インナーバルコニーとは

一般的なバルコニーは住宅から張り出すような外観となり、屋根はなく、1階にも設置することのあるものです。

 

それに対してインナーバルコニーは、通常住宅の2階以上に、建物の中に入り込むような形で設置されます。

住宅の外観は一部屋（一部分）がバルコニーになっているように見え、住宅の中では、部屋の延長として屋根付きの屋外を使用できるのが特徴です。

 

インナーバルコニーのある間取りのメリット

インナーバルコニーのメリットとして以下の2つが挙げられます。

 

リビングの延長

1つ目は、インナーバルコニーをリビングの延長として使うことができる点です。

 

2階にリビングとインナーバルコニーを配置し、フラットに繋げることで、リビングが広く感じられます。 インナーバルコニーでは程よく自然な光や風が入ってきて、建物内なのに外にいるかのような開放感も得られるでしょう。

 

また、インナーバルコニーに椅子とテーブルを置いて、食事を楽しむこともできます。においがこもらないので、バーベキューにもぴったりです。 インナーバルコニーは直射日光が当たらず、風通しがよいため、ガーデニングにも最適。 リビングから植物の様子を観察でき、インテリアの一部にもなります。

 

1階の庭より人目が気にならず、プライベート空間として使いやすいため、インナーバルコニーにソファを置いてお昼寝や読書など、ゆったりした時間を過ごせます。 

 

屋根がある

2つ目は、屋根があり、雨や直射日光を避けられる点です。

 

通常の庇（ひさし）が短いベランダでは、雨が降ってくると洗濯物が濡れてしまいますが、インナーバルコニーなら雨の日でも洗濯物が干せます。インナーバルコニーの近くに洗濯室を配置すれば、動線ができて洗濯物を運ぶ手間も省けます。  また直射日光を避けられるため、紫外線を気にすることなく洗濯物を干したり、くつろいだりすることができます。 

 

水栓を設ければ夏場にプールを出して子どもを遊ばせたり、靴を洗ったりすることもできます。ペットを自由に遊ばせる空間としてもぴったりです。 部屋で行うと汚れそうなDIY作業も、インナーバルコニーで行えば、汚れも気にせず作業ができます。

 

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間取りによってはデメリットとなることも

 

使い勝手のよいインナーバルコニーですが、デメリットも2つ挙げられます。

 

間取りが難しい

1つ目は、間取りをよく考えて作らなければならないという点です。

 

インナーバルコニーには、屋根を支えるための壁や柱などの工事が必要になりますが、壁や柱は開放的なインナーバルコニーを台無しにしてしまうこともあります。そのため、インナーバルコニーを取り入れるためには、設計段階から間取りをしっかり考えなければなりません。 

 

また、インナーバルコニーは屋根付きで便利な一方、その屋根で光をさえぎってしまい、どうしても部屋の日当たりが悪くなってしまいます。 従って、採光できるような間取りを考えることも重要です。

 

他にも、食事を楽しむのであればキッチンと近い方がよい場合もあるし、プライベート空間として使用するのであれば道路に面していない静かな位置がよいかもしれません。色々な要望を取り入れようとすると、間取りはどうしても難しくなってしまいます。

 

税金がかかる

2つ目は、固定資産税がかかるという点です。

 

ベランダのように奥行きが狭かったり、ウッドデッキのように手すりがなかったりする場合は、住宅の延べ床面積としてはカウントされません。

しかし、大半のインナーバルコニーは、住宅の延べ床面積の一部となる条件にあてはまるので、固定資産税が発生する「容積率」に含まれることになります。

 

インナーバルコニーは固定資産税がかかるうえに、設置費用も一般的に高額です。屋根や断熱材などの設置も必要なため、通常のバルコニーと比べて費用がかかります。 

 

インナーバルコニーが活用できるように間取りを考えよう

 

インナーバルコニーは使い方も様々で、魅力もたくさんあります。しかし、設置するための間取りが難しいので、インナーバルコニーを設置したいと考えている方は、今一度しっかりと必要性や間取りについて考えてみましょう。

 

また、通常のバルコニーを設置して、あとからリフォームでインナーバルコニーにすることも可能です。新築をする際には様々な費用がかかりますので、気になる方はまずバルコニーを設置することも検討できるでしょう。

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