平屋のデメリットをカバーするロフト、中庭の使い方とは？

 

平屋とは階段のない住居のことです。ワンフロアで生活が完結するので、家族間のコミュニケーションが取りやすい間取りといわれています。

 

また、階段がなく移動も楽なので、小さなお子さんや年配の方がいらっしゃる家庭でも安心です。

 

一方、平屋には以下のような3点がデメリットとしてよく挙げられます。

こうしたデメリットをカバーするために、ロフトや中庭の設置を検討する方が多いようですが、具体的にどのような効果をもたらしてくれるのでしょうか。

住空間を広く見せることができる

 

中庭を設けることで、平屋の中に開放的な屋外プライベート空間をつくることができます。また、家全体が広く見えるようになります。

 

さらに、大きな窓で部屋と中庭、別の部屋と3つの空間をつなぐといったおしゃれな間取りを取ることができます。

 

一方、ロフトは天井を取り払い、屋根裏部分を部屋として利用できるようにしたスペースのことです。2階分の高さがなくてもつくれるので、平屋でも取り入れることができます。天井が高く見え、見た目的にも広々とした空間になります。

 

また、ロフト部分は人の視線より高い位置にあるので、部屋内に生活感を漂わせたくない方が、ロフトを寝室として利用することもあります。

固定資産税を抑える

 

平屋をより広く使いたい場合は、中庭やロフトを取り入れて固定資産税対策を行うといいでしょう。固定資産税とは、土地と建物に課せられる税金のことで、住宅を購入すると毎年支払わなければいけません。

 

固定資産税は、家ごとにその土地や建物の価値を評価して、値段を選定します。土地や建物の面積が広い、地価が高い、高価な設備があるといった住宅は”資産価値が高い”と見なされ、固定資産税が高く設定されます。

 

「平屋でロフトをつくれば、2階建てとして換算されるのでは？」と思われますが、ロフトは高さや広さを規定内に抑えれば2階とは認められず、非課税となります。また屋根がない中庭は延べ床面積に含まれないため、こちらも非課税の対象です。

中庭で採光を取る

 

平屋の中心部には日光が入りづらくなってしまいます。

 

中庭を設けることで、暗くなりがちな平屋の中心部にも光を通すことができるので、部屋全体が明るくなります。さらに、勾配天井にすれば、家の奥まで明るくすることも可能です。

ロフトで個人の空間をつくる

 

平屋はすべての空間が同じ階にあるので、間取り次第では家族間のコミュニケーションが取りやすくなる半面、プライベート空間がつくりづらいといったデメリットがあります。

 

特に、年頃の子どもにとっては、窮屈に感じてしまうかもしれません。そこで、子ども部屋や書斎としてロフトを取り入れれば、個人の時間を楽しむ空間を確保できます。

中庭のある平屋にオススメの間取り

 

平屋に中庭をつくる際のオススメの間取りをご紹介します。

中庭はどのくらいの広さがあるといい？

 

平屋の高さによって、理想とされる中庭の面積は異なります。中庭の面積が小さいと、採光がうまくできません。遊び場としてはもちろん、採光を期待するとなると4.5畳ほどの広さを見積もっておくといいでしょう。

 

また、窓の大きさや位置によっても、日光の入り具合は変わります。特に、光の入りやすい南側に窓のない平屋の場合は、冬至の太陽高度を考えて検討しましょう。

コの字か、ロの字か

 

中庭は家のどこにつくるかによって形が変わりますが、ほとんどの場合がコの字かロの字型になることが多いです。それぞれのメリット、デメリットを把握したうえで選ぶようにしましょう。

 

コの字型は、住宅がコの字状にあり、中央の空きスペースに中庭をつくるというものです。広いスペースがなくてもつくることができ、目隠し塀をつくれば周りの目を気にすることなくプライベートな中庭として活用できます。一方、中庭の位置によっては、日当たりが悪くなりやすいというデメリットもあります。

 

ロの字型は、住宅がロの字状にあり、住宅に囲まれるように中庭をつくるというものです。建物に囲まれているので防犯性が高く、中庭を中心にして家の中を1周できる回遊動線をつくることもできます。

 

ただしロの字で中庭をつくる場合は、ある程度の敷地の広さが必要となります。また、大雨が降り続くと中庭に水がたまりやすいので、排水設備を付けておく必要もあります。

ガレージ

 

中庭をガレージとして使用する方もいます。リビングから愛車を眺められるとあって、車好きの方からはとても人気の高い間取りです。ガレージの上にはロフトをつくることもできます。

ウッドデッキ

 

ウッドデッキは建築面積に含まれるため、後付けも可能です。しかし、柱や窓、植栽などの費用もかかりやすくなるため、予算と相談のうえ検討しましょう。

 

土地を探す 無料で住まいの窓口に相談する 平屋住宅の住宅カタログを探す

ロフトがある平屋の間取りはどうなる？

 

次に、ロフトをつくるときの間取りについてご紹介します。

片流れ屋根を採用

 

ロフトには、片流れ屋根の天井空間を利用する方が多いです。片流れ屋根とは、一方向だけに勾配のある屋根のことで、一直線に斜めになっているのが特徴です。

 

シンプルな形状で、他の屋根に比べてコストが抑えやすいといわれています。シャープで個性的な外観なので、スタイリッシュなデザインを求める方にもオススメです。

どのくらいの高さが必要？

 

ロフトをつくるには、ロフト部の天井高は1.4m以下であり、面積はロフト部分直下にある部屋の面積の2分の1以下でなければいけないという条件があります。また、一番低いところでは30cmくらいが多いようです。

はしご？ 固定階段？

 

ロフトに上るためには階段かはしごが必要となります。階段の場合は固定されているので、ぐらつかずに安心して上ることができます。はしごの場合は動かせるので、ロフトに上るとき以外はよけておくことができます。

 

固定階段のほうが移動は楽ですが、自治体によっては「階段が固定されていてはいけない」といった規制がある場合があります。また、固定階段は場所を取るため、自治体のルールや部屋の広さに合わせて選ぶようにしましょう。

費用について

 

ロフトは居室扱いにならないため、部屋を増築するよりも低コストでつくることができるといわれていますが、実際に必要となる費用は面積などを考慮したロフトのつくりによって変動します。

 

さらに断熱工事や換気対策などを行うと、費用が高くなることもあるため、まずは建築会社と相談するようにしましょう。

ロフトや中庭で平屋をより快適に

 

ワンフロアしかない平屋でも、限られたスペースを有効活用すればより広く、快適に過ごせるようになります。

 

間取りについて難しいと感じる方も多いですが、建築会社としっかり相談すれば、理想のロフトや中庭をつくることができます。どういった目的に合わせてつくるかをイメージして、ロフトや中庭づくりを検討してみてはいかがでしょうか。

 

土地を探す 無料で住まいの窓口に相談する 平屋住宅の住宅カタログを探す