20代の住まいは賃貸住宅が中心

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20代の持ち家率はまだまだ高くありません

まず、20代での自宅購入率はどれくらいなのでしょうか。
総務省統計局が5年ごとに調査を実施している「平成25年住宅・土地統計調査結果」(※1)によると、2013年の全体の家計主の持ち家率は61.5%ですが、25歳未満は3.4%と低く、25~29歳も11.3%にとどまっています。

2013年の世代別持ち家率
家計主の年齢階級持ち家世帯率
25歳未満3.4%
25~29歳11.3%
30~34歳28.7%
35~39 歳46.0%
40~44歳55.8%
※1 総務省統計局「平成25年住宅・土地統計調査の解説 第4章 4-1世帯の居住状況とその推移」(平成28年2月)

持ち家率は、「30~34歳」は28.7%、「35~39 歳」は46.0%と30代になると急激に上がり、「40~44歳」は55.8%と半数を超えています。

過去のデータと比較すると、1973年は全体で58.4%ですが、25歳未満は11.4%、25~29歳は26.0%で、全体の持ち家率は上がっているものの、20代での持ち家の割合は低下しています。
持ち家は30代以降で取得する人が多く、20代で独立した世帯を形成している人のほとんどは、賃貸住宅で暮らしているということになります。

一方で、20代でも結婚や子どもの誕生がきっかけにマイホームの購入を考え始める人もいるでしょう。
若いうちにマイホームを購入するとはどういうことなのでしょうか。次にそのメリットについて見てみます。

20代のうちに住宅購入した方がいい理由は?

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住宅ローンの支払いが早く終わる
家賃負担が減るなどのメリットがあります

20代のうちに住宅を購入することのメリットは何でしょうか。
まず、住宅ローンを早いうちに完済できる可能性が高まります。
20代で住宅を購入すると、住宅ローンの返済期間を長くとっても、現役時代での完済もしやすいでしょう。
たとえば、27歳で35年ローンを組んだ場合、62歳で完済できるので、繰り上げ返済をして60歳までに返済を終えることも難しくありません。老後に住居費の大きな負担を残さずに済みます。
また、住宅を購入するまでの賃貸住宅で暮らす期間の家賃負担が少なくて済みます。

20代ではまだ収入が少ないですが、その分借入可能額も低いため、借入金額が低くて済み、将来的に収入が増えた場合には、生活にゆとりができることもメリットに挙げられます。

中古マンションは選択肢に入れてますか?

もしマイホームを購入するとすると、賃貸に比べ様々な選択肢が広がります。一戸建てなのか、マンションなのか。新築なのか、中古なのか。はたまた注文住宅を建てるのか。選択肢は沢山ありますが、今回は中古マンションの特徴についてご紹介します。

中古マンションの特徴とは
マンションは都心部などの一部の物件を除くと、新築分譲時が価格のピークで、築年数の経過ともに価格が下落していくのが一般的です。
これは、公益財団法人東日本不動産流通機構の調査(※2)を元に作成した表です。

中古マンションの築年数別のm2単価の平均
築5年以内74.37万円
築6~10年61.17万円
築11~15年56.46万円
築16~20年46.73万円
築21年~25年31.55万円
築26年~30年29.97万円
築31年以上29.79万円

これによると、2016年に首都圏で成約した中古マンションの築年数別のm2単価の平均は、築5年以内は74.37万円ですが、築16~20年には46.73万円と下がっています。
そして、築21年~25年は31.55万円、築26年~30年は29.97万円、築31年以上の物件は29.79万円なので、築20年を過ぎると価格が安定していくことがわかります。
首都圏の中古マンションの成約価格を70m2に換算すると、築5年の以内の物件は約5,200万円ですが、築11~16年の物件では約3,950万円となるので、手が届きやすくなるのです。

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新築のリフォームは場合によっては
保険が効かなくなる場合もあり、
中古の方がリフォームしやすいと言われています

ただし、築10年を過ぎると設備や内装のリフォームが必要な時期に差し掛かってきますので、リフォーム費用を加味して考えることが必要です。
新築マンションは内装や設備などの仕様が決まっていますが、中古マンションではリフォームを前提として購入する人もいるように、自分好みの内装にしやすいことはメリットともいえます。

新築マンションは希望するエリアで販売されている物件が限られているのに対して、中古マンションは数多くの選択肢から選べることが多いです。また、マンションの管理状態は資産価値を左右する要因のひとつですが、中古マンションは居住者や管理状態を確認して購入することができます。
※2 公益財団法人東日本不動産流通機構「築年数から見た首都圏の不動産流通市場~中古マンション・戸建住宅とも成約物件の築浅比率がさらに拡大」(2016年)

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家を手放さなければならなくなる可能性も考慮し
資産価値も考えた購入がベストです

20代で中古マンションを選ぶことのメリット
中古マンションを視野に入れると、購入できる物件の選択肢が広がり、立地条件のよいエリアの物件を手に入れやすくなることがメリットです。20代はまだ収入が比較的少ないことが多いため、頭金も潤沢ではないケースがあり、新築マンションでは購入できる物件が限られるかもしれません。

また、終の棲家として購入したつもりのマイホームでも、結婚・出産・離婚・転職・転勤など、ライフステージの変化によって手放さざるを得ないケースがあります。特に、20代はまだ未婚であったり、結婚をしていても子どもを何人持つかわからなかったりするなど、人生の不確定要素が多いです。マンションは一戸建てよりも流動性が高く、さらに、中古マンションは新築マンションよりも築年数の経過による価格の下落が緩やかなため、住み替えがしやすいこともメリットに挙げられます。

20代で無理なく持ち家を取得することで、社会的な信用が得られることやステータス感があることもメリットと言えるでしょう。

20代での中古マンションの購入で注意したいポイント

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生活の変化があっても対処できるよう
なるべく多くの可能性を残した物件の
購入を検討したいところです

20代での中古マンションの購入は、将来売却する可能性も踏まえて、広さよりも立地条件にこだわり、値崩れしにくい物件を選ぶことがポイントです。郊外の最寄り駅から離れた物件は値下がりしやすいため、最寄り駅から徒歩10分以内のターミナル駅にアクセスしやすい物件を選びましょう。

また、20代の共働き夫婦であれば、将来の見通しをしっかり立てておくことが大切です。
子どもが生まれた場合に妻が仕事を辞める可能性や将来的な教育費の負担などを踏まえて、購入する物件を選ぶようにしましょう。

無理のない中古マンションの購入を

20代で住宅を購入すると、早期に資産形成が図れ、老後を迎えた後の住居費の負担が抑えられます。
不動産価格が上昇している昨今では、中古マンションは価格面でのメリットが大きいです。
ただし、無理なく住宅を購入するためには、失業した場合や病気になった場合に備えて、3ヶ月分以上の生活の予備費を確保しておくと安心です。また、中古マンションの購入には物件価格以外にも諸費用が必要ですので、頭金と諸費用として物件価格の2割は貯めておくようにしましょう。

まとめ
・20代で住宅を購入することで現役時代に余裕をもって住宅ローンの返済ができる
・中古マンションは新築マンションよりも取得費用を抑えられるので、20代でも手が届きやすい
・20代での中古マンションの購入は住み替えの可能性を考えて、値崩れしにくい物件を選ぶ