中庭の種類は主に３つある

中庭は、建物や壁で囲んだ屋外空間です。主に「コの字型」「ロの字型」「L字型」の3種類あります。

それぞれの特徴を知って、敷地の広さやライフスタイルに合った中庭を選びましょう。

コの字型

住宅をコの字に設計し、中心に中庭を設けるタイプです。

三方向を囲み、一方が開いているため、プライバシーを確保しながら開放感のある中庭をつくれます。比較的コンパクトな土地でも設置しやすいでしょう。

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ロの字型

四方を壁で囲んだタイプです。外からの視線を完全に遮断できるのが特徴で、プライバシー性の高い空間をつくれます。喧騒から離れて、静かに過ごせるのが魅力です。

ただし、雨水の逃げ道が限られてしまうため、排水を工夫する必要があります。また、ロの字型は建物全体で庭を囲む形となるので、それなりに広い敷地が必要になるでしょう。

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L字型

住宅をLの字に設計し、二方向を壁で囲んだタイプです。3つのタイプのなかでは、もっとも開放的で、限られた敷地でもつくりやすいのがL字型のメリットです。

ただし、コの字型やロの字型の中庭と比較をすると、外からの視線が気になりやすいため、プライバシーを確保する工夫が必要です。

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中庭を設ける5つのメリット

住宅に中庭を設けると、開放的で光や風を取り込める住まいになります。

主な5つのメリットを見ていきましょう。

開放的な住まいをつくれる

家にいながら屋外の雰囲気が感じられる、開放的な住環境が実現します。限られた敷地でも、実際の面積よりも広々とした空間を演出できます。

多目的に使える空間をつくれる

中庭は、家族みんなが楽しめる多目的スペースとして活用できます。

ウッドデッキやタイルテラスなどを設けて、リビングの延長として使えば、子どもやペットが遊んだり、家族でくつろいだりできます。

プライベートな空間をつくれる

周囲を壁で囲んだ中庭は、外部からの視線を遮りやすいので、プライバシー性が高い空間づくりができます。

四面を囲むロの字型の中庭であれば、完全プライベートな空間をつくれるので、屋外でゆったりと過ごせるでしょう。人目が気にならないので、洗濯物を干しやすくなるのもメリットです。

日当たりや風通しがよくなる

住宅が密集しているエリアに家を建てる場合、隣家が接近しているため、日当たりや風通しを十分に確保できないことがあります。

中庭をつくることで、窓から光を取り入れやすくなり、風通しもよくなるので、快適な住まいになるでしょう。

防犯性が高まる

道路に接している庭と比べると、中庭がある家は防犯性に優れています。

特に、四方向が壁で囲まれているロの字型の中庭は、中庭側に窓を設けることで道路や隣家に面した外側の窓を少なくできるため、外部から侵入されにくくなります。

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中庭を設ける4つのデメリット

中庭をつくると多くのメリットがありますが、気をつけておきたいデメリットもいくつかあります。それぞれ確認して、家づくりに生かしましょう。

居住スペースが狭くなる

限られた敷地のなかに中庭を設けることで、敷地の広さによっては居住スペースが狭くなり、暮らしにくいと感じてしまう恐れがあります。

家族が暮らすための広さや部屋数、収納を確保できるのかを十分に検討しましょう。

冷暖房の効率が悪くなる

中庭をつくることで、窓の面積が多くなると、外気の影響を受けやすくなります。冷暖房の効率が悪くなれば、電気代がかさんでしまうでしょう。

中庭を設けつつ、外気の影響を受けない家にするには、断熱性や気密性を高める必要があります。

高断熱・高気密の住宅は、建築費用がかさみますが、長い目で見たときのランニングコストは抑えられるので、予算と相談して検討してみましょう。

中庭のタイプによっては水はけが悪くなる

中でも四方を囲まれたロの字型の中庭は、前述のとおり雨水が外へ流れずにたまりやすくなります。水はけが悪いまま放置すると湿気がこもってしまうので、排水設備を整えましょう。

また、中庭に木を植えると落ち葉で排水溝が詰まりやすくなるので、定期的な掃除が必要になるケースもあります。

建築費用がかかる

中庭をつくると、建物の形状が複雑になります。また、壁の面積が増えるため、建築費用が上がってしまいます。

外壁の塗り替えなどのメンテナンス費用も割高になりやすいため、家を建てる際はあらかじめメンテナンスコストを見込んでおきましょう。

中庭のある家づくりのポイント

中庭で快適な暮らしを実現するために「メンテナンスの手間がかからないように配慮する」「生活動線を十分検討する」という2つの点を押さえておきましょう。

「せっかく中庭をつくるなら、花や木々を眺めながら暮らしたい」と、植物をたくさん植えてしまうと、手入れに追われてしまうことがあります。

ガーデニングを楽しめるように土のスペースをつくる、くつろぎやすいようにウッドデッキにするなど中庭の楽しみ方はさまざまですが、日常に負担がかからないように考えて計画することが大事です。

また、中庭を設けると、間取りによっては生活動線が長くなって移動の負担が大きくなるため注意が必要です。それぞれの部屋へのアクセスに問題がないか、暮らしをイメージして間取りを検討しましょう。

初めて家づくりに取り組んだり、中庭を設けた間取りのイメージが湧かなかったり、マイホームを計画するときは何かと疑問が出てくるものです。

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中庭のある家づくりの実績が豊富にあるハウスメーカーを紹介してもらうこともできるので、安心して家づくりを進められるでしょう。

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記事のおさらい

中庭にはどんなタイプがある？

大きく分けると「コの字型」「ロの字型」「L字型」の3種類あります。それぞれ特徴が異なるので、理想の家や暮らしのイメージと照らし合わせて、自分に合ったタイプを選びましょう。

中庭をつくるときに気をつけることは？

特に、四方を壁で囲う「ロの字型」の中庭は水はけが悪くなりやすいので、排水計画をきちんと考えておく必要があります。また、植物を植える場合には、あまり手がかからないように気をつけましょう。