マイホームを建てる際、あえて平屋建てを選ぶ人も見受けられます。ワンフロアという限られた空間に、生活していくうえで必要な設備を詰め込まなくてはならず、いろいろと制限がありそうですが、平屋を選ぶメリットは果たしてどこにあるのでしょうか?
今回は、夫婦+子どもの3~4人家族が暮らすうえで一般的な延床面積とされる、「35坪(≒115.7平米)」で建築した場合を想定して、平屋を建てる際のポイントや注意点、税制上受けられる優遇措置などについて解説していきます。
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平屋の特徴とは?

そもそも「平屋」とは、一層の床、屋根、壁で構成された低層建築物で、単一階数の一戸建てのことを指します。
土地の値段が高い都心部では、狭い敷地内に居室や水回りなどの設備を設けるために、複数階の建物にするケースが多くなります。しかし、地域によっては、用途制限で建物の高さの上限が定められているほか、隣接する住宅の採光性を確保しなくてはいけないなどの決まりもあるため、“土地が狭いから”という理由だけで好き勝手に建物を高くすることはできません。
その点、平屋を建てる人のほとんどは敷地面積に余裕のある郊外や、地方部の土地を購入する傾向にあります。そのような土地ならば、無理に複数階の建物にする必要はないため、厳しい建築制限に触れることなく、柔軟なマイホームの設計が可能です。また、土地にゆとりがあれば、隣接する建物の圧迫感はありませんし、人通りも限られていることからプライバシーも確保できます。
35坪の平屋は狭い? 最適な世帯構成は?

35坪(≒115.7平米)は、おおよそ3~4LDKの間取りに相当する広さと考えられます。夫婦の寝室と子どもに独立した部屋を充てることを想定すると、冒頭でも述べたように、3~4人で暮らす家族に十分な広さと言えるでしょう。
最近は、簡単な工事で内壁の撤去が可能な家も増えてきているため、子どもの独立後または年老いた親と同居する場合など、ライフスタイルの変化に応じて柔軟にスペースを区切ることも可能です。
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平屋で暮らすメリットとデメリット

続いて平屋で暮らすメリットとデメリットについて考えてみます。
平屋のメリット
まずは階段がないことから、人と物の移動にストレスがなく楽であること。若いうちはあまり気にならないかもしれませんが、高齢になり介護が必要となると、階段の昇降がないバリアフリーは大きな意味を持ちます。
家族との距離感が密になる点も大きなメリットです。ワンフロアのため常に一緒に暮らす家族の気配を感じることができます。玄関とリビングを近い位置に配置することでさらにその効果は高まります。
そして、出入り口さえ設ければどのスペースからでも外に出られます。ガーデニングが趣味の人にとっては、庭にある草花や芝生などの自然をより身近に感じることができるでしょう。平屋ではリビングと直結してウッドデッキを設置するケースが見られますが、デッキ部分にサマーベッドや椅子を置いて昼寝や読書をするなど、居室以外にリラックスできる場所を確保することも容易です。
また、建物の高さをある程度自由に決めることができるため、天井を高くした開放的なリビングをつくることも可能です。郊外や地方部で平屋を選ぶ人は、サーフィンやキャンプなどのアウトドアを愛する家族が多い傾向にありますが、こういった自然と近く、家族の存在も近くに感じられることが、平屋で暮らす最大のメリットといえるのかもしれません。
平屋のデメリット
2階建ての家と同じ延床面積を平屋で実現しようとすると、当然その分の土地を必要とするため、広い敷地が必要となります。また、仮に同じ延床面積であったとしても、法規制上、2階建ての家よりも広い敷地を確保する決まりになっています。また、基礎工事にかかる費用も2階建てと比べて割高になります。
続いて、メリットで取り上げた「天井を高くできる」についてですが、空間が広くなるほど冷暖房効率が悪くなり、光熱費がかさんでしまいます。また、上階がないため太陽の熱を受けやすく、これも冷暖房効率の悪化に影響します。断熱材や複層ガラスの導入で改善はできるものの、性能の良い部材を選ぼうとすると、どうしても建築コストの上昇につながってしまいます。
35坪の平屋の相場はいくら?

35坪の平屋で間取りを3LDKと仮定した場合、建物の価格はおおよそ1,000万~2,000万円くらいです。ハウスメーカーや工務店の規模の大小、資材費や人件費などその時の物価も関係してくるため一概にはいえませんが、この価格帯が相場といえるでしょう。
注文住宅でありがちなパターンとして、追加のオプションで壁紙や照明、水回りの設備などにグレードの高いものを選んでしまい、結果コストが膨れ上がることが想定されます。多くの人にとって一生に一度の買い物ということもあって、次々と要望が出てくることでしょうが、ここは一つ冷静になって優先順位を決め、本当に必要なものだけを付け加えるようにしましょう。
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35坪の平屋に望ましい建物の形状とは?

建ぺい率や基礎部材のコストなどから、35坪で平屋を建てる場合、極力“コンパクト”に収めることが重要です。建物の形状としては、I字型、L字型が望ましく、建物内の動線もある程度限定されるため、小さい子どもなどにも目が行き届きやすくなります。L字型の飛び出た部分に玄関を配置すれば、採光や通気性が改善されるメリットもあります。
平屋は敷地面積が広いと固定資産税もアップする

持ち家の場合、固定資産税の支払いが生じますが、これまで説明したとおり平屋は広めの土地を必要とするため、その分固定資産税は上がります。ただし、減免措置として、2022年3月31日までに新築された一戸建ての場合、3年間(長期優良住宅の場合は5年間)は固定資産税が半額に減額されます。該当するのは「居住部分の床面積が50平米以上、280平米以下」と定められていることから、35坪の住宅も対象となります。
また、所有する土地についても、200平米(約60.5坪まで)の「小規模住宅用地」に該当するものであれば、住宅用地にかかる固定資産税も“評価額×1/6”となる減免措置が取られています。
まとめ

35坪の平屋を建てるにはいろいろと制限が出てきますが、住んで初めて分かる良さもたくさんあります。当初はマンションや建て売りの2階建てを探していたという家族でも、最終的に平屋を選んだケースも少なくありません。やはり、住まう人が一体となれるコンパクトさが、ほかの住宅にはない魅力なのでしょう。
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更新日: / 公開日:2020.11.30










