新築住宅には一定期間の保証制度が設けられています。ハウスメーカーによっては「30年保証」「60年保証」のように長期にわたって保証を行っているところもあり、保証やアフターサービスはハウスメーカー選びの重要なポイントとなっています。
今回は新築住宅の保証の仕組みについて確認したうえで、ハウスメーカーが扱う長期保証制度の内容や種類を詳しく見ていきましょう。また、ハウスメーカーごとの保証制度を見比べる際に、どのような点に着目すべきなのかも併せてご紹介します。
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法律で義務化されている建物の保証期間

新築住宅の保証には、「法律で義務化されている保証」と「ハウスメーカー独自で行う保証」の2種類があります。法的に一律で行われる保証に加えて、ハウスメーカーが独自の保証を上乗せする2階建て方式になっているため、まずは1階部分に当たる法的な保証の仕組みを押さえておきましょう。
品確法で定められた10年保証
2000年4月に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」によって、新築住宅の建築、販売を請け負った住宅会社は、「10年間の瑕疵(かし)担保責任」を負うことが義務付けられています。2020年4月の民法改正で、瑕疵担保責任は契約不適合責任に変更されたものの、新築住宅においては品確法の特則が引き続き適用されています。
つまり、新築で引き渡された住宅については、すべてのケースで最低10年間の保証が行われるということです。
10年保証の内容
品確法で定められた10年間の保証とは、具体的に次の2つに関して行われます。
- 主要構造部(基礎・柱・床板・壁・梁など)の欠陥
- 雨漏り(屋根・外壁・開口部など)の不具合
柱の傾きや雨漏りなどの不具合が見つかった場合、「引き渡しの日から10年以内」であれば、売主あるいは施工会社が「補修」や「損害賠償」などを行ってくれるということです。
施工会社が倒産しても保証は行われる
2009(平成21)年10月に施行された「住宅瑕疵担保履行法」では、住宅会社に対して、住宅瑕疵担保責任保険への加入あるいは供託金の納付を義務付けています。これにより、万が一施工会社が保証期間内に倒産してしまったとしても、供託している保証機関や保険会社から必要な資金が提供される仕組みとなっています。
保証機関や保険会社から依頼を受けたほかの工務店が、補修や改修作業を行うため、買主が費用負担をすることはありません。このように、品確法および住宅瑕疵担保履行法では、住宅の買主を手厚く保護する制度が設けられているといえるでしょう。
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保証期間はハウスメーカーごとに異なる

多くのハウスメーカーは、前述した品確法による10年保証に加えて、独自の保証制度を用意しています。保証内容のパターンは、10年保証の期間をさらに引き延ばす「延長保証・長期保証」と、保証の対象物を広げる「保証範囲の拡大」という2つのタイプに分けることができます。
ここでは、それぞれの保証タイプについて見ていきましょう。
延長保証・長期保証
ハウスメーカーによっては、法律で定められた10年保証に上乗せする形で、30年間や60年間の長期的な保証を行っているところもあります。保証期間が長いほど、長期的なサポートを受けられるため、安心して購入できるのがメリットです。
ただし、保証の細かな内容や延長するための条件などは、ハウスメーカーによって異なるので注意が必要です。たとえば、有償または無償で点検を行い、メーカーが指定する必要なメンテナンスを実施すれば、保証期間が延長されるというケースも多いです。
保証範囲の拡大
基本となる10年保証の範囲は、主要構造部と雨漏りに限定されていますが、ハウスメーカー独自の仕組みにより屋根や外壁まで対象を広げているケースもあります。さらに、アフターサービスに力を入れている会社では、設備や内装、建具まで保証しているところもあります。
独自保証やアフターサービスがあることのメリット

独自保証やアフターサービスが手厚いハウスメーカーに依頼するメリットは、大きく分けて2つあります。
安心して長く住み続けられる
ハウスメーカーの独自保証やアフターサービスは、法律で定められた基本的な保証に厚みを持たせる仕組みとなっています。なかには永年保証や最長60年にわたる長期保証を行うところもあり、長きにわたって安心して住み続けられるのが大きなメリットといえるでしょう。
また、アフターサービスに力を入れるハウスメーカーでは、相談や対応を受け付ける窓口を設けているケースも多く、入居後も気軽に相談できるのが特徴です。気になる点があれば、いつでも相談を受け付けてもらえるので、その点も安心感につながっています。
定期メンテナンスにより住宅の寿命が延びる
先にも述べたように、独自保証を利用するためには、メーカーが指定する点検やメンテナンスを実施することが条件とされているケースも多いです。どれだけ丁寧に施工された住宅でも、歳月が経過すれば劣化や不具合は生じてしまうため、長く住み続けるには定期的なメンテナンスが欠かせません。
メーカーによってメンテナンスのタイミングが決められていれば、必要な点検・補修を確実に実行できるので、住宅の寿命を延ばせる効果も期待できます。
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保証期間を比較するときのポイント

ハウスメーカーごとに保証の仕組みや内容は異なるので、それぞれの特徴を踏まえて自分に合った依頼先を見極めることが大切です。ここでは、保証期間を比較する際に意識しておきたいポイントをご紹介します。
初期保証期間と最大保証期間
ハウスメーカーによっては、保証期間に「初期保証」と「最大保証」の2つの段階を設けていることもあります。初期保証とはベースとなる保証期間であり、10年から30年の範囲で設定されていることがほとんどです。
まずは、それぞれの保証期間がどのくらいあるのかを比べてみるとよいでしょう。
保証を延長する場合の条件
多くのハウスメーカーでは、初期保証期間以降の保証については、一定の条件が設けられています。「無料の点検を受けること」「有償のメンテナンス工事をすること」など、条件はそれぞれに異なるので、忘れずにチェックしておくことが大切です。
定期点検を行うときの費用
定期点検や定期メンテナンスにかかる費用も、重要な比較ポイントとなります。定期メンテナンスについては単純な金額だけでなく、どこまでの範囲をどの程度の費用で行ってくれるのか、全体的なコストパフォーマンスで比較することが大切です。
保証対象となる項目
保証の対象となる範囲もハウスメーカーごとに異なります。なかには、屋根や外装だけでなく、クロスのはがれやクローゼットの扉など、内装・建具についても保証を行っているケースもあります。
また、住宅設備について独自の保証を行っているハウスメーカーもあります。システムキッチンやシステムバス、トイレ、給湯器、食洗器、化粧台といった水回り、空調・換気システムなどまで幅広くカバーしているところもあるため、保証対象にもきちんと目を向けることが重要です。
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ハウスメーカー選びは「住まいの窓口」に相談してみよう
ハウスメーカー選びを行ううえでは、保証やアフターサービスだけでなく、その会社の実績や技術、デザイン性などにも目を向ける必要があります。また、同じようなサービスを扱う会社でも、打ち合わせの進め方などは異なるため、相性の合う依頼先を見つけるには丁寧な比較検討プロセスが欠かせません。
LIFULL HOME’Sの「住まいの窓口」では、注文住宅に関する幅広い悩みについて、専任のハウジングアドバイザーに無料で相談することができます。資金計画からハウスメーカー・工務店選びまで、第三者的な立場から客観的にアドバイスしてもらえるのが魅力です。
希望があれば、依頼者の要望や人柄に合ったハウスメーカー・工務店につなげてもらうこともできます。ハウスメーカー選びにお悩みの方は、住まいの窓口の利用を検討してみてください。
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記事のおさらい
最後に、今回の内容をQ&Aで確認しておきましょう。
Q:新築住宅の保証の仕組みは?
A:新築住宅の保証には、「品確法で定められた法的な10年保証」と「ハウスメーカー独自の保証」の2種類があります。ハウスメーカーを比較する際には、独自の保証としてどのようなものが取り扱われているのかを丁寧に見比べることが大切です。
Q:ハウスメーカーの保証にはどんなものがある?
A:法的な保証期間を超えて保証を継続する「延長保証」や「長期保証」のほかに、保証の対象範囲を広げたものもあります。なかには永年保証や60年長期保証を行うハウスメーカーもあり、手厚いアフターサービスを利用できるのが魅力となっています。
Q:ハウスメーカーの保証を比べる際の判断基準は?
A:まずは保証期間(初期保証・長期保証)をチェックし、長期保証を受けるためにはどのような条件をクリアする必要があるのかを比較してみましょう。また、保証の対象範囲や定期メンテナンスにかかる費用も重要な判断基準となります。
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