ローコスト住宅は建築費が安い分、「冬は部屋が寒いのではないか」と不安に感じている人もいるかもしれません。ローコスト住宅だからといって、一概に部屋が寒くなるわけではなく、重要なのは住宅そのものの「気密性」や「断熱性」です。

この記事では、ローコスト住宅における暖房の捉え方、寒さに強い家づくりを行うコツを解説します。

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ローコスト住宅は、使用する建材や設備を限定し、一括大量発注することによって仕入れ価格を抑えたり、人件費や広告宣伝費を抑えたりして低価格を実現しています。

 

人によっては、ローコスト住宅は「断熱材などの性能が低く、寒いのではないか?」と感じることがあるかもしれませんが、「ローコスト住宅=寒い」というわけではありません

 

部屋の寒さにはさまざまな要因があり、特に影響するのは以下の3つです。

  • 断熱材の種類や厚み
  • 開口部の断熱性能と大きさ
  • 熱が逃げやすい間取り

壁や床、天井の断熱材の種類や厚みのほかに、窓やドアなどの開口部の断熱性能も重要です。経済産業省資源エネルギー庁によると、冬の暖房時、室内の暖かい空気の58%が開口部から逃げているとされています。

 

間取りによっても寒さの感じ方は変わります。吹き抜けのある住宅では、暖かい空気が上層に逃げてしまうため、結果として寒く感じます。また、窓を大きくすると熱が逃げていきやすいため、断熱という点では注意が必要です。

 

住宅の暑さや寒さは、数値や等級で表すことができます。ローコスト住宅を建てるときは、施工会社が公表している数値や等級に注目するといいでしょう。

 

ここでは、断熱性や気密性を測る数値である「Q値、Ua値、C値」と、住宅性能評価表示制度における「断熱等性能等級(断熱等級)」について解説します。

  • Q値は「熱損失係数」のことで、断熱性能を表す数値
  • Ua値は「外皮平均熱貫流率」のことで、断熱性能を表す数値
  • C値は「相当すき間面積」のことで、気密性能を表す数値

Q値とは簡単にいうと、建物のなかの熱が屋外にどれくらい逃げていくのかを数値化したものです。換気を含めた熱損失量(建物から逃げる熱の量)を、延床面積で割った値で算出し、値が低いほど断熱性能が高いということになります。

 

ただし、熱損失量を延床面積で割るため、たとえば天井が高い建物はそれだけで数値が高くなってしまい、正確な断熱性能を求めづらいのが欠点です。

 

Ua値も、建物のなかの熱が屋外に逃げていく値を指し、数値が低いほど断熱性能は高くなります。ただ、Q値とは計算方法が異なり、換気による熱損失を除いた熱損失量を、外皮面積(床や壁、天井、開口部の面積の合計)で割って算出します。

 

熱損失量を外皮面積で割るため、天井の高さや形状などに左右されず測定することが可能です。そのため、現在の住宅の省エネ基準ではUa値が採用されています。ただ、換気による熱損失量を含まないため、換気システムの違いによって住み心地は変わってきます。

 

そして、C値は建物におけるすき間面積を数値化したもので、これによって住宅の気密性を測定できます。いくら断熱性の高い建材を使っても、すき間が多ければ熱は逃げてしまうもの。値が低いほどすき間が少ない建物となり、気密性に優れた住宅となります。

 

断熱等性能等級は、住宅性能評価表示制度で定められている等級のことです。

 

2022年に3つの等級が加わり、2023年12月時点、等級は1~7の7段階に設定されています。数字が大きくなるほど断熱性能は高くなり、省エネ性能も優れている住宅と判断できます。

 

国の方針により2025年4月以降、すべての新築住宅は省エネ基準が義務付けられます。断熱等級3以下の住宅は新築できなくなるため、ローコスト住宅においても断熱等級4以上、あるいは5以上が標準仕様になると予測されます。

 

依頼する施工会社の住宅の断熱等性能等級を確認し、希望する断熱性能・省エネ性能が担保されているかを見極めることが大切です。

 

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寒さ対策のために、床暖房の設置を検討することもあるでしょう。ここでは、床暖房を設置したときの費用の目安、ランニングコストやメンテナンス費用について解説します。

 

床暖房を設置するときにかかる初期費用は、1畳当たり5万~10万円程度が目安です。10畳のリビングに床暖房を設置するのであれば、50万~100万円程度の予算を見込んでおくといいでしょう。

 

設置費用に幅があるのは、床暖房の種類によって費用が異なるためです。床暖房は大きく分けて、「温水循環式(熱源はガスまたは電気)」と「電気ヒーター式(熱源は電気のみ)」の2種類があります。

 

一部屋など面積を限定する場合は電気ヒーター式の方が安く面積が広い場合は温水循環式の方が安くなる傾向が見られます。

 

ローコスト住宅に設置する場合は、床暖房を設置したい面積を十分に検討することがポイントになるでしょう。ローコスト住宅を展開する施工会社のなかには、独自の仕組みの床暖房を標準装備とする会社もあります。

 

床暖房を使用すれば、当然ながら電気代あるいはガス代がランニングコストとしてかかります。また、安全に長く使うためにはメンテナンスも必要です。それぞれの費用の目安を見ていきましょう。

 

まずはランニングコストです。商品や地域などによって異なりますが、電気ヒーター式を設置した場合、1ヶ月の電気代は3,500円~8,000円程度(10畳の部屋で1日8時間使った場合)が目安です。なお、ランニングコストは温水式循環式のほうが割安の傾向にあります。

 

次にメンテナンス費用を見ていきます。床暖房の耐用年数は30~50年程度といわれていますが、多くのメーカーでは不凍液の交換を10年に一度行うよう推奨しています。

 

不凍液とは、床を温める温水が凍らないようにするためのもので、温水循環式で使用されます。交換費用は5万円程度が相場です。

 

ほかにも10~15年に一度の割合で熱源の交換も必要です。熱源は温水循環式・電気ヒーター式のどちらにも使用されるものであり、交換費用は20万~40万円程度が目安となります。

 

設置費用、ランニングコスト、メンテナンス費用のバランスを見て、無理なく使用できる床暖房を選んでいきましょう。

 

寒さに強い家づくりを行うには、住宅全体の性能を高めることがポイントです。

 

住み続ける期間のトータルコストで考えたときに、新築時に建材や住宅設備の質をむやみに下げてコストダウンを図るよりも、中長期的な視点でコストパフォーマンスのいい住宅に仕上げることが大切です。

 

寒さに強い家にするためのポイントとして、以下のような点が挙げられます。

ポイント

  • 断熱材は高性能なものを選ぶ
  • 窓などの開口部について断熱性の高いもの(複層ガラス・トリプルガラス)を選ぶ
  • 断熱性の高いサッシ(オール樹脂)、床材に無垢を使う
  • 窓の大きさや位置もチェック

予算に限りがあるローコスト住宅でも、施工会社選びによって寒さに強い家を建てることは可能です。ローコスト住宅を展開する会社のなかには、断熱等性能等級の高い家づくりを行っているところもあります。

 

長く快適に住み続けられる家とは何かをじっくり検討し、後悔のない家づくりを進めていきましょう。

 

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ローコスト住宅だから、寒い?

 

ローコスト住宅だからといって、一概に寒いわけではありません。家の寒さは住宅の断熱性や気密性によって変わります。壁や床、天井の断熱材の性能、開口部の断熱性能、熱が逃げにくい間取りなどを意識することで、寒さに強いローコスト住宅を建てることは可能です。

床暖房を設置するための費用はどれくらいかかる?

 

床暖房は主に温水循環式と電気ヒーター式の2種類があり、設置費用としては1畳当たり5万~10万円程度が目安です。初期費用のほかにも、ランニングコストやメンテナンス費用などがかかるので、設置の際はそれらの費用も含めて検討しましょう。

 

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