汚れが目立ちはじめたときや、気分を一新したいときなど、購入したマンションの壁紙を張り替えたいと思うことがあるかもしれません。そんなとき気になるのは、「勝手にマンションの壁紙を張り替えてもいいの?」ということではないでしょうか。

前提として、賃貸物件の場合は原状回復の義務があるため、基本的に壁紙を張り替えることはできません。この記事では、購入した物件の壁紙を替えたい場合について、壁紙の張り替えにかかる費用の目安、そしてDIYするための方法などをお伝えします。

壁紙を選ぶ

マンションの壁紙を張り替える前に確認すべき、3つのポイントをお伝えします。

国土交通省では、「標準管理規約」という基準を設けていて、日本全国にある多くのマンションでは、標準管理規約と同じか、それに準ずる規約を用意しています。

 

標準管理規約では、「修繕や模様替えを行おうとするときは、あらかじめ理事長に申請し、書面による承認を受けなければならない」と定められています。実際には各マンションの規約によりますが、住人が壁紙を変える際には、事前に管理組合に申請し、承認を受けなければならないケースがほとんどです。

 

承認が必要とはいっても、そこまで厳しい審査を受けるわけではないため、過度に身構える必要はありません。申請が認められれば、壁紙の張り替えを認められた範囲で自由に行えるので、規約を無視せずに、必ず申請を行いましょう。

マンションの構造が鉄筋コンクリート造の場合、コンクリート面に壁紙を直接張り付けている場合があります。この場合、コンクリートへの直接張り付けに対応できる壁紙を選ばないと、壁紙をきれいに張り付けることができません。

 

特にラミネート加工を行って防汚効果を持たせている壁紙の場合、平らな状態で張り付けることが難しくなります。マンションの構造に合った壁紙を選んで、イメージと違った仕上がりにならないように気を付けましょう。

マンションで利用する壁紙は、主に量産クロスと一般クロスの2種類に分かれます。それぞれの特徴について、使われる素材と併せてご紹介します。

量産クロス

量産クロスは、大量生産を行っているクロスで、シンプルなデザインを用いていることが多いものの、安価で手に入ることがメリットです。品質は高く、耐久性と防カビ性を併せ持っている壁紙であることから、多くの賃貸住宅や建売住宅に使用されています。

 

さまざまなメーカーが生産を行っていますが、フォーマットとしては取り立てて大きな変化はありません。特別な個性がない代わりにコストを抑え、定番の壁紙を供給するというコンセプトで生産されている壁紙です。

一般クロス(1000番台クロス)

一般クロスは、壁紙メーカーが販売しているクロスで、主にビニールクロスという塩化ビニール樹脂等の素材を用いた壁紙です。量産クロスと比較して割高ですが、色やデザインが豊富にそろっていることがメリットで、汚れを防ぎやすいほか、湿気を吸収する機能を備えた壁紙もあります。

 

こちらは各メーカーが力を入れて生産している壁紙で、量産クロスの数倍というボリュームのパターンを、シーズンごとに刷新して販売しています。

そのため、コストは高くなりますが、個性豊かな壁紙を見つけることができ、落ち着いたデザインから子どもが喜ぶデザインまで、多くのサンプルから探すことが可能です。

マンションの壁紙を張り替える際には、壁紙そのものの材料費と、それを張り付けるための工事にかかる費用の両方がかかります。壁紙の素材や部屋の広さ、そして工事の内容によって料金は変動するので、それぞれの項目で費用の相場を確認しておきましょう。

先ほどご紹介したとおり、通常、マンションの壁紙に使われるのは量産クロスか一般クロスのいずれかです。

1m2あたりの費用相場としては、量産クロスが800~1,000円、一般クロスは1,000~1,500円程度と考えておくといいでしょう。

一般的な居室の広さを想定して、壁紙の材料費にかかる費用の相場を見てみます。

部屋の広さ 量産クロス 一般クロス
 8畳(約12.96m2) 4万5,000~5万4,000円 5万4,000~8万1,000円
10畳(約16.2m2) 5万1,000~6万4,000円 6万4,000~9万6,000円
12畳(約19.44m2) 5万6,000~7万円 7万~10万5,000円

一般クロスの場合、安いものの相場と高いものの相場とでは、1m2あたり500円ほどの差が生まれるため、部屋が広くなればなるほど料金にも差が出ます。

また、一般クロスの性能やデザイン性を上回る「高級クロス」を選んだ場合は、さらに料金が高額になります。

張り替え工事には、施工費や養生費、下地処理費、古い壁紙の処分費などがかかります。施工会社によっては、壁紙の料金に工事費が含まれている場合もあるため、工事費が別途必要かどうかについて事前に調べておきましょう。

 

工事費が別途という場合、上記の作業内容だけで収まる場合には、費用の相場は2~5万円程度になります。

ただし、ピアノなどの大きな家具を移動させたり、特別な養生が必要になったりする場合には、追加料金がかかることが一般的です。

壁紙を貼る職人

DIYで壁紙を張り替えることも可能ではありますが、壁紙を自分自身で調達する必要があるほか、接着剤やカッター、平らにさせるための樹脂ローラーを購入する必要があります。こういったアイテムがすべてセットになった商品も販売されているので、ホームセンターやインテリアショップなどで購入し、活用すると便利です。

 

DIYにかかる費用は、お店で売られている壁紙の料金に加えて、接着剤などの費用になります。8畳程度の部屋の場合、安い壁紙を選べば2~3万円程度から張り替えを行うことができるでしょう。

費用を抑えられるので、小さい部屋やアクセントウォール程度ならDIYに挑戦することもおすすめします。

 

しかし、広い範囲の施工や、失敗したくないときには、継ぎ目等が目立つこともなく、気泡やズレの問題も起こらない施工会社に依頼したほうが安心です。

購入したマンションといえども、壁紙を勝手に張り替えることは、規約上認められていないことが一般的なので、張り替え前に必ず管理組合に申請し、承認を得ましょう。

張り替えにかかる費用の相場は、量産クロスか、一般クロスかによって異なり、施工会社に依頼すると、壁紙の料金に工事費が含まれていることもあります。壁紙は毎日の生活にも影響を及ぼすため、張り替える面積にもよりますが、DIYよりは信頼できる施工会社に依頼するほうが安心でしょう。

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