ポイント1 マンションは「管理」で選ぶ!

国土交通省の報告書によると、マンションの平均寿命は46年、建て替え物件の着工時期は築後37年とされています。もちろん、これは平均なので、メンテナンスの時期や質によって耐用年数は大きく変わってきます。長持ちするマンションを選ぶときに重要なのは、建物に使用するコンクリートの強度や外壁の素材、仕上げなどの構造面のチェックはもちろんですが、設備の定期点検や修理などを行う管理が行き届いているかという点も見逃せません。
エントランスなどの共用部の清掃が行き届いていたり、照明などの備品が整っていたりするのは、管理人の目が行き届いていて、メンテナンスがしっかりしている証拠。ゴミの分別がきちんとされていれば、住人の意識が高いことが伺えます。トラブルがあったときのためにも24時間365日体制のサポートは大切。安心・安全、そして快適な生活の基本は管理です。管理の良し悪しで住み心地や資産価値も大きく変わってきます。

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このほかにも掲示物がきれいに整理されて貼られている点や、過去の掲示物が放置されていないことからも、管理がきめ細やかになされていることが判断できます。

ポイント2 新築マンションは住宅性能評価書の等級が高いほど安心!

マンションが長持ちするかどうかは、素人ではなかなか判断が難しいもの。そこで目安になるのが「住宅性能評価書」です。これは2000年より国土交通大臣の登録住宅性能評価機関が法律に基づいて、住宅の性能を公平な立場で評価した書面で、設計図書の段階で構造の安全性などを等級などで評価した結果をまとめた「設計住宅性能評価書」と、施工段階と完成段階の現場での検査を経て評価した結果を記載した「建設住宅性能評価書」の2種類があります。

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長持ちマンションとは

ただし、「住宅性能評価書」の取得は任意なので、ない場合もあります。これの有無だけでは物件の安全性、耐久性は決められませんが、取得されている場合は同じ基準で比較することができる目安になります。

コンクリートの厚さとコンクリートの強度で、マンションの耐久性をチェック!

マンションは建設時をピークに、時間の経過に伴い劣化していくことは否めません。長持ちさせるためには、耐久性を高めて劣化を防ぐことが重要になります。より厳密に、長持ちする物件を見分けたい人は、マンションの耐久性にも注目しましょう。

●ポイント1:コンクリートのかぶり厚は4cm以上
マンションの耐久性はコンクリートが重要な鍵を握っています。高層マンションなどでは、柱や梁といった基本骨格に鉄骨を用い、周囲を鉄筋コンクリートで覆う構造が使われており、これをSRC造と呼びます。SRC造の劣化で一番怖いのは鉄筋が錆びて膨張し、鉄筋周辺のコンクリートを破壊すること。
そこで覚えておきたいのは、鉄筋の周りのコンクリートの厚さ(かぶり厚)です。建築基準法では、柱、梁、耐力壁(建物を支える壁)のかぶり厚を4cm以上と定めています。気象条件や地域特性によって一概にはいえませんが、かぶり厚が厚いほど、建物の強度が高いと考えていいでしょう。「耐用年数=7.2×(かぶり厚)2」が目安になります。

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●ポイント2:コンクリートの強度は24N/mm2
「水・セメント比」も重要。水・セメント比とは、コンクリートを調合するときに、セメント量に加える水の量の重量比のことで、コンクリートの強度を左右します。水の量が少ないほど密実でヒビ割れも起こりにくい強度の高いコンクリートになります。24N/mm2以上のコンクリートの設計基準強度があれば、大規模補修不要期間が65年になると日本建築学会も定めており、長持ち物件といえるでしょう。


かぶり厚や設計基準強度は、設計図書の中の構造特記仕様書を確認しましょう。設計図書は管理組合が管理しているので、管理人に直接確認させてもらうか、仲介業者の担当を通して確認するようにしましょう。

コンクリートの設計基準強度 大規模補修不要期間
18N/mm2  約30年
24N/mm2  約65年 
30N/mm2  約100年
(日本建築学会)

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(2013/10/08)