これからマンションを購入しようとしている方は、購入後にかかる費用も考えておく必要があります。修繕積立金や管理費以外に、特に気を付けたいものが固定資産税です。

聞いたことはあるものの、一体固定資産税とは何なのでしょうか。さらに、どのくらいかかる? 安くする方法はあるのか?など、疑問が次々に湧いてくる方も少なくないでしょう。

そんな悩みをお持ちの方に、固定資産税の計算方法や軽減措置についてご紹介します。

 

固定資産税とは、建物や土地などの固定資産に対して課される税金のことです。マンションを購入するとこれらの固定資産を所有することになるので、税金を納める義務が生まれます。

 

納税が必要になるのは、毎年1月1日時点で該当する物件を保有している方です。ただし、中古マンションを購入する場合は日割りで計算して、購入後の固定資産税を買主が支払うことが多いようです。

 

年4回(東京都の場合は、6月、9月、12月、2月)に分けての支払いのほか、一括での支払いも可能です。

固定資産税の額は次の計算式で求められます。

固定資産税評価額×税率(標準は1.4%)

以下で、固定資産税評価額、税率それぞれの詳細を見てみましょう。

◆固定資産税評価額とは

固定資産税評価額とは、その物件にどれくらいの価値があるのか金額で評価したものです。土地の場合は公示価格の7割ほど、建物の場合は同じ建物を再構築したときの費用を目安に決められています。

 

この金額は3年ごとに更新(評価替え)されます。土地の価値はその時々で上下しますが、建物の価値は古くなるにつれて低くなっていくのが普通のため、一般的には評価替えするたびに下がっていくものです。

 

なお、マイホームはもちろん、マンションを購入した場合も土地と建物の両方について固定資産税を支払う必要があります。不動産会社の営業担当者にどれぐらいの額になるのか聞いておくと、物件選びの目安になるでしょう。

◆税率とは

固定資産税評価額に税率をかけた値が、実際に支払う金額になります。

 

固定資産税は国税ではなく、市町村(東京23区内は都)が課している地方税に当たります。そのため、標準税率は1.4%とされていますが、具体的な税率は地域によって異なります。

◆法改正によるタワーマンションの例外

固定資産税の計算方法は以上が基本ですが、2017年の税制改正によって、タワーマンション(高さ60m以上)の場合は高階層ほど高く、低階層ほど安く補正がかかるようになりました。

 

マンションの固定資産税を計算する場合は、マンション全域の評価額ではなく、買主が実際に所有している床面積を基に納税額を計算します。

 

しかし、タワーマンションの場合、高階層のほうが分譲価格が高いにも関わらず、低階層と同じ納税額になってしまうという点が疑問視されていました。この改正はそれを是正するためのものです*1

 

*1 改正は2017年1月2日以降に新築されたタワーマンションについて、 2018年度分以降の年度分の固定資産税について適用されます。

◆マンションの所在地によっては都市計画税がかかることも

マンションが市街化区域にある場合は、都市計画税も併せて納める必要があります。ちなみに、市街化区域とは、既に市街地となっている区域や、概ね10年以内に市街化を図る区域を指します。

 

都市計画税は固定資産税と同じく固定資産税評価額×税率で求められ、税率は上限が0.3%となります。

 

ここまで固定資産税の金額をご説明してきましたが、条件を満たしていれば土地と建物のそれぞれで軽減措置を受けられます。

 

土地の場合は、使い方が「住居」であれば措置の対象です。具体的にどれだけの軽減措置を受けられるかは、次のように床面積によって決まります。

  • 200m2以下の部分(小規模住宅用地)
  • 固定資産税1/6、都市計画税1/3
  •  
  • 200m2を超える部分(一般住宅用地)
  • 固定資産税1/3、都市計画税2/3

マンションの場合は、敷地全体の面積を居住用住戸の数で割って計算します。そのため、ほとんどの場合は専有面積が200m2を下回ることになるでしょう。

◆土地の軽減措置の具体例

  • 土地の固定資産税評価額:1,800万円
  • 床面積:200m2以下
  • 固定資産税率:1.4%
  • 都市計画税率:0.3%
  • 固定資産税
  • 1,800万円×1/6×1.4%=4.2万円
  •  
  • 都市計画税
  • 1,800万円×1/3×0.3%=1.8万円

建物の軽減措置は新築物件であることが条件です。

 

その他に以下の条件を満たすと、3年間※だけ床面積120m2までの住宅部分が税額1/2になります。

 

※3階建て以上の耐火建築物・準耐火建築物の場合は5年間

  • 条件1
  • 居住部分の床面積が50~280m2である
  • (一戸建て以外の賃貸住宅の場合は40~280m2)
  •  
  • 条件2
  • 居住用部分が1/2以上であること

新築住宅の軽減措置は、土地と違って一定期間だけです。以降は通常の税額となるため、購入後の急な増額に気を付けましょう。

◆新築住宅の軽減措置の具体例

  • 建物の固定資産税評価額:1,800万円
  • 床面積:120m2以下
  • 固定資産税率:1.4%
  • 都市計画税率:0.3%

  • 固定資産税
  • 1,800万円×1/2×1.4%=12.6万円
  •  
  • 都市計画税
  • 1,800万円×1/2×0.3%=2.7万円

 

上記の軽減措置の他、長期優良住宅として認められた、自治体の条例によっては火災にあったなどの条件でも減税措置が取られます。

 

また、課税標準額が土地30万円、家屋20万円に満たない場合は免税となります。

 

なお、今回ご紹介したのは、2019年4月時点の特例となります。今後見直される可能性もありますので、最新の情報は国税庁のホームページなどを参照してください。

ここまで、固定資産税についてご紹介してきました。

マンションを買うことばかりに気を取られがちですが、その後も固定資産税など継続的にコストがかかることも十分知ってから、どの程度の価格帯のマンションが購入できるのか検討しましょう。

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