英語を勉強するなら…英会話教室に通う以外の選択肢?

シェアハウス本厚木は小田急線本厚木駅から徒歩5分ほど。外観、内装、水回りなど一棟全体がリノベーションされているシェアハウス本厚木は小田急線本厚木駅から徒歩5分ほど。外観、内装、水回りなど一棟全体がリノベーションされている

年末に近づくにつれ、新年に決めた目標が「今年も達成できなかった…」「手つかずのまま終わってしまった…」と気づき、時の流れの早さに驚く。とかく、社会人になってからの自身のスキルアップのための習い事というのは、スケジュールを調整したり仕事の負荷を減らす必要があったりと、継続することが難しく感じないだろうか。

定番人気の習い事といえば語学学習が挙げられるが、昨今では新型コロナウイルスの影響もあってか、その方法は多様性を見せている。語学留学、英会話スクールだけでなく、アプリで隙間時間に勉強をしたり、オンライン英会話も人気だ。

とはいえ、昨今の事情もあり気軽に海外留学とはいかない。そんななか、2020年3月にオープンしたのが「国内留学シェアハウス本厚木」だ。大手英会話スクール・総合教育機関であるECCと提携し、シェアハウスに住んでいる人は週3日間、1日最大3時間まで、月にすると最大で48時間までの授業が自由に受けられる。関東近郊では、外国人居住者の多いシェアハウスや、外国人との交流をメインにしたシェアハウスがいくつも存在するが、ECCと提携したシェアハウスというのはおそらく関東では初。株式会社 創建が2017年にオープンした大阪の「シェアハウス千里古江台」から2棟目の英会話特化型のシェアハウスとなる。気になるその効果を聞いてみた。

半年で緊張せずに英語が話せるようになった

ある入居者は、アパレルの店舗で働いていて、外国人の方に接客するときに「何を聞かれるんだろう?」と不安に思う自分の緊張が、相手にも伝わってしまっているのではないかと不安だったという。

「英語を勉強する必要性をひしひしと感じていて…でも、アパレル勤務なので時間も不規則で英会話スクールに通うのは大変だし…と思っていたときに、このシェアハウスを知りました。英会話教室に通うためにスケジュールを調整する必要もないですし、住みながら勉強ができるのは大きなメリットだなと。賃貸物件も検討していましたが、シェアハウスなら色々な人に出会えるし、仕事でお客さまともよりコミュニケーションを取れるように、自分も成長できるのではないかと思って入居を決めました」と、入居の経緯を話す。

入居してから半年、今では外国人の方への接客でも緊張せずに話せるようになり、リスニングもスムーズにできるようになったという。同様に、入居の決め手はやはり英会話学習だったと話す別の入居者も。

「以前、実は3年くらい英会話教室に通っていたのですが、その後通うのをやめたら前ほど話せなくなってしまって…。仕事は広告代理店なんですが、グローバル化が進んでいて、これからは英語が必要になってくるのではないかと。仕事をしながら英会話教室に通うほどのモチベーションの熱さはないけど、住みながら勉強できるなら通いやすいですしコストメリットも大きいなと」

仲間がいるからモチベーションが上がる

3年間通った英会話教室のときより、成長のスピードが早く感じるとも話す。その理由は日常的に英語のある環境によるものなのかもしれない。

「3年前に大阪で『シェアハウス千里古江台』をはじめた理由もそうですが、英会話を学ぶ環境にはこだわりました。弊社の代表は、社会人のころ英会話スクールに3年ほど通ったのですが、結果的に話せるまでにはならなかったそうです。代表の次男が海外留学に行って半年後に一時帰国した際に、すでにペラペラと話せるようになっていて驚愕したといいます。その違いは何か?やはり、環境だと。これからは日本人も英語を話さなくてはいけない時代がやってくる。新しい取り組みで社会貢献ができれば、とはじめたのがきっかけです」と話すのは、株式会社 創建 管理部の八木芳規さんだ。

「シェアハウスでは、授業以外でも管理人さんと英語で話したり、入居者の方にもすごく話せる人がいたり、教科書だけの英語じゃなくて会話が学べると感じてます。たまに入居者同士で『これって英語でなんて言うんだっけ?』と話したり英語で会話を振られたりするので、勉強しないと!という気持ちになりますね」と、シェアハウスでの日ごろのコミュニケーションについて入居者の一人は話してくれた。

入居者の半分ほどが英語学習を目的に入居しているというが、仲間がそばにいることでモチベーションも維持できるし学習効果も上がるのではないかと思う。また、コロナ禍において感じたシェアハウスの魅力もあったという。

「4月の外出自粛要請のころは、シェアハウスのなかでも少し会話が減りましたが、挨拶したりちょっとした交流があったので、気持ちが落ち着いて過ごせたと思います。賃貸で1人暮らしだと完全に1人の空間になってしまうので、そこはよかったなと」

感染症対策の観点からも、テーブルに1つずつ消毒液が置かれている環境にあるから、管理人さんから声をかけられるから…という理由もあって、ちゃんと感染予防に気を付けるようになったと話す入居者もいるそうだ。確かに、1人暮らしだと適当になってしまいがちではあるのかもしれない。

1階にあるECC講師による英会話教室。連続で受講も可能。現在はオーストラリア、カナダ、アメリカのネイティブ講師が授業を開催1階にあるECC講師による英会話教室。連続で受講も可能。現在はオーストラリア、カナダ、アメリカのネイティブ講師が授業を開催

居室は充実した収納、家具家電つき

さて、シェアハウスで気になるのが居室の広さと共用部だ。シェアハウス本厚木は計66室、4階建て。個室は9.2帖とシェアハウスとしては広め。水回りは個室にないためゆったり使うことができる。シェアハウスは収納が心配…という人も多いと思うが、大きめなクローゼット2つと靴箱がドア下左右に配置されている。デスク、チェア、ベッドもあるので布団を持って行けばすぐに生活をはじめることができる。賃貸では珍しい照明の色合いが変えられたり、家具もお洒落だったりと、これは入居者には嬉しい点。

トイレ、シャワールームなど水回りは男女別で2階・4階は女性専用。3階は男性専用でランドリーも男女別。共用部の掃除は管理人さんがやってくれるので心強い。

「仕事はいまほとんど在宅ですが、インターネット環境が整っていて問題なく仕事ができています。たまに気分転換で1階のテラスで仕事をすることもあります。水回りの清掃を管理人さんがやってくれるので、時間を有意義に使うことができます」と、入居者は話す。

1階キッチンにはバルミューダやオーブンレンジなどの高級家電が並び、冷蔵庫、炊飯器、食器なども自由に使うことができる。醤油や塩コショウ、オリーブオイルやドレッシングなど、ほとんどの調味料を用意してくれているのは驚きだ。

「弊社はこれまで賃貸事業も手掛けてきましたが、シェアハウスの運営は初でしたので、3年前にはあちこちのシェアハウスを運営する会社に相談に行きました。入居者間で多いのが掃除当番の人がちゃんとやらないとか、ゴミ出しをしないなどのトラブル。ある程度の大規模なシェアハウスになれば、管理人は必須だと思いました」と、創建の八木さん。

管理人の森田さんご夫婦は入居者間の交流を目的としたパーティーも企画している。最近開催したパーティーでは、入居者とともに餃子を300個つくって盛り上がったという。

左上/共用のキッチンにはバルミューダなどの家電が並ぶ<br>
右上/日当たりのいいバルコニー<br>
画像下/シェアハウス本厚木のモデルルーム。ハンガーラックも備えられている。家具が不要な人は撤去も可能。家賃は6万5,000円と共益費(管理費)1万円に加えて、電気・ガス・水道はすべて込みで定額5,000円、インターネット利用料5,000円を含めて計8万5,000円。シャワールームのみでバスタブは共用部にないのだが、入居者向けサービスとして近隣のアーバンスパが550円で利用できる左上/共用のキッチンにはバルミューダなどの家電が並ぶ
右上/日当たりのいいバルコニー
画像下/シェアハウス本厚木のモデルルーム。ハンガーラックも備えられている。家具が不要な人は撤去も可能。家賃は6万5,000円と共益費(管理費)1万円に加えて、電気・ガス・水道はすべて込みで定額5,000円、インターネット利用料5,000円を含めて計8万5,000円。シャワールームのみでバスタブは共用部にないのだが、入居者向けサービスとして近隣のアーバンスパが550円で利用できる

都心にも行きやすく自然も近いのが本厚木の魅力

画像上/管理人の森田さんご夫婦<br>
画像下/入居者も森田さんと一緒に餃子を包んだ。最近では入居者同士で新しい人が入居したときに歓迎パーティーを開催することも画像上/管理人の森田さんご夫婦
画像下/入居者も森田さんと一緒に餃子を包んだ。最近では入居者同士で新しい人が入居したときに歓迎パーティーを開催することも

シェアハウス本厚木は、小田急線本厚木駅から徒歩約5分。本厚木は、LIFULL HOME'Sが9月に発表した「コロナ禍での借りて住みたい街ランキング首都圏版」で、1位を獲得している。入居者にとっての本厚木の魅力を聞いてみた。

「商業施設が充実していてほとんどの買い物が本厚木でできること、近隣の海老名が開発がさかんで、映画を見に行ったりとか娯楽も近隣で十分楽しめる点ですね」

買い物施設が充実しており、首都圏へ通勤するにも乗り換えがしやすい、始発列車が本厚木から出ているので座って通勤できるなどの交通面での利便性だけではないという。

「都心にも行きやすく、かつ自然も楽しめる環境にあると思います。シェアハウスから少し歩けば相模川に行けますが、よく魚釣りをしている人を見かけますよ。例年、あゆ祭りが開催されるくらい川がきれいなんです。伊勢原市の大山へも近くバスで行けますし、週末はハイキングをしたり釣りをしたり、アウトドアが楽しめます」と、管理人の森田さん。

展望の美しさがミシュラン2つ星を獲得した大山阿夫利神社のある大山へも近く、小田原へも観光に行きやすい。仕事だけでなくプライベートも充実した時間が過ごせそうな環境が本厚木にはあるのかもしれない。

外出自粛で家で過ごす時間が増え、自宅をより快適な環境にしたいと感じた人もいると思う。在宅勤務が増えた人にとっては、郊外という選択肢も考えられる。実際に、在宅勤務が増えたことを理由にシェアハウス本厚木に引越した人もいるそうだ。自宅が仕事場を兼ねる場所になったり、交流の場になったり、学習の場になったり…住まいの選択肢は、より広く多様になっていくのではないかと思う。

2020年 11月26日 11時05分