マイホームを建てる際に、直面しがちな“ハウスメーカーと工務店、どっちに頼んだらいいのか問題”。
それぞれに良し悪しがあることは分かっているけど、今の自分の理想をぴったり叶えてくれるのは果たしてどちらなのでしょうか。
そもそもハウスメーカーと工務店って何が違うのか?家を建てる際にどんなポイントを比較すればいいのか、メリットとデメリットは…?
今回は、ハウスメーカーと工務店に関する気になるアレコレを「LIFULL HOME'S 住まいの窓口」専属アドバイザーである贄田(にえだ)あゆみさん(以下、贄田さん)にお話を聞きました。
▷『住まいの窓口』とは?
贄田あゆみ(にえだ あゆみ)

●職業:住まいの窓口専属アドバイザー
●普段相談時に心掛けていること:丁寧、的確、分かりやすく話すこと
●嬉しい瞬間:贄田さんに相談して良かったと言っていただけたとき
●趣味:海外旅行
●特技:動物と仲良くなる
●出身:宮城県仙台市
チョイス型のハウスメーカーとオーダーメイド型の工務店
ーーまずハウスメーカーと工務店の大きな違いって何なんでしょうか?
贄田さん:実は、ハウスメーカーも工務店にも明確な定義はありません。
会社によって様々なタイプがあり、工務店のような取り組みをしているハウスメーカーもあれば、「○○工務店」という社名のハウスメーカーもあるくらい境界が曖昧なんです。
それでも、一般的に見れば、ハウスメーカーで建てる家はチョイス型、工務店はオーダーメイド型と言えます。
ハウスメーカーは基本的に全国展開しており、「~シリーズ住宅」のような商品として規格化されたラインナップの中から好みのタイプを選び、一定の範囲内で家をカスタマイズして作っていくイメージです。
一方、工務店は地域密着型で、ハウスメーカーよりも小規模な会社が多いです。お客さまの要望を聞きながら、家をゼロから一緒に作っていく形になります。
他にも、それぞれの特徴をざっくりと下にまとめてみました。明確な定義がないため一概には言えない部分もあるので、まずは参考程度にご覧ください。
■ハウスメーカー
1. 対応エリアが日本全国にわたる
2. 規模が大きく経営が安定している
3. ブランド力や信頼感がある
4. 仕様が規格化されているので工期が短く済む
5. 品質が一定で保証が長め
6. 住宅展示場があり、モデルハウスを見学できる
■工務店
1. 地域密着型で、何かがあった時にすぐ駆けつけてくれる
2. 柔軟性があり自由度の高い間取りが可能
3. ハウスメーカーと同じ物をつくるなら安くすむ場合も
4. 工務店によって品質や保証にバラつきがある
5. 経営規模が小さいとこの先倒産する可能性も
6. コストパフォーマンスは高い
無料で住まいの窓口に相談する
メリットとデメリット…ブランド力と家づくりのスタイルに違いあり

ーーそれぞれ特徴があるんですね。できれば簡単にかみ砕いて、メリットとデメリットを説明してもらえると嬉しいです!
贄田さん:難しい注文ですね(笑) そうですね、ハウスメーカーで建てるメリットは、やはり安心感、そしてブランド力じゃないでしょうか。規模が大きく、工場で大量に生産される建材や製品を使用することで原価コストを抑え、工期の短縮や品質の安定化を実現しています。
その半面、仕様が規格化されていたり、設計の自由度が制限されるというデメリットもあります。また、CMやモデルハウスといった広告宣伝費が、住宅価格に反映されるという側面も。
一方、工務店は、規格商品を持つハウスメーカーとは違い、仕様やプランに制限がないことが多いです。なので、ハウスメーカーでは不可能なプランさえも、工務店なら叶えられる可能性があります。
家に対してこだわりがある方や狭小地、特殊な形状の土地に家を建てたい方にとっては、大きなメリットとなるでしょう。
デメリットは、こうした柔軟な対応ができる分、ハウスメーカーに比べて工期が長くなる場合があります。また会社の規模が小さい分、経営状況の心配や、施工がメインであるための提案力不足などの不安要素もあります。
無料で住まいの窓口に相談する
値段と価値…品質や保証もしっかり比較

ーーハウスメーカーと工務店、値段の面ではどちらが安いのでしょうか?
贄田さん:こちらも難しい質問ですね。どんな家を建てるのかによっても変わってきますし、それぞれ様々なタイプの会社が存在するので、一概には言えません。
ただ、一般的には、工務店は広告宣伝費をかけていない分、価格はハウスメーカーよりも抑えられることが多いようです。坪単価だとハウスメーカーの方が割高になるとも言われています。
一方、ハウスメーカーの場合「企画住宅」という“規定の間取りで全部コミコミでいくら”というキャンペーンを行っている場合もあり、そういったものを使うと工務店より安いケースもあります。ただし、指定以外のものに変更しようとすると、その分高くなってしまいます。
もし、2000万円や3000万円と限られたご予算の中で、こだわりをたくさん活かしたいということであれば、工務店のほうが融通が利くと思いますね。
また、ハウスメーカーだと建てた後も24時間365日対応のコールセンターを設けているところもあり、何かあったときには即対処してもらえるなど、アフターフォローも大手ならではの手厚さというケースもあります。
建てて終わりではなく、この先何十年とメンテナンスをしながら住む家です。値段だけではなく、アフターフォローの部分まで考えて、価値を決めることが大切だと思います。
無料で住まいの窓口に相談する
実はピンキリ…優良な工務店を見極める

ーー様々なタイプがある工務店ですが、良い工務店を見極めるポイントはありますか?
贄田さん:工務店の信頼性を客観的に見極めるポイントとして、住宅完成保証制度に加入しているかどうかが挙げられます。
住宅完成保証制度に加入している工務店を選ぶと、万が一倒産した際にも、別の建築業者や工務店の引継ぎで生じた追加費用や前払い金が保証されるため、新たな負担を最小限に抑えられるので安心です。
また、登録を希望する工務店には、経営状態などの厳しい審査があるため、加入している工務店は信頼性が高い会社と判断できます。
あとは、一級建築士や二級建築士、一級施工管理技士などの有資格者の在籍数も、技術力を見極めるポイントです。
ーーもう少し簡単にわかるポイントがあれば、ぜひ教えてください(笑)
贄田さん:簡単なところだと、ホームページがしっかりあること。そして、定期的に更新されているのかどうかも重要ですね。
また、その工務店の社長が自ら営業を行っていたり、活躍してホームページに載っているところは信頼性があると思います。家を建てることへの自信や誠実さの表れだと思うので。
さらに工務店だと、地元や限られたエリアでやっている以上、口コミも大切です。悪い評判は地元はもとより、インターネットやSNSですぐに広まるため、何十年と長くその土地で営業し、施工数が多い工務店は一つの信頼の目安となります。
ただし、工務店の場合、社長や営業担当の方がもともと現場の大工出身なんてケースもあり、スキルが高くても口下手だったり、一方的に専門用語で説明されたりなんてことも。
そのためインターネットの口コミ評判が下がっているケースもあり、単純に担当者の対応や相性なのか、工務店としての質、技術力の問題なのかは、こちらが見極める必要があります。
無料で住まいの窓口に相談する
工務店とハウスメーカーに迷ったときは相談!

ーーどちらが自分のプランに合っているのかわからないときはどうすればいいでしょうか?
贄田さん:ハウスメーカーと工務店、どちらにもメリットとデメリットがあるので迷いますよね。
実際、ハウスメーカーで建てる家を決めても、その後はハウスメーカーから地元の工務店や大工さんに依頼して、その家を作ってもらうことになります。
もちろん、それにはハウスメーカーならではの規格化された建材とマニュアルがあってのことですが、工務店だから技術力がハウスメーカーより劣るということはありません。
工務店でも、熱心に住宅の研究や勉強を重ねて技術力を高めているところもあれば、注文住宅の他にもリフォームや内装工事を併せて手がけているところがあったりと様々です。
その差は小さくないため、どの工務店を選ぶのかが重要になってきます。もし、どこに頼んでいいのか迷ったときは「LIFULL HOME’S 住まいの窓口」に相談してみてください。
ーー「LIFULL HOME’S 住まいの窓口」を利用するメリットは何でしょうか?
贄田さん:ハウスメーカーと工務店、どちらががいいのかも含めて、経験豊富なアドバイザーがお客様の要望に合わせてアドバイスをさせていただきます。
一般的に工務店は展示場を出してないところが多く、技量や得意なスタイルなどが見えにくいのですが、「LIFULL HOME’S 住まいの窓口」では一定の基準をクリアした様々なタイプの安心・優良な工務店をご紹介できます。
また、個人では行いづらい、お客様のタイプに合った担当者の紹介まで可能です。これらのサービスはすべて無料で、理想の会社に出会えるまで何度でもサポートします。もし困ったことがあれば、どうぞお気軽にご利用ください!
無料で住まいの窓口に相談する
更新日: / 公開日:2018.09.27










