3LDKの広さはどのくらいになる？

一口に3LDKといっても、リビングや居室、各スペースにどのくらいの広さを確保するかによって、住宅全体の面積には大きな違いが生まれます。そのため、一概にどのくらいの広さと明示することはできません。

ただ、LIFULL HOME’Sで新築の3LDK一戸建てを検索（2024年4月時点）すると、建物の延床面積が70～120平米の物件が多く見られ、そのうちもっとも多いのが90～100平米となっています。

90～100平米を坪数に換算すると「27～30坪程度」です。これは、国土交通省により定められた誘導居住面積水準（ゆとりのある住宅の広さ）に当てはめて考えると、「家族4人が快適に暮らせる広さ」に該当します。

3LDKの一戸建てはいくらで建てられる？ 建築費の仕組み

建築費の目安を知るためには、注文住宅の費用がどのような仕組みで構成されているかを正しく理解する必要があります。

少し複雑ではありますが、まずは建築費の仕組みを踏まえて、3LDKの一戸建てにかかる費用の目安を見ていきましょう。

建築費は3つのコストから構成される

一戸建ての建築費は、主に「本体工事費」「付帯工事費」「諸経費」の3つから構成されています。

本体工事費とは、文字どおり住宅本体にかかる費用のことで、基礎や柱・壁・屋根などの構造体、内外装や水回り設備にかかる工事コストの総称です。

建築費全体の75％程度を占め、一般的に「坪単価」や「本体価格」といったときには、この本体工事費を指しています。

付帯工事費は、住宅本体の建築とは別にかかる費用のことです。地盤調査や敷地整備、水道・電気・ガスなどの配管工事や外構設置などが該当し、建築費全体の20％程度に相当します。

残りの5％は諸経費と呼ばれるコストであり、建築会社の労務管理費や保険料、租税公課などにあたる費用です。

坪単価で計算するときの注意点

建築費を計算する際には「坪単価」がひとつの目安になりますが、注意が必要です。

なぜなら前述のとおり、坪単価には「本体工事費しか含まれていない」ケースが多く、残りの25％程度の費用は別で計算しなければならないためです。

また、メーカーによって坪単価計算に用いる面積にも違いがあります。ベランダやロフト、地下室などを除いた「延床面積」で計算するか、これらのスペースも含んだ「施工床面積」で計算するかによって結果が異なります。

そのため、坪単価で算出された金額は、あくまでも目安にすぎないという点は理解しておきましょう。

3LDKを建てるのに必要な費用をシミュレーション

国土交通省の2023年「建築着工統計調査」によれば、一戸建てにおける平均的な坪単価は次のように計算できます。

「1坪＝3.3平米」で計算

3LDKの住宅面積を30坪（100平米）と仮定し、平均的な坪単価79.2万円で建てた場合、目安金額は2,376万円となりました。

ここに付帯工事費や諸経費も含めて計算すると、「3,168万円」が建築費の目安となります。

試算例

ただ、鉄筋コンクリート造を採用したり、より坪単価の高い、あるいは安いハウスメーカーで建てたりする場合は、上記金額と違いが生まれます。計算結果はあくまで一例としてとらえてください。

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3LDKの間取りを考えるときのポイント

3LDKの一戸建ては、特に部屋数が多い間取りというわけではありません。ただ、土地にある程度のゆとりがあれば、広さや配置を比較的自由に組み合わせることが可能です。

ここでは、間取りを考えるときに意識したいポイントを見ていきましょう。

玄関の方角を決める

玄関は住宅の間取りのなかで、もっともスムーズに決めやすい場所のひとつです。玄関は通常、道路に近いエリアに配置するので、土地の形状や前面道路との関係性から自然と候補が絞り込まれていきます。

もし土地に十分な広さがあり、間取りの自由度が高い場合、玄関の位置は日当たりのいい南は避け、東か西の方角も選択肢に入れましょう。

そうすることで、南側は日中に過ごすことの多いリビングや居室にあてることができます。

水回りとリビングの配置を決める

一般的な2階建ての場合、特にこだわりがなければ、水回りとリビングは1階に配置し、それぞれの個室を2階に配置するケースが多いです。

高齢になったときのことを考え、水回りは1階に集約しておく方が安全かつ使い勝手がよくなります。

階段の配置を決める

それぞれの個室を2階にまとめる配置は生活動線が効率的になる半面、家族間のコミュニケーションの機会が少なくなりやすいというデメリットもあります。

そこで、取り入れたいのが「リビング階段」です。2階に上がる際には必ずリビングを通ることになるため、コミュニケーションが生まれやすくなります。

LDKに間仕切りを設置する

面積にゆとりがあるなら、3LDKは部屋数が多くない分、LDKを広く確保することが大切です。

家族の人数によってプライベートスペースが足りないという場合でも、広いLDKがあれば、簡易的な間仕切りによって独立したスペースをつくることができます。

LDKの一角は、程よく家族との接点を保てるため、大人のテレワークスペースや子どものスタディスペースに向いています。もちろん、間仕切りを開け放せば、リビングを広いまま使うこともできます。

3LDKのおすすめ間取り事例

3LDKの一戸建てには数多くの施工事例があるので、実際の間取りを参考にしてみるのもひとつの方法です。ここでは、タイプの異なるいくつかの間取り事例を特徴とともに紹介します。

1階にLDK、2階に居室3つの間取りパターン

2階建ての3LDKを建てる場合、1階部分をLDKと水回りのみに限定することで、広いLDKを確保することができます。

2階の各居室には収納スペースがついており、もっとも広い部屋にはウォークインクローゼットと小屋裏収納も設けられているので、収納に困ることはないでしょう。

1階を1LDK、2階に居室2つの間取りパターン

1階にLDKと居室を1つ、2階に居室2つという組み合わせも考えられます。こちらのメリットは、1階のみで生活を完結させることが可能な点です。

夫婦が老後を迎えて階段の上り下りが負担に感じられるようになっても、LDKに隣接した居室を寝室として使えば、1階だけで日常生活を送ることができます。

また、この事例ではLDKに隣接した部屋が和室になっているのも大きな特徴といえます。

和室はフローリングよりクッション性があるため、子どもが小さなうちは安心して遊ばせられるプレイスペースになります。LDKからも視認しやすいので、家事をしながら子どもを見守れるのも利点です。

家づくりのプランに迷ったら「住まいの窓口」に相談してみよう

注文住宅を建てるときには、間取りやデザイン、性能、予算といった数多くの事柄に目を向ける必要があります。プランに悩んでしまうときには、客観的な視点からアドバイスをもらうのも有効な手段です。

LIFULL HOME’Sの「住まいの窓口」では、豊富な経験を持ったハウジングアドバイザーが、家づくりの幅広い悩みや不安について無料で相談に応じてくれます。

間取りや家づくりの進め方はもちろん、施工会社選びや予算の分配方法についての相談も可能です。満足のいく家づくりを実現するためにも、ぜひ活用してみてください。

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まとめ

• LIFULL HOME’Sで新築の3LDK一戸建てを検索すると90～100平米程度の物件が多く、4人程度がゆったり暮らせる広さに該当する
• コストを計算する際には建築費の仕組みと坪単価に関する注意点を把握しておくことが大切
• 平均坪単価で一般的な広さの3LDKを建てると、建築費は3,200万円程度になる
• 3LDKの2階建ては各居室をどのフロアに配置するかで使い勝手が大きく変わる

• 家づくりのプランに悩んだらLIFULL HOME’Sの「住まいの窓口」に相談してみよう