喪主を初めて務めたときの平均年齢は47.1歳。
喪主決定は「通夜の直前」が半数近く

喪主を初めて務めたときの年齢は平均47.1歳。「父」の葬儀が61%と最多だった喪主を初めて務めたときの年齢は平均47.1歳。「父」の葬儀が61%と最多だった

私は両親とも健在のため、葬儀において喪主を務めたことがない。そう遠くない将来喪主を務める可能性があるものの、葬儀は日常的に利用するサービスではないため、恥ずかしながらマナーや手順、流れ、金額のことなどほとんど無知と言っても過言ではない。これは喪主の経験のない多くの方が同様なのではないかと推察する。

葬祭業界大手の公益社が20~80代の喪主経験者500名を対象に行った「葬儀リテラシー」をテーマにして行った意識・実態調査によると、喪主を初めて務めたときの平均年齢が47.1歳だった。また50歳未満で喪主を務めた人が52%と半数以上を占めていることがわかった。初めて喪主を務めた時の故人がどのような続柄の方だったかについては、「父」(61%)、「母」(23%)、「配偶者」(7%)の順となり、初めて喪主となるのは父親の葬儀というケースが多いという結果だった。

また、喪主となることが決定した時期については、「通夜の直前(当日・前日)に喪主となることが決定した」という人が47%と約半数いたという。この数字からも、心の準備ができないまま急に喪主を務めることが決まったというケースが少なくないようだ。

喪主の約半数が、葬儀において「後悔あり」。事前の準備不足を嘆く人も

後悔しない葬儀のためにも、故人と生前に葬儀に関する相談をしておくことが大切だといえそうだ後悔しない葬儀のためにも、故人と生前に葬儀に関する相談をしておくことが大切だといえそうだ

「故人の生前に、葬儀について十分な話ができていましたか?」という問いには、「十分にできていた」と回答した人はわずか15%。「話ができていなかった」と答えた人が61%と多くを占めた。
理由としては「話すきっかけがなかったから」(39%)が最も多く、以下、「話す時間的なゆとりがなかったから」(35%)、「話をする必要性を感じなかったから」(28%)、「縁起が悪いと感じたから」(21%)、「自分が考えたくなかったから」(20%)と続いた。

個人的にも生前に葬儀の話をするのは縁起が悪いと感じるものの、しっかり話をすることで恩恵があることも事実だろう。例えば、形式や亡くなったことを誰に知らせるかなどにより、故人の希望に添った葬儀が行えること。事前に複数の葬儀会社などに見積もりを取ればおおよその費用を把握でき、余計な出費を防ぐこともできるだろう。また、葬儀の流れを把握しておくことで、いざという時に慌てずに行動できるのではないだろうか。

「あなたが喪主を務めた葬儀において、後悔していることはありますか?」という問いには、49%と約半数が「ある」と回答。
その理由としては、「本人の希望を聞いておけなかったこと、親戚や知人などの把握ができていなかったことなど、全てにおいて後悔している」、「安易に近所の葬儀会社に依頼してしまったが、もっと事前に葬儀について調べておくべきだった」というような回答があるなど、事前の準備不足を後悔している人が多いようだ。

喪主を務めた葬儀において、「想定外のことがあった」人も、53%にのぼったという。具体的には、「費用が想定の2倍以上になった」、「冬場の混雑期で、火葬場がなかなか押さえられなかった」など、費用や火葬場に関する声が多く挙がったという。

「葬儀リテラシー」の高い人ほど葬儀の満足度も高い

「葬儀リテラシー」は葬儀の満足度も左右する。事前に複数の葬儀社に相談しておくことで、葬儀の流れや費用など、全体像を把握しておくとよいだろう「葬儀リテラシー」は葬儀の満足度も左右する。事前に複数の葬儀社に相談しておくことで、葬儀の流れや費用など、全体像を把握しておくとよいだろう

「喪主になってから、葬儀に関する知識不足を感じましたか?」という問いには、68%の人が「感じた」と回答。実際に、「喪主になる前から、準備に必要な知識・情報を事前に収集していた」という人は27%にとどまっており、「葬儀リテラシー」が低いまま喪主になった人が多いことがうかがえる。

また、「喪主の葬儀に関する知識の有無は、葬儀の内容や、満足度にも影響すると思いますか?」との質問には、76%が「そう思う」と回答。さらに、理想的な葬儀と比較して、自身が喪主を務めた葬儀を採点してもらったところ、「喪主になる前から情報収集していた」グループの人は、葬儀の満足度が平均76.5点という結果に。情報収集していなかったグループの人の平均66.6点と比べて10点近くの差が生じ、「葬儀リテラシー」が葬儀の満足度を左右することが判明した。

今後、「超高齢社会」に続いて「多死社会」がやってくると言われている日本。「もしも」の時に少しでも冷静に対応できるように葬儀に関する正しい知識を身に付け、近年多いという葬儀社とのトラブルなどを回避し、故人を温かく、後悔なく見送れるようにしたい。

【調査概要】
●調査名:「葬儀リテラシー」に関する意識・実態調査(公益社)
●調査期間:2018年3月7日~8日
●調査対象:20~80代の喪主の経験がある男女500名 
※公益社のサービスを利用したことがない方

2018年 06月23日 11時00分