カフェに訪れるために行ってみたらきっとアートと建築物にもハマってしまう、素敵な場所

「美術に触れたいけど、なかなか機会がないな」「美術や建築って、あまり詳しくないんだけど」…そう感じたら、チャンスかも。都会にありながら、緑豊かでとっても静か。素敵なカフェでのんびりくつろいでみようと行ってみたら、いつの間にかアートを堪能して、歴史ある建造物を楽しんでしまった…そんな充実した1日を、きっと味わえる場所。

――今回は、東京都品川区にある、原美術館の中庭に面した「カフェ ダール」にお邪魔してきました。

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カフェ ダール

美術館に併設された老舗カフェ

JR品川駅の高輪口より徒歩15分。住宅街にあるのが「原美術館」。1938年に建てられた、実業家原邦造の私邸をリノベーションしてつくられた美術館です。

都会の喧騒から離れ、美術館の歴史ある建造物に足を踏み入れ、展示室をすぎたところに、美術館併設の「カフェ ダール」があります。(入館料は、一般1000円、大高生700円、小中学生500円)。

原美術館のオープンは、1979年、「カフェ ダール」のオープンは1985年という28年間も続く老舗カフェ。1988年に、面積を広げるためのリノベーションを行い、現在の広さになりました。最近、美術館に併設されたカフェは多いですが、当時、美術館に併設されたカフェは、まだまだ少なかったそうです。

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店内は白を基調としたデザイン
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お天気がいい、ちょっと暖かい日はテラスもいいですね。雨の日は、芝生に面した大きな窓がすべて閉まるのでここちよく過ごせます

新旧混ざった素材が織りなす空間が醸し出す雰囲気を楽しむ

実はこのカフェ部分は、増改築によって、作られたのだそう。時代を経てきた建物だけに、新旧混ざった素材が織りなす空間は、独特な雰囲気。訪れた際には、ぜひチェックしてみてくださいね。

タイルの壁は、本来建物の外だった場所。歴史を感じさせる窓枠も、いい雰囲気を醸し出しています。
近づいてみると…本来外にあったものだとわかります。1938年の竣工当時、手の込んだ手張りのタイルの壁は、とても珍しかったそう。
「『昭和の建造物としてじっくり見てみたい』と見学にいらっしゃる方も多いんですよ」と、原美術館広報の野田ユミ子さん。

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タイルの壁
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本来は外にあったもの
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時代を感じさせる窓枠の切り込みも、レトロで素敵です

老舗カフェで味わうランチタイム

時間はお昼どき。まず、注文したのが、ランチスペシャルA(2310円)と、イメージケーキ(735円)です。
ランチスペシャルAは、色々キノコとホワイトソースのパイ包み、本日のメインディッシュのセット。まずは、前菜の「色々キノコとホワイトソースのパイ包み」をいただきます。
パイがさくさく、とろっとしていてボリュームあるキノコに、トマトソースがさわやかなお味。まるでメインディッシュのように満足感のある前菜です。

本日のメインディッシュは、「骨付き合鴨モモ肉のコンフィ」。
ナイフがすっと入る柔らかいお肉。皮のパリパリ感と、ソースの豆の食感も楽しめます。添えられたムラサキイモは、甘すぎず、ほっくりと味わい深いお味。2種類のパンもついて、おなかも心も満たされる、幸せなランチタイムに

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前菜の「色々キノコとホワイトソースのパイ包み」
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メインディッシュ「骨付き合鴨モモ肉のコンフィ」

展覧会ごとに作られる「イメージケーキ」とは

お次は「イメージケーキ」です。イメージケーキとは、展覧会ごとに作品からアイディアを得て作られるオリジナルケーキ。展覧会の担当学芸員と、カフェ専任のシェフが相談しながら、作品にそっくり真似たケーキから、作品のディテールを再現したケーキまで、実にさまざま。「今回はどんなケーキになるんだろう」と、楽しみにしているお客さんもいるのだそうです。

現在は、森村泰昌「レンブラントの部屋、再び」が開催中。画家・レンブラントの自画像に扮した森村氏の作品から作られたのが…このケーキ!

「かわいい!」と取材チーム一同声をもらしていました。帽子をかたどっているのは、ココア味のほろ苦いクッキー。カラメル味の甘いババロアに、髪の毛部分のビターなクリームがよく合います。形だけでなく、お味も抜群!
「オリジナルで、当カフェのシェフがすべて手作りしています。アルミの板で専用の型を作ることもあるんですよ」

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イメージケーキ

週末限定の「ガーデンバスケット」

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週末限定の「ガーデンバスケット」

こんな遊びゴコロのあるメニューに加えて、人気が高いのが、週末限定の「ガーデンバスケット」(2名様用 2940円)。ハウスワインフルボトル1本に、ラタトゥイユ、野菜のスティックサラダ、フレンチフライポテト、チーズリゾットコロッケ、季節のフルーツ、プチデザートという、お得なセット。恋人と、友達と、家族と、2人で素敵な時間を過ごせそうですね。

お庭を眺めながら、お昼から2人でワインも◎。数に限りがあるため、早めの時間帯の来店をおすすめします!

美術館の見学に疲れたら一休み

さらに特徴的なのが、美術館の展示室がすぐそばに面していること。一般的に、美術館に併設されたカフェは、展示を見終わった後に、ランチやカフェを楽しむような場所に作られていることが多いですが、ここでは見学でちょっと疲れたらカフェで一休みして、またもう一度展示室を見にいくこともできるのです。

カフェでのんびり過ごしていたら、「あれ…? ここ東京だったっけ?」と思わず声にしていた取材チーム。緑豊かで、歴史ある建物、静かで落ち着いている雰囲気に、小旅行に来ているような気分に。

美術館は3階建て。歴史を感じる床や手すり、階段など、当時の住まいを感じる空間を見て回るのも楽しいです。元はお風呂場やトイレだった場所にも展示があるなど、美術作品と建築物が自然に調和して、いつの間にか美術と建築物をめいっぱい楽しんでいる自分に驚くかもしれません。

ちなみに、入館料が1年間無料になる「フレンズ会員」(年会費10,000円。初回のみ+2,000円)なら、同伴者2名まで入場ができるので、フレンズ会員になり近隣から「カフェ ダール」にランチのために来る方も多いのだそう。会員数はなんと数百名。休日は混雑することも多いので、お早めに入店するか、または平日の来店がおすすめです。

遠くに足を運ばなくても、こんな大都会に、まるで小旅行をしたかのような、ゆったりとした時間を味わえる場所があっただなんて。カフェとアートと建築を楽しめる、素敵な1日。今度のお休みに、ぜひいかがですか?

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カフェの席からも、窓を通して、展覧会の作品がちらっと見えるんですよ!

【カフェ ダール(Café d’ Art)】

カフェに入店するには、原美術館の入館料(一般1,000円、大高生700円、小中学生500円)が必要。
現在、原美術館では、「森村泰昌 レンブラントの部屋、再び」を開催中(2013年12月23日まで)。

■住所
東京都品川区北品川4-7-25(原美術館内)
■営業時間
11:00~17:00(ラストオーダー16:30 ※美術館の最終入館16:30)、
祝日を除く水曜日のみ11:00~20:00(ラストオーダー19:30 ※美術館の最終入館19:30)
ランチタイムは、平日12:00~15:00(ラストオーダー15:00)
土・日・祭日は、11:00~16:30
■休業日
月曜日 ※祝日の場合は営業、翌日振替休
展示替え休館、年末年始(原美術館休館日に準ずる)
■電話番号
03-5423-1609 ※カフェ ダール直通

※2013年11月26日の情報です。最新の情報は訪れる前にご確認ください。

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カフェ ダール

公開日: