

 

また、72万戸のほぼすべてを対象に「住まいセンター」という、電話窓口によるサービス機関を設けています。平日・土曜日9:30〜17:30の間にお電話してくだされば、担当者が必要に応じてご自宅に赴きトラブルに対応します。

 

さらに、「24時間の電話窓口」もあります。例えば、夜中に停電してしまった、漏水してしまったというときは、こちらにご連絡いただければ対処します。

 

何かあったときは、管理サービス事務所、住まいセンター、24時間の電話窓口のいずれかを頼っていただけたらと思います。

敷金は通常、家賃の2ヵ月分ですが、退去負担金の割合が低めなので、戻ってくる金額が一般的な物件より多くなるケースがあります。

 

敷金は一般的に、部屋の修繕費用に充てられることが多いですよね。UR賃貸住宅でも同様です。退去時に敷金から修繕費用を精算し、余った敷金は全額お戻ししています。

 

一般的に、入居者にご負担いただく修繕費用は、通常使用による損耗なのか、そうでないかによって内容が大きく変わります。

 

例えば、日に当たってフローリングの色が変わってしまったなどは通常使用による損耗ですので、修繕費用を入居者にご負担いただくことはありません。一方、壁紙を破いてしまったなど、入居者の不注意によるものは、入居者にご負担いただくことになります。

 

UR賃貸住宅の特徴は、この「何がどういう状態になると入居者の負担になるのか」という区分をかなり明確にしている点です。入居時にお配りする資料に詳細を明記し、あらかじめ入居者と共有しています。

 

またUR賃貸住宅入居者の敷金に対する退去負担額の割合は民間の賃貸物件より比較的低めです。

 

具体的な数字を挙げると、2018年度の退去負担金の全国平均は、約4万4,000円でした。この数字には50年住んでいたという方も多数含まれています。

CMなどでもおなじみ、URカラーの受付エリア (※本社ビルでは入居希望の方にお越し頂いてもご紹介ができませんので、全国にあるUR営業センター、UR賃貸ショップ等の窓口へお越しください)

UR賃貸住宅は、初期費用をグッと抑え、充実した管理サービスのもと1つの物件に長く住みたいという方におすすめです。しかし、UR賃貸住宅の魅力は、これだけではありません。

 

例えば団地型は、敷地内に緑が多く、ユニークな遊具も豊富にあるため、ファミリーの方に大変喜ばれています。築年数が古くても、部屋の中はリノベーションされている物件が多く、また全物件の9割は耐震調査済みのため耐震面も安心。特に子育て世代の方にぴったりだと思います。

 

大規模な団地になると敷地内に、幼稚園・保育園から小・中学校、公園や公立図書館の分室から商店街などがある物件もあり、まるで1つの街のようになっています。いろいろな世代の方が住んでいるため、世代間交流ができるのも魅力です。

 

ちなみに私のお気に入りは、神奈川県茅ヶ崎市にある「鶴が台」という団地型の物件です。緑がいっぱいで施設が充実していて、広場では子どもたちが駆け回っていて。本当にのびのびとした良い環境です。

一方、タワー型は一人暮らしの方やDINKSの方に人気です。当機構が管理する全物件の50%以上が駅徒歩10分以内のエリアにあるため、住居に利便性を求めている方にも、きっとご満足いただけるはずです。

 

また、家族が増えてタワー型から団地型に住み替える方も多いですね。UR賃貸住宅は、別のURの物件に移った際に、敷金を引き継げるというメリットがあります。入居者からは「1回住むとファンになる」と言っていただくことが多く、とても嬉しいですね。

 

実は、私もUR賃貸住宅の入居者の一人です。自画自賛になりますが、実際に住むと本当に住み心地がいいんです。だからこそ、自信をもっておすすめできるのだと感じています。

 

これまでUR賃貸住宅を知らなかったという方も、当機構の物件に一度訪れていただけたら、その良さを肌で感じていただけるはず。まずはホームページなどで、どんな物件があるかチェックしてみてください。少しでも暮らしのイメージができると、次のステップに進みやすいと思います。

テレビCMなどでUR賃貸住宅の名前は知っていても、これほど充実したサービスやシステムが整備されているとは知らなかった、という人は多いのではないでしょうか。

 

UR賃貸住宅の特徴と、自分が住まいに求めることを照らし合わせ、ぜひより良い住まい探しのヒントにしてみてください。

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