中古マンション購入時気を付けたい「管理組合」とは? なぜ、管理組合を確認した方がいいのか

そもそも「管理組合」とは何か、みなさんご存じでしょうか? 管理組合は、マンション所有者全員で構成されたマンション管理を行う団体です。区分所有法によって、分譲マンションでは管理組合の設立が義務付けられています。

つまり、分譲マンションを購入すると、新築・中古に限らず自動的に管理組合の組合員になります。ただし、新築と違って中古の場合は、既存の管理組合があり、それぞれ独自のやり方や習慣が存在します。そのため、あらかじめどのような運用をしているのかを知っておくことが大切になってきます。

・管理組合の役割とは?
同じ建物の中にいくつもの世帯が入っている分譲マンションは、いわば1つの町です。とすると管理組合は、分譲マンション所有者で構成される町内会のようなものといえます。ただし町内会と違うのは、管理組合は区分所有法によって設立が義務付けられている団体だということです。マンション所有者であれば「入りたくない」ということは認められません。マンション所有者全員で、1つの町(=マンション)の維持管理を行っていきます。


管理組合の役割についての細かい部分は、管理組合で定めている管理規約によって様々ですが、国土交通省より標準管理規約が公表されています。第32条に管理組合の業務内容が記されていますので、参考までにその一部ご紹介します。

・管理組合が管理する敷地及び共用部分等の保安、保全、保守、清掃、消毒及びごみ処理
・組合管理部分の修繕
・長期修繕計画の作成又は変更に関する業務
・建物の建替えに係る合意形成に必要となる事項の調査に関する業務
・適正化法第103条に定める、宅地建物取引業者から交付を受けた設計図書の管理
・共用部分等に係る火災保険その他の損害保険に関する業務
・修繕積立金の運用
など

マンションの維持管理というと主に清掃をイメージされる方が多くいらっしゃいますが、実際は上記のように多岐にわたります。専門的な業務もあり、なかなか住民のみなさんだけで管理組合を運営することは難しいかもしれません。そこで取り入れられているのが、管理会社に委託するという運営方法です。


・実際の運営方法
1.マンション所有者で構成された管理組合ですべて運営する
2.清掃や会計など、一部の業務を専門会社に委託する
3.管理組合の業務のほとんどを管理会社に委託する

だいたい上記の3パターンに分類されます。最近の分譲マンションは建設会社のグループ会社・提携会社に管理会社があるケースが多いため、3に該当する物件が増えている傾向にあります。

管理会社に委託すれば、前述した管理組合の業務の多くを管理会社が行ってくれるため、管理組合の労力は大幅に軽減できるでしょう。しかしその反面、管理組合(マンション所有者)がマンション運営の状態を把握しづらいリスクも生じます。

分譲マンションの運営は、あくまで管理組合が主体であるということを覚えておいてください。より良い住環境を維持するためには、管理組合が管理会社の業務を知ろうと努力することが大切です。あまりにも投げっぱなしにすると、管理会社もだんだんと手を抜いてしまい、なおざりな管理をすることがあるからです。

中古マンションの購入を検討する際は、どういった運営体制をとっている管理組合なのかを確認すると、居住した後の暮らし方がイメージしやすくなるでしょう。

管理がしっかりしていると、どんなメリットがあるの?

同じ築年数のマンションであれば、管理会社に委託している・していないに関わらず、管理がしっかりした物件の方が安心・快適に暮らせることでしょう。では、具体的に管理の良し悪しが住み心地にどのように影響するのでしょうか。
ここでは、管理が良いことのメリット・悪いことのデメリットについて解説していきます。

・管理が良いことのメリット・悪いことのデメリット

メリット

・清掃が行き届いているので共有部分などがいつも綺麗に保たれている
・修繕計画が立てられていて修繕積立金が十分にある
・消防訓練などが定期的に行われている
・運営がしっかりしているので防犯体制に安心感がある
・住民のマナーが良い
など


デメリット

・修繕積立金が十分になく、大規模修繕などが行えない
・住民のマナーが悪く共有部分などが汚い状態である
・汚い状態のままだと買い手が付きにくく、新しい住民が入ってこない
・管理会社に任せっぱなしで管理の質が悪くなっていることに気づけない
など


築年数が経ってくると、どうしても建物のいたる所が傷んできます。健全な管理が行われているマンションでは修繕積立金が十分にあるケースが多く、管理会社にいる専門家からアドバイスをもらうなどして、大規模修繕もスムーズに進めることができるでしょう。

一方、管理がしっかりしていないマンションの場合は、修繕積立金の運用がきちんとされていない可能性が高く、大規模修繕が行えないケースもあるようです。

適切な修繕がほどこされているマンションとそうでないマンションは、建物の状態に差が生まれます。同じ築年数の中古マンションでも、「本当に同じ築年数なのか?」と疑問に思うほど建物の印象が違うことがあります。


そして意外に思うかもしれませんが、住宅の環境には住民の気持ちがあらわれるものです。清掃が行き届き、自転車置場も整理整頓されているような管理の良いマンションは、たとえ管理会社に業務を委託していたとしても、住民自身がマンションを管理をしていこうという気持ちを持っていることが多いと考えられます。というのも、管理会社はあくまで「管理組合に雇われている」という立ち位置であり、マンション管理の主体はマンション所有者全員で構成された管理組合にあるからです。

マンションを綺麗な状態で維持していくためには、管理会社を適切に指導したり、管理組合自らも建物を綺麗に保つ努力が必要です。管理組合にそういったマインドがない場合は、共有部分が汚れていたり、今後の修繕計画が立っておらず必要な修繕できないといったことがあります。

このように、管理の良し悪しはマンションの資産価値にも影響を与えるため、しっかりと見定める必要があります。

安心できる管理組合とは

・良い管理組合の特徴
まず、住民に「マンションを管理していこう」という意識があることがあげられます。
実際の業務は管理会社に委託していたとしても、あくまで主体は管理組合、決定権は住民側にあります。良い管理組合は、管理会社が行う清掃や会計の状況などを適宜チェックし、問題があれば指摘するなどして改善を図っています。

管理をしていく意識の高い管理組合の場合、結果として住民同士の関係が良好であったり、マナーが良かったりといった特徴も見られます。


・見分ける方法・ポイント
1.ゴミBOX、自転車置場(駐車場)を確認する
ぜひ、ゴミ収集日以外の曜日にゴミBOXを確認してみてください。管理がしっかりされていないマンションの場合、収集日以外の日にゴミが乱雑に詰め込まれていることがあります。

また、自転車置場もチェックポイントです。分譲マンションによっては、入居時に自転車専用のステッカーを貼って所定の位置に置くよう指示するところがあります。管理の良いマンションでは住民が指示通りきちんと駐輪していますが、管理の悪いマンションだとそういったルールがそもそもなかったり、自転車置場からはみ出して無秩序に駐輪されていたりといったことがあります。

車が必須である地方の中古マンションでは、駐車場を確認するのも良いでしょう。駐車場の白線とは関係ないところに車が停まっている場合は、管理が行き届いていない可能性があります。

2.現況の管理規約や管理体制について確認する
管理組合の規約、修繕積立金の財務状況など確認してみましょう。管理会社に委託している場合は、その業務内容などもチェックします。また、建物の今後の修繕計画なども確認できるとよいでしょう。

ちなみに、管理組合が年に1度開くことになっている定期総会の議事録を確認することもできます。区分所有法においては管理規約や議事録の閲覧を請求された場合、「利害関係人の請求があったときは、正当な理由がある場合を除いて、規約の閲覧を拒んではならない」としています。ここでいう利害関係人とは、賃借人・担保権者・管理組合員から媒介依頼を受けた仲介業者などの法律上利害関係がある者を指します。不動産売買によってマンションの所有権を取得しようとする人(=特定承継人)も利害関係人に含まれ、管理規約や総会決議の効力が及びます。

管理規約や議事録を確認することで、しっかりと話し合いがされている管理組合なのかどうかや、書類の保管などの事務管理についての良し悪しがわかります。良い管理組合を見極める判断材料のひとつとなるでしょう。

まとめ
・管理組合はマンション所有者全員で構成されている
・管理組合の業務を管理会社へ委託しているケースが多い
・同じ築年数でも管理の良し悪しで建物の状態が変わる
・マンション管理の主体は管理組合(=住民)であることを意識する

分譲マンションで長く快適な暮らしをおくるためには、修繕費用の積立や日々の建物管理が欠かせません。そのためには、管理組合がきちんと機能していることが重要です。
中古マンションを購入する際は、ぜひ管理組合にも注目し、管理がしっかりしている物件を選ぶことをおすすめします。

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