新潟県で最大級の高級賃貸マンションが登場

高級賃貸マンションは、主に首都圏や大阪、名古屋、福岡などの大都市圏を中心に供給されており、首都圏と比較して、その他地方都市では物件数がぐっと少なくなる。そんななか、新潟県にこれまでになかった賃貸マンションが登場した。2018年8月に竣工した高級賃貸マンション「ロイヤルパークスER万代」だ。大和ハウス工業が2005年から三大都市圏を中心に展開する都心型賃貸マンション「ロイヤルパークス」シリーズの物件で、新潟では初となる。

サービスアパートメントを含む一般向け賃貸マンションの総戸数は326戸と新潟県最大級。さらに、2階~3階にはシェアハウス「D-room Share万代」が111室あり、こちらも規模としては新潟県最大級である。

共用施設や住戸内の設備も充実、最高家賃は67万4,000円と多くの特徴を持つ高級賃貸マンションだが、特に注目したいのが災害発生時に緊急災害対応が可能な施設を設置している点だ。地域の防災拠点としての役割も期待される賃貸マンション「ロイヤルパークスER万代」について大和ハウス工業株式会社にお話しを伺った。

「ロイヤルパークスER万代」の最上階モデルルーム。4LDKで専有面積は151.39m2「ロイヤルパークスER万代」の最上階モデルルーム。4LDKで専有面積は151.39m2

周辺地区の活性化が期待される小学校跡地の活用

「ロイヤルパークスER万代」は、新潟駅から徒歩約9分と駅に近く、バスターミナルも徒歩圏内。周辺には商業施設も充実しており好立地にある。もともとは、旧新潟市立万代小学校があった場所で、閉校により敷地面積約9,000m2の活用方法が検討されていた。

2015年3月24日、大和ハウス工業株式会社と共同応募者である株式会社リビングギャラリーが、新潟市が募った「旧新潟市立万代小学校跡地活用事業」の事業者に選定された。多世代のまちなか居住や、地域コミュニティへの貢献などが期待される事業で、どうして賃貸マンションの供給を提案したのだろうか。理由について、大和ハウス工業株式会社 集合住宅事業推進部の大和田氏は、「小学校であった歴史も踏まえて、ファミリー層を中心に多世代の方々の入居が期待できる賃貸物件を提案しました。分譲マンションですとファミリー層が入居し、年齢層が徐々に高くなる傾向にありますが、賃貸物件であれば竣工から年数が経過しても入居者の循環が生まれやすい。いつも子どもの声がする状態を目指しています」と話す。

計画段階で「万代小学校跡地にあった桜の木を残してほしい」という地元の方たちの声があり、町内会の人たちと桜を選定、「ロイヤルパークスER万代」の緑地に移植した。小学校校歌の石碑も残されている。敷地内の公園や緑地には100種類以上の植物があり、四季折々で自然が楽しめる計画段階で「万代小学校跡地にあった桜の木を残してほしい」という地元の方たちの声があり、町内会の人たちと桜を選定、「ロイヤルパークスER万代」の緑地に移植した。小学校校歌の石碑も残されている。敷地内の公園や緑地には100種類以上の植物があり、四季折々で自然が楽しめる

単身、ファミリー、ペット飼育などさまざまな居住層に対応

多世代に向けた賃貸物件として、「ロイヤルパークスER万代」はさまざまな居住ニーズに対応。約30m2のワンルームから、約60~100m2のディンクス、ファミリー向けの2LDK・3LDK、約190m2の最上階にある4LDK+DENまで、間取りの種類は全部で65種類と、画一的な層だけでなく、幅広い家族構成に対応できる賃貸マンションになっている。ペット飼育の相談が可能な住戸が106戸あり、室内にはペット用ドアや、リードロープをかけておけるフックを玄関に設置、専用足洗い場も共用部にあり、ペット向けの設備も充実。全室ステンレス網戸を設置し、猫がひっかいても破れないよう配慮されている。

また、ミキハウス「子育てにやさしい住まいと環境」にも認定されている。周辺に万代長嶺小学校や新潟万代病院などの教育・医療関連施設が充実していることや、1階にキッチンを備えたパーティールームとバーベキューコーナーがあり、コミュニケーションの場となる共用施設があることなどが認定ポイントとなったようだ。1階には入居者向けの大浴場やフィットネスルームもあり、ホテルや分譲マンションのような暮らしができる贅沢な設備は入居者にとって嬉しいものだろう。

画像左上:1階パーティールーム。奥に見えるのはバーベキューコーナー。ママ友同士のパーティーや友人を招いての集まりなどに利用できそうだ(事前予約が必要)<br>
画像左下:1階フィットネスルーム。ほかにも、1階には大浴場やライブラリー、ラウンジなどの共用施設も<br>
画像右:広々とした1階エントランス。コンシェルジュが午前8時から午後10時まで常勤。クリーニングや宅配便の取次などの対応をしてくれる画像左上:1階パーティールーム。奥に見えるのはバーベキューコーナー。ママ友同士のパーティーや友人を招いての集まりなどに利用できそうだ(事前予約が必要)
画像左下:1階フィットネスルーム。ほかにも、1階には大浴場やライブラリー、ラウンジなどの共用施設も
画像右:広々とした1階エントランス。コンシェルジュが午前8時から午後10時まで常勤。クリーニングや宅配便の取次などの対応をしてくれる

これまでなかった住まいの提供で、潜在ニーズに対応

海外からの単身赴任や長期出張の場合、住まいとしてサービスアパートメントを選択する人が多く需要が見込めるという。そういった入居者向けに、家具や家電付きのサービスアパートメントを83室設けた。1階に常勤するコンシェルジュは英語対応も可能。これまでもサービスアパートメントの供給実績はあり、「ロイヤルパークスER万代」は3棟目となる。

単身者をターゲットにしたのが、2階~3階のシェアハウス「D-room Share万代」だ。シェアハウスの交流の場となるコミュニケーションスペースは約480m2と開放感があり、大型のシステムキッチン、リビングにシアタースペースやBarルームなど、贅沢につくられている。個室にはエアコンやベッド、冷蔵庫など必要な家具・家電が揃う。専有面積11.17m2で家賃は4万9千円からと、「ロイヤルパークスER万代」内の一般向け賃貸と比較して家賃も安くなる。

「『D-room Share』は、共用設備を広くとり充実させ、居室よりも広々とした共用部で時間を過ごしてほしいというのがコンセプトです。『ロイヤルパークスERささしま』でも、同様にシェアハウスを130室つくりましたが、こちらが思っていた以上に好評でした。企業が新入社員向けの住まいとして数十室を契約してくださり、そこで社員同士の交流が生まれたりと、弊社が想定していなかったニーズがあることが分かりました」と、設計を担当した大和ハウス工業株式会社 東日本中高層技術センター設計部の伊藤氏は話す。

「高級賃貸マンションや、ビジネスパーソン向けのサービスアパートメント、大規模なシェアハウスなど、これまでにその地域になかった住まいを提供することで、潜在的なニーズに対応していきたい」と、大和田氏。

画像左上:2~3階のシェアハウス「D-room Share万代」シェアリビング<br>
画像右上:本格的な料理も楽しめそうなシステムキッチン<br>
画像左下:Barスペース<br>
画像右下:シェアハウスの個室。ベッド、デスク、チェア、冷蔵庫、棚などすぐに生活がはじめられる家具・家電が揃っている画像左上:2~3階のシェアハウス「D-room Share万代」シェアリビング
画像右上:本格的な料理も楽しめそうなシステムキッチン
画像左下:Barスペース
画像右下:シェアハウスの個室。ベッド、デスク、チェア、冷蔵庫、棚などすぐに生活がはじめられる家具・家電が揃っている

地域の防災拠点としての役割が期待される

2018年12月には、健康食堂「円居(まどい)」がオープン。近隣の会社員や、賃貸マンションの居住者で賑わっている。1階テナントにはコンビニエンスストアが出店しており、2019年春には医療モールができる予定とのこと。交通利便性のよい場所に医療施設やレストランができることで、居住者や地域の人にも喜ばれることだろう。

大和ハウス工業株式会社は、災害が発生した場合にEmergency Response(緊急対応)が可能な機能や設備を備えたERマンションの開発を進めている。「ロイヤルパークスER万代」は、「ロイヤルパークスERささしま」、「ロイヤルパークスER札幌」に続き国内3棟目となる。災害が発生した場合は、共同住宅内のゲストルームが簡易医療拠点となり、シェアハウスのコミュニケーションスペースが被災者や帰宅困難な方向けの一時避難場所となる。さらに、屋上は緊急用ヘリコプターがホバリングできるようにつくられており、医師や看護師、緊急物資の受入れが可能。マンホールトイレや防災井戸の設置、非常食の備蓄もあり、隣接する万代長峰小学校と連携し、地域の防災拠点となる備えがなされている。完成時には町内会の方向けに見学会を実施済みで、今後は、防災の日などに防災訓練の実施や、非常食を食べるイベントなどの開催を検討しているそうだ。

震災があった場合、小学校が避難場所として開放されるケースが多い。小学校跡地に誕生した賃貸マンションは、その役割を繋ぎ、地域の安全性の向上に寄与していくことだろう。

取材協力
ロイヤルパークスER万代
https://www.d-resi.jp/rp/rp-er-bandai/

画像上:健康食堂「円居(まどい)」。食材にこだわった料理を提供、地元で採れた野菜の販売もしている<br>
画像下:平時は4階ゲストルームは来客向けの宿泊スペースとして利用されるが、万が一、災害が発生した場合は、負傷した方などの簡易医療拠点となる。緊急時に備えて非常用発電機、衛星電話、AEDなども用意されている画像上:健康食堂「円居(まどい)」。食材にこだわった料理を提供、地元で採れた野菜の販売もしている
画像下:平時は4階ゲストルームは来客向けの宿泊スペースとして利用されるが、万が一、災害が発生した場合は、負傷した方などの簡易医療拠点となる。緊急時に備えて非常用発電機、衛星電話、AEDなども用意されている

2019年 02月12日 11時00分