近年は住宅の性能も上がってきているものの、劣化状況などによっては建替えを検討するケースもあります。「そもそも、築年数がどれくらいになったら建替えをするべきなの?」「建替えの目安って?」など、建替えについて疑問を感じる人もいるのではないでしょうか。
今回は、建替えの築年数の目安や建替えをしない場合のリスク、建替えにかかる費用相場などについて紹介します。
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一戸建ての建替えはどのくらいの築年数で行うのがベスト?

住宅は年々劣化が進むため、長く住むにあたって建替えを検討するケースもあります。しかし、近年は高性能の住宅も増えてきており、中には長期間住むことを想定してつくられた「100年住宅」なども登場しています。
そのため、築年数から建替えの時期を決めるのは難しいかもしれません。しかし、統計データや耐震基準、耐用年数などを参考にするという方法があります。それぞれ詳しく見ていきましょう。
統計データでは、築30年が目安
国土交通省の「令和5年度住宅市場動向調査」によると、住み替えや建替え前の平均居住年数は、31.5年(全国平均)でした。令和元年以降は30年台で推移していることから、住み始めてから30年を超えた時点で建替えを検討するケースが多いことが分かります。
また、建替え前の住宅の取得時期は、「1985年~1994年」が最も多い割合を占めており、築年数29年~38年で建て替えた人が最も多い結果となりました。
この統計データから見ると、築年数30年前後が建替えの目安のひとつと言えるかもしれません。
新耐震基準を満たしているかという観点では築43年が目安
次に、耐震基準の観点から建替えの築年数を考えてみましょう。耐震基準とは、地震に耐える構造の基準のことで、地震の発生頻度が多い日本では、建築基準法によって何度か耐震基準が改正されています。
特に注意したいのが、1981年5月31日まで適用されていた「旧耐震基準」で建てられた住宅です。旧耐震基準では、震度5程度の規模の地震で大きな損傷を受けないことが基準となっていますが、近年は震度5以上の地震が複数発生しており、住宅の耐震性能にも影響が出ている可能性があります。
したがって、2024年時点で築年数が43年以上の住宅の場合は、耐震性能という点で建替えを検討するタイミングといえます。
法定耐用年数=建替え時期とは限らない
住宅の耐久性を判断する指標が、法定耐用年数です。建物は時間の経過とともに劣化し、その分資産価値が減少します。そこで、建物の構造別に資産価値を減らす期間を定めたのが、法定耐用年数です。
法定耐用年数は、あくまでも税金を計算する際に用いられるもので、住宅の寿命を示す年数ではありません。しかし、資産価値を考慮して建替えをしたい場合は参考になるでしょう。
法定耐用年数
木造…22年
鉄筋鉄骨コンクリート造…47年
レンガ造・ブロック造…38年
建替えをせずに住み続けるリスクとは

一般的に、住宅は築年数が20年を超えると、補修工事や設備の交換などが発生します。建替えをせずに住み続けることは可能ですが、住宅の経年劣化による雨漏りや倒壊の危険性は高まってきます。特に、近年は地震やゲリラ豪雨などの災害が発生する回数が増えてきており、そのたびに住宅の劣化も早くなっている可能性があるでしょう。
将来的に修繕費やリフォーム代などのコストがかかることをふまえると、建替えたほうが結果的にコストを安く抑えられるケースもあるかもしれません。長く住み続けるのであれば、耐震工事やリフォームだけでなく、建替えも含めて検討するのがおすすめです。それぞれのトータルコストをよくシミュレーションし、判断するのがいいでしょう。
建替えにかかる費用の目安

建替えをする場合、土地代はかかりませんが、更地にするための解体費用と新築同様の建築費用、さらにその他諸費用として登記費用や引越し、仮住まい費用などがかかることも忘れてはいけません。解体費用と建築費用は、相場や統計から試算すると、約4,000万円程度となります。
- 解体費用…160万~200万円程度(※延床面積40坪の場合)
- 建築費用…3,863万円(※注文住宅の所要資金の全国平均)
次に、登記費用ですが、建替えの場合は「滅失登記」「建物表題登記」「所有権保存登記」「抵当権設定登記」の主に4つの登記が必要になり、費用は司法書士などに依頼した場合は数十万円程度かかります。
仮住まい費用は、実家などに住む場合はほとんど費用がかかりませんが、マンスリーマンションや賃貸物件に住む場合は、一定のコストがかかります。期間にもよりますが、マンスリーマンションで半年間住んだ場合、少なくても130万~150万円程度かかるでしょう。ただし、エリアや家賃、間取りによって料金が異なります。
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建替えとリフォーム、どちらを選ぶ?

住宅の築年数は、建替えを考える際の目安の一つです。しかし、築年数だけで建替えをするべきか判断するのは難しいかもしれません。
建替えは、住宅を取り壊して新しく建て替えますが、リフォームであれば、基礎や構造部分を残したまま改築するため、建替えの目的や予算によってはリフォームでも希望をかなえられるケースもあります。
ここでは、建替えとリフォームで迷った場合のポイントを3つ紹介します。
費用で判断
建替えは、新築と同様の費用がかかります。一方、リフォームは工事内容にもよりますが、建替えるよりも安く抑えられるケースが多いです。今住んでいる家の何が問題で、どんな点を改善したいのか整理し、リフォームした場合と建替えた場合の費用を比較してみるといいでしょう。
仮に、リフォーム費用が建替え費用の7割を超える場合には、コストパフォーマンスや安全性を考慮し、建替えを提案する建築会社が多いです。
建替えの目的で判断
建替えをする目的としては、さまざまなケースが考えられます。親から子への相続、ライフスタイルの変化、親世帯との同居などを理由に、建替えを検討する人もいることでしょう。その場合、間取りの変更や設備機器の追加・交換のみのリフォームであれば、目的をかなえられる可能性があります。
住宅の劣化が進んでいる場合や、断熱といった性能を上げたい場合は、耐震補強工事など、建替えでなくてもいいケースもあります。まずは、建替えをする目的を明確にし、10年・20年・30年先のことも考えたうえで建替えとリフォームのどちらがいいのか考えてみましょう。
住宅診断・耐震診断で判断
建替えの目的が住宅の安全性であれば、一度住宅診断や耐震診断を受けてみるのもおすすめです。築年数がある程度経過すると、住宅の見えない部分の劣化が進んでいることが予想されます。しかし、近年は構造や耐震性能が優れた住宅も多くあるため、一定の年数が経った段階で第三者機関で住宅診断や耐震診断を受け、結果が問題なければ建替えではなくメンテナンス工事や一部補修工事のみで快適に住み続けられる可能性があります。
住宅診断は数万円程度、耐震診断は木造住宅の場合で10万~20万円程度で受けることができます。住宅の安全性が気になる人は、住宅の点検の意味も込めて診断を依頼してみるといいでしょう。
記事のおさらい
築年数が何年になったら建替えが必要?
住宅は経年劣化するため、築年数がある程度経つと建替えを検討するケースが多いです。「一戸建ての建替えはどのくらいの築年数で行うのがベスト?」をご覧ください。
建替えをしないで住み続けると、どんなリスクがある?
建替えをしなくても住み続けることは可能ですが、雨漏りや倒壊のリスクは年々高まっていきます。詳しくは「建替えをせずに住み続けるリスクとは」をご覧ください。
一戸建てを建替えするのにいくらかかる?
建替えをするには、解体費や新築費用、さらに登記費用や仮住まい費用などがかかります。詳しくは「建替えにかかる費用の目安」をご覧ください。
建替えとリフォームで迷ったときの選び方は?
建替えとリフォームで迷った場合は、費用面の比較や建替えの目的、住宅診断などで判断できます。詳しくは「建替えとリフォーム、どちらを選ぶ?」をご覧ください。
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