ユニットハウスの仕組みと特徴
ユニットハウスは、工場で大枠を組み立ててから現地に運び設置する工法です。現場で部材から組み立てるプレハブハウスに比べ、工期が短く耐震性が高いといった違いがあります。
詳しくは、「ユニットハウスの仕組みと特徴」をご覧ください。
ユニットハウスの利点と注意点
費用を抑えられ、品質が安定しているほか、増改築や移設も簡単に行えるのが利点です。一方で、設置には広い搬入経路が必要となり、間取りやデザインの自由度が低いという注意点もあります。
詳しくは、「ユニットハウスのメリット」をご覧ください。
ユニットハウスの価格相場と住み心地
住宅として利用する場合、価格の目安は1棟100万~200万円台ですが、水回りなどの設備費用は別途必要です。一般的な住宅より耐久性が劣るため、主な住まいとして長く住むよりは、別荘や離れなどに向いています。
詳しくは、「ユニットハウス/プレハブハウスの住宅価格相場」をご覧ください。

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ユニットハウスは住宅の工法の1つであり、比較的に新しく導入された建築方法です。住まいの工法としてはなじみが薄いものの、さまざまなメリットがあるため、選択肢の1つとして考慮されるケースも少なくはありません。今回はユニットハウスの仕組みや特徴、住宅価格相場について詳しくご紹介します。プレハブハウスとは違う?

ユニットハウスイメージ

ユニットハウスとは、工場であらかじめ部材の大枠を組み立ててから、クレーン車などで現地へ運び込む工法です。プレハブハウスと工程が似ていることから、同じ工法として扱われることもあるものの、実際には細かな違いがあります。

 

ここでは、ユニットハウスの基本的な仕組みとプレハブハウスとの違いについて見ていきましょう。

ユニットハウスの大きな特徴は、建築のプロセスのうち、約80%にあたる大部分が工場内で進められる点にあります。そのため、現場での作業は最短1日で終わることもあり、人件費を大幅に削減できる仕組みとなっています。

 

工程はシンプルであるものの、ハウスにはコンセントや換気扇、照明といった設備が備え付けてあるため、活用方法は多種多様です。たとえば、事務所や仮設宿舎、イベント施設、災害時の医療施設などのほかに、住宅として利用されることもあります。

ユニットハウスは、プレハブハウスから派生した工法で、1990年代から広く普及していきました。プレハブ工法は古くから仮設住宅などで用いられてきた手段であり、現在では一般住宅にも導入されています。

 

あらかじめ工場で部材を製造する点はユニットハウスと同様ですが、組み立ては現場で行うところに違いがあります。そのため、施工期間は7~10日、長ければ1ヶ月以上とやや長く、ユニットハウスよりも人員も必要とするのです。

 

また、組み立て後の運搬を前提としたユニットハウスは、必然的に揺れに強い設計が求められます。そのため、従来のプレハブハウスよりも耐震性に優れた工法とされている面もあります。

 

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ユニットハウスのメリット

ユニットハウスには、ほかの工法にはない特別なメリットがいくつかあります。ここでは、3つの長所をご紹介します。

ユニットハウスは建材が規格化されているため、一般的な住宅よりも価格が安いという特徴があります。また、工期の短さもコストの削減につながるポイントです。

 

もともとプレハブハウス自体も、通常の工法と比べて効率的な施工が可能であり、人員コストを削減できるといった特徴を持っています。ユニットハウスはさらに効率化が可能となるため、ローコストで住まいが建てられるのです。

工場で大部分の工程が済むユニットハウスは、施工者の腕によって品質のムラが生まれる心配がありません。ローコストながら安定した品質が保たれる点は大きなメリットです。

ユニットハウスは決められたユニットを組み合わせて1つの建物を建てるため、増改築は容易です。必要な敷地があれば、横に並べて平面のスペースを広げたり、縦に重ねて立体的にスペースを広げたりすることが簡単にできるのです。

 

また、もともとクレーン車などで運び込む方式であることから、設置後の移設もしやすいです。さらに、撤去も簡単に行え、取り壊さずにそのまま買い取ってもらえるサービスなどもあるため、リユースしやすいことも魅力の1つとされています。

 

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ユニットハウスのデメリット

続いて、ユニットハウスのデメリットについても見ていきましょう。

もっとも重要な注意点として挙げられるのが、立地による制限です。ユニットハウスはトラックやクレーン車などの大型の作業車を使って運び込むため、十分なスペースがない立地には建てることができません。

 

また、クレーン車を使うため、周囲に住宅が密集していたり、電線などが張り巡らされていたりする立地では設置が難しいケースもあります。ユニットハウスを購入する際には、土地の状態をしっかりと確かめたうえで、専門家などに詳しく相談しておきましょう。

ユニットハウスはあらかじめ完成された枠組みを運び込むこととなるため、1つのユニットには高さや広さの制限が設けられています。高さについては、2.7mが標準の仕様であり、それ以上の天井高を確保することは難しいです。

 

また、広さについては、ユニットを並べることで全体的な面積を増やせるものの、1部屋のスペースを広げるためには壁の撤去などの作業が必要となります。

製品が規格化されているため、素材やデザインはあらかじめ決められたものから選ぶこととなります。外装・内装ともにそれほど多くのバリエーションがあるわけではないため、気に入ったものが見つからないといったケースも考えられます。

ユニットハウス、プレハブハウスの住宅価格相場

ユニットハウスもプレハブハウスも、一般的な住宅の工法と比べて価格が安い点に特徴があります。ここでは、具体的な相場の目安についてご紹介します。

前述のとおり、ユニットハウスにはさまざまな活用方法があり、用途や構造によって大きく価格が変動します。たとえば、簡易的な物置などであれば10万円台から設置が可能な場合も少なくありません。

 

ただ、住宅として使用する場合には、断熱性や通風性などにおいて一定以上の性能が必要となります。一棟あたり100万~200万円台で取り扱っているところもあるものの、水回りなどの設備導入コストは別途である場合が多いので、事前に必要な機能を明確化しておきましょう。

プレハブハウスの価格は、一棟あたりではなく、坪単価で表示されるのが一般的です。鉄鋼系、木質系、コンクリート系など、工法によっても若干の違いがあるものの、大手ハウスメーカーでは坪単価65万~80万円としているところが多いです。

 

ただ、プレハブハウスはユニットハウスよりも自由度が高く、設備や内装にこだわることもできるため、価格にも差が生まれやすい面があります。要望を実現するためにどのくらいのコストがかかるのか、ほかの工法とも比較をしながら検討しましょう。

 

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ユニットハウスイメージ

ユニットハウスはきちんとメンテナンスを行えば、10年~20年は利用可能とされています。また、気密性や断熱性に優れているなど、快適な住環境が保たれる工夫が凝らされた製品も増えています。

 

そのため、住居として利用することも可能です。しかし、通常の一戸建てと比べると、耐久性や耐火性は劣ってしまう面もあります。

 

長く住み続けることを前提とするメインの住居においては、ユニットハウスの導入を慎重に検討すべきだといえるでしょう。むしろ、移設や増改築が簡単にできることから、メインの住居よりも別荘や離れとしての適性が高いとされています。

 

別荘をユニットハウスにすれば、気に入った土地が見つかるたびにまるごと拠点を移すといった計画も夢ではありません。

 

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ユニットハウスイメージ

  • ユニットハウスは工場で大枠を組み立ててから、クレーン車などでまるごと現地へ運び込む工法
  • 現場で組み立てを行うプレハブハウスとは工期や耐震性などに違いがある
  • メリットとしてはローコスト、品質の安定性、移設・増改築の簡便性が挙げられる
  • デメリットとしては、立地条件、間取り、デザインなどに制限がある点が挙げられる
  • 住居としての利便性・快適性は高いものの、どちらかといえば別荘や離れに向いている
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Q.1:ユニットハウスとプレハブハウスは何が違うのですか?

A.1:ユニットハウスとプレハブハウスは、工場で部材をつくる点は同じですが、組み立てる場所が違います。ユニットハウスが工場でほとんどを完成させてから現場へ運ぶのに対し、プレハブハウスは現場で部材を組み立てます。そのため、ユニットハウスは工期が短く、耐震性にも優れています。

Q.2:ユニットハウスはなぜ価格が安いのでしょうか?

A.2:ユニットハウスの価格が安い主な理由は2つです。1つ目は、建材が規格化されており材料費を抑えられること。2つ目は、ほとんどの工事を工場で行うため、現場での作業が短く済み人件費を大幅に削減できることです。

Q.3:ユニットハウスのメリットを教えてください。

A.3:ユニットハウスの主なメリットは、

(1)一般的な住宅より費用を抑えられる

(2)工場生産で品質が安定している

(3)将来の増改築や移設がしやすい、という3点です。

Q.4:ユニットハウスを建てる際に注意すべき点はありますか?

A.4:ユニットハウスを建てる際の注意点は、まず立地の制限です。大型トラックやクレーン車で搬入するため、前面道路が狭かったり、周辺に電線があったりすると設置できない場合があります。また、デザインや間取りの自由度が低い点も知っておきましょう。

Q.5:ユニットハウスの間取りやデザインは自由に選べますか?

A.5:いいえ、間取りやデザインの自由度は低いといえます。製品が規格化されているため、ユニットの広さや天井の高さ(標準2.7m)には制限があります。デザインも、決められた選択肢の中から選ぶため、一般的な住宅に比べてバリエーションは少なめです。

Q.6:住宅としてユニットハウスを建てる場合、費用はどのくらいかかりますか?

A.6:住宅用のユニットハウスは、一棟100万~200万円台が目安です。ただし、この価格にはキッチン・トイレ・浴室などの設備費用が含まれていないケースが多いため注意が必要です。実際に住むためには、追加で費用がかかることを想定しておきましょう。

Q.7:ユニットハウスの住み心地や耐久性はどうですか?

A.7:最近は断熱性や気密性に優れた製品も多く、住居としても利用できます。定期的なメンテナンスをすれば10~20年は住むことが可能とされています。ただし、一般的な一戸建てと比べると、耐久性や耐火性はやや劣る点に注意しましょう。

Q.8:ユニットハウスは、どのような用途に向いていますか?

A.8:長期間住むメインの住居としてよりも、別荘や離れとしての利用に向いています。増改築や移設がしやすいメリットを活かして、好きな土地へ拠点を移す、といった暮らし方も可能です。

更新日: / 公開日:2021.08.26