昨今、注目を集めているコンパクトマンション。職住近接の暮らしを求める単身者の一人暮らしやDINKSだけでなく、小さな子どものいるファミリーやシニア層の住まいにも向いています。でも、コンパクトマンションとはそもそもどのようなマンションのことを指すのでしょうか。今回は、コンパクトマンションが持つ魅力やそこで暮らすのに向いている人はどのような人なのかなどをご案内します。

コンパクトマンションに明確な定義はありませんが、一般的には30m2~50m2程度の広さで、1Kから2LDKの間取りの住戸が中心のマンションをさします。単身者やDINKSをターゲットとし、都心部などの利便性のよい場所に立地しているのが特徴です。

 

コンパクトマンションがつくられるようになった背景には、一人暮らしの単身者の分譲マンションのニーズの顕在化とワンルームマンション規制があります。2000年頃までは、単身者向けの物件といえば、20m2程度のワンルームマンションが主流であり、分譲されているのは、主に投資用の物件でした。そのような状況の中、老後の住まいへの不安や家賃を長期間支払うよりもローンを払って自分の資産にしたいといった理由から、単身者の分譲マンションへのニーズが顕在化しました。しかし、投資用のワンルームマンションは広さが十分でなく、住宅ローンは最低専有面積が決められているので利用できず、ニーズに合いません。そこで、40m2程度の1LDKのマンションが単身者向けに販売されるようになったのです。(※1)

 

 

また、東京23区ではワンルームマンションを規制する動きが始まりました。区によって違いはありますが、指導要綱や条例によって1棟あたりの部屋数が10戸や15戸以上の集合住宅は1部屋あたりの最低専有面積を25m2以上と定める区が多く、さらに全戸中1/3以上は専有面積を40m2以上とする規制を設ける区も少なくありません。規制により専有面積25m2未満のワンルームマンションは建築できなくなったため、コンパクトマンションにシフトした側面もあるのです。(※2,3)

 

※1 LIFULL HOME’S「ワンルームマンションはこれから減っていくのか、建築規制と市場の動きを考える」
※2 日本財託「東京23区のワンルームマンション開発規制の状況」
※3ギブコム「第43回 ~東京都ワンルームマンション規制~」

 

 

コンパクトマンションの中でも、30m2前後の1DK〜1LDK物件は単身者向きですが、50m2程度の広さの2LDKは、DINKSだけではなく、小さな子どものいる夫婦でも暮らせる広さです。コンパクトマンションは都心部に多いことから、職住近接の快適な生活を送りたい、単身者やDINKS、まだ子どもが個室を必要としない年齢のファミリー世帯に向いています。

 

また、シニア層にも、50m2程度のコンパクトマンションがおすすめです。最近の分譲マンションはオートロックや防犯カメラが設置されて防犯性が高く、バリアフリーにもなっています。ファミリーマンションや広い一戸建ては、子どもが独立した後も夫婦2人で暮らしに続けるには広すぎますが、コンパクトマンションなら掃除や住戸内の移動による負担も軽減されます。また、コンパクトマンションの多くは利便性のよい都市部に立地していることもメリットです。

 

また、地方在住者の場合は、子どもの都心部の大学進学を機にコンパクトマンションを購入し、いずれは賃貸運用するという選択肢もあります。

 

コンパクトマンションはこんな人におすすめ

 

地価の高い都心部で、ファミリー向けの物件を購入するのは、一般的なビジネスパーソンにとって現実的ではありません。しかし、コンパクトマンションなら、専有面積が狭くなる分ファミリー向け物件よりも価格が下がり、購入しやすくなります。夜遅くまで飲み明かし徒歩で帰宅したり、通勤電車に乗らず自転車や徒歩通勤するなど、便利な都心部での職住近接の暮らしも実現可能になるかもしれません。

 

ただし、コンパクトマンションはシニア層以外では終の棲家とはならない可能性もあります。将来、結婚や出産、転職、転勤など生活の変化によって住まいを新たにすることになったときに備えて、売却や賃貸運用をすることを想定しておくと良いでしょう。コンパクトマンションを貸す場合は、ワンルームよりも広いため賃料が高水準になることから貸しにくさがあります。一方、売る場合は、投資家にも実際の需要向けにもニーズがあるため売れる可能性は高いものの、利回りの面からは投資家向けの売却は不利です。実際に暮らす人の層としては、シングルやDINKS、夫婦、それから子ども1人のファミリーが考えられます。

 

コンパクトマンションは利便性が高いことが多い

 

コンパクトマンションは立地条件がよい物件が多くなりますが、最寄り駅からの徒歩本数やターミナル駅へのアクセスのしやすさ、周辺の商業施設など立地条件にこだわって選ぶことで更に暮らしやすい物件に出会うことができるでしょう。

 

コンパクトマンションを探すには、分譲マンションを供給する不動産会社のホームページをチェックしたり、不動産情報サイトで検索したりする方法があります。たとえば、「LIFULL HOME’S」のサイトでは、マンションのページのキーワード検索で「コンパクトマンション」と入力すると、コンパクトマンションが表示されます。あるいは、地域を指定した後、専有面積の上限を50m2にして検索すると、コンパクトな間取りの住戸を探すことができます。

 

 

コンパクトマンションは、必要な広さの住まいに効率よく住むことができ、ファミリー向けの物件よりも専有面積が狭いため価格が低くなり、その分立地条件にこだわることができるのが魅力です。ただし、将来的な売却や賃貸運用の可能性を踏まえて、貸しやすい、売りやすい、資産となる物件を選ぶようにしましょう。

 

・コンパクトマンションは、30m2~50m2程度の広さの1Kから2LDKの間取りのマンションを指す
・コンパクトマンションは単身者の一人暮らしやDINKS、小さな子どものいるファミリー、シニア層向きの物件
・コンパクトマンションは利便性の良い場所で効率のよい暮らしができるのが魅力

 

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