ローコスト住宅は、低コストで注文住宅を建てられるのが魅力です。一方で、価格の安さから「寿命が短いのでは」と耐久性を心配する方もいるでしょう。
今回はローコスト住宅の価格が安い仕組みや、家の耐久性、長持ちさせるためのコツについて解説します。
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ローコスト住宅は10年後もきちんと住める

ローコスト住宅だからといって、一般的な住宅と比べて家の寿命が短いわけではありません。環境や使用している建材などにもよりますが、適切な施工が行われており、普通に生活していれば、10年後も問題なく住み続けられます。
住宅の法定耐用年数は木造住宅で22年とされていますが、あくまでも税制上の基準であり、実際の建物の寿命を示すものではありません。定期的にメンテナンスを行えば、長期間にわたって住み続けることも可能です。
ただし、外壁や屋根、水回り設備などは10~20年の間で修繕や交換の必要性が出てきます。ローコスト住宅に限った話ではありませんが、入居後は将来のメンテナンスに備えて費用の積み立てを行っておくと安心です。
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ローコスト住宅の耐久性の捉え方

ローコスト住宅の寿命や耐久性について、さらに詳しく掘り下げて見ていきましょう。
ローコスト=寿命が短いというわけではない
建物の寿命は、構造や材料の品質、設計、施工、周辺環境など、さまざまな要因に左右されます。たとえば、空気の入れ替えが不十分で湿気がたまり、メンテナンスもしていない家の寿命は短くなります。また、「地盤が軟弱」「潮風の影響を受ける」など、土地の条件によっても寿命は違ってきます。必ずしも「ローコスト=寿命が短い」というわけではないのです。
ローコスト住宅の寿命が短いと誤解されやすい理由
ローコスト住宅が耐久性についてマイナスイメージを持たれてしまうのは、かつてローコスト住宅メーカーが起こした欠陥住宅問題が関係している可能性があります。過剰な人員削減による管理不足が続き、多数の欠陥住宅が出回ったことがニュースなどで報道され、ローコスト住宅全体に対する印象を低下させたのです。
しかし、あくまでも特定のメーカーによる不祥事であり、ローコストであることが寿命の低下を招いたというわけではありません。
ローコスト住宅の仕組みとデメリットを正しく理解しよう
ローコスト住宅が低コスト化を実現できているのは、次のように効率化を図る仕組みがあるからです。
- シンプルな間取り・形状
- 大量生産による仕入コストの削減
- 工程の合理化による施工コストの削減
- 広告・宣伝費の削減
- 仕様やプランの均一化
- 打ち合わせの効率化
安定した品質を保ちつつ、徹底的に効率化を図り費用を削減するのがローコスト住宅の特徴です。そのため、耐久性や耐震性といった重要な部分は質を落とさずに、コストのみを下げることが可能となっているのです。
一方、「設備やデザインの選択肢が少ない」「プランの自由が利かない」といったデメリットがあるため、家づくりにこだわりがある方にはあまり向いていません。また、基本的には標準的な素材や設備を使用するので、ハイグレードのものと比べると質や機能性は劣りやすくなります。
ローコスト住宅の寿命を分けるポイント
同じローコスト住宅でも、どの部分を優先して費用をかけるかによって、建物の寿命には差が生まれます。たとえば、気密性や断熱性を重視すれば、ローコストでも「長期優良住宅」の基準を満たすような家づくりを実現することは可能です。
反対に、デザインや広さ、間取りの自由度などを優先して、耐久性に関わる部分を軽視すれば、当然ながら寿命は短くなってしまいます。また、施工する職人の技量によっても差が出てくるため、ローコスト住宅に強く、信頼できるハウスメーカーを選ぶことも重要です。
住まいのメンテナンス・スケジュール

ローコスト住宅に限らず、どのような住宅でも、家を長持ちさせるには適切なメンテナンスが必要です。ここでは、経過年数ごとに必要となるメンテナンスの目安をご紹介します。
10年後
購入から10年が経過する頃から、次のような処置が必要となります。
施工箇所 | 必要な処置 | |
|---|---|---|
屋根 | 屋根材 | 表面の塗装 |
雨どい | ||
外壁 | 外装材 | 表面の塗装 |
目地 | 打ち替え | |
外部 | バルコニー | 部品交換、防水シートの貼り替え |
玄関ドア | 作動点検(必要に応じて交換) | |
アルミサッシ | ||
シャッター | ||
室内 | 室内ドア | 作動点検 |
内装 | 貼り替え | |
フローリング | 部分補修 | |
畳 | 表替え | |
設備 | 給水・給湯管 | 点検・補修・高圧洗浄 |
排水管 | ||
キッチン・トイレ・バス | 作動点検 | |
シロアリ対策 | 処置 | |
15年後
購入から15年が経過する頃には、次のような処理が必要となります。
施工箇所 | 必要な処置 | |
|---|---|---|
屋根 | 屋根材 | 点検、雨漏り補修 |
雨どい | ||
外壁 | 外装材 | 点検、雨漏り補修 |
目地 | ||
外部 | バルコニー | 作動点検、雨漏り補修 |
玄関ドア | ||
アルミサッシ | ||
シャッター | ||
室内 | 室内ドア | 作動点検 |
内装 | 部分補修 | |
フローリング | 部分補修 | |
畳 | 畳表の裏返し | |
設備 | 給水・給湯管 | 点検・補修・高圧洗浄 |
排水管 | ||
キッチン・トイレ・バス | 必要に応じて交換 | |
シロアリ対策 | 処置 | |
20年後
購入から20年が経過する頃になると、もう一度10年目で行うような大掛かりな点検・補修・交換が必要となります。
施工箇所 | 必要な処置 | |
|---|---|---|
屋根 | 屋根材 | 表面の塗装 |
雨どい | ||
外壁 | 外装材 | 表面の塗装 |
目地 | 打ち替え | |
外部 | バルコニー | 部品交換、防水シートの貼り替え |
玄関ドア | 作動点検(必要に応じて交換) | |
アルミサッシ | ||
シャッター | ||
室内 | 室内ドア | 作動点検 |
内装 | 貼り替え | |
フローリング | 部分補修 | |
畳 | 表替え | |
設備 | 給水・給湯管 | 点検・補修・高圧洗浄 |
排水管 | ||
キッチン・トイレ・バス | 作動点検 | |
シロアリ対策 | 処置 | |
25年後
25年が経過すると、建物としての法定耐用年数(木造住宅の場合)は超えますが、メンテナンスを施せば十分に住み続けることができます。
施工箇所 | 必要な処置 | |
|---|---|---|
屋根 | 屋根材 | 点検、雨漏り補修 |
雨どい | 部品交換 | |
外壁 | 外装材 | 点検、雨漏り補修 |
目地 | ||
外部 | バルコニー | 作動点検、雨漏り補修 |
玄関ドア | ||
アルミサッシ | ||
シャッター | ||
室内 | 室内ドア | 作動点検 |
内装 | 部分補修 | |
フローリング | 部分補修 | |
畳 | 畳表の裏返し | |
設備 | 給水・給湯管 | 点検・補修・高圧洗浄 |
排水管 | ||
キッチン・トイレ・バス | 必要に応じて交換 | |
シロアリ対策 | 処置 | |
30年後
購入から30年後は、設備や建具の寿命がおおむね1サイクル回ると考えていいでしょう。多くの箇所を入れ替える必要が出てくるので、このタイミングまでにきちんと修繕費用を積み立てておくことが大切です。
施工箇所 | 必要な処置 | |
|---|---|---|
屋根 | 屋根材 | 葺き替え |
雨どい | 点検、雨漏り補修 | |
外壁 | 外装材 | 張り替え、増し張り |
目地 | 打ち替え | |
外部 | バルコニー | 本体交換 |
玄関ドア | 作動点検(必要に応じて交換) | |
アルミサッシ | ||
シャッター | ||
室内 | 室内ドア | 本体交換 |
内装 | 貼り替え | |
フローリング | 張り替え | |
畳 | 畳の交換 | |
設備 | 給水・給湯管 | 点検・補修・高圧洗浄 |
排水管 | ||
キッチン・トイレ・バス | 作動点検 | |
シロアリ対策 | 処置 | |
家を長持ちさせるためのコツ

住宅の寿命は複数の要因に影響されて決まります。ここでは、改めて家を長持ちさせるポイントを整理しておきましょう。
土地選びにこだわる
立地環境は住宅の寿命に大きな影響を与えます。たとえば、日当たりに恵まれず、じめじめとした土地であれば、湿気の影響で建材の劣化が早まってしまいます。
また、斜面や段差がある土地では、造成にコストがかかってしまうので、ローコストでの施工が難しくなりやすいです。
シンプルな設計にする
建物の形を凹凸の少ないシンプルな形にすると、雨漏りのリスクを減らせてコスト削減にもつながります。特に1階と2階の面積や形状をそろえる「総二階」は、耐震性にも優れているのでおすすめです。
保証やアフターサービスの手厚い住宅メーカーを選ぶ
保証やアフターサービスの充実度も、住宅を長持ちさせる重要なポイントとなります。内容はハウスメーカーによって異なりますが、ローコスト住宅を取扱うメーカーでありながら、高品質なアフターサービスを提供しているところも少なくありません。
施工会社を選ぶ際には、費用やデザインだけでなく、建てた後のフォロー体制についてもチェックしておきましょう。
メンテナンスを含めてきちんと相談に乗ってくれる会社を選ぼう

長く安心して住める家づくりを実現するには、何よりも信頼できるハウスメーカー選びが重要となります。LIFULL HOME’Sでは、以下のページからローコスト住宅を扱う住宅メーカーの情報をまとめて調べることができます。
ローコスト住宅の住宅カタログを探す ローコスト住宅が得意な会社を探す
各メーカーの特徴や保証内容、アフターサービスの種類などをチェックできるので、気になる会社をピックアップしてカタログを取り寄せてみるのがおすすめです。複数の会社を比較しながら、相性の合う依頼先を絞り込んでいくといいでしょう。
記事のおさらい
最後に、今回の内容をQ&Aで確認しておきましょう。
Q:ローコスト住宅の寿命が短いって本当?
A:住宅の寿命はさまざまな要因に左右されますが、ローコストであることが直接的に影響するわけではありません。ローコスト住宅でも耐久性に重点を置き、しっかり予算をかけることで、長期優良住宅の基準を満たすレベルの施工を行うことも可能です。
Q:住宅を長持ちさせるには何が重要?
A:適切なメンテナンスが大切です。新築を検討する際は「アフターサービスや保証が手厚い住宅メーカーを選ぶ」「土地の環境をチェックする」「耐久性に優れたシンプルな形状にする」といったポイントを押さえることも重要です。
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更新日: / 公開日:2024.01.31










